【ホミンホ合同企画ミーアゲ】8月18日のハーモニー、運命の恋人か?なし崩し的彼氏か?~ chap.4~








店の扉を開ける。
営業スマイル全開で振り向いたシウミンが俺と目が合うと、豆鉄砲食らったように驚いた。


「あれ、ユノヒョン本当に来た……」

「おう。おはよ、シウミン。休みにしてたけど、やっぱ店が心配になってな?」

「午前中チャンミンさんが来られてユノヒョン探してましたよ、もしかしたらお店に出てるかもしれないから寄ってみたって。今日の映画一緒に行けなくなったことちゃんと謝りたかったそうです」

「あ…そ……」


もしかしたらすでに、もしかしなくてもすでに、このカフェにおける俺の威厳は粉々に吹き飛んでいるのかもしれない。
おしゃべりなあいつによって!涙


「よっぽど急がれてたのか、ブラックのアイス2袋も持ち帰りにして飛ぶように出ていかれましたけど」

「ふ、ふーん……」


でも嫌な気分じゃないのは、なんか。
なんか仕方ない。


「あと昨日のお礼にって、老舗の豪華弁当差し入れで頂いちゃいましたー♪」

「ああ…昨日シウミン達が色々サービスしてくれて、あいつ喜んでたから…」

「いや結局何もできませんでした。このお弁当、相当高いですよ?なんか、逆に悪かったですかね?すいません、ユノヒョン」


チャラそうなくせに義理堅いんだから。
こういうところ、ズルいよな。

笑って『行ってらっしゃい』が言えなかった分、笑って『おかえり』って、
言っちゃうよ俺。


「いいよ。何も考えずもらってやって?今日はシウミンと、ヒチョルとテミンで昼回してるんだっけ?」

「はい、ランチのピークタイムも完璧にやり遂げました♪なんでユノヒョンはビシッとオーナーらしく、座って頂いてさえいれば大丈夫です!」

「俺がいらないだけじゃねーかw」

「はいw。っていうのは冗談で。ユノヒョン最近全然休み取ってないじゃないですか、取ってもチャンミンさんの休みに合わせて取るくらいですし。デートできなくてやさぐれたい気持ちは分かるけどお♪これもいい機会だと思って1日ゆっくりどうか休んでね、ダーリン♡」

「おま、チャンミンの真似すんな!サムいっ!うちのスタッフは皆、一言も二言も多すぎるな!」

「と、チャンミンさんからの伝言です♪」

「……」


笑って『おかえり』は、また今度にしよう。


「じゃあ、納品と経理のチェックだけして帰るから。何かあったらすぐに呼んで」

「はいっ」


バックヤードでヒチョルと遊びながら作業をこなして、昼下がりのテラス席でアイスチョコと煙草を味わいながらノートパソコンを睨んでた。在庫と売上、支払済領収書を確認してもさっき数えたレジ内の総額が30万ウォン足りない。


「んー?」


数え間違え?
そういった防止のために、常に数量チェックやレジ確認はスタッフ二人以上でしてるんだけど。何か打ち込んでない受注品でもあったかな?


「えー、っと…」


再度パソコン上の数字と照らし合わせようと小さな山を形成しつつあるレシートや領収書の皺伸ばしに躍起になっていると、頭上から軽やかな声がクスクス笑って降りてきた。
見上げると、何度か見かけたことのあるお客様。常連というほどではなく、最近から来て頂けるようになった女性。名前はまだ知らない。今日はセミロングの黒髪をアップに纏めてる。声のイメージ通り可愛いらしい顔立ちがすっきり見える。


「どうも。いらっしゃいませ」

「あの……ユノさん、ですよね?」

「はい。そうです」

「こんにちは。私、ボアって言います」

「ボアさん、とおっしゃるんですね?確か以前にも何度か…」

「え!?覚えててくれたんですか!?」

「え…っ」


彼女が突然懇願するように大きめな声を出すから心臓が跳ね上がった。
だから直感が動いたんじゃない。チャンミンは俺に直感がありそうと言ってくれたけど、俺はそんなに動物的感性が優れている、というほどはない。だから大丈夫。

……大丈夫って、何が……?


「ぁ、すいません…。こうして挨拶するの、初めてですもんね。訳の分からない事言っちゃって、ホントごめんなさいっ」

「いえ……」


大丈夫。大丈夫。違うから。
あり得ないから。大丈夫。


「でも何か……初めてって感じしないですよね?きっとどこかで会ったことがあるような…」

「へ……」

「そんな感じしませんか?私達……」

「……」


そう返事を求められて。
応えをじっと待つボアさんを見上げたまま。


「えっ、と……あの、…」 
 

もしかしてって、



何度も期待して滑り落ちていった人がいる。
望みだけが膨らんだ想いはそのまま言葉に、枝を伸ばしながら葉を開いて、稔る。


「もしかして、……数年前、あそこの、国立遊園地で働かれてました?女の子の着ぐるみとか被って…」




もしかしたら、って


 

「ええ。それ私です。やってました、昔」

「、、、」

 

息の止まる奇跡は、



突然



白昼の嵐でやって来た。


にっこり白い歯を見せて笑う彼女の後ろから颯爽と吹き抜けていく風。白いワンピースが広がる。微かに届く香水は手招きしてるように惹かれる香り。木漏れ日の白黒模様。それらが一斉にキラキラ煌めいて俺を襲った。輝き。景色。胸の中の一番幼い部分を掴まれて。くらり。自動的。運命の。


「あの…!」


息吹く。




「良かったら、一緒にお茶しませんか?」


恥ずかしそうに微笑む彼女。その後は











眩しくて、見えない








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コメント

  • 2017/08/30 (Wed) 01:47
    No title

    待て待て待て待て、
    おーーーーい!!

  • 2017/08/30 (Wed) 11:19
    管理人のみ閲覧できます

    このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 2017/08/30 (Wed) 16:00
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  • 2017/08/30 (Wed) 22:30
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