片割れ chap.10 #9











______Manager.side______






保険にかけていたスマホのアラームが鳴って、目が覚めた。

起こせと言ったのに何してんだ…

予定時間より数分遅れてるだけのアシスタントに苛つきが納まらない。
すぐに着替えて部屋を出る。


「……どうした、お前ら」


ユノの自室の前で泣きじゃくるアシスタントを、ユノが「ごめんね」と介抱してる。


「マネヒョン……」


ユノは何故か汗だくで、それがこめかみから一筋また流れた。薄いアンダーシャツも湿って、短パンから伸びる足だけが涼しげだった。


「ユノ、何やってたんだ??おい、チャンミンは?」

「……っ、ふ…ぅっ、」


アシスタントに聞くとさらにぶわっと涙を溢れさせて俯いて答えない。
本当にイライラする、割りとドライでこういう事をするコじゃなかったのに。


「おい、ちゃんと答えろ」

「マネヒョン、大丈夫。チャンミナここに居る……」

「は?」


ユノの室内へ指差す方を見れば、ユノのベッドの上の盛り上がった布団を指してた。言われてみれば繊維の下で呼吸してるように布が隆起してる。でもチャンミンの欠片も分からないほど布団をすっぽり被ってた。


「……」


これは一体、何が起こってるんだ?

眉間に皺が寄る。全く理解できない。アシスタントの腕をこずいて説明を促すと、ユノが彼女を庇うように立ちはだかった。


「このコは何も悪くないから。俺たちがこのコのことびっくりさせちゃっただけだから……」

「は?」


訳が分からない。さっきから何も。

二人が突飛な予定変更にびっくりするのは分かるが何でアシスタントの方がびっくりして号泣までしてるんだ?


「おい、分かるように言ってくれ。そろそろ準備しないとスタジオ入り間に合わないぞ」

「だから、その……俺たちがしてるとこ偶然見せちゃって……」

「してるとこって?」

「…えっち」

「えっちって何だ?」


単語の意味が咀嚼できなくて。
馬鹿みたいにおうむ返しで聞いた。

ユノは聞けば聞くほどありのままを答えてるようなのに、それがどういうことなのか頭の中に全く入って来ない。まるでどこか知らない国の外国語を聞いているようだった。


「だから、、せっくすしてて……。ショックだったよね…。ごめんね……」


ユノはアシスタントの方に向くとまた申し訳なさそうに謝って、彼女はハンカチに顔を埋めたままぶんぶん音がする程首を横に振る。


「違ぅ…っです。。本当なんか…っ、感動して…っ、、っ」


本当に訳が分からなくて。
もうお手上げだった。
だから見た目、俺は落ち着いてたんだと思う。

ここまでは……


「悪い、ユノ。全然訳が分からない」

「だから前、言ったろ?俺たち付き合ってるって」

「俺たちって?」

「俺とチャンミナ」

「え…」

「あの時マネヒョンは信じてくれなかったけど…本当なんだ」

「……」




急に




「俺たち本気だから」

「…………」







とりどりの、あらゆる事が繋がって


意味を為して


認識して


理解できて






「!マネヒョン、待って…!」

「どけろ!ユノ!!」


ユノを押し退けて部屋に入った。
躊躇はない、チャンミンにも確かめるだけだったから。

それにどこかでまだ期待してたのかもしれない。


これは三人の名演技で、和解して仲良くなった三人が俺を騙そうと計画する。いたずらっ子の兄弟なら十分あり得る、このコ達らしい。
それで俺はまんまと騙されて、こんな風に焦ってチャンミンの様子を見に行くんだ。

ベッドの上で隠れるチャンミンの布団は、もちろんぎゅっと中で握られてて、なかなか姿を見せない。

そんな仕草に動揺してさらに必死になった俺は火事場の馬鹿力まで出して、まさに今やってるのように、布団を奪い取れる。

そしたら笑いを圧し殺したチャンミンの嬉しそうな顔が出てきて、あの大げさな笑い声が弾けて、

『マネヒョン、びっくりしました!?こんなの、あるわけないでしょ!?だはははははっ』



……って、






「チャ…」




「見ないで……。見ないで、マネヒョン、、お願いします……」

「……」





シーツの上には、


両手で顔を隠した全裸のチャンミンが


胎児のように丸まって、横たわっていて






「………」





潤ううなじの短い髪先が、震えてぽつりと露を落とした。


「……チャンミン、何し…て…、、」

「……」


チャンミンの背中に問い掛け終わる前に


「……っ、」


 



イラナイコトマデワカッテシマッテ






「……ユ、っ」


止まらなかった。
だってチャンミンは女の子が大好きなのに。


「ユ、ノ…っ、てめええええ!!!!」


後ろにいたユノを衝撃のまま突き飛ばして、倒れたところで初めて蹴った。

うちの自慢のユノを


「チャンミンに……こ、こんな事させやがって…っ、、」




幾つかの使用済みコンドーム

中途半端に中身の減ったローションのボトル 

へしゃげたティッシュ

ぐしゃぐしゃになったバスタオルに乗る
チャンミンの濡れた尻




「狂ってる、お前…っ、、」

















泣いたよ

俺も









ポチとコメントありがとうございます♪1周年お祝いして頂いて、本当に嬉しかったです!皆さん色々考えてらっしゃるようで、私だけが腐りきってるんじゃないだと安心しました!←
赤信号、皆で渡れば怖くない♡←チガウ
少しずつですが返していきますので、また気長にお待ち下さい。

片割れchap.10
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コメント

  • 2017/03/22 (Wed) 15:41
    管理人のみ閲覧できます

    このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 2017/03/22 (Wed) 18:27
    管理人のみ閲覧できます

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  • 2017/03/23 (Thu) 20:51
    No title

    痛みを、こえていけ!

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