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兄弟実験。

馴れ初め別バージョン。
チャンミン、「俺」呼び。

きっかけだけで二人はどの道程でも愛に目覚める。


そんな確信を込めて。(イエス☆ホミンホ信者!←)
















______Y.side______





俺はソウイウモノを諦めかけてた。

そりゃ、いつかは誰かと……とは思ってたけど。
それは今じゃない。
今してる仕事が一番だから。

そう思ってたから俺はいいんだよ。
すぐ気付いたんだ。






お前はどうだった?


チャンミン
















______C.side______






マネヒョンは日本のマネージャーに俺たちを任せ一旦帰国した。数日の日本滞在で、ユノと二人で共同生活するのは久しぶり。
そんな一日目の夜。宿舎のリビングにて。


「信じられない……」


シャワーを終えて冷蔵庫からイチゴアイスを取りだそうとしてるユノに確実に聞こえるように独りごちた。
だってユノに聴いて欲しかったから。


「ん?何?チャンミン」


期待通り返ってくる穏やかな声が心地好い。今では実の兄のようなユノ。
家族だからこそ聞いて欲しい。カメラの前や他人には言えない、赤裸々な自分の心。


「……いやー…、ってうか、本当。たぶん、俺をブランド品か何かとしか認識してないんだと思う、マジで」


含みを持たせて。
ユノに興味を持って欲しくて。ユノは関心のない話にはホント右から左に聞き流すから。
でもこうすれば、素直に耳を傾けてくれる。


「?何なに?何の話?」


ほらね。
釣竿に狙った大物が食い付いてきたみたいで、ちょっと嬉しい。単なる愚痴話がわくわくしてくる。
このままユノの興味の糸を引けるかな?
どうか逃げないで、このまま。


「はあ…。。ユノは、それこそぉ!星の数ほどモテるからこんな事経験したことないだろうけど…。俺はけっこう深刻に思ってるよ」


ユノをアゲて。糸を緩めては引く。
もっとこっちへ引っ張って。


「ははっ♪チャンミナもモテるし格好いいだろ?何?どうしたんだよ?ヒョンに言ってみな?」


嬉しそうにニヤけて俺の方に向かってくるユノの引っ掛かり具合が嬉しい。深刻だって自分で言ってるのに思わず口角が上がる表情筋を抑えた。ら、ユノに「ニヤけてるじゃーん!」と笑われた。
いや、ユノの方が先にニヤけたからっ。
でもこれで今夜はとことん聞いてもらえる。
ユノを釣り上げた。テンションがアガる。


「女の子がっ」

「女の子?」


俺の座るソファーの隣にユノが座る。
兄弟二人。楽しい。


「そう!本っ当、ワケ分かんない。ほら、俺たちって芸能人でしょ?だから暗黙のルールというか…デートしても周りに言わないで欲しいものでしょ?そもそも言う必要もないことだし」

「そうだな、うん」

「それで、この前モデルの女の子とデートしたんだけど。あ~いい雰囲気だなぁ♪このまま付き合えるといいなぁぁぁ~♪…と、思ってたのにぃぃ……」

「たのに?」

「そのコ、周りに俺とすでに付き合ってるって言いふらしてるんだって!まだデート1回しただけだよ!?マジあり得ない。全部終わった。はい、終了!」

「あ~、そういうことかぁ~」

「そうだよぉ。そんな噂広まったら会いづらくなることぐらい何で分かんないのかなぁ~。っていうか、俺のことが好きとかそういうのじゃなくて、東方神起と付き合ってるっていう自慢話がしたかっただけじゃない?これ。ブランド品の高級バックを見せびらかすみたいにさ」

「あ~、はは。まあ、そういうのも、あるかもなぁ。でもお前にはお前らしさがちゃんとあるから。分かってくれるコが必ずいるよ」

「そうなのかな…。女の子って信じられない、俺……」


ソファーの縁からズルズル落ちてラグマットに尻をつき、オーバーリアクションで落ち込んでるのをアピールする。

ほら。
傷付いてへこたれた弟の心を。
癒して、甘やかして。兄さん。


「大丈夫だよ、チャンミン格好いいし。いい男だ」


頭上に温かい掌の重さ。ぽんぽんと俺をあやすように撫でる。
これこれ、待ってた。
おくびにも出さないけどね。


「、、ユノに言われても説得力ないぃ~~」

「何でだよ!?あははっ!お前だって自分で格好いいって自覚してるだろ?」

「ぶっ!……ふふっ♪」


だってそれはユノがこれまで散々俺を褒めてきてくれたから。俺、確かに格好良く成長したなって。否が応でも気付くよ、それは。

吹き出して溢れた隠しようのない嬉しさはもう、俯いて誤魔化す。ユノはそんな俺を優しく見守ってくれてる。

家族だから。
お世辞じゃない、混じりけない言葉だから。
胸がくすぐったくて跳ねる。ユノの褒め殺しで自分磨きに拍車がかかる。もっと格好良くなりたい。
でも、今夜は。ちょっと休憩。ユノ補給。


「あ~、ホント駄目だ、俺。自信なくす」


ぐだぐだ、ぐだぐだ。ネガティブに。
いつも好き勝手やらせてもらってるけど、たまには兄貴に甘えたい。そんな夜が、きっと誰にもあるでしょう?
今夜はユノとのんびりしてたい。
もっと飛び込んできて、褒めて慰めて欲しい。でもそんな女々しい事は絶対言えないから、俺は素直な兄をそっと誘導する。


「俺、これから本気で好きだって想えるコに出逢えるのかなぁ。こんなんじゃ、このコは嫌、あのコは駄目って、条件ばっか増えてくよ」


ラグの上に寝そべった体を転がして、抱きしめたクッションの隙間から瞳を見上げるように出してみる。日頃の研究の結果、この角度の上目遣いが一番大きく綺麗に見えるはず。
ユノは俺の目が本当に好きだ。


「なんで。本当にさらに格好良くなったし、いつまで経っても可愛いし。目は鹿みたいに大きくてキラキラしてる」 


期待通りの、称賛をくれる。


「きっとその女の子より、もっと綺麗でもっと素敵な人がチャンミナには似合うよ。チャンミニは本当にハンサムだから。普段は俺よりオーラあるし」


呼び名をころころ変えながら。
期待通りの、慈愛をくれる。

それでも俺はさらに兄の愛をあるだけねだる。しつこいって言われるまで。面倒くさがられてもユノなら平気。兄弟だから、離れることはない。


「俺たち東方神起である以上、普通の恋愛はできないんじゃない?ユノをただ一個人のユノとして、俺をただ一個人の俺として見てって方がもう、無理なの…か…?女の子にとって……」


あれれ。マズイ。
思考がドツボに嵌まってしまった。
俺は単純にユノにもっと褒めてもらって男としての自信とパワーを取り戻したかったはずなのに、いつの間にか迷宮入りの真理を突いてしまった気がする。

東方神起でいる限り、本物の恋愛はできない?


「……そうかもな。でも、だったら俺は東方神起を選ぶ」

「ぇ……彼女作るの、諦めるの?俺はヤだ、そんなの」

「俺だっていつかは欲しいなって、そりゃ思うけど。今は難しいな、やっぱり。チャンミニは俺がモテるって言ってくれるけど、俺も東方神起のユノとして寄ってきてくれる人が大半だから。イメージと違うって離れていかれたり…ショックだった事も実はちょっとあるよ、俺」

「いや、そんな事…」


ユノはユノで、うまく恋愛できずにいるんだなって今更感じる。こんなにいい男なのに。なんて不憫なんだろう。


「なんかね、目が……皆そう語ってる…目は嘘をつけないだろ?」

「ユノ……」


ユノには久しく恋人がいない。


「だから今は、ちょっと…。うん、東方神起が一番」

「それは…そうだけど……え、勿体ないって。ユノなんて選びたい放題なのに……」

「、あはーはーっ!ありがと、チャンドラ♪」

「……いや本当。そんな年寄りみたいに達観して考えなくていいんじゃない?ユノなら本当、ユノにぴったりのいい人がすぐ…」

「あはーはーはーっ!もういいって♪ま、タイミングが合えば出逢えるかもな♪」


ユノの手が再び俺の頭をなぞって、アイスの空をローテーブルに置きっぱなしのまま、また新しいアイスを取ってきた。
次は白い。バニラ味。


「こんなに食べたら太るよなぁ~♪」

「……」


でしょうね。。

アイスクリームが大好きで、片付けが苦手で。僕に愛しいより憎らしい感情を多く抱かせるユノだけど。
自分で決めた信念や決定は絶対覆さない、正しいとか間違ってるとか関係なくその選択を後悔しない人。この世で最も信頼できる人。ダンスは最高にうまくて、顔はびっくりするほど小さい。
俺の自慢の兄貴。


幸せになって欲しい。


我慢もなく。犠牲も払わず。


「ユノ、どういう人がいい?俺、探そうか?ギュヒョンとかにも頼めるし」


交遊関係なんてユノの方が広いし、俺の方がいい人探してたいはずなのに。
なんか居ても経ってもいられなくて。


「あははっ、チャンミナこそ。お前、条件ばかり増えるって言うけど、どういう人がいいんだよ」

「俺?俺はまあ、ビジュアルはもちろんあるけど。やっぱり、その前に信頼できる人、第一に」

「俺もだな。チャンミナくらいに信頼できる女の子が見つかったらすぐ決めちゃえるかも♪」

「だはははは!!それは無理だっ!!!」



するりと。


だって当たり前じゃん





俺たちの絆は誰にも真似できない。他人が真似できるような、そんな薄っぺらなものじゃない。





ユノだって、そう思うでしょ?




「ぶふっ。そうだな、こんなに信頼し合えるのは、確かにチャンミナしかいないな」


ほらね。
頷きながらアイスを頬張るユノは幸せそうで、満たされる。俺が。
ユノにそんな顔をさせてるのは、現状を構築してる俺とバニラアイスに他ならない。
胸を張れる。鼻息がフンッと鳴る。図に乗る。勢い付く。


「じゃあ、もう俺じゃんっ。ユノの理想の相手。くくくくっ♪」

「お前、男じゃんっ」


笑って、笑えて。楽しい。二人で。
こんな馬鹿な会話が。
ずっとやってられる。一緒に遊ぶ。
二人、子どもみたいに。


「じゃあ、実験してみる??マジで俺でイケるかもよ。ふははははっ!」

「へえ?実験?あはっ、何それ?チャンドリ」


笑い過ぎて涙目を拭いながら、それっぽく。
淑やかに体勢を起こしてユノの隣に座り直した。

冗談だよ?
さっきと同じ上目遣いで。それっぽく。

これから俺たちはまた爆笑する。






はずだったのに




「キスしてみようか、ユノ」


声に放った冗談は、
物凄い生々しさを纏っていた。


「……」

「……」


見合った瞳におかしな緊張が生まれる。ユノの唇を見ちゃいけない気がして余計に目線を外せない。
すぐそこにある小さな唇が俺の頬や肩に当たることは撮影中これまで何度となくあった。気にも止めたことない。

でもなんか、『キス』って意味を持たせると、なんか、全然違う。

さっきまで何ともなかった心臓が、突然鼓動を叩き出して痛い。皮膚は突き破れそう。
ドン、ドン、ドン、ドン。鼓膜までその鳴りが響く。


「……」

「……」


早く「馬鹿かお前?」って笑って欲しいのに、何か言って欲しいのにユノはちょっとビックリした表情のまま固まってて、俺も固まってる。指一本動かせない。

いやいや、これじゃあ本気っぽくなっちゃうじゃん。そうじゃないから、違うから。ただの冗談で、兄弟の戯れだから…!

心はギャーギャー煩いのに、ひとつも声に乗せられない。困った。参った。どうしよう。

俺はどんな顔してた?絶対絶対、ブスだったんだけど。







「…うん」



たぶん、



いつも冗談ばかり言っては呆れさせてばかりいるのに、いよいよ洒落にならない事まで飛ばして引っ込みのつかなくなったどうしようもない弟の失態を、


ユノは察してくれたんだと思う。




真面目な、でも少し諦めたような切れ長の瞳が俺の口元を見ながら近付いてきて、


「ュ……」


本当に俺とでもキスできるなら全力でこの優しすぎる男を満足させたい、その気持ちをどうにか伝えたくて、
 

目を閉じる代わりに口を開けた。














______Y.side______






「キスしてみようか、ユノ」


そう言った後で、加減のネジが飛んでしまった、迷子みたいに泣き出しそうな瞳のチャンミンが可愛いくて。

普段は『ユノなんかに頼らなくても俺は俺でやってる』って態度で表すように俺をからかうけど、チャンミンは俺をちゃんと振り向いて見守り続けてくれるから。


一人じゃ辛い時、または、ふとした刹那。

そんな目で俺が必要だって訴えてくれる。


「うん」


俺もお前が必要だから何だってできるよ。
本当にキスすることで俺のこの決心が伝わればいいと思うし、「冗談も分かんないのか、ユノは!」ってまたいつも通りのお前に戻ってくれてもいい。


でも伝えたい気持ちの方がどうしても大きくなって、


「ュ……」


聞こえた、チャンミンの僅かな抵抗であろう声を無視して、閉じた瞳と唇を近付けた。


(え)


混乱したのは、一瞬。

触れ合うだけのつもりでいた唇はチャンミンの口に食まれて、温かい、吸われて、痺れる、感動的。
目を開けばすぐここにチャンミンの瞳。大きくて綺麗で、これに敵う瞳はない。世界中どこを探してもチャンミンにしかない。そう、俺にとって一番の…


「、」

(……そうか、コレだ…)


次の瞬間は、再び開けられたチャンミンの口に俺から首を傾けて舌を刺した。












______C.side______






暖かいものが返ってきてその力は強くて、ユノのはっきりとした意志を感じた。それがなんだか無償に嬉しくて、俺もまた暖かいもので強く返した。熱くて確実で、ふわふわして気持ち良い。

俺は離さまいとユノの首に抱きついてすがった。
ユノは俺の腰に巻きついてすがった。


何の疑いも不安もない俺たちだった。




体温


力強さ


信頼


思い遣り


本当の心





俺に必要な全て

ユノ




(そうか、コレ…)










俺が愛に目覚めた実験。





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コメント

  • 2018/01/17 (Wed) 16:40
    この話が好き

    短いけど本質が詰まっていて、すごく好きな話です!

    私はユノ寄りのホミンペンですが、名前はチャンミンがその名言を挙げたテオプラストスから取ってます(笑)。この二人の濃さをいつまでも見ていたいんですよね。

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