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【ホミンホ合同企画ミーアゲ】8月18日のハーモニー、運命の恋人か?なし崩し的彼氏か?~ chap.17~








______Yunho.part______






8月18日、夏の夜。
大きく光る、間近に据えたチャンミンの瞳。

左右を交互に穴が空くほど見つめて返事を待つ。何も聞き逃したくなくて、呼吸はどこかへ置き去りにした。


「……」

「……」





数秒に、俺の未来全部が詰まってた。














「やっと……」

「…」





君は過去の歩みを噛み締めた。














「だから…僕もユノが好き。手紙にも…書いたでしょ?」














二人で一つの人生を見た。














「………これって、夢…?」

「ぷっ。何言ってんのw」


目の前のチャンミンが壮絶に愛らしくて、軽い目眩がした。あの着ぐるみの人が。あのチャンミンが。
俺の名前を呼んで、好きと囁く。

あり得るんだろうか?こんなこと。
信じぬいたものがそのまま現実になって、逆に現実感なくて参る。



「!!ユノ!手…!ハンカチは!?」


血液は相変わらず流れ出て、まだ逃すまいと力の入る親指からチャンミンの肩を赤に濡らしてる。


「、、やっぱ夢かな……。全然痛くない…」

「っ、夢は寝てみて。帰るよっ」


腰を押されて大通りに向かう。
途中で思い付いたらしく、突然上着のシャツを脱いでそれを左手にきつく縛ってくれた。チャンミンは真剣そのもの。


「…ちっ。動脈切ったの……?」

「縫うほどではないと思うんだけど…」

「なるべく安静に…」

「明日にでも、やっぱ病院に行く?…」


ぶつぶつ本気で俺のぐるぐる巻きの手に話しかけながらタクシーを停めて押し込まれる、タンクトップのチャンミンに。何ていうか、そう。




現実は夢のように鮮やかで、貪欲で、

あるがままに素晴らしい世界だってこと。



それを君が気付かせてくれた。



「チャンミン、」

「ん?なに、やっぱり痛い…?」

「好きだよ♪」


人生は、そう長くない。
この“夢”が終わらない内に、俺がチャンミンにどれだけ感謝してるか伝えたい。伝え切れない妙な自信だけはあって、それが悩みの種だけど。


「…運転手さんいるんだから……」

「なんで。前のお前だったら、『きゃー♡ユノったらぁ~♪』とか言うくせにw」

「いや、まあ…、あれは何ていうか……かわいい感じの女の子になりきってやってて、だから…素ではちょっと、、」

「あんな子ヤだわ!涙」

「かわいいじゃん!?」

「そっちの方がいい」

「え、どっち?」

「どっちって…w。お前しっかりしてるのに、けっこう天然なんだなw」


車の後部座席でキョロキョロ辺りを見渡すチャンミンに。何ていうか、そう。


「普通の、今のチャンミンの方がいい。すごい可愛い」

「はぁ…やめろ」


今度は首を横に振りながら笑顔で拒絶するチャンミンが面白い。どういうこと?捉え方は無限大。


「なあ、さっきも思ったけど。何を止めたらいいの?俺の何がズルいの?」

「、、、なんか…慣れないっ。ユノの態度が豹変してズルい!色々言ってくれるのは…嬉しいけど、あんまり言われると……照れくさい」

「……。なんだ……照れてただけ…?」

「~~っ、、」


困った顔は照れてるの?
本当は嬉しいって思ってくれてたの?


「……。ははっ。チャンミン、可愛い…。可愛いな?」


だって本当のことだから。
言えば言うほど可愛くなってくるチャンミン。
君こそが無限大。


「運転手さん、ここです。ここで停めて下さい」


チャンミンは聞いてない振りしてツンと逃げる。
俺はニヤケながら怪我も忘れて追いかける。




俺たちは全然違うけど、俺たちだからこそ


ひとつになる。






















______Taemin.side______







明るい人だけど。分かるけど。


……正直、もう帰りたい。。



「なんでえ~、誕生日に振られなきゃいけないのお!?君のオーナーは酷くない!?ねえ!テミン君!?」

「はは。ですね。でもそう思ったからユノヒョンもせめて店で楽しんで欲しいって思ったんじゃないですか?」

「そうだけどさーぁー…」


酔っ払ったボアさん以外のお客さんを帰した営業後。店内にはボアさんが速攻でダウンロードしたという失恋ソングが延々と流れ、花と食べ物と飲み物で溢れてる。他の皆は「片付けは任せとけ☆」とバックヤードの中に閉じ籠った。
たぶんボアさんと仲良くなるのを躊躇ってる。ユノヒョン狙いで自分たちにも話しかけてくるあからさまなこの人を、きっと皆持て余していたから。

僕はけっこう図太い精神だからさ。ファイトある女性は尊敬する。そういうわけで、ボアさんの相手役を仰せつかった。


「すごく気が合ってたのよ!私たち!趣味も同じで、何しても同じように考えてた!全部同じ!」

「へえ……」


そう言うしかない。

ヒチョルヒョンからおおよそのことは聞いた。今頃ユノヒョンとチャンミンさんはきっとよろしくやってる。いや、絶対。かけてもいい。

ずっと想い探してた人が実は自分の彼氏だったなんて、今夜のユノヒョンは世界一の幸福の中にいるはず。今まで見てるこっちが歯痒いほどチャンミンさんにぶっきらぼうな態度をとってたユノヒョンのちぐはぐさがやっと分かった。そりゃノロケるよ、誰にも止められない。モデル級のチャンミンさんの身体が今宵、マジで心配だ。


「この街に戻ってきて偶然昔一目惚れしたユノさんを見つけて、……もうこれ運命だわって……」

「……」


運命って、何なんだろう。


「…ボアさんって、どこでユノヒョンと会ったことあるんですか?」

「遊園地でパフォーマーのバイトしてた時よ。首までびっちり装飾されたドレスの着ぐるみを着て踊りながらパレードしてた。大変だったけど、けっこう人気もあってファンの人もいたのよ♪」

「ボアさんは華やかだから相当な人気だったんでしょうね、分かりますっ」

「ありがとう♪ユノさんはぁー、来園者で遊びに来てた人♪一時期毎日のように遊園地に来てて、もう一目惚れ!でもある時TBちゃんっていう赤いくまのぬいぐるみ持って嬉しそうに歩いてた姿が私の中ですごい印象的なの!男らしいイケメンなのに、ホントかわいくて!」

「ああ…、可愛いものが好きですからね。ユノヒョンって」

「そうなのよ~っ♪♪♪ギャップ~♡」


別にそこまで話してくれとは頼んでないけどね。。


「……私はずっとアピールしてたんだけど、いつも何か探してるみたいだったなぁ。だから私のことなんて覚えてないと思ってたのに、覚えててくれて本当に嬉しかった……まあ、それだけで御の字か☆」

「……」


夜が更ける。

夜が更ける。

見えないものも、きっとある。

それで自分の心が癒されるなら、
それでいいんじゃないかと思うんだ。




「あ…、ラフマニノフの『鐘』ですか?これ」

「……さあ?失恋ソングと、あと他に暗いピアノ曲とかジャズやソウルも落としただけ。よく知ってるね?すごい!」

「妹が音大でピアノの勉強してるんです。僕は全然w。妹の学費を、今はユノヒョンが援助してくれてるんで助かります♪」

「はあ、やっぱいい男だわぁ…。ユノさぁ~ん!涙」


流れるピアノの音は複雑。素人の僕が見れば楽譜はバラバラに見える。不協和音になりそうな音符が並ぶ。

でも奏でれば、それはとても綺麗で壮大なハーモニー。


「ピアノ曲って……右手と左手で同じ音ももちろん弾くでしょうけど高低は違うし…違う音を弾いても心地よく聴こえますね」

「そうねー。それがピアノだからねー」

「、」



運命って、そういうことなのかもしれない。



「右手で弾く旋律と、左手で弾く旋律は全然違うけど。だからこそ名曲って言われるような…ひとつの完璧な曲になるのかもしれないですね?」

「ピアノだからねー」

「………」



運命って、






そういうことなのかもしれない。








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