片割れ chap.11 #16

(注意)もちろんBL表現です。苦手な方はご注意下さい。










宿舎に戻るからって言おうとしてたのに不意打ちで与えられた凶暴なほどの温かい快楽に、


「しゅくあ!、ぁ…」

『ん!?』


全部飛んでおまけに自分でも笑いそうになる変な声まで出て、焦って慌てて焦って、始め何が起こったのか分からなかった。


「っ、、、っ、、」


左手で触れるチャンミンの頭が前後に振られだしてようやく状況を把握したけど俺自身がすでに爆発しそうでどうしようもない。
そういえば全然射精してなかった。チャンミンに振られてから。勃つこともない、ヌきたいとも思い付かなかった。


『は?何だ?』

「、、や、、っ」


てか何してんだ、こいつ!
もう同情なんかでこういう事するなって言ったろ!お前彼女いるんだろ。男もいるんだろ。
てゆーか今、電話中だろ!

そう思うのにチャンミンを引き剥がせない。そう思うのにチャンミンの喉奥にもっと入れたくて腰が揺れる。応えるように俺を見上げながらちょっと苦しそうに奥まで頑張って誘いこんでくれる久しぶりのチャンミンと目が合ってまた大興奮。
俺、最っ低!最低だわ、本当!
息を詰めて。必死で奥歯を噛み締めて耐える。ペキッと軽い軋みが鳴る。


『だから今日は…チャンミンのとこ泊まるんだろ?分かったって。明日車一台で行くから』

「…、~~っ、っ、」


声が出せない。
うねるように吸い上げながら水音をたててしゃぶってくれるから、どの感覚も刺激されて頭がふっ飛びそうなくらい気持ちいい。
何も考えられない。


『おい、聞いてるか?』


それでも何とか宿舎に帰ることをマネヒョンに伝えないと。無自覚なチャンミンに分からせるためにだけ晒け出した俺の欲望が大変なことになる。

ここは何としてでも帰りたい、帰りたくないけど帰らないと誠実じゃない!いや帰りたくないけどっ。いやどうしよ、いやいや帰れ俺。そもそも電話しながらチャンミンにフェラされてるってなんかもうなんかもう色々いろいろマズイ。


「…っ、、いやっ、今日は俺…っ、やっぱり宿舎に…」

『あ?帰るのか?』


なけなしの理性でもってやっと声に出したのに、そこでいきなりちゅぱっと口が離れてしまって完全なる寸止め状態。


「っ、は!?」

『え!?』

「♪」


もう訳が分からない。
今度はイきたくて仕方ない。
イきたい。イきたい。頭がおかしくなる。
起き上がってきたチャンミンが笑いを堪えながらぷーっと片頬を膨らませるから、可愛いけどここで甘えないで。頼むから!男なら分かるだろ!

……言いなりになってしまう。。

まだ入ってない部屋のドアを指差した次に首を傾げながら合わせた手を頬に寄せて、“あそこで寝れるよ”ってジェスチャーされた。


「~~~…っ、、」



俺は、すごく情けない顔してたはず。



「……今日は、チャンミナのとこ泊まる……」

『は?え?いやどっちだ。はっきりしろ』

「チャンミナのとこ居るから明日迎えに来て…」


それを聞いてふふふふふふって含み笑いしながら俺の首に腕を回して楽しそうにしてるチャンミンに脱力する。見えない音譜まで見えそう。

やっと諦める決心ができたと思った途端にまた気を持たせるような事言ってくるから頭にきて。言い合いになって取っ組み合いの喧嘩になって、罵り合って。


なのに合わせてくる唇はこんなにも優しい。柔らかい。鼻先を合わせて。好き。
ああ、やっぱ好きだわ。どうしよう。


『了解。…煩く言うが、本当に…チャンミンと何もしてないだろうな……?』


目の前の長い睫毛がくすぐる。綺麗だな。
奥に控える目は鹿みたいに真ん丸。うん、綺麗。
これが欲しい。今夜だけでも。


明日からのことは、また明日から考えよう

今日はもう止まらない


「、何も…してないって…」


またふにっと触れるだけのキスが降る。
信じられないくらい気持ちいい。痺れそう。



溺れる



溺れる



飲み込まれてゆく








『分かったっ。悪い、俺もしつこいよな。じゃあ明日チャンミンの出発時間に変更するから準…』


マネヒョンはまだ何か言ってたけど、聞き終わる前にチャンミンの舌が咥内に入ってきて後はもうどうでもよくなった。














片割れ chap.11
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片割れ chap.11 #15

(注意)BL表現、暴力表現ございます。苦手な方、ご注意下さい。












「今日はもう、泊まっちゃったらどうです?」


純粋に。もっと一緒に居たくて。


「……いやいやいや。それはちょっと、」

「え、何で?明日も一緒の現場じゃないですか」


ユノの肩は掴めなかったけど、靴を履こうとしてる所をすり抜けてユノのシューズを片付けるように玄関の端に寄せた。ユノへ振り返ると、さっきのヒョンらしい格好良さは鳴りを裾ませ戸惑うように目線を落としてる。心なしか肩も落ちて、怒られて気まずそうな犬みたい。


「マネヒョンに連絡したら大丈夫でしょ?」

「…あー、まあ…」


なんか、、怪しい…。
ムカッと小さな火が点った。


「……これからどこか行くの?」

「いや、何もない何もない…」

「…じゃあいいじゃないですか。連絡してよ」

「……」

「……」


決して良くはない沈黙の後、ユノが諦めたようにひとつ溜め息をついてスマホを出した。操作してメールを作る宛先を不躾に覗いて確認すると、ちゃんとマネヒョンの連絡先が表示されていて僕の危惧したものじゃない。まあ許してやるかと思う。
……そもそも許してやるって何だ?

人に携帯見られること自体不快だし、僕はそうなる。案の定ユノも眉をしかめた。


「何だよ」

「別に」

「……」

「……」


不穏な、空気。
ユノが苛立ち始めて、それに当てられて僕も苛立ちがまたむくむくと沸き上がる。


「はぁ、やっぱ帰る。なんか腹立ってきた」

「はあ?今メール送ったでしょうが」

「もう一回送り直せばいいだろ」

「あんたそうやっていっつも忘れるじゃん。明日大変なことになるよ」

「お前が送れって言ったんだろうが。じゃあお前が送り直せよ」


睨み目で僕を威圧してそのままシューズを履こうとするユノに更なる怒りが込み上げてきて、このまま黙って帰すかとシューズを取れないように裸足で蹴り飛ばした。玄関ドアがガコンと音をたてる。

それを見て物凄い鬼の形相になったユノに、右肩を小突かれた。さすが事務所中に恐れられてるユノ、凄みがある。昔は僕も恐かった。今ではもはや懐かしい。
何年この虎と一緒に居ると?


「てめえ、ふざけんなよ…」

「ふざけてんのそっちでしょうが。僕たちの送迎に何人動いてくれてると思ってんの。連絡入れたんなら大人しく泊まれよ」

「そんなん分かっとるわ!!!」


詰め寄られて全羅道の方言を叫ばれるから煩くて仕方ない。体は廊下の端に追い込まれて、ユノの右腕で退路を絶たれたところを左腕が僕の顔の真横を掠めて壁に殴りかかってた。防音性の高いマンションだけど隣に迷惑かかる心配とか考えないわけ?本当に呆れる。


「ちょっとあんたねぇ、いい加減にしてよ。部屋壊れたらどうするんだ!馬鹿力」

「はあ!!?」

「いちいち大声でうるせーんだよ!黙れユノ」

「…………」






もう、これ以上ないってくらいの


逆鱗に触れたんだと思う。






完全に目が座ったユノにハプキドー技で腕を捻られて床に倒されて痛い。うつ伏せにされた状態であまり力は入らない。とにかく空いてる方の腕でユノの脛(すね)を殴りまくった。


「痛い!!!馬鹿ユノ!!!」

「うるせー!チャンミナが黙れ!!!」




僕たちは、限界を越えてた。




あんなにうまくいってたのに、
あんなに繋がっていたのに。

他人の目に揺れて、意見に揺れて、世間体に怯えて、死にそうになって、それでも好きで。信じて。それでもやっぱり罠に落ちて。捨てられるのが恐くて。自分からユノを切り離して。そしたらユノも楽になるだろうって。
それでもそれでも!
ユノが他の人の所へ行くが嫌で。惑わせて。くそ真面目に色んな事を考えて、悩んで、頑張って、やることは全力でやって、相手を想い合って、それでもどうしても、自分は苦しくて。でもユノが心配で。いや心配よりも一緒に居たくて。その自分の気持ちは押し込めて。
そしてまた他人の目に揺れて、意見に揺れていくんだろう。

本当に嫌になる。やってられない。


「痛っ、暴れるなよ」


そう言われて大人しくなる方がどうかしてる。
僕の背中に股がって腰を落としてくるユノに捕まりたくない。締められてる腕の圧が無くなったところでなんとか抜いて匍匐前進(ほふくぜんしん)で逃れようとすると、汗が床にバラバラと飛び散った。


「逃げるな」

「知るかっ!!」


早くしないとユノに今度こそ激痛の走る技を決められそう。バタバタ手足を動かして掴まれないように抵抗したのに、予想外の腰を掴んできたユノの手が僕のハーフパンツと下着を膝裏まで下げた。突然涼しくなる下半身。
唖然。


「……。はあ?」


首を回して振り仰ぐと、僕に膝立ちで股がったままカチャカチャとベルトを外してるユノが居た。


「何してんのあんた」

「……」
 

僕の問いかけを無視して、ただ自分の股関を見つめながらユノはジッパーを降ろしてジーパンと下着からすでにぱんぱんに勃起したモノを取り出した。
この大喧嘩のどこに興奮材料があったのか。
ヤバい、マジの変態だ。


「変態か!!?」


急いで起き上がろうとすると、ぐっと腕の重心をうまい具合に使って肩を潰してくる。僕はまた床に戻される。そして痩せてもユノはやっぱり馬鹿力。


「変態変態変態っ、パボヤ!」


尻の割れ目に沿うようにユノの巨大な熱いモノを擦り付けられて、さすがに冷や汗が垂れそうになった。


「っ、無理無理無理無理!やだやだやだっ。ユノ、無理だって!」


久しぶりだし。ローションないし。いや寝室に前の残りがあるけど、ここ廊下!!硬い床も痛い!冷たい、硬い!


「お前さぁ、ちょっとは俺のことも考えろよ」


頭が煮えくり返りそうなほどユノのことを考えてきた。考えて考えて、そろそろ血管がぶち切れるはず。


「考えてるよっ!」

「考えてねーだろうが!!」


でもどうしたってユノのモノはすぐに僕には受け入れられない。男だから濡れない。去年ユノに無理やり突っ込んだ時のことがふいに浮かんでゾッとした。ユノ自身は硬度を増すばかり。


「ぃや、ほ…本当に、無理…っ」


ベッドに行きたい。ここでは絶対無理。
何でこんなことユノはするのか。
ユノは無理やりなんて一度もなかった。


「だったら泊まれとか言うなよ!俺はまだ全っ然チャンミナにこうなっちゃうから…帰らせて……、耐えられんわ…っ、、…っ、」


あ、そういうこと。


「、、」




ヤバ……

すごく、可愛い。。


他の人はどう思うか知らないけど、そんなのどうでもいい。僕の後頭部に唇を埋めて、フウフウ欲情を我慢してるユノがとてつもなく可愛い。
男だから分かる。めちゃくちゃつらいはず。

性欲と愛は違うって言うけれど、ノーマルだったユノが男の僕に欲情してくれる。ノーマルだった僕はそんなユノに反応する。それを僕は愛しいと感じる。

愛も性も、謎めいている。


「ぁ、同情とか…もういらないから。マネヒョンにも襲うなよって釘刺されて来たし、、」

「……めっちゃ押し倒されて襲われてますけど、僕」

「うん、ごめん……なさい、」


ゆっくりユノが上体を起こしたところで、いつの間にか床に投げ出されていたユノのスマホが鳴った。


「お……マネヒョン…」

「そう…」

「もしもし?」

『あ、ユノ?メールみた』


電話口から小さなマネヒョンの声が聞こえて、ユノはそっちに気を取られて動かなくなった。僕は起き上がって目の前のユノの身体を眺める。
股立ちってけっこう疲れるのにユノは気にもしてなさそう。でもやっぱり足の太さが無くなってる。

電話に集中するユノ。勃ち上がったモノもそのまま出しててマヌケな格好。そしてきっと無意識に僕の頭を撫でる手。
どれもこれもがユノらしくて好きだと思えて、でも離さなきゃいけない、らしい。この世界では。


「……」




ユノと僕ってどうなるんだろう


答えはまったく見つからない







でも今夜だけでも休戦しませんか?
そういうの





僕たちは聖人じゃない。









「あー、うん…うん……分かってるって。で、やっぱり今日なんだけど、」


宿舎に帰る旨を喋り始めようとするユノにそんなことを胸の内で語りかけながら、僕は四つん這いになってユノをフェラした。






片割れ chap.11
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片割れ chap.11 #14









______Y.side______ 






痛みに蝕まれて

錯乱していく色彩の中で




「だからその時は、僕も一緒にいってあげる」




樹氷の月明かりが

俺たちのカタチだけを照らし集めた









戯れ男(たわれお)らしい口先だけの慰めと言えばそれまでだけど。
だけどそれは我を見失った今の俺の姿を晒す、鏡のような冷たい力強さを持っていた。


「ゃ…」


おいおい、俺今確実にヤバい奴だろ。何考えてたんだ、俺っ!こら!!
急速に頭が冷えて寒いくらい。さっきまで熱かった手も、指先に冷たさを感じるほどに落ち着いてる。まるで何かが悪い熱だけ奪ってくれたように。

やっと正気に戻れて前を見ると、赤く色付いた顔で目だけキョロキョロさせてるチャンミンが居た。口はすでに硬く閉じてさっきの言葉の真意も弁解も何も言う気はないみたい。
自然と口の両端が上がる。


そういう所も、大好きだったよ


探りたくて堪らない。
チャンミンを追い込んで本質を裸にしたい。
だけど勇気と慰めをくれた君に、俺ができることは現実のチャンミンを認めることだから。

しっかりチャンミンの料理を食べて、
しっかりチャンミンを遠くから見つめよう




「ねぇねぇ、このゲーム知ってます?面白いっすよ♪」

「ん?そうなの?」

「そう、連鎖で消すやつ。ユノ、一緒にやろう?」

「いいよ。アプリ落としてよ」


食事が終わって座り直した白い革製ソファー。こんなの買ったんだなって思いながら、その隣に腰を落としてきたチャンミンにスマホを預けて、嬉しそうに画面を操作する横顔を見ると嬉しい。
無意識に真新しい金色の髪を撫でる自分の手は、時間が掛かりそうだけど離していかなくちゃいけない。


チャンミンは俺を好きにならない






チャンミンは俺の片割れじゃない




「え、何これ、けっこ難し…っ、」

「僕が確実に勝てるゲームをお薦めしてあげました。やるって言ったよね?」

「……。があーーっ!絶対勝つ!」

「課金してアイテムゲットする手もありますけど」

「いや地道にやって強くする。そんな卑怯なことするかっ」

「はあ!?別に卑怯じゃないでしょ!?」

「……」

「何すかそれ、いつも課金してる僕に対する嫌味ですか!?」

「……」

「聞いてるか!?」

「チャンミナうるさい、集中できない。静かにして」

「…イラッ」



楽しい



チャンミンは知らないだろうけど、俺は見てた。

騒ぎ立てる社員たちに囲まれて、真ん中でぽつんと萎縮してる大物練習生。もっと喜べばいいのに、もっと自分をアピールすればいいのに。まるで他人事みたいに、早くこの輪から解放されたいって顔の後輩。
何であんな態度取れるんだ?って。まるでドラマのような展開とシーンの連続なのに。
腹が立って腹が立って。
……羨ましかった。

だけど俺にそんな奇跡は用意されていなかったから。高層マンションや高級車を見てはいつかここに住んでこれに乗るんだって、ひたすら夢や希望を仲間と語りあってた休憩スペースで。俺はやる気を口に出して頑張るタイプだし、そういう奴らとばっかりつるんでた。辞める心配がないから。
そこにふわりと、軽やかに。
俺たちの横を涼しげに通り過ぎていく小綺麗ななで肩の男の子。
理屈じゃない、何か話すきっかけがない限り近付けない。オーラ。そういう星の元に生まれた人間。ラッキーなんかじゃない、スカウトの目って本当に凄いんだなって感心した。

チャンミンは自分を主張しないのに辞めない。可愛がってた後輩の方が辞めていく。
理解できなくて。苦手で。裏を返せば。

俺はずっと憧れてた。



「イエーイ!また僕の勝ちですね~い♪次の勝負でタブルスコアになるなぁ~♪」

「あれ、、何か…聞こえないか?誰かのすすり泣きみたいな…まさか本当に幽…」

「うおわああああ!!?」

「はい、スタート!次は勝つ!」


突進してきたチャンミンの体を背中で守ってやる振りしながら、チャンミンの鼓動を聞いた。



憧れは、憧れのままに終わる。





また蝕まれても








また、熱に狂っても























______C.side______







ぎゃーぎゃー言いながらユノとスマホゲームをしてて、僕は時間のことなんて忘れてた。


「お、もうこんな時間?そろそろ帰るわ」

「え……、、」


適当に買った掛け時計を反射的に見て、気分が音を鳴らすほど落ちる。「ユノが帰る」って初めてで、落ち着けない。


「この前江原道に行った時、小学生くらいの子たちが遊んでてな?」

「あ、うんっ」


ユノの話が突然始まってすごくほっとした。ユノは一度話し出すと長い。同じ話を何度も繰り返したりするけど、その話は初耳だ。


「俺はマスクをしてたから遊び心で、『TOHOSINKIって知ってる?』って聞いてみたら、皆知らないって言うんだ」


僕は何もしない。ただ頷いて、ここに居るだけでいい。
この人はすでに、答えを持っている人だから。


「じゃあ好きなグループは?って聞くと、『ビーストだ』って」

「ふふ。ビーストは人気ありますからね」

「うん。俺たちずっと何かをやり続けてきたはずなのに、韓国では俺たちのこともう知らない子がいるんだよ」


前のカムバックから1年8ヶ月ぶりのアルバムリリースになる。アイドルとしては異例の空白期間。移り変わりの早い韓国で、海外活動の多い僕たちのことをまた待ち望んでいてくれる人達はどのくらいいるのか。


「ブランクがあった期間、色んな後輩たちが出てきてるもんな」


ユノの言葉にまた頷いて。昔その『後輩たち』だった自分を思い浮かべる。
まだ目的も分からず無我夢中で試行錯誤してた。
あの時の僕が今の僕を見たら、何て思うんだろう?教えてやったらどう反応するんだろう?
僕の目的は、ユノだよって。


「でも俺たちのことデビューからずっと好きでいてくれるペンは、俺たちと一緒に年齢を重ねてて…。それってすごいよな?小学生だった子達がもう20代になってるんだから。そういう意味ではただのペンっていうより、ペンはもう一人の俺たちのメンバーだよ」


だけどユノが一番大切にしてるのは、
ペンなんだ。

何もかもユノは、夢で生きてる。


「そのメンバーに誇ってもらえるような俺たちでいれば、また広い層のペンが増えて、今の小学生の子達にも認知されるようになるよ。カムバックでテレビやラジオに露出する頻度が多くなるし、頑張ろうな?」

「…はい」


僕はユノに生かされていて、ユノは夢に生かされていて、夢は僕を必要としている。
このロジックは、絶対。


「よし、じゃあまた明日なっ」


勢いよくソファーから身をのりだし玄関へ颯爽と足を進めるユノの後を付いていく僕の行動は、礼儀でも何でもない。帰って欲しくないから。


「たまには僕も…宿舎行っていい?」

「うーん…、いや。ちょっと勘弁して。たぶん、またこっち来るわ」


待つのはもう嫌だ。
そう思って何となく甘えるような、そんないい感じで聞けたお願いごとをばっさり切られた。


「…っ、そう言ってユノは色んな集まりがあるから、なかなか忙しくて来てくれないでしょ?」

「あはーはーはぁ♪」


流された。焦る。
とにかく。どうにかしないと。
自分のハーフパンツを掴んでる場合じゃない。
目の前で揺れる広い肩をさっきみたいに掴まないと。掴まないと。





ユノはもうここに来ないつもりだ。











片割れ chap.11
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片割れ chap.11 #13










_______Y.side_______







ヨンミン代表の言っていたように、

人の心は自由で、俺の心も自由で、その心はチャンミンに在って変わらない。

でもそれと同時にチャンミンの心も自由で、時も身体もチャンミンの自由なのに。


「はあぁ……、、なんで…」


思えば俺はチャンミンの事になると、始めから何も自由にさせてない。
俺のせいでたくさん悩んで泣かせてきた。

なのに俺はチャンミンが欲しいからって目眩を起こしたり吐き気を起こしたり。宿舎を飛び出したり帰らなかったり。付き合えたら付き合えたで傍に居ないと許せなかったり、食べ過ぎたり。


揚げ句の果てには、
自分の思い通りにならないからって……


「ちょっ、大丈夫…ですか……?」


目の前には、綺麗な瞳のままのチャンミン。


「……ふふううう、、、」





チャンミン、ごめん






















大罪がよぎってしまった











「ごめん、ちょっとこのままでいさせて……」

「……はい」


俺の心は空にしても沸き上がってしまうから。エンプティに無くすだけじゃ足りない。
抹殺しなきゃいけない。


「ふう、ううぅぅ…っ、、、、」


腹から出す息も震えてうまく吐き出せない。自分の脳味噌の異常さに目眩がして、忙(せわ)しく浅い呼吸を続けても治まらない。
十字を切って神に懺悔した。
額に当てた手は自分で驚くほど熱い。閉じた瞼の裏側は真っ暗じゃない。白だったり赤っぽかったり、部屋の明るい残像が緩やかに動いてる。眼球で追いかけるとまた気持ち悪い。
じゃあ、黒に染まれば落ち着くのかな。


「チャン、ミン」

「…………はい」


どうしても。チャンミンがいい。


前から返ってくる声にだけ告げる。

誰も見ないで


「聞いて。聞いてくれるだけでいいから」

「…うん……」




聞かないで


チャンミンだけに






聞かないで、誰も

俺は本当は弱い人間で、卑怯で



チョン・ユノはこんなにも脆い






誰も聞くな












「俺チャンミンが居ないと、死んじゃうよ…っ、、」


もう嘘でもいい。分かりましたそこまで言うならって、こっちを向いて欲しい。振りだけだっていい。
男だけど。暗い未来しかないけど。


「ユノヒョンは…、、」

「っ、何だよ!!?」


暴れ出す。
乞いたり荒ぶったり、制御できない。

焼き尽くして。極限。







「…僕のこと殺してやりたいとか思わないの?」


なのに君は至って冷静。

事も無げに。俺を見透かす。


「お前はっ…!……何も、悪くないから……っ」

「どうせ人間なんて一人で生まれて一人で死にますけどね」



まるで透明な水。

燦々と潔い。





「でもヒョンは一人じゃ寂しいでしょ。だからその時は、僕も一緒にいってあげる」








浄めるように、灼熱の闇を冷やしてくれる。


チャンミンが居るからまた目覚める。





























_______C.side_______






ユノはどう受け取るんだろう。

僕は本気なんだけど。
過呼吸のあの恐怖で絶えたっていい。
何でもない。

だってユノが居ない世界なんてやってけないし、そんな世界にもはや闘う価値はない。


そこまでぼうっと頭に浮かぶままの考えを流していて、ユノの思考回路のヘンテコさを思い出した。


「ぁ…」


そもそもユノは死なんて言葉絶対使わない。
しまった、言葉の綾(あや)か。
おいおい、僕だけ本気全開にさらけ出して何言っちゃってるの、僕。

顔から火が出るほど頬も耳も熱くて、冷や汗が出た。制御できない。まるでどこかから吸い込んだ熱を吐き出すように。


「何言ってんだ、チャンミナ。TOHOSINKIはどうするんだよ」


やっぱり…。
グループの事ですよね…。
恐る恐る前を見ると、困ったように微笑して見つめ返してくるユノが居た。


「…っ、そっちが先にややこしいこと言ってきたんでしょうが!?何ですか!もう食べないんですか!あ~勿体ねーっ」

「ううん、食べる」

「あっそ!あ?…え?」

「お前、強くなったな。俺も頑張らないと」

「……」

「もっかいもらうなー♪」


そう言ってユノは本当に器と箸を持ち直して、よし、って呟くと餃子にパクついた。
美味しいって言ってくれる割には苦虫を噛み潰すみたいに食べる。またえずいて、噎せて、止まって、飲み込んで。胸が痛くて仕方ない。

気付いたら、泣いてた。


「チャンミナ泣かないで。お前のせいじゃないから。本当に夏バテ、少しは無理して食べないとなっ」

「…っ」


まだけっこうな量が残ってるユノのご飯の具合を盗み見て、申し訳ない。僕も餃子を取ろうとすると優しくはたかれた。


「だめー♪全部俺のー♪」


この人はいつもこうやって、一人で何でも背負いこんで。自分の中で完結しようとする。

だから板挟みになるんですよ。
どちらにも全力で真剣に向き合うから。


「あと、ユノでいいよ。ずっとヒョンは、……ちょっと寂しい」

「…っ、、」


今までいろんな宝物を貰ってきたけど、どれもこれもが煌めいて、優しい。直球の宝石。


「ユ、ノって…」

「うん」


それに引き換え僕にできる事は小さい。せめてユノの気分が紛れるように、ユノをからかう話を。


「初め会った時、僕のこと嫌いだったでしょ…っ?」


落ちた涙がご飯の器の中に入って、自分では汚ならしくてもう食べたくないと思う。

でもユノは僕の汗さえぺろんと舐めてくれてた。精液も男の僕の身体も、一ミリだって拒否されたことない。
あの『ユノ先輩』が見たら、卒倒するんじゃなかろうか。


「いや、、そんなことない……。そりゃ初めて会った時にはきついこと言っちゃったけど…」

「ふふっ、覚えてます?」

「もちろん。あの時はデビューできるかできないかで焦ってて、本当にストレス感じてたから。ほとんどの奴にきつく当たってた」

「それだけじゃないですよ。その後もユノは僕に冷たかった、同じグループに決まるまで…」

「…え、そう、かぁ……?」

「ええ、そうですよ」


ユノは知らないだろうけど、僕は見てた。

初めは後輩には厳しい先輩なのかと思ったらそうじゃなかった。
僕より後に入った後輩が何人もユノになついて親しくなっていった。ユノもユノで積極的に可愛がってた。数人の後輩と肩を抱きあって、ハンバーガーを食べに行こうと楽しそうに僕の横を通り過ぎて行った。

何故あの先輩は僕を差別するのかと、落ち込んで苦手になって。僕もユノを避けた。メンバーになった途端掌返したようにユノが話し掛けてきて、グループだから仕方なくなんだと分かっていたけど腹が立った。

僕はずっと見てた。


「あの態度は僕を嫌いで仕方ないって感じでしたもん。酷かったなぁ~、ああ、つらかったなぁ~♪」

「え、、そんなに…?……ごちそう、さま、でした……、」

「ぐくくくくっ、恨みはまだ晴れてませんよっ」


ユノが食べ終わったのに安堵して、漫画みたいに冷や汗垂れてるのが見える表情に戻って僕は嬉しくなって。一息ついて飲むビールはすでに生温かった。

食器を片付ける向こうで、ユノがまだ気にしてる。ウケる。
僕の涙もユノが溢れさせて、乾かしてくれる。
何もかも僕は、ユノで生きてる。


「チャンミナ、、何かしよか……?」

「っ、ふふふふふ。どうしよっかなぁ♪」

「嫌いっていうか、たぶん俺憧れてて、」

「だははははは!!ウソウソ、絶対うそ!」

「…イラッ」


カチンときてるユノを久しぶりに見れて嬉しい。楽しい。


僕たちずっと、こうして居たかった。








片割れ chap.11
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片割れ chap.11 #12









_______C.side_______







『え…』


あの時の衝動




もちろん僕は女の子が好きだし、恋というものの定義が何なのか、人生の深みをまだ知らない20代の僕には語れないのかもしれない。


それでも、ユノは


悲しみと諦めばかりを繰り返して

地味で静かで

体を動かすよりは観る方が好きで

歌を歌うよりは聴く方が好きだった僕を



変えた






これを恋と呼ばずして何と呼ぶのか






今も尚この夢の男に突き動かされる

僕にはやはり、恋としか言い表せない。



















_______Y.side_______







ヤバいなぁ、と思う。
飲食店ならまだ誤魔化せると思ったけど、俺の手元をさっきから凝視してるチャンミンはきっと気付いてる。
左手に持つ箸が止まってるって。


「お茶くれる?」

「あ、はい……」


嫌だな。料理は美味いし、俺チャンミンの手料理残したことないのに。
対面してる悲しそうな顔を晴らしたくてもうひとつだけでもって餃子を咀嚼して強引に飲み込むと、すぐそれが口内までせりあがってきて噎せた。口から出そうになる内容物を右手で押さえつけて、力ずくで再び胃へ捩じ伏せる。胃液の匂いが鼻を掠めた。


「ヒョン…!」

「…っ、、ちょっと噎せたっ」


すぐ差し出されたティッシュを受け取って口元を軽く拭いてから笑顔を作ってみたけど、チャンミンはますます顔を歪ませていくから申し訳なくなる。

ああ、そんな悲しそうな顔しないでくれ…。ごめんな?こんなに美味しいのに。
食べられない自分が悔しい。


「ははっ、あー。なんか夏バテかな?ちょっとお腹いっぱいになっちゃったわ。でもまた後で食べたいから、チャンミナ残したやつ持って帰らせて♪」

「……お腹いっぱいって。。……まだ餃子4つしか食べてないじゃないですか……」

「いや、でも後で食べるかも。すごい美味しいから」

「………」


少し黙り込んだ後またパクパク食べ出したチャンミンにほっとして、内臓に蓋をするようにスープを流して閉じた。白米には手を付けられなかった。


「ユノヒョン、、」

「んー?」

「……最近あんま、食べてなくない…?」


ああ、止めて。本当…
気にしなくていい
チャンミンはネガティブになりやすいから、自分のせいで俺が食べられなくなったとか絶対思わせちゃいけない。
それに本当に嫌なんだ、人に心配されたり悲しまれたりするの。気が滅入る。

顔の前でひらひら手を振って、できるだけ軽く発声してみる。


「だから夏バテだって♪」

「あの…良かったら、、、」

「うん?」

「僕たまに宿舎戻ってご飯作りましょうか?食べやすいもの考えときますよ」

「…あー、、いいよ。すぐまた食欲出てくるだろうし」


食器や料理器具なんてもう壊して捨てた。
何も残してない。


「でも……ほら、ホジュンさんも来るからって夏に大掃除しようって言ってたじゃないですか?」

「うん…、、、」


宿舎は……。


「どうせやってないでしょ?僕気になってたんですよね」

「……いや。それもいいや…今けっこう片付いてるし」

「え……」

「それよりさっ、」


部屋は、俺が暴れ散らかしたせいでチャンミンの居た時と家具も配置も全然違うし変に思われる。

そして本当に申し訳ないけど……


チャンミンの料理に、一番


「トニーって、チャンミナと同い年なんだな?凄いよな?ちょっと見えないよな?」

「……そうね。キャリアはあるし…言いづらいですけど老け顔ですよね、、」

「あははっ、そうそう♪」

「…ねえ、ヒョン。……もう少しだけでも、、食べれませんか?これが嫌なら他に何か作り直すから……」

「いや。その…」





体が……拒否反応を起こしてる……、、、





これも彼女のために練習した食べ物なんだろうか。そう考えた途端異物感を覚えて、何度かそれを往復した喉が痙攣しそう。冷や汗が出る。熱い。苦しい。俺を見て。頼むから。
胸が焼け焦げそう。


「……っ、」



なんで俺の人じゃないの?

信じられない

まったく?全然?
少しも俺のこと好きじゃなかった?



「ユノヒョン…?」



誰にも渡したくない

誰にも渡さない





いっそ、



「………」









連れ去ってしまおうか













片割れ chap.11
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片割れ chap.11 #11








奢って欲しいとか暇してるなんてただの口実で、


あの幸福を感じた宿舎で過ごしてたように会いたかった。会うならどうにかして部屋に来て欲しい、そう思ってた。

でもズタズタにユノを裏切った体裁の僕にそんな贅沢な注文を出せる権利はないから。
自分にできることを精一杯やって過ごしながら。


ユノからの連絡を、1日1日待ってた。


「へー、やっぱ綺麗にしてるなぁ」

「適当に座って」


まだ必要最低限しか置けてない簡素な部屋のあちこちから小物を取っては置いて取っては置いてを繰り返すユノに4人掛けのダイニングテーブルを勧めて、僕はさっきやっと包み終わった餃子と即席スープに火を通す。ご飯は炊けた。
僕は食べた体(てい)にしちゃったけどユノはまだ食べてないはず。


「ヒョン、まだ食べてないですよね?」

「あー、うん。でもいいや、チャンミナも食べたんだろ?」


食べてません。超絶腹ペコです。


「いや、適当に用意したんで食べちゃって。僕もまだ食べれるし」

「うーん」


歯切れの悪いユノを背中で受け流しながらフライパンにこんもり並べ焼いてる餃子の火加減をみながら蓋をして蒸らして。その間に温め直したスープの火を切って、赤ワインとキュヒョンから授かった焼酎をテーブルに並べた。一本だけ缶ビールも僕用に添えた。


「……料理の手際かなり良くなったよなぁ、」

「そう?どっち飲みます?」

「焼酎かな」


やっぱりユノは焼酎もいるよね。キュヒョナよ、ありがとう。愛してる!お前のおかげで今日という日が気持ち良く終わりそう。
ユノと乾杯して一口だけビールを飲んでまたコンロの前に立つ。美味すぎる黄金の液体。


「俺もビール一口もらっていい?」

「どうぞ」


僕のビールに手を伸ばしたユノがこくんと喉を鳴らして、持った缶をそのままじっと眺めた。


「そう言えば、今日スタジオでチャンミナの芸名の話になったわ」

「へー」


ちょうどそれがMAXという名前のビールだから思い出したのか。いや、そうだろう。そうに違いない。
ユノの思考回路がぶっ飛び過ぎてて些細なことも疑問になる。

さっきのだって何なの、あれは。ドア開けたら走り去ってゆくユノに愕然とさせられて。靴も忘れて飛び出して追いかけたのに、なんでいきなりゴキ●リと幽霊の話になるの?おかしいでしょ、完全に。しかも勝手に出たと勘違いして退治するとか言っちゃって……笑いそうになる反面、怒鳴り倒さずにはいられない。


「お前言われるままに決まっちゃったよな、チェガンって」

「ねー。今も笑われますもん、『何、最強チャンミンって?』って」

「あははっ」


あの頃は苦手だったユノとやっと少し打ち解けてきたところで、ユノの夢への熱さを目の当たりに感じてた。本気の人間の熱量を浴びた。
それは今も何ひとつ変わってない。


「あの頃、録音スタジオとか練習室でよく寝てたのにお前『寝てない』って言い張ってたろ?」

「あー、、ありましたねぇ。懐かしいぃぃ」


僕はと言えば、学校と事務所と二つの塾を毎日目まぐるしく駆け回ってた。何もかも頭と体に詰め込まなければいけない日々で、歩行中何度か意識が飛んだ。空いた少しの時間でも寝なければ危なかった。


「なんで?」

「はい?」

「なんで寝てるのに寝てないって言ってたんだ?」

「……」


それは……。


「なんで一生ものの自分の芸名を人に任せられたの?だってTOHOSINKIなんてダサい名前つけちゃう先生達だぞ?」

「ぶっ、くくくくっ、確かに。ですよね…っ、ふふ」

「チャンミナなんで?教えて?」

「……嫌です」

「えーーー」

「はい、できた。食べましょう」


ユノがこてんと首を傾けて柔らかく微笑んでくれるから、僕は急に恥ずかしくなってしまってお得意の天の邪鬼で自分を覆った。

ご飯をついでスープをついで、多めに作ってしまった餃子も順々運ぶ。
実はユノが最近あんまり食べないのが気になってて、僕の作った料理なら食べてくれるんじゃないかと内心思案してた。上出来でも不出来でも僕が作ったものを、ユノは残したことがない。
密やかなる自慢。

大事なことはいつも言えない。
大嘘はあんなにすらすら紡げたのに。


「おー、美味しそうっ。なんか、、すごいいっぱいあるけど…、、」

「僕も食べるから大丈夫」

「?さっき食べ足りなかったのか?」

「…ええ、まあ」




本当のことは言えない。昔から。




「もう一回、乾杯しましょ」

「おう、お疲れさま」

「お疲れ様です」





ユノ











僕が寝てたと



素直に認められなかったのはね







「おっ、美味しい」

「イエース」




いつも本気なユノに










落胆されたくなかったから

ユノに迷惑がられたくなかったから




芸名がいいとか悪いとか問題じゃない。

早くグループに適応しないとって、
僕の大部分はそれで埋め尽くされてた。




きっとあの頃から、ずっと



「ラー油どこ?」

「そこあるでしょ」

「あ、ほんとだ」



ユノの隣に居たかった。














僕の人生の中で最も強烈に思い出せる人は変わらない。
僕の中の不変の人。





『あの、チャンミン君』

『はい?』


裾の擦り切れた使い古しのジャージに大量の汗を染み込ませ、貫くほどに鋭い真剣な眼差しの先輩。





『ここで練習生を少しやって辞めるんだったら、早く辞めて下さい』



『え…』

























僕はユノに恋をした。





片割れ chap.11
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片割れ chap.11 #10








______Manager.side______






どうしていいのか分からない。


きっちり真摯に活動準備をこなしていくのに加えてさらに、うやむやにしたかったオトナタチノオドシにまで対応してくるチャンミンが迫ってきて俺に矛盾が生まれた。


『何でもうしなくていいんですか?』

『いや…もう性病検査はいいから。……ほら、精神的にもつらいだろうし、お前達が間違いに気付いてくれたらそれでいいんだよ…』

『一度決めたことはやりましょう、僕やります。陰性なら陰性の結果をちゃんと目に見える形で出した方が、事務所も安心ですよね?』

『……おう……まあ、、』

『噂を聞いて不安で気分悪くなったスタッフさん達もいるでしょうし、申し訳ないです…』

『いや、…そんなことは…。……』


俺はチャンミンの男としてのプライドを守ってやったはずのに、何故かチャンミンを傷付けてる。
二人の将来とチャンミンのことを思って対処してたはずなのに。

異常から正常へ。黒から白へ。何だか、違う。いや、間違ってない。……。分からない?いや違う、正義だ。なのに。どうして。


『それと僕のマンションの部屋、盗聴器とかで事務所から監視されてるってことはないですよね?もう事務所の宿舎じゃないんで、もしあったら止めて欲しいんですけど』

『!あるわけない。こっちも日本の宿舎も定期検査で確認してただろっ』

『ああ、そうでした。じゃあ宿泊先のホテルとかも予め確認してくれてるってことですか?』

『、』


ユノを騙して、根掘り葉掘り聞き捲ったホテル名の数々とユノのストーリーにぐわっと頭の中を埋め尽くされて、返答に一拍子遅れた。


『もちろん…。中には過激なサセンもいるから…』

『そうですか……。ユノヒョンと代表室へお邪魔した時、頻りにヨンミン代表がいつか世間にバレるぞと仰ってたんで不安だったんです…』


脅すよ、そりゃ。
脅してリスクが消えるならいくらでも言う。結果チャンミンはユノと別れた。正しい方向に戻った、それはつまり正義だ。


『うん、大丈夫だ。チャンミンはしっかりユノにケジメをつけてくれたし。今までもこれからも二人のことが明るみに出ることはない』

『でも改めて、よっぽど僕たちには個人の生活がないんだなぁと思いましたよ』

『…っ、何言ってるんだ。そうだ、一人暮らしも始めたんだし自由に彼女くらい作れよ。気を付けさえしてくれたら、大目に見れるぞ』


せめてプライベートくらいは自由に。
そう思ってたよな、俺

だけど口から出る俺の弁解がどれも罪滅ぼしの台詞に聞こえるのは何故なんだろう。

………。


このコ達のプライバシーって、

何だったっけ?


『そうですよね。事務所は僕たちのことちゃんと人として、守ってくれてるんですもんね。……疑ってすいませんでした…』

『……』


人(ヒト)としてって、何だっけ?


『もちろんマネヒョンからも。すごく僕たちのこと考えてくれてるのが伝わってますから。いつも本当にありがとうございます』

『……当たり前だ…、…』


でも実のところ俺は二人の関係を漏洩した元凶でしかなく、事態の収拾はチャンミンが背負ってくれてる。
それもこれもチャンミンがユノにおかしな感情まで抱いてなかったから。チャンミンはまともで、ユノはおかしかった。それが正解。大丈夫、俺は悪いことなんてしてない。

俺はそれだけが救いのように念じ続けてた。




なのにきっちり真摯に活動作業をこなしていく反面、どんどん食べれなくなってゆくユノの姿を見て罪悪感の膨張が止まらなくなった。


『ユノ…、もう少し食べれないか?体力無くなるぞ』

『あー…夏バテかな。。はは、大丈夫っ。体力には自信あるし。それよりスムージー飲みたいな♪』

『……また……?』

『うん。ごめんな、マネヒョン…』

『……』


俺が悪い事してる気分になっていく
俺が二人を痛め付けてる感覚に陥っていく


「俺は……俺の仕事をしてる……」


本当にこれで、……正しいか?


俺はユノとチャンミンのことを一番に考えてやってきて、これからもグループとしてやっていくなら絶対二人のためにこの禁断の関係は断ち切っておかなけばならない。もうプライバシーの侵害だとか悩んでる場合じゃない。仕事以外でユノをチャンミンに会わせちゃいけない。


そう決心したのに、チャンミンと電話してるユノが悪い。ユノの姿に動揺してしまって苦しい。
お前さっきまで冷静に会ってただろ?なんでそんな風になれるの?



「ほらっ。この前奢れって言ったろ…?」


ユノがあまりにもあたふた格好悪くて


「うん、すぐ行くからっ」


ユノがあまりにも嬉しそうに笑うから


「……っ」


心のどこか固めてた場所を、

ぎゅっと掴まれてしまった。


馬鹿で下手くそで、でも一生懸命で、形振りも構えないほど相手の挙動に一喜一憂する。
そんな燃え上がるような盲目的感情を何と言うのか、人は知ってる。


「忘れたくても、忘れられんぞ……」


だけど前代未聞の大騒動になるはずだった今回の事態がこんなに呆気なく終息したのは、チャンミンがユノに冷や水を浴びせたから。



火のようなユノに魂を揺さぶられて
水のようなチャンミンに窮地を救われて


どうしていいのか分からない。

















______Y.side______






指定された部屋の側のチャイムを押して、


「……あっ!」


このタワーマンション内にスジュの宿舎もあったことをやっと思い出した。

マズい。顔をあわせることはあったけどバタバタしてて、結局まだ奴らにちゃんと挨拶してない。手土産もないけど、一言だけでも「チャンミンをこれから宜しくな」って言っておかなくちゃ。

踵を返してスジュの階はどこだったか悩みながら小走りで来た廊下を戻っていると、突然肩口に圧迫を感じて驚いた。


「おわっ!」

「ちょ…ぇ、なんで…!?」


掴まれた肩から伸びた腕の先に、焦ったチャンミンの顔があって、よく知ってるその正体にほっとする。


「はぁ、脅かすなよー」

「いや、こっちがびっくりしますよっ。え、何ですか…え、、帰っちゃうんですか……?」

「は?」

「え?」


俺はチャンミンに会いに来たのにチャンミンがおかしなこと言うから、訳が分からない。でもとにかく必死な感じが伝わってきて、あーなるほどこれはと思った。


「出た?」

「……はい?」

「ゴキ●リ。あ、幽霊の方?」

「……。はああ!?」


口をぱくぱくさせて目を見開く姿にあながち間違ってないんじゃないかなと思いながら、できるだけチャンミンを優しく落ち着かせてみる。
男のくせにチャンミンはゴキ●リと幽霊が大嫌い。あと、戦争も。
でもチャンミンらしくてそれがいい。


「ヒョンが後で見てやるから。ちょっとスジュの所に一声挨拶だけ行かせて」

「…あ、それで……」


ピンときたらしいチャンミンから肩の力が抜ける感じが伝わってきて、一安心。さあ、目的を果たしに行こうと歩き直したところでまたチャンミンに止められた。


「ちょっと、いいですって。ユノヒョンが歩き回ると目立って色々面倒だから、早く部屋入って」

「いや、でもチャンミナがこれから世話になるだろうし…」

「いやだから…っ、もういいから入って下さいっ。僕だってもう子供じゃないんだら。ヒョンより一人でちゃんとやってけてます!」

「ぁ……そうだよな…」


別に子供扱いしてる訳じゃないんだけど、チャンミンのこと守りたいって気持ちが今も必ず俺の中にあって。それが迷惑なんだって事に今さらながら気付く。
チャンミンにはチャンミンの世界が在る。


「とにかく入って下さい。ね?」


抱え込むように背中をやんわり押されてチャンミンの部屋の方へ誘導されたら従うしかない。


「……」


でも元々気の強い俺は何だか悔しくて。
やっぱり一言スジュにはヒョンとして挨拶しといた方がいいだろとか、お前の方が俺を子ども扱いしてるだろとか、俺がまだ好きなの分かってるはずなのに気安く触るなとか。


「チャンミナっ」

「はいはい」


前へ進みながら、靴紐が解けて汚れてる俺のシューズと練習ダコの潰れた指を絆創膏で巻いたチャンミンの素足を見ながらそんなことを抗議しようと思った。



「……。ははっ。お前、なんで裸足なの?」



思ったんだけど、



「いやだって、、チャイム鳴ってドア開けたら、ヒョンが帰ろうとしてたんで……」

「…違うって。チャイムボタン押した瞬間にスジュもこのマンション住んでるの思い出してな?あ、チャンミナのこと宜しく言っとかなきゃって」

「はいはい分かりました分かりました、まあ。……とにかく良かった」


普段は絶対嫌がるはずの汚れた足裏を気にする様子もなく、ただほっとしたように1回だけぎゅっと目を閉じたチャンミンに、見事胸を鷲掴みにされてしまって。


「……、、」


ものすごく嬉しい

こんなチャンミンを側で見たら、誰だって心を奪われるよな。


「モテるわけだよなぁ…」

「え?いきなり自慢ですか?」

「いや、チャンミナのこと」

「なんだ、皮肉か」

「いや本当のことだろ。その髪型もすごい似合ってる」

「あ、これは…。色々悩んだんですけど、」

「すごい格好いいよ」

「ふふふっ、どうも。……今回のカムバック、久しぶりに韓国で本腰入れるんで。…少しでも見てくれる人に新しい姿を見せれたらなと思って」


やるなら前のカムバックより良くしたい
できなければ痛手を負う

チャンミンにはそれがよく分かってる


「…」


これが、





俺が恋をした人


同じ夢をみて、同じ夢で繋がってる人



「それにちょっとは印象に残りやすいかなって。たかが髪型ですけど」

「それだけじゃない、チャンミナはちゃんとやってるって」

「でもユノヒョンの言う通り努力だけじゃ確かに足りない。どうぞ、入って…」

「あ、うん…」




何もかもあげたい


何でもしてあげたい




この気持ちが変わらないのは


チャンミンが好きだから








すごく単純な理由






部屋へ招かれて俄然気合いが入る。新鮮なチャンミンの空間に少し緊張してる自分は置いておくことにする。


「よしっ!チャンミナ、どこだ!?」

「ん、へ?あー、すいません。タオルはそこの洗面所にあるんで濡らして持ってきてもらったら足拭け…」

「違うだろっ。ゴキ●リっ。あ、幽霊?まあ、どっちでもいいや。どこ?俺が退治してやるから!」

「………」


チャンミンはそっとそっと玄関の扉を閉めると、そこから怒涛の小言(大言…?)を寄越してきた。

僕の部屋にゴキ●リなんて出るわけないでしょ!?とか、そもそもあんたの思考回路はどうなってんの!?とか、ってゆーかおぞましい固有名詞を何回も何回も口にするな!とか、本当に幽霊出てきたらあんたのせいだからね!?とか、とにかくチャンミンが怖かったけど。


でも幸福だった時の二人に少し戻ったような感じがして、


(俺より気の強い所もいいんだよなぁ、)


なんて感慨深い気持ちで部屋の中に入った俺は分かっていたけど、もう一生チャンミンの虜。










片割れ chap.11
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片割れ chap.11 #9









______K .side______






「キュヒョナ!!焼酎!貸して!!」

「は?」

「焼酎貸してっ!」


チャンミニがいつものようにゲームしに俺らの宿舎に来たなと思ったら、奇抜なヘアスタイルでおかしな事叫ぶから、子どものお使いかよって心の中でツッコんだ。


「何、焼酎貸してって。飲むんだろ?ってゆーか、その髪いろんな意味でスゴ…」

「今時間ないから!とにかく焼酎!」

「……」


本当に小さい子みたいに、両手をグーにして一生懸命ショウチュウを繰り返すチャンミニ。


「焼酎っ!僕の部屋まだ焼酎なかった!」

「ぷっ」


こんなチャンミニにさせるのは、一人だけ。


「分ーかったから。新しいやつあるから。ちょっと待って」

「あとお腹減った!何か今すぐぱっと食べれるものない!?」

「……イラッ」


チャンミニの空腹は無視して、少し名残惜しいけど何かあった時の為にと大事に置いてあった高価な大ビンを俺の部屋に戻って探った。


「チャンミン、どうしたの?」

「さあ…何だろね。お客さんでも来るんじゃない?」

「へえ」


同室で漫画を読んでるソンミニヒョンを軽く受け流しながら重い焼酎を玄関まで手厚く!運んで差し出してやった。


「お~りゃ~」

「お!いいやつじゃん、これっ。ありがとう!キュヒョナ、サランヘ!」


ってゆーか下の階にマンションの複合施設としてスーパーマーケットがちゃんと入ってる。
そんな事も慌てて忘れちゃった?チャンミニ

すでにドアを開けて自分の部屋へ戻ろうとするチャンミニに一言だけ声を掛けた。


「ユノヒョンだろ?」


ぴたりと止まってゆっくり振り返るチャンミニに、聞きたいことはたくさんある。


「チャンミニ、そうなんだろ?」

「……」


あっという間の夏だった。

ユノヒョンのカムアウト、仲いい二人。突然別れたとだけ報告されて、何故かそれから事務所内に噂が広がって。
俺たちスジュのメンバーは「誰か二人のことバラした奴がいるのか!?」って喧嘩腰になった時だってある。

俺たちは自由に生活してるけど、スジュにとっても二人は大切な仲間で、二人の関係の重大さはよく分かってた。ユノヒョンがスジュ全員に打ち明けてくれたことで、俺たちのグループは二人に信頼されてるんだからって。偏見とか常識より、俺たちも二人を信頼しようって話しあってた。


「来るんだろ?今から」


だから少しくらい、
聞いたってバチは当たらないだろ?


なのにさ、




「今日僕の部屋来るなよ……来たら、コロス……」


金髪の坊っちゃん刈りの下から耳まで赤く染めて威嚇する親友が面白すぎて、


「だはははははは!!!うわぁ~、こいつ本っ当にウケル!!」

「…っ」


そのままバタンと閉まった玄関に向かって気の済むまで笑い続けた。


「…ひーっ、本当チャンミニ最高だなぁっ」


笑い泣きした目尻を押さえながらキッチンへ向かうと、実家の狎鴎亭から遊びに来てたシウォニヒョンと目があって「ふ~ん」と頷いてる。事の顛末を飲み込んだらしいヒョンはスーパー御曹司なだけじゃなく頭の回転も超早い。


「何?ユノが来るって?一緒に飲むのかな、久しぶりに」

「くくっ…そうみたいっすねっ」

「なーんだ。チャンミン慰めてあげようと思ってわざわざ来たのになー」

「あはははは!止めた方がいいっすよ、行ったら殺されるっ」


また馬鹿笑いが増して、冷蔵庫から俺の名前を書いた(でないと共同生活では誰かに奪われます)ビールを取り出して喉に流し込んだ。爽快感とアルコールの広がる味覚に、ユノヒョンとチャンミニの夜をひっそり祈った。




神様……

二人だけはどうか、

見逃してあげて下さい




「不思議な二人だよなぁ……」


シウォニヒョンの呟きに、


「そうですね…」


しみじみ頷くしかない。


「あんなに長く一緒に居るのにさ、男同士で好きとか楽しいとかならないよ。やっぱグループが二人きりになって芽生えちゃったのかな?」

「さあ…、それは『シムだけの思い出』って、笑ってはぐらかされるんで俺も知りません」

「……男女でも長年付き合えば妥協しあってさ、空気みたいになるよな?普通は」

「ねー」

「元サヤ戻るのかな?」

「さあ?」

「そもそも何で別れたんだろう?」

「……さあ。俺も本当にチャンミニから聞いてないんで、何ともですけど」


二人の出来事は何も言わないチャンミニ。
チャンミニがノロケなのか愚痴なのか普段の生活を少し溢すくらいしか俺だって聞いたことない。あとは女の子の話とかゲームの話とか。至ってとりとめのない、ユノヒョンと付き合う前から変わらない話ばかりしてた。
まして目の前でイチャイチャされたり、二人のセックス事情なんて一度も持ち掛けられた事ない。

あの二人は二人なりに社会の秩序をちゃんと見極めて付き合ってた。


「もっと俺が突っ込んで、色んな話を聞いてあげれば良かったのかも……」


二人は二人なりの、悩みを抱えてたのかも…。
 

「ってかあの二人、馬鹿なのか?いや確実に馬鹿だろ?離れたら離れた分恋しくなるのに分かんないのかな??」

「!だははははははははははっっ!!!」


貴公子シウォン様が、今日一番の世界の真理を突いてきて、


「はははははは!!ああ~、シウォニヒョン、サランヘヨ~!」

「俺は皆を愛してる♪」

「ぎゃははははははははははっ♪」





俺は今度こそ笑いが止まらなかった。












片割れ chap.11
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片割れ chap.11 #8











_____C.side_____



 



引き剥がしてしまった半分を



遺伝子が取り戻したいとうねる













ユノって、不思議























僕たち個々の人間なのにね

 




















______Y.side______







初めて会った時



ズルいなこいつ、って思った。




スカウトされたほどの素質

エリートだの、甘いルックスだの、
原石と持てはやされる注目度

高速のグループ決定とデビュー

誰もが羨望する大強運のラッキーボーイ



反する本人のお気楽さ









録音スタジオや練習室へ入るといつも寝てた。


『チャンミナ何寝てんだよ。こんな所で寝るなよっ』

『……、、いいえぇ~…寝て…はない……』

『いや寝てるだろ!横になって何言ってんだよ。やる気ねーのか、お前』


片隅で機材に紛れるように横たわらせた体をのんびり起こして、瞼をしぱしぱ瞬かしながらチャンミンは言い続けた。


『…いいえ、寝てません。……ちょっと…考え事してただけで…、』

『…はああ!!?嘘つけよ!寝てただろう!?』

『寝、てません……』


デビューして間もない頃まで、よくチャンミンとそんなやり取りをしてた。

何故チャンミンは嘘をついたのか。
本当に考え事してただけなのか。


10年近くたっても、未だに理解できない謎













あの時と同じ場所の録音スタジオで、今ミキサーを調節してる音楽スタッフ達はもしかしたらそんなチャンミンしか知らないのかもしれない。


「やっぱり凄いな、チャンミンは……」
「よくハイトーンボイスとかロングトーンボイスとかシャウティング中心に注目されるけど、できたら彼の歌声を全体で感じて欲しいね」
「3オクターブ…楽曲がないだけで4オクターブは出せるんじゃないのか?」


会話に思わず口を挟みたくなるのは、それが才能だけじゃないから。チャンミンは周囲の期待や自分の人生に葛藤しながら飛び越え応え続けてきた。俺が証言できる。

チャンミンの歌声は、努力の結晶


「いえ、レンジだけじゃなく…チャンミンは緩急の付け方も発声方法も、ブビラートの使い分けも…あと表現力とか共鳴感っ、キラキラ光って突き抜けてやっぱりキメてくる感じ。どんどん進化して広がってますよっ。それに…」


それに眼に見えてダンス面が発展してきた。

負けられない、やるしかない
俺も歌でさらに表現したい

より強く思う。


「うん、ユノもよくやったしな。曲ごとに色んな歌い方に挑戦して二人の意見も沢山入れて…次のアルバムはこだわり抜いたもんな」

「もちろんですっ!」


そうせざるを得なかったのは、チャンミンが居てくれるから。俺がどうこう言わなくてもやるんだから、俺はさらにもっと頑張らなきゃ。


「ってか何回目だっ、マンネ自慢。俺たちも長い付き合いなんだし……くくっ、分かってるから♪」

「あー…はは、そうですよね…」

「でも確かにユノの言う通り。歌謡界の最強に相応しくなってきたよ。MAXって、元々そういう意味で付けられたんだろ?」

「!あはーはーは~っ♪はい、俺は自分で自分の芸名を決めましたけど、チャンミンはスマン先生に提案されて為すがままで……」







もしかしたら初めて会った時にはもう、



憧れてたのかもしれない








頭脳明晰

漂う高貴な雰囲気

都会の風






神格化したくなる優しい微笑み

 
どこから覗いても面白く美しい心




それを如実に反映する


不変の、





綺麗な瞳


  






「……だと、、」


今でさえ



顔面をべろんと手で拭っても痛みは消えない。千切り取られて残った傷は瘡蓋(かさぶた)さえ作らない。


「ところでユノは、ちょっと急激に痩せすぎじゃない?」

「マネージャーも食が細くなったって心配してたけど大丈夫なの?」

「あー…、カムバックを控えてるからダイエット頑張ったんです♪どうです?昔の俺の体型に戻ってきたでしょ♪」


痛くて痛くて。痛みに感覚を蝕まれて。


「はぁ~、さすがプロだねーユノは。磨きが掛かって格好いいよっ」

「あはーはー♪」








ご飯が、喉を通らない。


料理が目の前に出てくると、チャンミンが彼女と食べる練習用に作ってた『ついで』の手料理と、幸福を全身に浴びたと勝手に一人で盛り上がってた俺とのちぐはぐさ加減がよみがえってしまって、嘔吐感がせり上がる。

食べ始めてもすぐに胃が悲鳴を上げる。甘いもので凌いで誤魔化してまた食べられない。
筋肉トレーニングとチャンミンの料理でいい具合に減量できた体が加速して削れていく。

前はチャンミンが足りないから食事で満たしてた。だけどチャンミン自体が居なくなると、ユノ・ユノを脱いだ俺はこんなにも弱い。


「痩せても痩せてなくても格好いいわっ!いいよな、イケメンの奴はっ!」

「あははっ、ありがとうございます♪」




今までの恋愛が何だったんだろうと思うくらい、過去の経験も役に立たない。苦しい時だって何でも乗り越えてきたはずなのに。

こんな格好悪い自分知らない
本当に参る


「あー……、本当……、、」




好きだな

なんでこんなに惹かれるのかな




色々考えてみたんだ。
圧倒的に同じ時間と仕事を共有したせいなのか、男への恋だったから逆にムキになってるのか、それともメンバーだから気まずくなるのが嫌?周りに言いふらした分、体裁悪いから?
だけど何を考えてみても、どれも当てはまらない気がする。




なんでこんなに好きなんだろう


あんな恋愛にどうしようもない男





「でもユノとチャンミンって、高音の声が似てるよね」

「そうだな、骨格も咽頭のポジションも違うのに」


「……」


答えは見つからないまま、プライベートのチャンミンに会える口実を探してる。チャンミンと同じ部分を探してる。全く想いの違う二人だけど。

俺たち、どこかは繋がってるんじゃないか?




「普段の声も全然違うのに、不思議だね?」

「……ははっ。よく言われるんですけど、…実は俺もそう思います。何ででしょうね…?」




言うなればそれすら口実で、俺のこと好きにならなかったチャンミンに会う自信がほんの少しでも欲しいだけ。




「ちょっと……、お腹…空いてきたかな……」

「おー、食べたい時はちゃんと食べなよ。そろそろアガろう。今日はたくさん食べて、また明日からよろしくね」

「はい、こちらこそ。よろしくお願いします。お疲れ様です」




録音スタジオを出て合流したマネヒョンが今日も晩飯用の店を提案してくれる。でもあんまり聞こえない。


「久しぶりにイタリアン行くか?それともユノの地元の友達がやってる全羅道の店行ってみようか?」

「えっと、、どうしようかな…」


俺は電話派だけど、やっぱりコールに出るチャンミン側の反応が怖い。使い慣れてきたカトクを開いてメールで要件を伝えた。


『ご飯、もう食べた?』


一文を何回も間違ってないか確認して、さっきまで事務所に居たチャンミンに聞いてみる。


「どうかな……」


落ち着かなくて後ろ髪を意味なくいじる。
もう誰かと一緒に食べてるのか。それなら他の日でもいい。また誘えばいい。明日も明後日も会う。帰りがてら何気なく声を掛けて…チャンミンの言う通りメンバーなんだから、たまには晩ご飯くらい…。


「…ノ、ユノっ」

「え!?」

「だから。鳴ってるって、携帯」


マネヒョンに言われて慌ててスマホを見ると『チャンドリ』からの着信通知。昔から変えてない登録名に、マンネとメンバーと親友と家族と恋人としての。色んなチャンミンの顔が浮かんだ。


「もしもし?」

『ユノヒョン?』


一分一秒だって、
俺にとっては必要なチャンミン


「うん、カトクみた?」

『はい』

「……」

『……』


でも何て言っていいか。


「……ほらっ。この前奢れって言ってたろ?今それ、ふと思い出して…。チャンミナの行きたいとこどこでもいいんだけど、、あ、焼肉屋行くか?何でもいいよっ」

『あー、、』


声音の僅かな高低にドキドキする。
必要なものが、失いたくない怖さをつくる。


『もう食べたから奢ってくれなくていいですよ』

「あ、そっか……」


落胆と、


『なんで、軽く一杯やりません?』


有頂天を誘う。


「お、うん、いいよっ。どこの居酒屋にしようか?」

『僕もう帰ってきちゃったんで、僕の部屋でもいいですか?焼酎もワインもありますし』


すごく嬉しい


「うん、すぐ行くから」

『はーい』


少し上がり気味のチャンミンの返事にも嬉しくて、終話ボタンも気持ちそっと大事に切った。


「おい、ユノ…!!」

「……マネヒョン、」


マネヒョンの険しい目も気にならない。
未練と言えば、それまでの。こんな恋は初めてで、自分だって驚いてる。


「いいだろ?別に」

「社内でのお前達の噂がやっと納まってきたとこなんだぞ。どこ行くか知らんが控えろよっ」

「大丈夫、店じゃなくてチャンミナのマンションに行くから。それにあそこセキュリティ凄いんだろ?」

「ユノ、プライベートは距離を置けよ。編集作業やカムバックのミーティングで仕事中はべったり一緒に居るだろ。忘れたくても忘れられんぞ」


何が何でも会いたくて。


「でもチャンミナは俺に気を使って気まずくならないようにしてくれてるんだから。ヒョンとしてたまには会ったっていいだろ?」

「………何もするなよ」

「知ってるだろ。俺、振られたんだよ?もちろんまだ好きって気持ちはあるけど、たった一人のメンバーでもあるんだ」

「……明日の迎えは……宿舎か、チャンミンのマンションか。どっち…」

「後で連絡するっ!」




俺はまさに飛び出した。






何かに引っ張られるように


何かに呼ばれるように








片割れ chap.11
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すいません、ちょっと考えこんじゃってお休み頂いてました。すいません~っ。
Fc2


片割れ chap.11 #7









______Shim Jae Won.side______







僕は断言できる。
僕はスパルタだ。
自分でもそう思うし定評もある。僕のレッスンは大抵のグループぶっ倒れるし、練習生なんて男の子も女の子も容赦なく泣かせる。


「チャンミンいくよー、このテンポだからね」

「はい」


その僕をチャンミンは必要としてくれた。こっちにだって当然気合いが入る。
時間なんて気にしなくなるから、何時か分からない。カウントを取って叩く手の平がもうじんじん痛痒い。


「&1、&2、、ゴー!!」
「違うって!そこでタメて!」
「体流れちゃってるね。ちゃんととめて、一つ一つの動作を大切にして欲しい」
「チャンミン駄目。ポジション0からリスタート」


大きな鏡の前で1人、膝で腕を支えて今にもしゃがみこみそうなチャンミンにトニーと声を掛けていく。頬が真っ赤に上気して、顎先から汗が絶え間無く垂れ下がってかなり苦しそう。
本決まりになった曲のダンス構成がとにかくきつい。一回踊るだけでも大変だ。


「チャンミン、休まない。早く戻って」

「……っ、」


疲れたとかつらいとか、もう悪態をつく気力も無くなったチャンミンは、べろんとびしょびしょに濡れたTシャツで顔を拭うだけ。ふらふら起き直ってまたやり直し。


「もう一度」


やり直し。


「そんなんじゃ何踊ってるか分からない、もう一度」


やり直し。


「もう一度」




それを晩夏の蒸し暑い夜、練習室の空いてる日を全取りしてひたすら繰り返した。



「……熱い。足の裏が熱い…シューズ脱ぎたいです……」

「馬鹿か、捻挫したらどうするの。そのままやって」


1曲のために。
スパルタなんかじゃない、拷問に近い練習だった。


「チャンミン、もっと強弱つけて。前半は優しく、だんだん音の大きさにあわせて激しく、最後は吠え叫ぶように爆発して原点に還っていくイメージ」
「チャンミン、腰もっと落として!」
「強烈なダブステップと優しいピアノのメロディー、二種類のリズムがあるでしょ。どちらもがっちり掴んで体で表現して」
「腕で動かさない、肩から動かせ!」



でも一番常軌を逸してたのは、
チャンミンだったと思う。

やり続けるんだから、いつまでも


「1、&2…&!1、2、3、4、5、6、7!」


カウントする僕の手のひらは、最後の方には毎度感覚が残らなくなった。
でもただ練習すればユノと合わせられる訳じゃない。ユノのダンスが独特に見えるのは振り付けの解釈が独創的だから。自然と体がそう反応するよう細胞レベルにまで染み込ませてる。

3人でできる限りの話しあいもした。


「ユノを意識して」
「体の傾き合わせて。角度も」
「腕も同じくらいの長さだったからね♪だから合えばすごく綺麗に見えるよ!二人で1人だから、ユノと1人の人間になりきって」


でもそうすると、


「うん…だから真似じゃなくてね。。真似しちゃうと失敗して逆にヘンテコに見えるんだよ…」


チャンミンはユノを気にしずきてユノのコピーをしようとするようになった。
でもそれはチャンミンに限ったことじゃない。誰もが陥るスランプで、上達過程のひとつ。だから別に恥ずかしい事じゃないのに、そうトニーに指摘されてさっと耳まで赤くなったチャンミンが少し可哀想だ。


「…っ、どこ目指してやればいいのか分からなくなってき、ました……」

「うん、、」


やればやるほど迷走する。
でもやるしかない。
やらないとこの森は抜けられない。


「ユノが今でもたまに、振り付け逆に覚えちゃうことあるのは何でか知ってるよね?」

「マイケル・ジャクソンとかのビデオ観たままの、反転したままの踊りを覚えちゃった小さい時の癖です」




即答かよ。まあ、そうだよね…




「おー♪ユノは本当にマイケルが大好きなんだね♪彼は本当に素晴らしいアーティストだった!」

「ふふっ、うん……。本当に物凄くユノヒョンはマイケル・ジャクソンを尊敬してるよ」

「…ユノもさ、」







だって、

ユノと付き合ってたんだもんね……






「ユノもそうやって色んな人の影響を受けて、真似して、それこそ体に染み込ませるほど練習してきて今のユノのスタイルがあるんだよ。チャンミンは今のチャンミンにできる事をしよう、そこを目指そう」

「…………でも、、そんなんじゃユノヒョンと対に見えないんじゃないですか……」

「大丈夫、日本ツアー二人で大成功させたでしょ?その実績は本物なんだから自信持てるよね?」

「まあ、ちょっとおこがましいかもしれないですけど…ちょっとはあります」


チャンミンの顔が本当に嬉しそうに綻びるから、


「うん。自信持って、チャンミン……」


きっとチャンミンが
ユノに振られたんだろうなと思う。


2、3週間前に突如として事務所内で二人が付き合ってるという噂が流れだした。ユノがチャンミンにプロポーズしてるのを見たって阿呆なこと言ってる奴も中にはいた。
でもちょうどチャンミンが宿舎を出た時期で、その噂は付き合って「た」らしいという過去形に変わった。まあみんな酒の肴程度の笑い話として。
誰も信じてなかったけど、どのみちこんな面白い話題を冷やかさない手はない。


『チャ~ンミン♪ユノと付き合ってたんだってー?そうかそうかぁ~、分かるよぉー格好いいもんね、お前のヒョンはっ♪もうっ、何で別れちゃったんだよ、勿体ない♪♪』


「ふざけんなふざけんなふざけんな!マジで気持ち悪い、本当迷惑で気分悪いっ!!」って返事が返ってくると思ってたから。

なのに……、、


『……』

『ん?あれ?チャンミン?』

『……っ、、』


涙を目頭からぽろぽろ流しに流して泣くから、頭を鈍器で殴られたような衝撃が走った。


『…………チャンミン、、』


全然気付かなかった。
それまで完全に兄弟だと思ってた。
ってゆーか二人だけの大切なメンバーで何やってんだこいつら、とも思った。

絶対肉体関係まであると察したから。


『……ちょっと。ちょっと聞くけど、去年マディソンスクエアガーデンで公演した時、、っ、何あれ……痴話喧嘩してたの…?』


近すぎる距離までユノに詰め寄り色気を晒しながら謝罪して、ユノにパートナーだと言われて泣いて喜んでたチャンミン。
公演後打ち上げの中二人だけ抜けて帰った。

考えてみればおかしい。
兄弟にしてはおかしな二人だった、確かに。


『痴話喧嘩…じゃないですけど、あの時揉めてはいました……周りにバレないように、僕が距離を置きすぎて…、それにユノヒョンが怒っちゃって』

『……』


マジじゃん、これ……

疑いようのないチャンミンの独白に、頭が真っ白になって。


『……いやまあ、とりあえず良かった……元のヒョンとマンネに戻ったんだよね……?』

『…っ、…』




でも、






『……ぅぅ…っ、っ』

『……』




あの元気でいたずらっ子のチャンミンが

あんまり悲しそうに泣くから




『……チャンミン』


僕にとっては大切な弟だし、ユノもチャンミンも恩義や礼をきちんと人並み以上に尽くす真面目な人間だし、今までの二人を痛いほど知ってるから……どうしても責めることができない。


『チャンミン…泣かないで……』


僕には僕のできることをするしかない。





だからチャンミンも未練があってまだユノを追いかけたいなら、できることを最大限にすればいいと思う。

結果チャンミンはそれで
急速に成長していけるんだから






「今やりたいのはミスを無くしたいってことでしょ?チャンミンがダンスでこれだけは自信あるってところは何?」

「……正直自信ないです」

「はは…」「はは…」


TOHOSINKIの片方が言う台詞じゃない。


「…そうかぁ、、」


でも嘘のないチャンミンの本心なんだと思う。それにダンスで何か頂点を極めるつもりはありませんってついこの間まで言ってたチャンミンがここまで本気になってる。

これだから可愛くて仕方ないんだ、チャンミンって。


「自信がないならチャンミンは基本を完璧に体に染み込ませなよ。それがミスを防ぐことにもなるし、基本に自信がつけば精神的に余裕もできるから数年後には自分のスタイルだって踊りができるようになるよ」

「感嘆されるほど基本に忠実に!プロのダンサーでも最も尊敬されるスタイルの1つだよね♪」

「基本に忠実に……」


そうしてまたブツブツ何か確認するように考え込んだチャンミンの汗に濡れた丸い後頭部が可愛くて。

外見ももちろん要素としてあったのかもしれないけど昔から一緒に居た二人だし。じゃあ性別まで飛び越えてなんでそうなったのか考えると、チャンミンのこういう所をユノは好きになったんじゃないかなってふと感じる。それにしたって許されることじゃないけど…。




「……何やってんだ、あいつは……、」





ユノが正気に戻ったのか
新しい恋を見つけたのか






この時の僕は、若い二人の愛と背負うものがあまりに大きすぎて見えなくて





心の中で、ユノへ呼びかけた。









片割れ chap.11
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片割れ chap.11 #6









______Y.side______






電話を鳴らせない。
だけど浮かれてる自分がいる。


今電話して彼女と一緒だったらどうするんだとか、他の男が出たら俺は正気でいられるのかとか。でも行くならどこへ食べに行こうかとか、チャンミンが喜ぶのはやっぱり肉かなとか、俺チャンミンの機嫌取ろうとしてるだけだろとか、


もうごちゃごちゃ。


















「それではさっそく……ユノ、チャンミン。腕を広げてみて、2人の腕の長さを見せて」

「…へ?」「?…はい」


まずは俺たちの踊りを見せてと言われるかと思ってたのに。
ようやく会うことができた振付師のトニー・テスタは、ダークブロンドの長髪をなびかせながら俺たちの背中同士をくっ付けた。
後頭部は後頭部に、背面は背面にチャンミンの体温を感じる。


「…ふう、、」


体の芯に落ち着く温度


「……うん。いいね♪身長も腕も、そんなに差はない。オッケーオッケー、じゃあ始めましょう!」


パンパンと明るく手を打つトニーが何か他とは違ったことを考えているような雰囲気を持っている人で、わくわくして色んな事を聴いてみたくなる。


「すいません、ちょっといいですか?」

「もちろん♪」

「私だったら新しいダンサーに会うとまず自分の目でその人の踊りを確認したいなという気持ちになるんですが、私とチャンミンのダンスは見なくて大丈夫ですか?」

「映像で予め2人の動きは確認したし、これから十分見せてくれるでしょ?それにのんびりしてる暇もありません。今から4パターンの振り付けを覚えて踊ってもらうんだからね」

「え!!?」


意味が理解できない。秋のカムバック曲として、トニーにオーダーしてるのは1曲のはず。


「絞ってやっと4パターン選んだんだ♪本当は6パターン以上考えてたんだけど」

「……」


どういうことだ?


「…つまり、1曲で4種類のダンス構成をまず踊ってみて……そこから良い部分をピックアップして組み合わせていくっていう事ですか?」

「チャンミン!素晴らしい!パーフェクト☆」


トニーが満点だとチャンミンを褒め称えた。


「マジ?」「……らしいっすね」


初めての体験。
振り付けが部分的に変更になったり、修正したりする事はよくある。だけど始めから終わりまで何通りも用意されるなんて通常はあり得ない。
ワンフレーズの振り付けさえ汗と努力の結晶なんだから。振付師は創造性の勝負を毎回問われている。


「……凄い…っ!!!」


これは、贅沢な選択


「でも無作為に格好いい部分だけなんて決して選ばないよ。僕の振り付けにはそれぞれにちゃんと意味があって起承転結もある。まるでミュージカルみたいに♪ユノはそういうのも興味があるって聞いてたけど、どうかな?」

「……スゴい、、」


この人は、最高の振付師


「すごく興味あります!是非やってみたい!」

「あははっ!良かった良かった♪コンセプトは『アベンジャーズ』のハルク!歌詞に細かいストーリーもつけたよ。愛する恋人と別れようとするんだけど別れられない。深い愛ゆえの未練に葛藤する自分自身に怒りが爆発するんだっ!!」




思わず息を飲んだ。
絶対隣のチャンミンに気付かれた。

ヤバい……
俺本当に女々しいな……


「やるから見てて!まずは1パターン目から!ダンサー達もお願いしますね♪」


楽しそうに音をかけに離れて行くトニーの背中を見て、一瞬居たたまれなくなりそうになった自分を無理やり奮い立たせた。


「……よし、」



俺もすごくわくわくしてる

いいじゃん、ちょうどいい
今の俺にぴったりだ


今の俺があるから表現できる



「よろしくお願いします!」




そしたらチャンミンにだって、少しくらい会ったっていいだろって言い訳できそうな気がする。















______C.side______







4パターン全ての振り付けを見終わって、


「……あー、マズイ……」


正直どれもライブでやりたくないと思った。
ユノと僕とダンサーさん達で繊細で力強い1つの絵を描いているような複雑なフォーメーションの連続。ワンステップ間違えるだけで崩れてしまうリスクの高い振り付けに二の足を踏みたくなる。
実際試し稽古が始まって僕はもちろんダンサーさん達でさえ何度も足を踏みあったり体がぶつかってしまった。


「1、&2…、まだまだ!タイミング違う!」

「ごめんチャンミン!痛かった?」

「いや、大丈夫ですっ」

「全然揃ってないよ、もう一度!!」


でももう失敗は絶対に許されない。
今の僕にはちょうどいいのかもしれない。


「ユノ、チャンミン。君たちは二人で1人の男を表してる。1人の人間の中に存在してる相対する心の感情を鏡のように二人が踊ることで表現するんだよ」


そしてトニーの言葉が、僕の崖っぷち感をさらに煽ってくる。


「チャンミン、ユノの踊りをよく見て。素晴らしいから。でも真似しろって訳じゃない、合わせるんだ。ユノとチャンミン、二人で1人なんだからね♪」

「……。はい…」


僕はダンスに、今もそれほど自信がない。
ユノは初めて会った時からもう上手かった。自信を持ってた。


見れば誰もが魅せられる

セクシーで綺麗
頭のてっぺんからつま先、指先まで綺麗

誰にもできない
独特の感性と体の動かし方

唯一無二の
ユノ・ユノという名の踊り


「……」


ユノと対(つい)で合わせる。

それは多くの努力と自信が必要ということ。やらなければユノとの落差がもっともっと浮き彫りになる。
今までの頑張りや努力なんて比じゃないほどの練習量を覚悟しなければならない。


「ジェウォニヒョンっ」


振り向いて僕の師匠を探すと、僕の言いたいことが分かったのかヒョンは、「大丈夫。僕の時間、空いてるとこ全部あげる!今日終わったらさっそく個人練習始めようっ」と腕で大きな丸を作って笑ってくれた。


「……ふうう、、」


やるしかない
やるしかないんだ、とにかく


「チャンミン、リラックスリラックス♪難しいと思うけどすごくインパクトのある作品にしてみせるから。僕もチャンミンの個人練習付き合うよ…いや、良かったら僕と友達になって♪僕も韓国に来て少し緊張してるんだ♪」

「はは……全然そんな感じしませんよ。トニーっておいくつ何ですか?」




そしたら少しは、ユノと会ったっていいじゃないって言い訳できる。

見えない誰かに。






「僕?僕チャンミンと同い年♪」

「「「「「「うえええぇぇぇ!?」」」」」」










皆が祝福してくれた夢の交差点で














韓国語と英語でしょうがそこはほら…ご愛嬌ってことで自然な会話へ割愛させて頂きました。(ФωФ)
あといつも通りコメント遅れております。。大丈夫だよって皆さん仰って頂いてるんですが、ほんと毎度すいません💦パワー貰ってます♪

片割れ chap.11
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片割れ chap.11 #5









______Y.side______






分かったよ


どれだけチャンミンが
頑張ってくれてたのか


広いスタジアムステージの上で、全力で歌って踊りながら、ありとあらゆるサインを俺にくれた。




マイクを通さない声で


「まだ!まだそこでstayです!」



目線で


『ここで止まります』



ジェスチャーで


『次5カウントしたら3番に移動です』



笑顔で


『オッケーです。すごくいい感じです』



チャンミンが居たから
自信を持って舞台に立てた。

ユノ・ユノになれた












このチャンミンだけは



絶対誰にも渡さない





















______C.side______






人混みの中

街の交差点を歩いていると、隣から突然ユノの力強い腕が僕の肩を捕らえた。同時に腰も引き寄せられ僕はすっぽりユノの胸の中へ。


「え、ちょ、」

「いいから」

「ちょ、ちょ、ちょっと、や、ユノ…っ」


いいからって皆見てるじゃん!
通り過ぎてく若いカップル、家族連れ、男グループ、老齢の杖をついたお婆さん。はしゃぐ女の子達。


「み、みみみみみ見てる見てる…!ユノ、皆見てるから…!!」


抵抗する僕の腕には全然力が入ってない。何だかんだ嬉しいんだからどうしようもない。


交差点のど真ん中。
歩行者用の青信号が点滅し出して、いよいよマズい。周りは横断歩道を渡りきり舗道へ固まって、視界が開けて僕たちに気付いたドライバー達は身を乗り出してこちらを見てる。
けれどユノは一向に離してくれない。腕をユノの腰にまわすよう促されて、ユノの両手が僕の頬を包んだ。


「俺どうしてもチャンミンが好き。チャンミンだってそうだろ?俺のこと好きじゃないなんて嘘だ」

「え……」


突然の告白に、


「全部嘘だろ。俺のために身を引いてくれたんだろ?分かってるから、もう」

「…っ、ユノ……っ、、」


嬉しいが過ぎて、心が震える。


「チャンミンは俺のもの。俺はチャンミンのもの。もうずっと一緒に居なきゃ」


揺さぶられた心が溶けて、ユノの心と一緒になった気がする。


「でも……皆が……、、」

「大丈夫。皆はもう祝福してくれてる。ほら」


ユノの長い指に導かれて辺りを見渡せば、二人ぼっちの交差点は赤信号にも関わらず一切クラクションは鳴らない。好奇の目で見られてると思ったたくさんの人達の波は、優しい微笑みで溢れかえってた。
それに応えるようにユノは大きく手を振って、「でも皆さんの大好きなTOHOSINKIでもありますからねーっ♪」なんて言うから、ユノらしくて本当笑っちゃう。


「ここでキスしよう」

「え!?」

「皆の前でキスしよう、チャンミン。……サランヘヨ…」

「え、ちょ、ちょっ、」


柔らかくも真剣な眼差しのユノが近付いてきて、嬉しいんだけど公衆の面前でこんな気持ち丸出しのキスなんてとてもじゃないけどできない。
恥ずかしい。仕事だって言われた方がまだできる。恥ずかしい。恥ずかしい。
宿舎に帰ってからいっぱいしようよ、ユノ


「むむむむ無理無理無理無理っ。」

「キスしたい」


いや僕もしたいけど!ここは無理!!!

ユノの鼻先と触れ合って泣きたいほど胸が高鳴ってるけど、ここがハッピーエンドじゃないから。終わりじゃなくて、僕たちはこれから始まって一緒に生きていくんだから。
ちゃんと秩序を考えて、認めてくれた周りに感謝しながら生きていきましょう?


「ユノ!!!ここでは駄っ!!……め……、、」


思いっきり押しのけたと思ったユノはただの大きな枕だった。ぼやっと認識したその白い寝具はぽんぽん転がってベットの縁に消えていった。


「…………ぁれ………」


僕は宿泊予定だったホテルのベットですでに転がってる。外はもう燦々と明るい。


「え…あれ………、あ、、」


そこでやっと思い出した。
ユノに怒られて凹んで、焼き肉屋でビール飲んだ瞬間朝から張りつめてた糸が切れ意識が落ちた。


「……キスしとけば良かった、ふふ…」


夢と現実の落差がさらに僕を凹ませる。空笑いが虚しい。自分の願望そのまんまの馬鹿みたいな夢に、死んでも誰にも言えないなと思う。




でも、それよりも……









「……っ、、悔しい……っ!!」


一気に覚醒した僕の脳が昨日の失態を叩きつけてきた。ユノと僕のポジション取りに集中してしまって、無意識に体が馴染んでる方の振りを踊ってしまった。

ユノが言った通り、僕は混乱して、慌てふためいた。助けを求めるようにユノの踊る姿を確認して、ようやく立て直したけど。


その時合ったユノの目はすごく冷たかった。


「あーーーー、、くっ…そ…っ、、」



何故、できなかったのか
自分が悔しくて悔しくて仕方ない

人から見たら僅かなミスかもしれない。
でもユノの世界にとっては致命的なミスだった。


「く、やしい…っ……っ、、!」


シーツを握り締めてうずくまっても悔しさは抜けない。何もしてないから抜けない。顔を上げて前を向いて、

頑張らなねば悔しさは消えない。


「…………。やらない…と、」


ユノの信頼は勝ち取れない


起き上がって見つけたリュックの中からスマホを取り出して、ジェウォニヒョンにこれからできる限りのヒョンの時間を貰えるようにお願いして。マネヒョンの連絡でホテルのロビーに帰り支度をして降りると、ユノはすでに一角のソファに陣取って座ってた。
サングラスの向こうに潜む瞳はどこを見てる?テラスの明るい光の射す方へ向いて、僕の存在なんて気付いてない。


「……」


できれば願わくば、無理かもしれないけど
まだここに居て
僕を見てて

憎しみでも怒りでも何でもいい



ユノの隣は、僕だ



「おはようございます」

「お、おはよ」


日本にいるなら日本語で日本式の挨拶を。国々の文化に敬意と感謝を。
僕はそういうものだと思う。
何食わぬ顔でユノの隣に座って、ちょうどやって来たマネヒョンからコンビニの袋を貰った。


「チャンミン、これで足りるか?」

「いや、本当はもっと欲しいですけど。空港でまた買います」


朝食を食べる時間がないと言われて、マネヒョンにお握りを買ってきてもらった。
でもさすがに10個じゃ足りない…。


「チャンミナ、…昨日焼き肉逃したもんな」

「そうですよ!勿体なかった!折角ユノヒョンの奢りだったのにっ」


ケタケタ笑うユノにほっとして、夢で会えたユノがまた浮かんできた。


「……あの、」

「ん?」


ねえ、頑張りますから
ちょっとだけ

僕は行ったり来たり。





貴方を呼び続ける


「ヒョンは……、ご飯とか最近どうしてるんですか?随分痩せましたね」

「んー?適当には食べてるよ」

「へえ。……けっこう、一緒に食べることが多かったのに…、最近全然一緒に食べないから何か変な感じですね」

「……そうだな。一緒に暮らさなくなるとこんな風になるんだなぁ」

「…僕は1人暮らしだからマネヒョンもスタッフさんもいないし、、ご飯も1人だし、ちょっと寂しいって思っちゃう時が正直ありますよ」


貴方を呼び続けてる


「そうなのか…?キュヒョンとか……他にもいるだろ…」

「皆予定が合わなくて……、だから。。ヒョンが暇な時とかあったら連絡してみて下さいよ。大抵僕暇してますし」

「それは……、、ちょっと俺…」

「いいじゃないですか。…メンバーなんですし……。昨日だって結局僕だけ奢ってもらってないんですよ?不公平っすよっ、僕もコンビニのお握りじゃなくて何か美味しいもの食べたいっ」


ユノに呼びかける


「……うん。……そうだな、分かった。近い内に連絡するな…?」

「イエスっ」






頑張るから

誰よりも頑張りますから

















できたら一生、ここで翼を休めてて











片割れ chap.11
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片割れ chap.11 #4









______C.side______





ユノがステージに立つ。








その時間になるにつれ、


幻想的な夕立は

鳴りを潜ませ
足下にかしづき
赤い海を映やすため

晴天の夜空へ編み直した。





天空さえも演出効果へと仕立て上げる


この人は











まさに舞台の王


















______Y.side______







「僕見てて下さい、合図出しますから」

「おう、分かった」


不安は、ないよ
チャンミン

お前が隣に居てくれるから


「さっきも説明しましたけど、今日のリハでけっこう変更点あって、、あっ、後半の打ち上げ花火が上がる歌いだしのところ、ちょっと距離が近いから火傷に気を付けて下さいっ。それから…」

「チャンミナ」

「あ、はい?」

「見てるから、チャンミナのこと」

「……」

「そしたら大丈夫だろ?」


口を真一文字に結んで、こくんと頷いたチャンミンを信じる。


「俺達ならできる」

「できます」





さあ、行くぞ



「TOHOSINKIさん!スタンバイ宜しくお願いします!!」


チャンミンと分かれてステージ中央の降ろされたセリ台に仁王立ちする。TOHOSINKIの登場を知らせるカウントダウンが始まる。歓声が絶叫に変わって唸りのような振動が足の裏に伝わってくる。『貴方たちを待ってたよ』って伝わってくる。


ありがとう、俺も待ってた


「……今日という日は、」


今日という日は一度きり
今日のためだけのユノ・ユノになろう

十字をきって祈りを捧げて、


「ユノさん行きます!!!3!2!1!」


セリが上がればまだ火花輪の中。会場の空気の変わる瞬間が肌に触れた。緩やかに白い煙幕が溶けて見えた光景に、やっぱりここだなってニヤリと笑う自分の口元が自信たっぷりだ。




綺麗で真っ赤、壮大な海




「「「「ユノオオオおおお!!!!!」」」」


目線を余裕たっぶりに流して、会場全ての人をTOHOSINKIの世界へ誘(いざな)う。










「ふふっ。  おいで…」

















皆ついておいで




魅せてあげるから








































「おい!!チャンミナ!!!」

「!……すいません…、、」

「何でリハーサルやったお前が振り間違えてるんだよ!ツアーの時と違うから気を付けろって言ったのお前だろ!?」

「すいません……立ち位置に気を取られて、、」

「間違えるのは仕方ないけど焦るなよっ、アドリブですって格好良く見せろよ。あんな慌てふためいてたら誰でもミスったなって分かるだろ!?」

「……っ」

「……」


俺やっぱり、チャンミンが隣で良かった。
目の前で物凄い形相で悔しそうに歯を食いしばってるチャンミンが居て、改めて本気でそう思う。何回でも思い知らされる。
惚れなおす。


「黙ってても何も変わらないだろ。どうするんだよ、次から」

「僕は……、ヒョンみたいに踊りがうまいわけじゃないですし、、ミスしたらどうしても顔に出るので……、もう間違えません。間違えないように、次から努力します……」

「ステージに立った以上、踊りや歌がうまいとか下手とかもう関係ないから。お前が考えてミスしないようにするって決めたんなら絶対次からやれよ。努力じゃ足りねーんだよ、絶対もうミスするな」

「…でもやっぱり無理、かもしれ…」

「お前が決めたんだろ」

「……すいません、次から絶対やります…っ」

「絶対だぞ……」

「はい…」


舞台裏で今夜のフェスティバルが終わって周りはお疲れ様ムードの和やかな雰囲気の中、うちのチームだけがこんな風に緊迫してしまって、


「と言うことで、皆さんすいませんでした!でもパフォーマンス自体は本当に楽しんで、すごく盛り上がった良いステージだったと思います。俺達これからも頑張っていきますので、皆さんこれからもよろしくお願いします!」


申し訳ないなって気持ちも込めて頭を下げた。


「「……はい!お疲れ様でした!!!」」
「うん、いいステージだった!今日も最高だった!」
「もうほとんどの観客がTOHOSINKIのファンだったよな!?」
「レッドオーシャン凄かった!!」
「お疲れさまー!また来週お願いします!」
「今日みんな晩ご飯どうする?」
「チャンミン、あんま気にすんなよ?」
「チャンミン君、さっき間違えたとこ、確認して帰ります?僕も混乱してて、けっこう危ないところだからちょうど良かったっす♪」

「あ、はい…!お願いします!」

「待って待ってっ。俺もやりたい!」
「自分も付き合いますっ」


数人のダンサーに連れ去られるチャンミンを見送りながら、一つも悪びれず、皆に支えられてチャンミン良かったなって思う。


「……みんな!この後空いてたら、焼き肉行きません!?大阪の美味しいお店紹介して下さいっ」

「え!?行く!!ユノの奢り!?」

「ええ~っ……なんて冗談でっ。もちろん♪」

「「「「行く行く!!!皆、参加っ!!」」」」

「あはーはーはー♪♪」





たぶん俺は、ステージにおいて、
誰よりも傲慢。貪欲。我が儘。


必要以上のことを
ステージに立つ皆に要求してる。



特にチャンミンに






「「「「お疲れ様っしたあー!」」」」


23時からの晩ご飯。1人1人にお疲れ様を伝えて自分の席に着くと、折角離れて座っただろうに、チャンミンがどんどん押されて俺の横に座らされた。

すごい気まずいだろうな…
色々と……


「…お疲れ」

「お疲れ様です……」

「明日何時の便だっけ?韓国帰るの」

「えーと…午前…あ、聞いてきます」

「いいよ。今日はちょっと飲んで食べるくらいじゃないとまずいよな?」

「うん。明日も早かったと思う」

「じゃあ長引きそうだったら、俺達先にホテル帰らせてもらおうか」

「ですね」


俺たちの部屋は日本でもどこの国でも当然のように個室別々に用意されるようになってしまって、もうホテルでツインに泊まることはなくなった。


「……」

「……」


寂しい
寂しいよ、チャンミン

ステージを降りたら、もう俺とチャンミンは繋がってない。


「……」

「…すいません!今日僕もうめちゃくちゃ疲れたんで、もう飲みますね!?」

「え!?あ、うん?」


大人しかったチャンミンが突然ビールの大ジョッキを一気飲みし出して、飲み干して、


「眠い!!寝ます!!」

「ん!?」


そのまま卓に突っ伏した。


「……まじ?おい、肉は??チャンミナ大好きな…」

「…………zzz、zzz、、」


肉を焼く鉄板にくせっ毛の前髪がつきそうになって少し避けてやったところで、TOHOチームがこのタイミングを見図ってたのか、そこから大ブーイングが飛んできた。


「ユノさん、ひどい!」
「あんな言い方ないんじゃない?」
「ユノが来るまですごい頑張ってたんだよ!?チャンミン1人でっ」
「あんなミス、ユノにだっていっぱいあるだろ?」
「ってゆーか、こんなに完璧に仕上げるグループなんて他にいないから!!」
「そうそう、やり過ぎっ」
「適当に笑ってダンスも歌もぐだくだなアーティストだって実際いるしね…」
「チャンミンがもし居なくなったらどうするの?もうグループじゃなくなるんだぞ。メンバーとしてもっと労ってやれよ」


「……」


確かに。俺は独裁者だ。


「ユノがチャンミンを守ってきたって自負があるのは分かるけど、チャンミンはユノの物じゃないんだよ?」


確かに。チャンミンは俺の物じゃない。


「チャンミンがユノに必死についてきてるの、分かるだろ?」





分かるよ


だから言えるんだ



好きになってはもらえなかったけど、
ユノ・ユノとしては信頼してもらってる。



自信がある

ユノ・ユノとして





隣に伏してる眠り王子の肩を抱いて。


それはもしかしたら、




「俺はチャンミンのこと信じてる。チャンミンは絶対TOHOSINKIを辞めたりしない。TOHOSINKIのステージに立つ以上、」





チョン・ユノにはできなかったことを皆に、見せびらかしたかったのかもしれない。








「チャンミンはユノ・ユノのものだ」












チャンミンが寝てるのをいいことに、その日は誰一人チャンミンに触れさせなかった。






片割れ chap.11
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ちわわ喧嘩。










「ユノっ!」

「ん?」


「なんであの人と飲みに行ったの?」

「…?友達だから?」

「なんで二人で行かなきゃいけなかったの?意味が分からない」

「いや、それはたまたまなんだけど」

「たまたまって……はっ、好きになったの…?」 

「は!?え、なんでそうなるんだ?そんなわけない」

「どっちかに好意がないと二人で会うことになんかなんないだろ!」

「……。俺は、、お前だろ…っ。、言わせるなよ…」

「…っ、だから信じられないんだって!ユノが理解できない、皆に平等すぎる。ちゃんと好きなら僕を一番に考えてよ、僕のこと大事じゃないの!?」



「一番……」

「……違うの……?」

「順番とかつけられないし友達も仲間もみんな大事だよ」

「……それは分かるけど、僕の欲しい答えじゃない……」

「じゃあ…、なんて言えばいい?」

「そんなんも分かんないの?……あんた最低だな。もういい、、」

「好きだよ。いつも感謝してる。どうしたら分かってくれる?」

「どうせ皆が好きで皆に感謝してるんでしょ。そんな気持ち、僕は申し訳ないけど分かんないし分かりたくもない」

「…むー、」





「!ちょ、キスで誤魔化すな!!」

「したいと思うのはチャンミンだけ。ずっと隣に居て欲しいのもチャンミンだけ」

「…っ、だったらもう二人きりとかで飲みに行かないでよ!僕、嫉妬してしまう。……ユノを取られそうで、、すっごい嫌だ…っ、」



「……。そっか……じゃあ、もう行かない」

「え…?」

「嫌な気持ちにさせて、ごめんな?」

「……本当?男の人とも女の人ともダメだよ?…正直、仕事の延長線上で飲みに行くも嫌でやめて欲しいんですけど……」

「うん、いいよ。他にも何かチャンミンが嫌に思うことあるか?」

「……とにかく……ユノと誰かが二人きりとか、ヤなんですよ。。」





「!だから何キスしてんすかっ!」

「いや、ははっ。今のどうしたって可愛いからっ♪」

「…っ、別に可愛くないっ。真面目に聞いてよ!」

「うん、聴いてるよ?」

「じゃあ!飲みに行くだけじゃなくて…カフェとか映画とか買い物も……僕以外の誰かと二人ではもう行ったりしないでっ」

「うん。分かった」

「出来るわけないじゃん!本気で言ってんの!?」

「本気。それでチャンミンが嬉しいんなら、俺もすごく嬉しいから」

「…………」

「だからチャンミン、笑って?」

「……ユノからは、何か僕にやめて欲しいこととか、ないんですか?」

「何にもないよ」

「だって僕……こんな風に嫌なことばかり言うし……。あ…じゃあ僕も、キュヒョンと二人で色々行ったりもうしませんから。……行く時はミノとか、絶対三人以上とかで予定合わせます」

「そんな事しなくていい。チャンミンは行っておいで」

「だって……そしたら不公平に」

「いいんだよ」





「……」

「そんなの気にしない。楽しいことは思いっきり楽しんでこい。チャンミンに直して欲しい事とか、全くないから。な?」





「…ズルいなぁ、ユノは。何でそんなにいい人なの?仏なの?いや、神か?」

「ふふふ、俺スゴいだろ♪」

「ですよ、本当に。……ちなみに、その……あの人と飲みに行って…、楽しかった?」


「え」

「ん?」


「……うーん…ぅん、、まあ…」

「なに、まあって」

「いや別に。タノシカタ、」

「…ユノ?」

「はい…」





「ユノ、何ですか。教えて?」

「チャンミン、だってズルいな…」

「ふふふ♪いいから教えろ♪」

「…………悪い。実は、、」

「…う、ん……」
 


「……前からチャンミンのこといいなって思ってたらしくて…でも俺いるし悪いけど諦めてって言って……」

「……。は!?」

「そういうサシ飲みだったから……あんまり楽しくはなかった……」

「……始めっから言ってよ。こんなに怒って、、僕バカみたいじゃん…っ」

「言えるわけないだろ!格好悪いだろ!…なんか、卑怯だし……」



「……。ユノ、さっき禁止したやつ。やっぱナシで。僕もやっぱり、ユノには自由にして欲しい」

「……お前、面白いなぁ」

「なんで?」

「皆が喜んでくれるようなこと言っても喜ばないのに、皆が見たくないような俺の醜い部分に喜ぶもんな」

「……。ユノだって同じでしょ、僕の欠点なとこ可愛いって言うじゃん」

「いやチャンミンは喜び過ぎだからっ」

「……そうっすか?」

「今めっちゃニヤけてるじゃんっ、」

「…ぶっ、ふふふふふふ♪」

「あーもう…、すっごい恥ずかしい…っ、ごめんチャンミン。俺、本当格好悪いな…」

「ふふふふふふ♪」

「…っ、笑い過ぎだから!」





「っ、」

「ユノ、僕ね?」

「……なに」

「皆が褒め称えるホトケのようなユノはもちろん凄いなっていつも尊敬してますけど、ユノの格好悪い所に僕、心を鷲掴みにされるんですよね♪」

「…っ、…本当かわってるわ、お前」





「人間らしくて、いいじゃないですか。嫉妬したりドジったり…僕はそのまんまのユノが一番いいんです」








SS
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片割れ chap.11 #3











______C.side______







ユノが来る。







その時間になるにつれ、



青だけのつまらなかった空は

太陽を叩き
雲を引っ張り
水の匂いを孕み

紫色の夕立を起こした





「雨男だな」って笑いながら、


その人は小雨に包まれて





僕の前に現れた。





















______SAM.side______






チャンミンのことが心配で、自分のグループから少し抜けてTOHOSINKIの楽屋にお邪魔してる。


「ほらほらっ、俺もまだまだイケるだろう?チャンミン」

「ですよね~、素晴らしいですよねっ。でも僕もけっこうあるんじゃないかなって、まあ、ちょっとですけど、自信あります」

「…だよな」

「ええ」


何が悲しくて24歳の若さ溢れる美男子に50の上腕二頭筋を披露してるのか…。


「……はぁ」


でもこれくらいの事しか、俺にはチャンミンを笑わせる方法を思いつかないから。


「……チャンミン、もう大丈夫だから。ユノもう空港出て車でこっち向かってるんだろ?」

「ですよね」

「……」

「……」


また白い歯が見えなくなって、がっくり俺の肩が落ちる。それでも気を取り直してチャンミンの肩を軽快に揺すってみる。


「チャンミン落ち込まないでくれー、沈むなー沈むなー♪ほら、テンション上げよう!」

「…………」

「……ダメだ、こりゃ…」
 

ユノがいなくて不安なのか、リハーサルが終わった途端チャンミンがどん底に沈んだ。
猫背丸出し、前髪で顔を隠して控え室の片隅で隠れるように椅子に座って気配を消してるつもりだろうけど、皆スタッフは気付かない振りをしながらちらちらチャンミンを逆に気にしてる。


「チャンミン君、大丈夫かな?」
「やっぱユノさん来るまでは不安だよね、2人でやってるんだし」
「でもよく頑張ってる」



「…っ、」

(大トリの主役が隠れられるわけないだろ!!)


チャンミンはそこらのアーティストより相当しっかりしてる。リハーサルもよくやった。
歌声は天を突き抜けるほど通って今日も絶好調。隙はない。

本物のプロのアーティストなんだ
チャンミンは


出来過ぎるほど……。


「それより、あれだね。雨大丈夫かな?野外で雨はキツいよな?」

「そうですか?晴れでもつまらないですよ」

「え」

「…あ…っ、違います。。晴ればっかりじゃなくて…たまには。雨も、いいなって事です。涼しくなるし。ステージに出る時は、それは止んでた方がいいですけど……」

「あー、そういう事」

「すいません、言い方が…」


そして、不器用。

詩的な言い回しに俺だって勘違いしそうな時もある。長い付き合いじゃなかったら分からないかもしれない。

言い方だけじゃなくエキセントリックな行動をしてるように思われる事もある。
昼のリハもそうだ。
自分のパートだけ確認すればいいところをわざわざ独唱にアレンジして歌い試ししてた。TOHOSINKIの曲を聴いたことない人間が聴いたらどれもソロ曲だと思うくらい調整してきた。


「チャンミン、今日のリハは…」


他者を脅えさせるほどの、才能と煌めき


「一応、ユノが来れない時のことも想定してやったんだろ?」

「あぁ…まあ、一応。一応ですけど、可能性はゼロじゃない、じゃないですか?ダンスまではもう僕無理なんで投げましたけど、歌だけはせめて、もし1人でもいけるように」

「だよなー」

「はい」

「…そういうの、ちゃんと周りに言った方がいいよ?分かる奴らは分かるけど、色々勘違いする奴もいるから」

「はあ…」

「……」


それでも嫉妬される。何でそこまでやる必要が?才能を見せびらかしたいのか?本当はソロでやりたいのをアピールしてるんじゃ?なんて、言われる。










「ユノさん到着しましたーっ!!」

「、」











だけど、そうじゃないよな?






息を止め、誰よりも早く顔を上げてドアを見つめる真剣な瞳がそれを証明する。



「皆さん、すいません!遅れました!」


「ユノ!待ってた!」
「お疲れ様です、ユノさん!」
「お疲れ様!大変でしたね」
「おい、ユノちょっと濡れてるから誰かタオル持ってこい」
「雨大丈夫そう?」
「ユノ君、お疲れ様!」


ユノはユノで周りにがっと囲まれて、1人1人に謝って感謝して回る。濡れた姿に雨男だと囃し立てられてる。スタッフが多すぎてなかなか奥の方まで来てくれない。


「…っ、チャンミン、行けよっ」


誰よりも安心してるだろうに、


「いや、僕は後でいいんで…スタッフさん先に…」


いじらしいと言うか、歯痒いと言うか。

でも俺がそんなこと心配するまでもなくユノはチャンミンを探すよな?
周りをきょろきょろ見渡して放つ一言がそれを証明する。


「チャンミンは?」

「ユノさん、あそこです!」






















俺な、



すっごい感動したんだよ、その時。














チャンミンはユノを見てて



ユノはチャンミンを見つけて




























時ガ




止マッタように見えた。












「あ!!!SAMさん!」

「…え!?」

「すいません!!リハーサル出れなくて!」


なのにチャンミンじゃなく俺へバタバタ近付いてくるユノにズッコケそうになりながら、


「本当にすいませんでした!!」

「いいから、もうっ!それよりチャンミンだろ!リハすごい頑張ってくれたぞ。な!?」


だけどチャンミンもチャンミンで、


「ってゆーかヒョン。なんで服着替えてるんですか?金浦いた時と違うじゃないですか」

「あ?あー、イチゴスムージー食べてたらこぼして汚れて。時間あったから宿舎戻って着替えてきた」

「はあああ~なるほどーへー。余裕っすねー、さすがスターは違うなあー!」

「はは……。あ!でもチャンミナここ思い出の場所だよな?ここだよな?ツアーのソロ『Rusty Nail』に決めたのっ」

「話が全然飛んでますし意味分からないし場所も違いますよ。ちなみに僕がこのフェスのシークレットゲストで出演されたXJAPANさん見てその曲を歌いたいって思ったのは東京の味の素スタジアムですけど」

「あれ???」

「……お前らなぁ、、」


ぽわんとするユノと白い目で棒読みに頷くチャンミン。だけど側にいる俺にも分かるように日本語で会話してくれる。
コントか?これは…。

何なんだろうな、この2人


「まあ、とにかくお疲れ様です。リハーサルもできなかったし、ヒョンが1番不安でしょう?」

「いや、全然不安じゃない俺。チャンミンのこと信頼してるし…ははーっ♪」

「……。はあー、そうですかー」


ユノは恥ずかしいのか上を仰いで笑い飛ばしてしまったけど。他のスタッフに呼ばれてそのままそっちを向いてしまったけど。


「…ユ、、」





ユノ、見てやってくれ



今のチャンミンの顔を

きっとたまげるから








呆れ顔で微笑みながら、


唇が震えてる。















めちゃくちゃ嬉しそうだぞ、ユノ




見てやってくれ






「ユノ!ヘアメイク!」

「はぁーい」


俺の願いは虚しくもユノに届かなかったけど、


「よし、あ…SAMさんもう一回確認したいところがあるんですけど」

「……うん。いいよ、どこ?」

「あのですねっ、」


チャンミンがめちゃくちゃ笑顔になってくれたから、これはもう今日も大成功だろうなって確信した。








片割れ chap.11
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片割れ chap.11 #2










僕は一人きりで

事務室の搭乗側の扉を開いて

歩き始めた。


だけど数歩行ったところでやっぱりユノをもう一度見たくて振り返ったのに、僕を吐き出した扉は冷たくパタンと閉まったところだった。


「ぁ……」




僕は一人きりで

たった一人で




「シム・チャンミンさん、KE2725便の関西行きですか!?」

「……はい」

「お急ぎ下さい!出発時刻です」


ガラス張りの向こうの空に、何万人もの僕たちを待ち構える赤い海の光景が重なる。


ユノが居ないから嫌だ、行きたくない
乗りたくない、帰って寝たい
何でユノも乗せてくれないの?
ユノが居ないとやれない、できない


話しかけてくれる小綺麗なグランドスタッフの女性にでも誰でもいいから、正直駄々を捏ねたくて仕方なかった。地団駄を踏んで転げ回って、ユノと一緒じゃないとヤだ!!!って叫びたい。
搭乗ロビーで待ち構えてたペンの子達が僕しかいないことに「何で?」って顔で呆然と立ち尽くしてる。



「……すいません」


だけどユノは

絶対来るって言うから











「走ります」


メンバーとしての信頼まで失いたくない。
その一心で前へ進んだ。




必要以上に息は上がって、


「…っ、なんで僕だけこんな目に…っ、」


頑張っても成長しても、努力しても、
幸福は奪われてゆく。


「はあ、はあ、はあ、はあっ」


サングラス越しに自分の息遣いを聞きながら、僕についてくる頭上の太陽を睨んで呪った。

機内の指定座席に着くと間もなく飛行機は動き出し、離陸後ベルト着用サインが消えてすぐに鞄からiPodと歌詞カード、今日のフェスの詳細書類を僕の両側の二つの空席に広げた。
分かっていたけど、スタートはユノの格好いいインパクトあるダンスとソロパートから始まる。


「MAXIMUM……」


集中したくても初っぱなから心が折れそう。
凍えそうなほど心細くて、頭を抱えて掻きむしるしかない。
こんなの無理だよ、ユノ


「………大丈夫っ。約束した…」


再び目線をプリントに落として、セットリスト順に曲を流し呟きながら二人の立ち位置をした。


大丈夫、来るさ
魅せてやるさ、TOHOSINKIを

もし僕一人だったら……
ハモる部分は主旋律を取って…
踊りは…ユノの見せ場はどうしたら…
……盛り上がる訳ない…


行ったり来たりを繰り返しながら、どちらかと言えばユノが居ない時の構想を練りながら時を刻む。それはもう僕がどうとかより、ユノが命に変えても大切なTOHOSINKIのプライドを守るため。


守らなきゃ

守らなきゃ


もうこれ以上ユノの信頼を失いたくない

絶対守らなきゃいけない。




着陸して空港で待ってくれていた現地のスタッフさん達と合流して、


「チャンミン、向こうから連絡あったぞ!ユノは1時の飛行機に乗れるって!たぶん4時間くらいの遅れで会場入りだから。本番には十分間に合うから安心してな!?」

「そうですか。じゃあ、行きましょう」


安心していいと言われたのに全然気が抜けない。移動中のバンの中でも資料を漁って、「神経質になり過ぎだよ」って笑われて。僕はあんた等の方がおかしいんじゃないかと思う。

長居スタジアムに着いて関係者に謝りながら挨拶を回って、リハーサルで先の先まであるステージに立った。


「……ふうう、、」













ひとり










しつこく付いてきた太陽とそれだけしかないのかってくらいの青空。


「……。皆さん今日は宜しくお願いします!!!」


バンドメンバーのたかおさんがドラムとシンバルと弾(はじ)いてくれて数人の拍手が返ってきた。今日は出演者でもあるSAMさんがマイクを通して声を掛けてくれる。少しの反響音を耳障りに感じながらスピーカーから出る大音量でしっかり会話していく。


「よし、じゃあチャンミン始めようか。ユノのパートのとこは抜かしても大丈夫だよ」

「僕が全部歌います。お願いします」




半分が足りないまま



全曲通しでできる訳じゃない。移動が多い曲をセレクトして限られたリハーサル時間の中で中央、サイド、3番1番1番、またサイド。ユノの位置も確認しながら位置を確認して。絶対忘れないように。発声の調子も掴みながら。喉の伸びを試して。トロッコの具合もみて。ユノの方も乗ってみて。確認。移動するタイミングはイントロが終わったら。この位置に来るのはサビに入るまでに。


「あの、SAMさんもう一度。ここのポジション僕が2番で、ユノヒョンも2番でオッケーですよね?」

「そう。この前のツアーとは違うから気を付けて」

「分かりました」

「チャンミン、そんな心配しなくても大丈夫だから。ユノは来るから。もっとリラックスして。楽しもう」



「………」



だけど皆そう言うんだ。

僕には理解できない。



「でも今は居ないじゃないですか」


周りから微かな苦笑いと失笑と。ユノがいないとそんなに不安なのかって皆思ってるんだと思う。























冗談じゃない、当たり前だ







「そっかそっか、うん。分かった。よし、じゃあハケて。もうすぐ開場時間だ」




















ユノのプライドを守るため



僕は必死だった。








片割れ chap.11
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片割れ chap.11 #1











俺たちは


正常で


在らねばならない













______Y.side______






眠い…

飛行機の中で少しは寝ないと…


早朝の金浦空港で前を歩くチャンミンの後頭部を見ながらそんなことをぼおっと思ってた。
専用出国審査ゲートに進んでパスポートをかざして。たまに鳴ることもあったエラー音にさほど焦らず何回かやり直した。でも自動ゲートは一向に開かない。


「あれ、」

「大丈夫ですか?やりましょうか?」

「あ、すいません。お願いします」


空港職員のセキュリティが気を利かせてくれて任せることにした。それでもゲートは開かない。


「おかしいな……、貴方このパスポートは本物ですか?」

「はい?ええ、そうですが」

「しかし磁気が認証されない。…偽造の可能性があります」

「??いえ、そんな訳ないです」


だっていつも使ってるパスポートだし。


「おい、ユノ?大丈夫か?」

「来ないで下さい!ゲートを通過された方は近付かないで!」


俺の方へ戻って来てくれたマネヒョンとそれを制止するセキュリティ。そして少し離れた後ろから苛立ちを隠さず怪訝な顔をしてるチャンミン。何事があったのかと心配して出国を見守ってくれているペンの壁。
偽造も何もしてない。磁気で通れないなら審査官に提示すればいい。


「マネヒョン、大丈夫だから。待ってて」

「貴方。貴方ひとまずこちらへ」


脇の隣接された部屋へ促されて、でも変わらずそんなに俺は焦ってなかった。
こんなのよく聞く話だし、何だかんだフライトできないって事はないんだから。

だから俺のパスポートを見て顔をしかめた出国審査官の表情なんて気にしてなかった。


「残存期間が足りません。出国は許可できません」

「……。は?、?有効期限なら大丈夫です」


ようやくちゃんと向かい合って見た男性の顔は、至って真面目に俺を見返す。


「いえ、ですから。パスポートの残存期間が足りません」

「……え、…今までそういったことで出国できなかった事はないですが。それにもう明日には韓国へ戻ります」

「私の判断です。出国はできません」

「……ま…待って下さい。私を見て下さいっ。皆さんご存知のチョン・ユノです。私は今日日本で行われる、サマーフェスティバルに出場しなけらばなりません。大トリなんです」

「しかしパスポートに不備があります。ICチップで通過できない場合は出国審査官である私に判断を委ねられます。出国は許可できません」

「…無理です。私は行かなければなりません」

「……マネージャーの方を呼びましょうか?」

「お願いします!」


一気に目が覚めて、でも頭が回らない。
マネヒョンが呼ばれて状況を説明されながら、「日本で最大規模の音楽フェスティバルなんですよ!」「韓国の国益に関わりますよ!」とか「緊急発券を請求します!」とか物凄い勢いで捲し立ててる。


「……」


加勢するべきなのに、俺は弱ってしまっているだけで。不甲斐ないなと思いながらも動けない。

昨日は事務所のソウル公演で夜も遅かったから、今は脱け殻のように身体が脱力してる。生きてる感覚がもう舞台にしか感じられなくて、舞台に全てを置いてきてしまう。

公演は楽しかった。
チャンミンも楽しそうにステージへ立ってて、嬉しいなって素直に思った。
スジュのメンバーともよく絡んでて、マンション暮らしはうまくいっているみたい。


「おい、ユノ!」

「え…」


マネヒョンが事務室の電話コードを伸ばして俺に寄越してた。


「電話!エーベックスの現地責任者と本人確認と出演確認をここでしろだと。あとは…、出演要請書と事務所の出張命令書があればいいんですね?」

「念のため現地のスケジュール表など確認できるものはお持ち下さい」


出国の糸口が見つかって脱力してたはずの身体がさらに脱力して、ようやく手に汗握っていた事に気付く。
電話で確認を済ませて、改めてマネヒョンに感謝した。


「マネヒョンありがとう。はぁ、、助かったぁぁ~」

「いや別に俺の力じゃない、今のTOHOSINKIの力だ。そこにいる偏屈過ぎる審査官に当たっても、お前達がペンから膨大な愛を与えられているから今回みたいな特別措置が取れるんだ。ほとんどのアーティストは出国拒否でアウトだ、さすがTOHOSINKIのユノ・ユノだよ」

「そっかぁ…。本当に皆さんに感謝しないと」


俺の夢はステージで。
そこには観客と俺とチャンミンとバンドやダンスメンバー、裏方のスタッフ。みんな必要な人達だから。


「……こういう所でもペンの皆に助けて貰えるなんて…。本当に嬉しい、俺は恩返ししたい」


チャンミンに振られて、
良かったのかもしれない…。

去年は急遽大トリを務めた夏フェスが、今年から正式な大トリになった。
昼間のオープニングアクトから参加を始めて今年は夜の大トリへ。デビューしてからの俺たちの成長が最も感じられるフェスの一つ。
気持ち的にも出ない訳にはいかない。


「まだ安心するのは早いぞ…」

「え?事務所へ戻っても、何便か後の飛行機にはすぐ乗れるだろう?」

「チャンミン呼んでもらおう」

「……」


何で?って聞く間もなくマネヒョンが審査官と空港職員に直談判して、事務室へチャンミンも入ってきた。
予定だったフライトまで、あと10分。


「いいか、まずチャンミンだけ先に予定通り出発してくれ」

「え!?」「……え!?」


現状を把握してる俺としてないチャンミンの、驚くタイミングがずれた。


「関西国際空港に着いたら日本のスタッフと警備員がいるから、そのままスタジアムに向かって。すまんチャンミン、ユノのパスポートに不備があったんだ。俺とユノは一旦事務所へ戻って必要書類を取ってくる」

「……分かりました。で、マネヒョン達は何時の便に乗るんですか?」

「それが分からない。…絶対どうにかするが、……最悪、本番に間に合わないかも、しれない……」

「は!?」「は!?」

「昨日のソウル公演の影響か分からないが、金浦からカンクウ行きの便が昼過ぎまで全席埋まってるらしい…」

「…え、ちょ…」「……」


仁川空港からは遠くてもう間に合わない。
事務所から近い金浦空港から行くしかない。


「いや何とかする。必ず手配するがリハーサルには間に合わないと思うんだ。だからチャンミンだけで、リハやれるか?ユノはぶっつけ本番になるだろうから、本番はユノのフォローできるように立ち位置しっかり覚えといてくれ」

「……は、い…」

「……」



俺、リハーサルできないの…?
いや、それは嫌だ。
ステージに立つ皆の士気も高めたいし、それに色々チェックすることだって沢山あるのに。それにそれに…


「後な……、一応。一応なんだが、、ユノのパートも一応…リハで歌って準備だけしといてくれ。ユノが万が一間に合わない場合は、……チャンミン一人でステージへ立て。穴は絶対空けられない」




チャンミンを見たら

チャンミンも俺を見てて




「………」「………」





思い入れの深い最大級の晴れ舞台を前に、


こじんまりした味気ない部屋の片隅で、












俺たちはただ







見つめ合ってた

 








チャンミンの瞳は相変わらず透き通るほどの美しさで持って俺を惹きこんで、マネヒョンの苦虫を噛んでるような声を背景音楽に、チャンミンしか見えない。


「ユノのパート部分…日本語の歌詞は全曲頭に入ってるか?11曲」

「もちろんです」


マネヒョンの問いかけに被せるようなチャンミンからの返事が、こんな時だけど不謹慎にも嬉しい。頼れると思った。

たぶん…マネヒョンは俺に、そんな風にまだチャンミンを未練がましく見るなよって思ってたんだろうけど。
その時の俺には邪な想いや失恋の痛手なんて柵(しがらみ)は透明に舞い上がって、飛んで、すでに風と雲の向こう側へ。

出国できない焦りとか不安とか、どうにもならならない恋のもどかしさや怒り。
痛みに。兄弟と男同士。 


かゆみ程度の柵まですべて









全てチャンミンの目が吹き飛ばしてくれる。



「…大丈夫。絶対行くからな」

「……当たり前です……ユノヒョンがいないと始まらない」



チャンミンが何をしてようと誰を好きだろうと、この目だけは信頼できる。

これだけは、なにものにも侵されない。


「…よし、、ひとまずリハは大丈夫だな。じゃあチャンミン、行ってくれ。フライトまであと5分しかない。大丈夫、ユノは必ず間に合わせるから」








俺の前にはチャンミンが居て












チャンミンの前には俺が居た












「約束する。何があっても絶対行くから」

「約束ですよ」









この瞳の信頼だけは絶対失いたくない














そう想えたから、もういいんだ。














片割れ chap.11
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お手紙♪いや、世間話。。( ´△`)







こんにちは、りょう(ゆのっぽん)です。


皆さま、お疲れ様でした。
読み進めて頂いてありがとうございます。




私自身、精神的にすごく辛い内容で何度も書く指が止まってしまって、コメント頂ける方の中にも私のことを心配してくれる方がちらほらいらっしゃり…、心の中でその方達にすがって飲み会でも開きたいと思った私の野望は伏せておきます←








とにかく


「片割れ」の
ユノとチャンミンは




皆様の温かい愛を受けて












幸せだなぁ、と思います。


(↑お!?なんか善からぬところに目がいった人がいるんじゃないですかね??違いますか?本当に見てませんか?ユンホの胸はユンホのものなので守って下さい。止めなさい。いい加減にして下さい。。…と、こだまのような天の声が聞こえるです、、病気でしょうか…)←病気です。それ嫁の叱咤です。















さて、ユノさんも転役しTILL2も無事に終わったようで、いろんな情報が飛び交いトンペン連日大感謝祭りで!!!ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ(*≧д≦)(*ToT)














うん…




だから分かってる…


分かってるんですよ……



















今さらコメント返されたって、何書いたか忘れたしもはやコメント自体書いたっけ?くらいの薄い記憶しか残ってないのに、そんな今さら、まさかそんな今さらコメント返されても、、的な…ね……ですよね
( ´・J・`)(๑∵๑)














そうかそうか、うん……(*´・ω・`)























じゃあ、お手紙にします。爆












頂いたコメントが嬉しかったので、お手紙調でコメントお返しします。というか、世間話?くらいの軽いものですが、皆様と何かほっこりしたいなという気持ちでコメ返を下記に載せさせて頂きました。↓






あと人間なので、やはり不安ですしアップするだけで怖いという気持ちが毎回あるんです。





でも変わらず読んで頂いている方、ポチもして頂けている方、ありがとうございます。ブログの訪問者数と拍手数だけは分かるので。伝わってます。

ありがたいと思います。
私の気持ちも伝わってますか?



いつも
本当にありがとうございます














これからも
宜しくお願いします。











コメント頂いた方。

順不同、コメント数や量による調整はあまりしておりません。申し訳ございません。

これからも頑張りますんで、どうか許して下さい…( ´・J・`)(๑∵๑)ほら、ユノシムあげますから……(*´・ω・`)b←ゴメンナサイ



(あ、同じ作家様達には個人的に送っているのでこの場は上げません。直にいかせてもらってます。いつもお世話になってます。)


















ゆ* こ 様

読んで頂いていたゆ* こ様もお疲れ様でした。(´;ω;`)
そして何度もコメント頂きまして本当にありがとうございました♡嬉しかったですよー!クリスマスのしょーとしょーとすとーりー。から見つけて頂いたんですよね?( *´艸`)

韓国芸能界やら法律や性病関連を触り程度ですが調べつつ周りの人たちの反応を重ねて2人が滅茶苦茶に墜ちてゆき、折角この物語を見つけて楽しんで頂いてたのに進行中のところがこんな真っ暗な所で…なんか本当申し訳ないな、と思っております。
ごめんなさい💦

あ、あと!『晩夏』はごめんなさいっ。「片割れ」の、物語の中の時期のことです!!!他の方にも聞かれまして…書き方がダメでした、すいません!_φ(TдT )と言うことで、現実もお話も時期を空けずに綴っていきます。・゚・(●´Д`●)・゚・
chap.11#1は今のところ表記するかまでは決めてませんが、2012年8月19日のa-nation長居スタジアムから始まる予定です。だから晩夏って書いちゃったんです、本当にすいません😢⤵⤵←設定が細かいでしょっ!それが売り。えっへん☆←ただの腐った信者です、許して下さい。

また良かったらコメントしてくださいっ、お待ちしてまーす♪









72******m 様

お久しぶりですっ、マムさんやっとトラシカ号1年経ちましたよー!1日のほとんどの頭をブログに費やした1年でした。
あっという間に時間が過ぎて、もしかしたら他の方より「2人のお帰りが待ちきれなくて苦しい!」って気持ちは軽減されてたかもです。(^_^;)それより「どうしよう!今日の更新どうしよー!_φ(TдT )」的な。。(^_^;)

でもやりたかった、表現したかった2人をこれからも彫り上げていきますので、また宜しくお願いします♪










苺***プ 様

苺***プさん、いつも勇気づけられるコメントをありがとうございました!助かりました!苦しい作業工程の中、酸素吸入は苺***プさんのコメントで行わせて頂いてました。爆

ぶざけてすいません🙏仲良くなりたいんで仲良くして下さい♪←
いやでも本当に共感するコメントの波で、私と同じ感覚でユノとチャンミンを捉えて考えている人がいるんだ、と一番感じるのはあなたです。
私は頭の中にお2人の映像が浮かんで、それを言葉に変換して、また読んで頂いてる方の頭の中に映像として浮かんでくれたらいいなぁ、と思いながら毎日を挑戦してるんですが、これがなかなか難しくて…。確実に文才なーい♪\(^_^)/←

あぁ…これ…すごく伝えたいんだけど……伝わんないだろうな…と怯えている時に必ずコメントで拾って頂いて、何度も救われました、私が!!ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ本当にいつもありがとうございます。

え、例えばどこだって?また適当言ってるんだろうって?いえいえ、本当ですよ!←独り言です、無視して下さい。
風景描写が私すごく苦手なんですが(致命的、うん)、アシ嬢がたまたま目撃しちゃって、朝日の中2人が抱き合って球体みたいに見えたよってところあるじゃないですか?あそこは本っ当に頭の中に鮮明に2人の姿が見えてて、単なる妄想なんですけど、その妄想像のあまりの綺麗さに一人で感動して号泣した場面なんです。←いいですか?トラシカ号の運営人はかなり腐っておりますからね?こんな事で引かないで下さいよ?
でも絶対伝わらないわー!でも書きたいわー!と思って書いたら分かるよー的なコメント頂いて……全私が救われました_φ(TдT )
あと読んでもらえる方に、こう思って欲しいとかこう考えてくれたら嬉しいな、という所もことごとく的を射たコメント頂き…頭があがりません。

長くなりました、これからもひとつ、どうか宜しくお願い致します。









み* 様

1周年お祝いコメントわざわざありがとうございました!!!・゚・(●´Д`●)・゚・
変わらず遊びに来て下さっているようで、とても嬉しいです♪
これから本格的な別居生活(やだ♡やっぱり表現がどうしても熟年夫婦みたいになっちゃう…♡←)スタートします。ほじゅんさんもそろそろ出てくるかと思います。
ぜひぜひお楽しみに~☆










おで**ん 様

はじめまして、りょう(ゆのっぽん)と申します。このような小さなブログにお越し下さり本当にありがとうございます。
周りに祝福してもらいたいのは自然な気持ちなんですけど、ユノとチャンミンには色々な弊害が出てきてしまいますよね…リアルはやはり……(*ToT)

でもユノとチャンミンだからできる結論がいい方向なり悪い方向なり必ず2人で出した答えがある!と信じて、またちこちこと綴っていきます。
これからも遊びに来てください(^^)









tan*** 様

いつもありがとうございます。
正直言って……どこからお返事返していいのか分かりません。笑
いやいや、冗談ぽくしてしまいましたが、それほど内容のとてもとても濃いコメントをいつも頂いているから、ということです。本当にいつもありがとうございます♪

そういえばイースターと発表会、ですか?お返事今頃書いてもすっかり過ぎてしまいましたね…えへへ……。涙
コメントで準備が大変そうのようにされてましたが、無事素敵な時間になりましたでしょうか(^^)d
私の素敵な時間といえばやはりTILL2なんですが、良かったですよね~~♡(*ToT)「T-Style」も流れて、あーtan***さん~と何故かtan***さんを思い出してました。笑
やっぱりTILL2も全体のひきの映像じゃなかったかな?(うろ覚え)足下の軽やかなステップは生で観ろってことでオッケーですね。←

あと教えて頂いたチャミの「ケイトウの赤~」、少しネットで探したんですが、ないなぁ??と思ってたら韓国だと独立してるけど日本だと短編集の1話なんですね。それで2009?くらいの時のお薦めの本だったってことにもびっくりしてましたっ。(ФωФ)そうかぁ、もうこの頃にはチャンミン覚悟を決めて…(←違うwww)

でも思ったんですけど、ユノさんてちょっと変なコ好きじゃないですか?←←←!Σ( ̄□ ̄;)!失礼、ごめんなさい。
その、何て言うんですか…猟奇的ってゆーか……夜中に遊園地行きたいとか、言うコ?
……あのね?例えば彼氏がスーパースターで不眠不休で頑張っててなのに電話もまめにくれてる人でやっとその彼と会ってね?
……遊園地に行きたいなんて言えない(TдT )。。(え、それって俗に言うワガマm…てか労ってあげてn…)
って思ってたんですけど、、いや待てよ…でもチャンミンなら……・゚・(●´Д`●)・゚・ツンツンユノさんからかいながら、でも見えない所で誰にも想像すらつかないほどユノさん労るんだろうなって容易く想像できて…(いや事実だ)。
あ、ごめんなさい。家でまったり(*≧∀≦*)きゃはきゃは話してるような、ただの会話のコメント返信になりました。。。笑
これからも宜しくお願いします。










kin******i 様

今回の苦しい展開についてきて頂いて、どうもありがとうごさいましたっ。最後はどうなるんでしょう、、やはり皆さんそれを気にしている方が多いです。そうですよね、私もひやひやしてます(^_^;)←お前が筆者だ!









nik***i 様

お久しぶりです、nik***iさん☆
1周年お祝いして頂きありがとうございます!!!嬉しいです!ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノコメントなんてたまにで全然いいですから!どうぞ楽しんでいって下さい!でもたまにコメントもお待ちしてます。笑

ガチ最高♡と思ってますが本当に本気でガチだったら……いやまさか、、いやでも、、あれ、え、え、嘘、本当…?って誰しもありますよね、きっと。私も行ったり来たりですよー!でとやっぱり沼に沈没・゚・(●´Д`●)・゚・←まずは自分の頭からどうにかしろ

常識や環境に翻弄されながら、それでもユノとチャンミンに好きが芽生えたらどうなるのか。そんな事を想像しながら書いていこうと思います。
そして笑いも取っていくので、是非これからも宜しくお願いします☆(そうかnik***iさんはジャンピング土下座がツボとφ(..)メモメモ←)










と**ゃみ 様

1周年お祝い頂きありがとうございました♪お返事遅れてすいませんっ。と**ゃみさんに楽しんで頂けるようブログも頑張って面白く(←やりたいだけだろ)していこうと思いますので、これからも是非遊びに来てくださいね♪










し**ま 様

こんにちは、りょうです。
トラシカ号を好きになって頂いて本当に嬉しいですし、次の物語を書いていく力にさせて頂いてます。ありがとうございます!
ユノとチャンミンと、そして周りの様々な人達との心の葛藤を表現しながら、誰かのどこかの部分に共鳴してもらえたらいいなぁと願いながらいつも進めています。萌えの少ないトラシカ号ですが、これからも読んで頂いてる方の心が少しでも動いて頂けるような、そんな本物に近いユノとチャンミンを目指していきますね♪









ぴ* 様

ぴ*さーん!!TILL2良かったですよねぇぇぇ!!!?涙←もはやコメ返じゃない、ごめんなさい
周りにあまりタオルを持ってらっしゃる方がいなくて、始め少し小さく座ってタオルを背負ってたんですが、チャンミンのラスティネイルでうおおおお!!チャンミン格好ええええ!!って立ち上がって叫んだのはこの私です、えっへん。←やめとけ
もうもうチャンミンの努力と成長をこれでもかと見せつけられた映像で、チャンミンって本当に凄いなって感動させてもらいました。ぴ*さんはどうでしたか?←長いでっすねい、もう止めます
私自身、横浜なんて久しぶりに行きました♪お洒落な街!ぴ*さんにもお会いできたら良かったんですが、いつかまた近いうちに会えたらいいなぁと思ってます。その時はよろしくお願いします(←え!?w)
あと、最近の辛く暗ぁい物語もしっかり読んで頂いて、本当に本当にありがとうございます。書いてる自分も辛いし皆さんからの反応も怖くて、ちょっと書いてる意味自体が分からなくなりそうだったんですが(←病気w)、コメント頂いて勇気をもらいながら進めることができました。本当に助かりました。
是非是非、これからも遊びに来てください♪










ま**つ 様

初めまして、りょう(ゆのっぽん)と申します。まずはこのトラシカ号を見つけてくださり、ありがとうございます♪
そして今とても苦しいところを通過中で…申し訳ありません。でも読み続けるとコメント頂いて嬉しかったです。私にも正直どうやってこの時期をユノとチャンミンが乗り切るのか分かりませんが(決まってないんです、本当に)、自分の中にいるお2人を信じてみようと思います。とにかく頑張ってみます♪










はる**ん 様

涙出させちゃってすいません!でも書き手としては伝えたいものが伝わってると思えてとても嬉しいです、ありがとうございます!←
頑張ります!約束します!これからも遊びに来てくださいね!









茶摘****ちゃん 様

初めまして、りょう(ゆのっぽん)と申します。このような小さなブログにお越し下さり、本当にありがとうございます。嬉しいコメントを頂いたにも関わらず、遅い返事で大変申し訳ありません。

トラシカ号は「片割れ」を書きたいがために始まりました♪長い長い物語で、始めて1年以上も経ってしまいました。しかもまだまだ続くお2人のストーリーに、今も茶摘****ちゃん様のようにどきどきして頂ける方がいらっしゃってとても勇気づけられます。
ユノとチャンミンと、そして周りの取り巻く人達の関係性もみてとれるような物語を続けていきますので、ぜひ楽しんでお待ち下さいね☆








*ず 様

りょう(ゆのっぽん)です、こんにちは♪
更新を楽しみに待って頂いてありがとうございます☆
2人はどうなるんでしょうか…でも私の頭の中のユノとチャンミンを信じたいと思ってます。
そしてお母さんの言葉に、多くの方から指示を頂きましたが、昔チャンミンがエッチ動画(笑)見ているのを暴露した時「いいものだけ見てね」と言ったお母様です。すごい!(>д<)ノ
本当恥ずかしいから止めなさいと私なら言ってしまうかも…と考えた時、チャンミンのお母様なら必ずこのように言うのでは、と確信に近い思いで書かせて頂きました。
先の見えない時期の頃の物語ですが、また是非遊びにいらっしゃって下さい。お待ちしてます♪








ku*a 様

はじめまして、りょう(ゆのっぽん)です(^o^)
ずっと前からトラシカ号へ来て頂いているということで、改めてコメントも頂けて嬉しく思います♪
そしてchap.10を読み進めて頂いて本当にありがとうございました(*ToT)
何故かですね…ユノが心酔してぐちゃぐちゃに、そしてチャンミンからついにめちゃめちゃな展開でユノへ別れを告げて別居、という絵が実は「片割れ」を始める段階ですでにありまして…。涙 
書き始めて、2012年の夏も少しは変わるかなぁと希望も込めながら進めていたんですが……、kur*様の心拍数左右してごめんなさい。。←
頑張りますのでこれからも宜しくお願いします!

TILL2横浜行って参りました!すっごい楽しかったです!( *´艸`)私ももう一度…いや何度でも観たくて!
はぁ~!あれは絶対早くユノとチャンミンに会いたくなりますね☆(プレミアムシートのハズレ席より、にウケましたw)








ヒチャ**1 様

こんにちは、りょうです。
ちなみに私腐ってますが、私ですら(←)ホミンホ信者です♡なんて周りに言えてません。

実際問題なんですが韓国芸能界事情も含め、カミングアウトは今の時点では…不可能なんですね。ホミンホ信者として悲しいことなのかホッとすることなのか(´;ω;`)
儒教とキリスト教を重んじる国では、女性とのスキャンダルなんかより恐ろしくどえらい騒動になるかと思います。言い換えると、ユノとチャンミンだけは絶対に赦されない、ということです。
それをどうやって歩いていくのか……。

ヒチャ**1さんもTILL2行かれたんですね!楽しかったですね!
日産やって欲しいっっ(*≧д≦)綿棒でも蟻でも何でもいいんで(←)、こんなに待ってるペンがいたんですよって伝えたいです!









MI**I 様

はじめましてです♪どうも、ご存知と思いますが、改めてりょう(ゆのっぽん)と申します。\(^_^)/
ずっと見て頂いてたということで、恐縮です。今までもありがとうございます。

そして更新してもすぐに読めないほど物語の中のユノとチャンミンへ気持ちを入れて下さっているということで、本当に本当に嬉しいです。
読んで頂いている分、言葉で表すのが難しいほど苦しい2人がそれでも前へ進んでいく様子と変化していく周りの反応を描写していきたいと思いますので、無理ないよう見守って頂けると嬉しいです。
今回はコメント、本当にありがとうございます。嬉しかった。









おか* 様

何度も何度もコメント頂いているにも関わらずはじめましてのご挨拶になってしまいました。本っ当に申し訳ありません!!

はじめまして、りょう(ゆのっぽん)と申します。このような小さなブログを見つけて下さって心から嬉しいです。ありがとうございます。

そして折角最近見て頂けるようになったのにも関わらず、物凄く辛いところを進行中で大変申し訳ない気持ちでいっぱいです……。お願いします、嫌いにならないで「片割れ」…(´;ω;`)←
ハッピーエンド保証できればいいんですけど、なんせトラシカ号真剣に本気で書いておりまして先の展開は考えておりません。読み手の皆様にも受け止めて頂きたいというりょう(ゆのっぽん)の勝手な考えに付き合って頂いてるので、結末は本当分からず…それでも私自身も、頭の中のユノとチャンミンを信じて進めていきますので、宜しかったら是非これからも読んで下さい(^_^)

あと晩夏という書き方をして混乱させてしまい申し訳ありません💦( TДT)これは私の中で、片割れchap.10は灼熱の真夏で終わり→片割れchap.11の始まりが2012年8月19日から始まるという流れが頭の中にあり、まだチャンミンが鈴カスになる9月まで2、3話あるよーってことを置いておくために「晩夏」という表現を使わせて頂きました!
なので物語は時期の間を空けず進めていくという意味です。お休みもしません。
こんなところでお休みしたら、私だったら嫌です!おか*様に少しでもそう思わせてしまい、本当に本当にごめんなさい。
これからまたすぐ始まりますので、また遊びに来て下さい♪ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ









ディデ* 様
はじめまして、りょう(ゆのっぽん)と申します。トラシカ号を見つけて頂いて、本当にありがとうございます♪

泣いて頂いて、こんな事言うのは変かもしれませんが、その分ユノとチャンミンが報われるような気がしてありがたいなって思ってます。
ディデ*様の言う通り、本当に色々あった2人なので、これから先も色々乗り越えて、また何かを見出だせる2人でいれたらなと思ってます。
これからも宜しくお願いします♪










cha**☆ 様

こんにちは。
毎回楽しみに来て頂いているようで、ありがとうございます。本当に励みになりますっ♪
物語の2人にとっては凄く苦しい時期になりますが、そんな2人を見守るように物語を待っていて下さってありがたいです。私も精一杯頑張ります♡










mikan***in 様

こんにちは、りょうです。フィルムコンから戻って参りました!
あれはですね……DVD化してもらいましょう。わたし行ったはいいんですが、楽しみ過ぎて騒いでペンラ振ってて、正直映像あんまり見てなかっ…。…っ。涙( >д<)←今考えると大ショック!

王の帰還を突然直接浴びると心臓に危ないので、まずは皆でDVD化運動しちゃいましょう( *´艸`)










hase****i 様

こんにちは、りょう(ゆのっぽん)です。
もの凄い展開にさせて本当に本当に申し訳ございません。。もう書いてる私にも逃げ道がないほどぎったぎたに、2人だけは赦されない、というお話を世間や常識を通して書かせて頂きました。

でもhase****iさんの言う通り、realだとしても私は応援する、その一言だけに尽きるんじゃないかなと思います。
本人の心は本人達に任せて、うだうだ考えず。自分は東方神起は好き、応援してる。それをけなしたり非難したりする事こそ何人たりとも許されない行為なんじゃないかな?と私は思ってます。

はい、じゃあさくさく続きいきますねー♪えっとえっと、どうしよっかなぁ?頑張りますので、どうかこれからも見守って下さい。あと何度も読み返して頂いて、本当に書き手冥利につきます!!ありがとうございます♡



















(画像、お借りしました)
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