【ホミンホ合同企画ミーアゲ】8月18日のハーモニー、運命の恋人か?なし崩し的彼氏か?~ chap.3~

(注意)BL表現ございます。ご注意下さい。











「…ノ、ユノ」

「……んー…?」

「ごめん、署から呼び出しがかかった。今日はたぶん戻って来れないと思うから」

「ぅー…ん……」


矢継ぎ早な声はかなり急いでる。
こめかみに温かい感触とリップ音が1度落ちて瞼を上げると、目の前にチャンミンの真面目な顔があった。昨夜脱がせた服はすでにしっかり身に纏われ、あとは靴のみ。までの支度が整っている様子。
でもそれもぼんやりとしか確認できないのは、窓から入る光があまりにも弱いから。
まだ明け方らしい。

今日休みだったのにな。よく頑張ってるな。
そう思うと腕は無意識にチャンミンを引き寄せて、素肌の胸へ上陸させた。まだ睡眠から覚醒してない俺は包み込んで頭をポンポン撫でることしかできないけど。


「頑張れぇ……」

「うん、ユノはゆっくり休んでて。また後で連絡するね?行ってきます」


離れる頬にも遠ざかる足音にも名残惜しさは感じられない。チャンミンの意識はもう仕事のことだけで、寂しいと思ってるのはたぶん俺だけ。


「じゃあまた、ユノ」


なぜかムカついてその言葉に返事は返せなかった。寝た振りを決め込む。
少し間を置いた後、ドアが開いて反動で閉まる、乾いた音が聞こえた。


「……普通に喋れるじゃん……」


ムカつくのに、応援したくなる。
仕事モードの時、焦ったり興奮した時、エッチの時、チャンミンは普通の話し方になるから本気具合が分かりやすい。

今日はどんな事件がチャンミンを待ち構えているんだろう。
いつもヘラヘラしてるけど、守秘義務とかでそういう類いの内容は一度も漏らしたことはない。
当たり前のことなんだろうけど、ギャップがありすぎてちょっと格好いいと思ってしまう。
裸の身体は勝手に丸まってシーツを手繰り寄せ、チャンミンの残り香と温もりを探してる。


「………映画一人じゃ、意味ない…」


昨日、けっこうな時間、抱き合ったよな…



チャンミンはどのくらい寝れたんだろ…?




俺は眠いよ……まだ……






『とりあえず今日は……初夜ですし。エッチしなきゃですよね?ユノさん♡』


11カ月前の、今より少し髪の長い、タオルを腰に巻いただけのチャンミンがニコニコして冷蔵庫の前に立ってる。
いい奴だったのに、うちに来た途端、我が物顔でシャワーを使ってペットボトルを開けて飲みながら飛んでもない事をさらっと口にする。
こんなのふざけてる。


『ぇ、は……初…?いやもう朝だろ?え、ちょっと待って?チャンミン、フリでもいいって…』

『何言ってるんですかぁ~!せっかく付き合うんだからどうせならイチャイチャしたいじゃないですか♪ほら、ユノさんもフリだと思ってたら免疫なんて付きませんよ?』

『え。え、、』


迫ってくる上半身はチョコレートみたいな腹筋でバキバキ、(え、こんな綺麗な顔付きなのにマジかよ…)なんて焦りながら隣に座ってくるのをただ眺めてるしかない。まるで蜘蛛の巣にかかった気分。もがいても無駄だと言わんばかりに身体は硬直と緊張をぐるぐる入れ換える。


『ユノさんって、……男と付き合えるかどうか…少しも考えたことない、んですよね?具体的になっちゃいますけどエッチは女の子みたいに挿れられてもいい、とか。思えそうです?』


男と。エッチ。挿れられ。


『はあ!?いや無理無理無理無理無理!ケツなんか掘られてたまるか!!』

『全然?これっぽっちも?』

『当たり前だろ!俺ノーマルなんだぞ!?そんなの無理に決まってるだろ!』

『ですよね……』


チャンミンは品定めするような思案顔。
俺はきっと泣きそうな情けない顔。

ゲイの世界なんて全然知らなくて。
チャンミンの美貌からもゲイとは女側(と言うのか?)の人間だろうと信じて疑わなかったから、度肝を抜かれた。でも当然男側のゲイも存在するからカップルが成立するわけで、チャンミンはその種類なのかもしれない。
そんなことにようやく気付いてゾッと戦慄が。鳥肌が。手のひらに冷や汗が。
後悔した。
拳一つ分空けて肩を並べてるこの男を、酒の勢いでもうちに連れてきてしまったこと。

目を閉じて声が震えないよう気をつけた。またチャンミンを傷付けてしまいそうで申し訳ない。


『あの、……やっぱ悪い、けど…っ』


俺、運命の人を探してるのに何してるんだろう。なんで今日初めて会ったばかりのチャンミンとこんな事になってるんだろう。はっきりしない俺が悪いんだけど。
優しくて綺麗で、本当に心の良い奴だから。




でも挿れられるなんて

絶対出来ない



怖くて堪らない





『あ~ん♡良かったわぁ~♪』

『、、へ……』


恐る恐る目を向けて隣を見ると、グーの両手を両頬に当て、上目遣いに俺を見つめるチャンミンがいた。なんか女っぽい仕草と声音。


『もしかしたらユノさん、ソッチに興味があってアタシと付き合ってくれることにしたのかと思って、ちょっと心配にしちゃったじゃないのお♪アタシが挿れるなんて恥ずかしくて、無理だからね?』

『ば…っ、な訳ないだろ!ってかそこまで考えてなかった俺はっ。え、何…チャンミンは、お、女の子、の、気持ちの人…??』


本気でしどろもどろ。
今思い出すと笑っちゃうけど。
本当に必死だった。


チャンミンと付き合うために。


『当ったり前でしょおっ。こんなアタシのどこが男なのよ~♪』

『いや、がっつりイイ身体してるけど…』

『やだエッチ~♡どこ見てんのよぉ♪』

『だ…!から、違う!男として見て…』

『ね、ね♪せっかくだから今日どこまでできるか試してみましょおよ~♪』

『ぇ、ちょ、ぇ…、』

『そうね。例えばこれはどう?アタシと見つめ合ったり…できる?』


おネエ言葉なんて馴染みないから気色悪く感じてもいいはずなのに、チャンミンがソッチ側で良かったなんて妙な安堵感に包まれて。
軽いノリに乗せられて。
さらに魅力的な瞳で見つめられて。
目が離せなくて。


『どう?気持ち悪いかしら♪』

『……いや、別に…』

『良かったわぁ♪じゃあ次は手を繋いでみましょ?それができたら次はぎゅって抱き締め合ってみたり♡』

『え、え…っ』


今度こそきっぱり断らなきゃいけない。
だってこれ、これから完全に喰われるパターンだろ?間違いなく。涙


『いやっ、こういうのは、もっとっ、時間をかけて…っ、』

『大丈夫よお~。時間なんてアタシもう29年かけてるからw♪ユノさん、いくつ?』

『え、俺31…』

『お互いちょうどいい年じゃない~♪ねえ?』

『って、違う違う!マジで。離せって』


だから蔓のようにしがみついてくる腕を容赦なく引き剥がしてて、最初は気付かなかった。


『いいじゃな~い、ちょっとだけ♡』

『いきなり恋人繋ぎ!?』

『きゃー♡ユノって身体大きい!太ももなんて馬みたい…♡』

『いきなり呼び捨て!?って、やめ…っ……』


抱きついてきた時、ようやく。
俺は鈍感で、ダメだな?


『……チャンミン、寒いか?』

『ええ?すっごいあったかいわぁ♪ユノってフカフカ~♡』

『こら…』

『ふふふ♡』


震えてる。
チャンミンの身体はガチガチに強張っていて、
ブルブル、音まで聞こえてくる。
耳をすませば声は揺れていた。


『っ、この勢いで、え♪キスも…っできそうじゃなあい?』


初めてなんだ、チャンミンは

声を掛けたら付き合えそうな奴で、
それがたまたま俺だっただけだろうけど。


『…うん。できそうな気がする』

『え……』


何だかすごくいじらしくて

俺から引き寄せて唇を塞いだ。
柔らかくてフワフワ。
チャンミンの方がフワフワ、フカフカ。


『ほら、できた』

『ユノ……』


触れても、舌を入れても絡めても
消えるどころか燃え上がってきて、


『ユノ、ユノ…。ごめんホントは、、ちょっと緊張してる…っ。ユノは?…勃ってる?』


俺の反応を気にして、両手で然り気無く自分のモノを隠しながら尋ねてくる姿が

何だかすごく、愛しくて


『ごめん俺めちゃくちゃ興奮してるw』

『あはは…良かった、ホッとしたw』

『痛かったらすぐ止めるから言ってな?』


口から出任せ。挿れるための口実。
男相手の前戯なんて初めてで分からなくて唇を重ねながら身体の線をなぞるだけ。相手の気持ち良さとか感じるポイント探しとか全部、服を脱ぐのと同時に頭からすっ飛んでとにかくチャンミンに挿れたくて。
ドキドキが過ぎて、青春時代の初体験より酷い。

なのにそれを許すように押し倒したチャンミンはうつ伏せになって腰を上げ、俺を受け入れるために構えた、からもうイケナイ。側に落ちてたタオルをぎゅっと握りしめて顔を埋める間に、俺はすでに勃起したモノをチャンミンの穴に擦り付けてた。

こんなにも綺麗な男が何も知らないだなんて、信じられない。


『バックの方が…僕の性器見えないから萎えにくいでしょ…?止めなくていい…から、ちょっとだけゆっくり…お願いします……』


何だかすごく、俺のものにしたくて


『チャンミン、ごめん。痛かったらホントごめん…っ、』

『ふぅ!…っ、、、ぐ、、っ、ぅぐ…っ』


固く締まる入り口を指で抉じ開けて男根を捩じ込むのに頭がいっぱい。チャンミンの呻き声と俺の荒い息が交ざって犯してるような感覚。亀頭がズルッと挿いった瞬間、その罪悪感が強くなる。


『い、たいよな…?』

『い…っ、だ、じょぶ…。嬉し、ぃ…』


理性とは裏腹の衝動がズブズブ奥に突き進む。自分の凶悪性すら疑ったのに。


『…これは?』

『んぐ…ぅ!!~…っ、、……嬉し…っ、、ユノ、イけそ……?』

『……あー、もう……ヤバい…』


何だかすごく、



大好きになっちゃって


辛そうに縮んだ真っ青の瞼にキスを落として


『ぁ、優し…っ、♪』

『全然優しくないって…お前の方が優しい』

『へ、え?ね…っ、いいよ、動いて』

『うん。ごめんな、気持ち良くないよな、チャンミン』

『いい、いい…っ…w。これで…』

『はあっ、ごめん俺凄い気持ちいい…っも、イく』

『う、ん…っ、、ん、…っ』


もういいかなって思ったんだよ。




運命の恋人に会えなくても、チャンミンが居るなら諦められそう。
奇妙な恋だったから、変に拘ってたのかもしれないって。素直に認められた。



『初めてシちゃった……。嬉しい……』

『俺も初めてだよ。……男とは……。悪い、さっき夢中になってて…何て言おうとしてた?』

『え?』

『これでーって。何か言いかけてたろ?』

『ああ…w』


ぐったり横たわるチャンミンの、冷や汗でへばりついた前髪を撫でてた。
額にキスしたくて。


『これでやっとショジョ喪失できるんだもんって言いたかったの♪もう今まで焦ってたからホント嬉しいっ。ユノも運命の人が男でもひとまず大丈夫よね?』

『……』


額にキスは、できなかった。


『テクニックはこれから身に付けていけばいいわよお♪アタシ、慣れたらエッチ嵌まりそう♡ね、これからもお願いっ。もっとシてみたいわ♡』

『……』


やっぱカラダ目当てかよって。






ホントふざけてる











「…あー、今何時だ……」


目を開けるとさっきまで漂っていた早朝の雰囲気は全くない。日光に照らされたライトポールの影は短い。時計は正午前を指してる。

夢を見た。最近チャンミンと初めて会った日のことばかり思い出すから夢にまで断片が出てきてしまう。


「映画……気が紛れるかな……」


もうすぐ8月18日だから。

チャンミンと出逢った日、そして
あの約束の日が今年もやって来るから。


迷ってはいない。当日、頭で考えなくても足は勝手に国立遊園地へ向かうだろう。


今年こそ来てくれるかも

どうせまた来ないだろう

どうか来てほしい

どうしても会いたい

抱き締めたい

いっぱい笑い合って

俺達やっと会えたねって




でも、そしたら   チャンミンは?



「…………店出よ」





べつに関係ない。



あんなふざけた奴









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コメント

  • 2017/08/28 (Mon) 21:42
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    このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 2017/08/28 (Mon) 22:10
    No title

    このぉ、
    に、に、にぶちんがぁーーー!!
    説教部屋だな。これは。

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