片割れ chap.10 #18









______Y.side______









チャンミンの腰は

大食いなのに俺よりよっぽど細くて
向き合うソファーの上で腕を回しても

後ろでゆったり指が組める


その祈りの中にすっぽり収まるチャンミンが
触れるか触れないか程度に喉を触るからくすぐったくて

思わず目を閉じて「それやめろ」って臥せて笑うと、こつんとおでこが当たる感覚とくすくす震える楽しそうな肩

遊ばれてるのに楽しくて

どんな顔で笑ってるんだろうって瞼を開けるとまだ、俯いて笑ってるチャンミンのふさふさな睫毛が掠めてまた、くすぐったい


また瞳を閉じて笑って
また額を合わせて

でも見なくてももう分かる



二人で同じ幸せ、感じてるって


確信してる















俺の片割れは




チャンミンだ




















______C.side______






嫌な予感がする。

切られて繋がらない電話が、そのままユノの高ぶった感情を表してるようだった。掴み所のない不安が気持ち悪くて、うまく寝れた気がしない。


「あら♪お兄ちゃん、アンニョ…」

「ごめん!すぐ出る!」

「え?遅刻?」

「いや、時間通りなんだけどちょっと確認したいことがあって!」


母さんを振り切って送迎を断ってでもユノの様子を早く見たかった。乗って帰ってた車を自分で走らせると気分が少し落ち着く。

マネヒョンかヨンミン代表に連絡を取るべきなのかもしれない。でも憚られた。
結局みんな敵だから。


「……ユノ…


僕たちはきっと、分かって欲しいと願えば願うほど攻撃される。息の根が止まるまで断罪される。祝福なんて永久にされない。身体の一部を切り捨てるように二人の生活を分けて。隠れて潜んで、逃げるしかない。

僕たちの世界は二人しかいないって思い切らされたけど、でも二人居れば十分じゃない?何でそこまで周りに認めてもらおうとするの?


信号待ちでスマホを取り出すと、昨日のユノの大声をまた思い出して溜め息が出た。


「……ふぅ、、…っ、」


ユノは限界だったのかもしれない。強くて男らしいけど、本当は寂しがりやで繊細な人だから。

案外杞憂に終わるかもしれないと思うのに、事務所へ着くと足は運転席から飛び出て早足を止められない。事務所の裏口エントランスをパスカードで抜けてすぐ左に。小走りでエスカレーターに乗り込んで、足を止めるともう汗が流れ始めてる。


「……」


ユノはヨンミン代表を説得すると言った。


「……どうなったんだろ……」


何があっても話は平行線のはず。
ユノは僕を捨てない。
代表は事務所を守る。


「……大丈夫。何も起こってない…」


髪を乱暴に掻き上げたところで停止階を知らせる明るい音が鳴った。自動ドアが開いて、まず更衣室へ向かう前に練習室へ向かおうと思った。


「……、、」


ドアの先には、ユノが居た。


「ちょ…あんた!何で電話出ないんですか!?」


キャップ帽の跡が残る茶髪に上下黒のラフな練習着を着たユノを一番に見つけられて、でも問い詰めずには居られなくて。
右足を踏み出してユノを押そうと腕を伸ばしたら反対に掴まれてしまった。


「何ですか…」


目が据わってて、なんかおかしい。
生気が無い感じのユノに、昨日もう少し別の言い方があったんじゃないかって自分の提案に戸惑う。


「チャンミナも来て」

「え」


元来たエレベーターの奥まで遠心力で引っ張られて、ユノの背中越しの自動ドアは閉まった。













片割れ chap.10
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コメント

  • 2017/04/04 (Tue) 19:33
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