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【中編】貴方の居場所。(貴方のために。2)

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mi※mi※yuu様へ




(注意書)こちらは「貴方のために。」の続編です。カテゴリー[しょーとしょーとすとーりー]にございますので、宜しかったらそちらを先にお読みになってからお楽しみ下さい♪

※ちょぴっとBL表現です。苦手な方はご注意下さい。ホミンちゃんです。
















何でもない日の、特に代わり映えしない夜。










「ぅわ……なんか緊張してきた……、」





「あはははははっ。お前でもビビる事あるんだな。笑」

「大丈夫だって。あれだけ皆で話し合って準備してきたんだから。絶対喜んでくれるって~」

「急ごう!時間ないよ!」

「そっち終わった!?こっちまだ空気入ってないのあるから手伝ってくれ!」

「ガス足りる??オッケ、じゃあ私そっち行くっ」

「皆ユニフォーム着たな?一応中華屋の制服も用意してるから。こいつの電話次第では即ダッシュして着替えて。注文は僕取りに行くからさ」

「そうだ!はい、これ。泡ぶろのもと♪今日は思いっきりロマンチックにいきなよ~♡帰ったらすぐバスタブに入れるんだよ!」

「見えない場所はもう自分で準備してあるんですよね!?」





「…うん。皆、ありがとう」





「いいから手を動かそう!時間かかるとオジャンになっちゃうよっ」

「合図の電話で30分後ぐらいに行けばいいか?」

「うわあ~、なんか私が幸せな気分になってきたあ♪なんて素敵なんだろう…」

「お前、関係ないだろ。笑」

「うるさいわね。笑」

「ユノ!ここはもういいから戻って!自然にな!」























Ready……?













































______C.side______






何でもない日の、特に代わり映えしない夜だった。

やっぱり今日もユノは仕事終わりと同時にどこかへ出かけてしまったけど、僕も僕でゲームしたいし。二人で居たからって別に何かすることもないし。うん、別に気してない。


「ふぅ~、疲れたあ~~」


帰って早々、手洗いとうがいをしたついでに、まずビールを冷蔵庫から取り出した。プルタブを開けて中身を喉へ流し込むと、あまりの美味しさに一気に半分くらいまで無くなった。


「っっ、あああ~~、うまあぁーっ…!」


一日で、最高に幸せな瞬間。弾けるアルコールの感覚が堪らない。ぐいっと調子が良くなる。
ユノはユノで自由にやってる。僕も僕で自由にやってる。それでいいじゃないか。


「さっ、ゲームゲーム♪」


最近やり始めたスマホゲームのアプリボタンをタップする。起動中にリビングのソファーへ移動して。腰を下ろす寸前で思い付いた。


「あ、先にスキンケアしとこう」


お酒を好きなだけ飲みながらゲームに集中したい。よく飲むといつの間にか寝ちゃうから、今のうちに肌を整えようと思った。できれば今日はそうして眠りたい。
ゲームに集中して、思いっきり酔って、僕の中のワガママをやり過ごしたい。
拭い取るように強く洗顔を終えると、幾分気分がすっきりした。さっきの上機嫌がいつの間にかまた落ちてたんだってことに軽いショック。自分にしっかりしろと言い聞かすために痛いほど顔を叩きながら保湿する。だけど額や頬は液体に緩和されて、ぺん、ぺん、ぺん、ぺんと緩くしか鳴らない。腰抜けた音が歯痒い。肌はもうじんじん熱いのに。


「美容液に、パック…は今日いいや。乳液と、エクストラクリーム…」


今は慢性的な発作を起こしてるだけ。落ち着けば治る。
いつも隣に居るんだから、今さら持ち上げてもらう必要なんてない。気恥ずかしいし、むしろ迷惑だ。



「チャンミナ?」



「、ぅえあ!!!!」

「……なんか、大丈夫か?すんごい痛そうだけど」


いるはずのないユノが振り返ってもちゃんと居たからって、別に驚くことじゃない。昔からずっと一緒に居るんだから。別に大したことない。


「…………ユノ、なんで居るの…」






だけどやっぱり。






「いや、帰ってきた」

「……だよね……いや、ついさっきどこか行ったじゃん」

「そうなんだけど、いきなり皆都合悪くなっちゃってさ。今だったらチャンミナとご飯食べれるかなって、急いで帰ってきた」

「……そう」


ふいにドキッとさせる男前な言葉も、

無意識に触れてくる掌も、


「晩ご飯もう食べた?」

「いや、コンビニで買ったけど。そう言えばまだ……」


すぐ差し伸べられる純粋な優しさも、


「『そう言えば』?あはっ!じゃあ良かった。折角だから…ピザでもとろう?好きだろ?中華でもいいよ。ヒョンのおごりぃ♪いくらでも食べな♪」



尊敬して、






大好きだから




「じゃあ、、、両方っ!」

「…へ!?」

「両方食べたいっ。食べたい食べたい~~腹ペコでぇ~ユノかっこいい~お願いしますぅ~~」


すんと鼻を鳴らして泣き真似して、シッポ振るように上目遣いで抱きついて。庇護を受けなければ立つこともできない。小鹿のように。身を縮めて。わざとらしく。
甘えたい。たまには。思いっきり。

ユノを独占したい。


「おねがい、おねがいぃ~格好いいユノぉ~」

「なんか、、かわいいチャンドル♪ほっぺ真っ赤だし。笑」


ユノはよしよしとしっかり僕を抱き締めて、鎖骨の窪みに埋まった僕に、わざわざ首を捩って口づけを落としてくれた。ワガママを笑って、とてもとても甘やかしてくれる、僕のユノ。
僕はどこまでも許されたくて、あざとさ加減に拍車がかかる。人差し指の先端を唇に押し当てておねだりアピール。自慢の上目遣いも忘れずに。


「両方でもいい?食べたい…♡」

「…。よしっ、分かった!いいよ♪」

「イエースっ♡じゃあ~僕が注文するね?どぉれ頼もっかなあ~♪」

「いやっ、電話は俺がするからっ。もしかしたら値切れば安くしてくれるかもしれないからっ」

「…そんなんあるわけねーっすよ、今まで一度もなかったじゃん」

「いや今まではやった事なかったからっ。こういうのはやってみないと分かんないからっ、俺がする!」

「……。分かった!お願いしまあーす!!笑」


突拍子もないユノの思いつきが見てみたくなって、結局楽しくなっちゃって。抱きついた格好のままでユノの注文を聴いてやろうと思ったら、「これは男の挑戦だから秘密!」とか言って会話を聞かせないように洗面所から追い出された。普段使わないバスタブを起動させたようで水音まで立てる始末。向こうの電話口の人もビックリするだろう。ユノって本当に面白い。


「ぐふふふふ…くっくっくっ…っ、ぶっ!笑」


腹が捩れるほど面白い。僕の食べたいものなんてユノはもう知ってるから。ありがたくお任せすることにする。
役目の無くなった僕は食器やグラスの準備をした。残ってた生ぬるいビールも飲み干して。ただ楽しい。最高に。


「ふふふっ♪おごってもらうし、久しぶりにちょっと片付けもしといてあげるかっ」


今はもう諦めてほったらかしにしてしまってるユノの部屋。何度言っても片付けないユノに見切りをつけて、最近は踏み入れることもなかったその扉をひっさしぶりに開けてやった。せめて洗い物だけでも救出してあげようと思って。


「は…………」










尊敬もしてるし














僕も大好きなんだよ、ユノ


































______Y.side______






喜んでくれるかな?

期待と心配でドキドキする。チャンミンの欲しいものを見極めて、でもプレゼントするだけじゃ足りないような気がして一生懸命準備してきたけど、チャンミンは派手な演出とか嫌がるかもしれない。そう考えて家で渡すことにしたんだけど、いまいち自信が持てない。ロマンチックにいきたいけど恥ずかしくて俺も居たたまれない。呆れられたり笑われたら、どうしよう。

未だに大好きだから怖い。
愛してるから、怖い。


「あー…、こんなのいらないって言われたら……ショックだな……」


大事な時はきちんと真剣に受け止めてくれるチャンミンだから、そんなの言わないって分かってるけど。もし心の中でそう思われたらどうしよう。
俺の中の一番大切な、一番深い心を委ねてる人だから。


怖い。


『大丈夫だよ。こっちは人数も多いし両方すぐ用意するから。ファイティン!!』

「……おっけ、じゃあ後で!」

『了解!』


スマホの通話ボタンを切って一呼吸。


「よし……」


湯気の立ち始めた風呂の自動ボタンを確認して、女友達から譲り受けた『おふろのもと』を入れる。ポッケに忍ばせてた薔薇の花びらをバスタブの縁に並べて……。


「やり過ぎかもしれない……っ、」


顔が赤くなるのが分かる。思わず手で頬を冷やした。




でも俺にとって、本当に意味のあるプレゼントだから




十字を切って祈る。喜んでくれますように。
胸を拳で二回叩いて風呂場から出た。


「っ、チャンミナ~、値切るの成功したぞー♪やっぱ言ってみるもんだな♪」

「ユノ、ユノ」

「ん…?」


リビングに戻ると、てっきりまたゲームでもしてるだろうと思ってたチャンミンが寄ってきて焦る。
顔が赤くなってるの、バレやしないか。
チャンミンの頬もまだ赤いまま。


「スゴいね…やっぱりユノは格好いい」

「あははっ!ありがと、チャンミン!」


シャツの袖を掴んできた手を握り返して。
嬉しい。


「本当に格好いい。本当にそう思ってます」

「、、」


眉毛を八の字に下げて真面目に言うから、なんだか嬉しいが過ぎてすぐには言葉が出てこなかった。

チャンミンの言葉は魔法。
チャンミンは嘘をつかないから。
チャンミンの言葉は真実。心の底から俺にとてつもない自信を与えてくれる魔法。


「…お前なあー!まだ他に食べたいもの、あるんだろう!?何だよ、言ってみろよっ。笑」


何でも買ってあげる。全部買ってあげる。
チャンミンが喜んでくれるなら。何もかも。

本気でそう思えてしまう自分が危ない奴だってことは分かる。でもチャンミンのあの、大きくて綺麗な瞳に見つめられたら、つい。盲目になる。

気持ちとは裏腹に、冗談っぽく押し倒して、二人でソファーに沈んだ。じゃれてくすぐるとチャンミンは声を上げて笑って。両腕と両足は縮めて抵抗するだけで反撃しない。内股気味に閉じられた腿の間を強引に割って腰を滑り込ませた。手首を捕らえて喉もとに噛み付くキスをしたら俺の勝ち。抵抗を諦めて今度は全身でしがみついてくる可愛いのかたまり、俺のチャンミン。可愛い。守ってやりたい。


「他に何が欲しい?いいよ、何でも」


強烈に溺れてる。
腕は勝手にチャンミンを包み返してた。
耳元には大胆な要求が響いてきて。


「ユノが欲しい…っ」


こんなの、


愛さずにはいられない


「…。いいよ」


自分でも驚くほど甘ったるい声の返事が出た。触れるだけのキスを繰り返し交わす。微かなビールの香り。肌をなぞって、また唇に戻る。目の前の幸せそうに瞳を閉じた顔。こっちが嬉しくて、自然と笑みが漏れる。そのチャンミンの鼻先にも瞼にも頬にも口づけを落としていると、焦れた舌が俺の咥内に入ってきて、下半身が疼いた。食むように深いキスを繋ぎ続ければ、どんどん興奮が膨らんでいく。スウェット越しにチャンミンのモノを探すと俺と同じように勃起してた。


「んっ…、…ュ、ん…、」

「はぁ、チャンミナ…っ」


ヤバい。これはもう、我慢きかないかも。ヤバい。

そう思った瞬間やっと待ちかねたインターフォンのチャイムが鳴った。落胆と安堵。精一杯、理性を引っ張り戻して。


「まずご飯食べようか。な?」

「ええ~~」


残念がるチャンミンに財布を渡した。「もう…どうしよ、コレ」なんて言いながら膨らみを押さえて、しゅんとあからさまに拗ねる姿が珍しくて俺は図に乗っちゃうよ。さっきまでの不安はどこへやら。盛大に演技する。サプライズへの助走付け。


「行ってきて。値切りまくったから恥ずかしくて俺はもう出れないっ!涙」

「あっはっはっはっは♪」


チャンミンは俺に指をさしてはしゃぎながらインターフォンを見る。カメラの映りこみには気を付けてくれと散々言ったから大丈夫なはず。


「くくっ…、はい♪」

『ご注文頂いたピザ屋です』

「はーい。今開けます。まずはピザか♪」


特に気にすることもなく施錠を外しに玄関へ向かうチャンミンに一安心。もう少し。テーブルに用意されてるお茶のグラスをそっと納めて、代わりにシャンパングラスを二脚取り出した。料理と合わないかもしれないけど、男だから好きなものを食べたいだろうし、ラインナップだけはこの際気にしないことにした。

インターフォンが鳴る。チャンミンの、扉を開ける音が聞こえた。俺はソファーに座ってスタンバイ。膝に肘をついて、指を組んでその上に顎を乗せた。自分なりの格好いいポーズで決めて。


全てをくれたチャンミンに、


「こんばんは!シム・チャンミンさんへお届けものです」


俺の魂をあげる。









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ユノ、お誕生日おめでとう!

「本当に格好いい。毎瞬間見惚れる。ユノの隣に居れるだけでいい」
そう言って貴方の情熱を生涯かけて受け止めてくれる人がいます。癒しと自信とさらなるパワーに満たされて、どうかいつまでも自由に羽ばたいて下さい。

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コメント

  • 2018/02/06 (Tue) 20:19
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