初雪の采配


















韓国では、恋人同士で初雪を見ると、


その2人は


永遠に結ばれるっていうジンクスがある。












「ユノ」

「ん!?」


腕を組んで窓際で外の天気を伺ってると、チャンミンに肩を掴まれた。


「体ゆらゆら揺れすぎ。見てるこっちが酔いそうだよ。どしたの?」

「あー……」


でもジンクスの事なんて言ったら、チャンミンは一緒に雪なんて見ないだろうな。下手したら自室に鍵をかけて逃げちゃうかもしれない。ベストは雪が降ってるのを二人で見た後に、そう言えばさ、とか言いながらジンクスの話を切り出したいけど、生憎まだ雪は降ってない。気象予報は今日降るって伝えてたのに。


「外寒そうだなぁと思ってな?」

「……でしょうね、2月だからね……てか、今帰ってきたばっかじゃん……」


チャンミンの目がなんとなく憐れみを含んだ微笑を作ったけど、俺別にカワイソウなコじゃない。。
でも、ここは言い返さない。
そう、チャンミンと初雪を見たいだけ。


「だなー!はっはっはっ!忘れてたわ!」

「……とりあえず着替えよ?」


チャンミンに柔らかく背中を押されて暖房のよく効いたソファーに促された。無地のトレーナーを渡されて着替えても、やっぱり気になってイチゴアイスを冷凍庫から取り出して食わえながら、然り気無くまた窓際に寄った。


「ちょっとー。今日はベランダ出ないでよー?雪降るってテレビで言ってたから」

「あ、やっぱりそうだよな!!?」

「……うん、今年一番だって言ってたと思うけど」


ヤバい。。
思わず大声になった。
しかめっ面のチャンミンにバレたかもしれない……。


「えー、と……」


どうにか、どうにか、

誤魔化す方法は……、、


「あ~、昔雪だるまとか作って遊んで楽しかったなぁ♪積もったら一緒に作ろうか?」

「いやぁぁ~~、僕はいいやっ!」

「あは、は……」


だよな。。
でも何とか誤魔化せたと思う。


「僕シャワー浴びるね」

「おー、ゆっくりな♪」

「あははっ、ユノみたいに長くは入らないけどね」

「ふははっ、まあそっか」


リビングで一人になると、窓に張り付いて寒空を見上げた。
なんか降りそうな気がする。
いや、降るだろ。
降る降る!雪降る!
今年の初雪。








チャンミンと一緒に見たい




「雪、くれよ!!!」
 

夜空を見つめ続けた。










「……あ、、?」










ふわふわの、綿毛のような


軽やかな大粒が



ゆっくり、のんびり、




降りてきた












「おっ!!」

「ユノー?」

「チャンミン!雪、雪!!俺がお願いしたら、雪本当に降ってきた!」

「おぉ、本当だねぇ」

「ちょっとお前もこっち来て見ろよっ♪」

「はいはい」


ほかほかの顔でトレーナーを被りながら近付いてきたチャンミンの手を取って、ベランダのドアを開けた。
奇跡的なこの初雪を、どうせなら肌で感じたい。


「チャンミン出て出て♪」

「あ~、、湯冷めするぅ~、、っ」

「ちょっとだけっ」


急に頬が痛くなるほどの冷たさがやって来て、吐く息が一気に白くなる。振り返ったチャンミンの髪の上には、雪の玉が舞い降りてた。

昔、天使みたいだって言われてたチャンミン。

でも全然変わらない。
今も天使だよ。


気高くて、聡明な、大天使


「ほら、綺麗だろ?」

「うーん、綺麗だけどねっ。寒い!!!」

「……」


俺、このチャンミンをずっと見てたいな……


「ユノ~っ、もう入らない?」

「綺麗……」

「うんうん…っ、さ、さむ……っ」



すごく、綺麗だった。




チャンミンの睫毛に小さな雪が降りて、




溶けた。
































______C.side______









なんとなく、そうなんじゃないかなと思ってた。


めちゃくちゃ寒い外気に晒されてるのに、ユノは雪じゃなくて僕の方ばっか見てるし。
抱き寄せられて、体格の大きいユノの身体に包まれて、イチゴ風味の舌がぺろんと咥内を一周だけ這って、おでこをくっつけ合った。


「チャンミン、初雪だよ……」


やっぱり……。


「……そうだね」

「ジンクス知ってるだろ?」

「有名だもんね」

「うん、俺嬉しい……」

「ユノ……」


気持ちは嬉しい。

うん、すごく嬉しい。

分かっててもやっぱり嬉しくてニヤケちゃう。


「僕も嬉しい、ユノ」

「あー、チャンミニがすごい素直~っ、、可愛い!なぁんだあ♪俺、お前がジンクスに気付いたら一緒に初雪見てくれないだろうと思ってめっちゃ頑張って隠してたんだぞ?」

「ふふふっ。僕だって素直になる時くらいあるって!」

「チャンミナー!!」


ユノのテンションが高くなって、どんどんぎゅーぎゅーとんとん抱き締める力が増して、どんどん呼び名が変わっていく。

良かった、良かった。














気付かれてないな……








「ユノ、そろそろ中入ろう?」

「そうだな♪」





ユノって、本当に抜けてる。


「あー、寒かったなーっ」

「暖房少し強めにするね」

「お、ありがとう」


ジンクスの初雪って、年明け一番の雪じゃない。
冬になってから一番の雪が初雪だ。
だから韓国では、だいたい11月頃に降る。



「でも良かった。俺どうしてもチャンミナと初雪見たかったんだ」

「ふふっ、ユノ見せてくれてありがとう」






だけど気持ちは、本当に嬉しいから












だから僕も、こっそり愛情を仕込んだ。




「体冷やしてごめんな?トレーナー濡れちゃった?着替える?」

「ううん、大丈夫。ユノも僕もこのままで」


ユノって、本当に抜けてる。



この無地のトレーナー、ユノとペアルック。


恥ずかしいけど、カップルのド定番。












ユノはいつ気付いてくれる?









「一緒に初雪見れて、幸せだな」


「うん、本当に良かった」









ユノが言うなら、初雪だ。



ユノの降らせた初雪。



















後はもう、初雪の采配に任せてみよう









片割れ9に入れたい要素が多すぎて起承転結なくなっております、ごめんなさい!しょーとすとーりー。で一息つかせて頂きました♪
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片割れ chap.9 #6

(注意)BL表現あります。いつもより少し長い物語です。お暇な時にでも読んで頂けると嬉しいです♪




















誕生日って素敵な日だと思う。
好きな人の誕生日なら、尚更。

その人が、この地上に誕生した日







「……おっかしいな、、」


ユノなら絶対強引にでも、僕の部屋へ来ると思ってた。だけど日付が変わっても、ドアを叩く音はしない。スマホを確認してもユノからメールもカトクも電話もない。かといって自分から連絡するのも強請ってる感じで性に合わない。


「もう寝たのかな、」


また誰かと長電話してるのかな。
ヒョーっと、風がなびいてホテルの窓が鳴る。新潟の、点在する街灯の明かりを数えて時間を潰しても、僕には何も起こらなかった。


「なんか、怒らせるようなことしたっけ……」


ユノの誕生日は遅れたけど、「おめでとう」って言えた。ちゃんと、一応、目を見て、会って、言えた。
それが僕にとっては大切なことだと思ったから。

本当は宿舎へ戻ったら一番に「おめでとう」って言いたかったけど。でも玄関を開けたらいきなり、まだセットをしてないサラサラヘアで壊顔したユノの綺麗な笑顔が押し寄せてきて。その後の甘々な展開を想像してしまうと、思わず怯んでしまった。。

「ユノ、誕生日おめでとう!」「チャンミナ、ありがとう!」って抱き締め合ってじゃれ合ってキスをして……って、できるか!!そんなラブラブな感じ、恥ずかしい。男同士だし。
じゃあ一体いつ言おうかって、ぐるりと目線を泳がせると、まあキッチンはごちゃごちゃだわリビングはプレゼントの山だわ……、、

そしてプレゼントさえ買えてない、手ぶらな僕。


「……ちっ、」


それどころじゃなかったし。心の余裕がなかった。
そうだそうだ、何か啓蒙書かセラピー書でも読みたい。と思って空港の本屋で見つけたのは、アップル社の設立者の一人の伝記。破天荒でひたむきな、生活破綻者。そういう人生もアリなんだって、興味と勇気をもらえる。


「本の続き読も……」


でも、ちゃんと言えたんだ。
「おめでとう」って。

生まれてきてくれてありがとうって気持ちを込めて。




ユノは言ってくれないの?



















「じゃーーーん☆」

「……ふふっ、何すか?」

「いや何じゃないだろ、誕生日おめでとう!」

「あざっす!」

「ケーキの残り取って置いてもらったやつ持ってきた!お祝いに来たから部屋入れて♪」

「あははっ、さっきライブ中と、その後もご飯行って皆でお祝いしてくれたじゃん」

「いいからいいから♪」


一日遅れでユノは、予想通りの行動をする。
強引に部屋へ入ってきて、「俺の部屋とやっぱ同じだなぁ」なんて当たり前のこと呟きながらベッドにくたっと身を沈めた。


「水飲む?」

「お、ありがとう。チャンミナごめんな?昨日おめでとうって言えなくて。今日ライブで誕生日サプライズするのが決まってたから、言いたかったんだけど言えなかったんだ」

「うん。さっき言ってたね」

「でもビックリしたろ!?な!?」


そんなの、ユノの誕生日サプライズもタイから戻ってきた福岡公演でやったんだから僕だって何かあるだろうと思ってたけど。期待を込めたキラキラの目で見上げられて、可愛い。可愛い。普段のユノは、五歳児の少年。


「はい、もうビックリ!でも本当に嬉しかった~♪」

「そうだよな♪ケーキのクリーム顔につけてごめんね」

「僕もユノの時やったからいいっすよ」


ベッドの端に座ると、寝ころんでるユノの腕が腰に巻き付いてきた。ユノの腕は白くてもちもちしてる。そして太くて男性的。掴み所のない、妖しげな身体。


「あ~……、また明日韓国帰らなきゃ」

「単独の仕事入ってるもんね」

「……帰りたくない!」

「はあ?僕も大阪で頑張ってるんですから、ユノも頑張って」

「そうだ!フリーの日、チャンミナの現場挨拶に行くわ!そろそろ行ってもいいだろ?」

「…………」


あの戦場に、ユノを晒したくない。
嫌味を聞かせて無駄に傷つけたくない。

この人は純粋なんだ。


「チャンミナ?いつだったら良さそう?」

「……いやそれが、妻夫木さんって日本の有名な男性俳優さんと濃厚な濡れ場やるんで、ユノがいるとやりづらいな……」

「…へ……!?」

「ぶっはっはっはっはっ!!!いやいや冗談だけど♪でも本当に人気のある俳優さん達ばかりで街中で撮影してるからギャラリーがすごいんすよ。それで撮影が中止になっちゃった日もあるし。スター・ユノ・ユノなんて来たのバレたら大混乱になって大阪全体で撮影中止になっちゃうから、今回は来ないでくれる?」

「えーーー」

「よ!チョン・スター♪」

「お前からかってるだけだろ」

「ふふふふっ、でも混乱になりそうなのは本当だから。はっきり言って僕も迷惑だから止めて」

「ちぇー…」


ユノはこれくらいじゃ本当に来るかもしれない。マネヒョンに言って絶対来させないように頼んでおかないと。


「それよりライブの改善点考えて修正お願いします。僕はさすがにもうそこまで手が回らないから。その日世界中でやってるライブの中で一番のステージになるように、お願いね?」

「お!それ、なんかいいな!」

「でしょでしょ♪」




だから一人で頑張ってみるから


誕生日プレゼントは、ユノがいいな












唇を合わせて。




頬にキスされて僕もユノの頬にキスをした。
首にされたら、首に。
肩にされたら、肩に。
腕に。
胸に。
みぞおちに。
交互に、交互に。


生まれてきた証を確認してるみたいに。







「チャンミナ、なんか痩せた?」


闘ってるからね。精神すり減らして。
自然と食事の量も減る。ご飯が喉を通らない。


「ユノは……太った?」


年明けから比べるとユノの身体が大きくなった気がする。ライブの合間は基本的に軽めの仕事しか入らないから、ユノはフリーの時間を満喫してるのかもしれない。


「羨まし……っ、、」

「だって、お前が居ないから……」

「はあ?」

「もういいから。集中して」

「ふ…!!」


いきなり亀頭をくわえられて、刺激が強くてビクついた。軽く息を整えて、僕もユノのモノを咥内に含んだ。ユノが下で、僕が上。
扇情的な姿勢。
ゼロの形。無限のカタチ。

いつまでたっても恥ずかしいけど、それがより興奮する。ユノが僕のを舐めて、僕がユノのを舐める。気持ち良くて体重を支えてる膝が笑った。声が出そうだけど質量の膨張した大きすぎるユノ自身で喉が塞がれて嬌声は籠もる。鼻から酸素を必死に取り込んで、下からの快感にぐずぐずになりながらユノを吸った。こんなものが僕の口にも尻にも挿いるんだと改めて思うと、イキそうなほど気持ちが高ぶって腰がうねる。もう救いようがない。


「んー…っ、んん、っ…」

「座って、しようか」


起きあがってきたユノと向かい合って座って、うっすら笑われてるのが見える。
相当トロケてる顔してるんだろうな、僕。
だって、ユノが気持ちいい。
ユノがローションを取り出してる時間さえ焦れったい。


「去年の誕生日みたいに、一緒にする?」


臀部を引かれて竿と竿が当たって、ユノが極上の微笑みで二本を両掌に包み込むのを見てさらに焦れてしまう。
もうそんなのじゃ足りないんだって。
腰を上げて自分で蕾にユノの先端を当てた。


「いや、普通のがいい……」

「そう?」

「うん」


普通じゃないけど。
僕たちにとってはこれが普通で。
これが自然。

思い切り息を吐いて、力を抜いて、ゆっくりユノへ沈んだ。目を瞑ると、ユノが挿いってくる感覚が増して、最高にいい。


「ちょ、いきな……、痛いだろ?抜くわ」

「大、丈夫……っ、……ふー、、、ほら…」

「……ほんと?」

「ん、」


初めのセックスであんなの苦しかったのは何だったんだろう。嘔吐感さえ過ぎったあの苦しみが今は思い出せない。ユノと数え切れないほどセックスをしてきた。馴染んだ身体は解さなくても日にちが開いてもユノを受け入れる予感がした。
そして、やっぱりそうだった。

今はこの圧迫が気持ち良すぎて。
早く動いて欲しい。


「あ、だめだめ。やっぱり一回抜くな?ゴムつけさせて」

「もう、、いいから……」


本当焦れったい。


「いや、だって…」

「今日くらいいいじゃん。僕の誕生日でしょ」

「……チャンミナ、、」

「はい?」






「生まれてきてくれて、ありがとう」


「…………ユ、」



言い終わらない内にユノが大きく動き出したから声は呼び名を形成しなかったけど。頭が溶けるほどユノに酔った。わざと全部抜かれたり、腰を浮かされて浅くいいとこ突いてきたり奥までずどんと挿されたり、堪らない。泣き声のような音が口から漏れて締まらなくて、唾液が流れて、全部流れて。
ユノって、すごく気持ちいい。


「ああ……、は…っ、ユノ前も触って……っ」

「ん、もっと気持ちいいよな?」

「うん……っ」


ユノのぷっくりした唇に吸いついて、もう限界。脳味噌が吹っ飛ぶ。


「チャンミナ……」

「『チャンミン』がいい…っ!」

「チャンミン?」

「うあ…、はあっ、、『チャンミン』って呼んで!!」


なんか絶叫してるなあ、僕。防音大丈夫か?なんて、刹那的に冷静な自分が浮かんで。


そして、消えた。





「チャンミン」

「ユノ」

「チャン、ミン」

「ゆ、のぉ、、っっ。もう……、」

「…っ、、……イケる…っ?」


頭を振り乱して返事に変えた。
これってセックスの域を越えてる。ユノは僕の足りないどこかをすべてぴったり満たす。

完璧に。

舌を絡めたユノの咥内から、また沸き上がるように呼ばれる。それは僕の心の真ん中と身体の芯を同時に呼び起こして。


「チャンミン」


ユノだけの呪文に堕ちて、幸せ。


「ユノ、、もっ!!!」

「んっ…!」



好きという言葉以外、見当たらないんです。















「ねえ」

「ん?」

「……え、っと。……ユノの、ご両親は……、ライブ観に来てくれそう?僕のとこは親戚一同で来日するみたいなんですけど……」


家族には、まだ言えてないから。僕は。


「あー、東京ドームの初日だろ?来るよ」

「本当!?」

「うん」

「良かった……、あー良かったぁ。。それ今回一番の誕生日プレゼントです……」

「……へ。あはーはーはー!なんで?ははっ」

「はあ、良かった……」


だって僕たちの関係を知って、悲しいはずだし、苦しいはずだし、怒ってるはず。
僕の頭をぽんぽん叩いてあやしてくれてるユノが、分かってないはずがない。


「大丈夫。うちの親は、それとこれとは区別してしっかり見守ってくれる人間だから。まだ恋人って関係は納得できてないと思うけど、お前のことちゃんとパートナーとして認めてるよ。変わらずTOHOSINKIを応援してくれてるし」

「……本当っすか?」

「うん。ジヘにも一応伝えたって教えてくれたし」

「それで!?」

「……。……お兄ちゃんはもう結婚できないから、私が早く結婚相手見つけて家継がないとってメール来た…………」

「ユノ……」

「泣きたい。泣きそう……、だって私からプロポーズするとかもう息巻いてるんだぞ……?どうしよう、、嫁なんか行かせたくないのに……あれ、婿が来るのか……?まいいや、どっちでもイヤだぁぁ……」

「あぁ、シスコン出た……この話もうやめよ」

「慰めろよ!」

「でも本当に良かった。またお会いした時に話したいことがあったたから」

「できるよ。ライブ後皆で一緒に食べに行ってもいいし。何の話?」




今夜は僕の誕生日。
僕の父さんがいて、僕の母さんがいて、僕は生まれた。

生まれたから出会えた
僕と正反対の、僕の足りない部分を埋めるユノ

ユノはユノのお父様とお母様がいて、生まれた。


「ユノを産んでくれて、ありがとうございますって言いたいな」

「チャンミン……」

「ユノにも……」

「俺にも?何?」

「……でもユノの誕生日はもう過ぎ去ったんで。また来年……」

「えー!!!」


そして僕たちはいつも通り、生まれたままの姿で一緒に眠った。

















ユノ
























生まれてきてくれて、本当にありがとう









片割れ9
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片割れ chap.9 #5












______C.side______








ただでさえショボいと思われるのが嫌なのに。

何度やっても気付かされることがあって、周りについていけなくて、自分のせいで時間が押して、自分のせいで撮影が中止になって。


どこかからぼそっと、でもはっきり僕に向かってくる声が、聞こえた。


「TOHOSINKIなんてアイドル下手に使うべきじゃなかったよな……」

「…………、、」




悔しくて、悔しくて、


悔しくて






TOHOSINKIをけがされてるようで 


ユノをけがされてるようで





悔しくて、涙が出た






「すいません、、もう一回、お願いします……っ、」











意地でもやりきってやる
















______Y.side______








そう言えば、チャンミンと「ちゃんとした」電話やメールをしたことなんかほぼなかった。これから出るとか帰るとか、必要なものを頼む用件くらい。


「……えっと、なんか……」


照れちゃうな。今さら声が聞きたいから電話したり、何してるか知りたいからメールしたりって。
くすぐったい気持ちで鼻先を擦りながらコールしてみたけど、チャンミンのスマホは出なかった。こっちの方が便利だって言われたカトクにメッセージを入れても、未読を知らせてる数字は一向に消えない。つまり、読まれてない。
撮影が押してるのか、もう寝ちゃったのか。


タイミングの合わない、そういう日が続いた。
心配だし。チャンミンちゃんとやれてるか、心配だし。






「時差とか、、ないよな?」


あるわけないか。隣にチャンミンが居たら絶対笑ってくれるけど、今は居ない。何となくタバコを吸って、いつの間にか根元ギリギリまで灰と化してた短い残骸を灰皿に押し込めた。


「うーん、、……」


とりあえず何か食べるか。
ツアー中で家政婦さんの派遣もない。
何か食べれるものあったっけ?いつも食事が用意されてない時はチャンミンが何かしら作ってくれるんだけど。
がさごそ冷蔵庫やキッチンの下を捜索してもすぐ食べれるようなものはなかった。誰か誘って食べに行くしかない。またスマホを取り出して……って、さっきあったばかりのスマホが、ない。


「あれ!!?」


チャンミンない!って言いたいけど、チャンミンは居ない。
ようやく見つかった、(と言っても目の前の、食べ物を探すために取り出した料理器具の山の中に隠れてただけ)、のスマホを操作すると、チャンミンからのカトクが届いてた。『本当に疲れたー』『寝ます!』って可愛いスタンプ付きのメッセージで、急いでコールを鳴らしてもチャンミンはまた出なかった。
こりゃ完全に寝たな。。
『お疲れ!またな』と最近定番になりつつある返信をして。




「……」








急に一人の宿舎が突然広く感じた。

ただ、チャンミンが居ないだけなんだけど。





この部屋に居たくない



「……あ、そうだ。そう言えばミュージカルの時友達になったあの人、連絡くれって言ってたよな」


随分連絡を忘れてた友人のことを無理矢理思い出してコールすると、その友人はすぐに出た。お互い近況報告して、遊びにでも行かないか?とか、どうせなら兵役してる知人の面会にも一緒に行こうとか、色々話が膨らんで長電話して。


『じゃあ、ユノはいつが都合いい?』


とりあえず、俺は……、、


「とりあえず……今からご飯行かないか?そこで計画たてよう」

『今から!?あははっ、オッケー。突然だから少し待ってくれるかな?支度して出るよ』

「おー、ありがとう♪」




この部屋に居たくない

この部屋は、何かが足りない



なんか、空っぽ






「じゃあ、、行ってきまーす……」


返事はない。チャンミンは居ないから。









何がこの部屋に足りなかったんだろう














「ただいまーっす」

「お!お帰り!」


久しぶりに帰ってきたチャンミンは笑ってて、まだ午前中なのに灯りが点いたかと思うほど部屋が明るくなった気がする。だからすぐ真顔になったチャンミンをもったいないと思った。瞳の中にある光を、もっと見たかったから。


「ユノ支度できた!?僕まだタイ行く準備してないから手伝えないよ!」

「たぶん、大丈夫」

「あ~、、『たぶん』でタイまで行けるんだ。素晴らしいスターだなぁ~~」


いつも通りのチャンミンのマシンガントークが始まった。。


「そう言えばあんた、昨日ペンにカムジャタン奢ったらしいね?店の中にまで入れて何やってんの、付け上がらせてサセン増やす気ですか」

「え、でも俺の誕生日だってわざわざ寒い中プレゼント持ってずっと待っててくれたんだぞ?何かしてあげたくなるだろ?」

「プライベートでそこまでしないの!」

「いいじゃん、別に」

「二度とするな!」

「とりあえず支度しよう!チャンミナ!」


チャンミンは居なかったし。
誰か一人でも多く一緒に居て欲しかったし。

それでも足りなかったけど。


「はああぁ~~、ダメだこの人……って、なんでキッチンこんなにめちゃくちゃ!?え、意味分かんない、お!?」

「あ、それは悪い。食べ物探した」

「片付けは!?」

「……」

「痛っ。何これ!?こんなにいっぱいプレゼントもらったんなら自分の部屋に置いといてよ!リビングに撒き散らすな!」

「片付けます……」


宿舎を出て空港に着いた時には完全にチャンミンは怒り狂ってて、正直離れて歩きたいくらいの気持ちでチャンミンの後を付いて進んだ。
よっぽど一緒に居たくないのか、搭乗の待ち時間もチャンミンは超分厚い本を買って来てひたすら読み耽ってる。


「それ、何の本?」

「スティーブ・ジョブズ」

「なんか聞いたことあるな」

「……」

「おい、無視すんなよチャンミナ」

「読んでるんだって……」


チャンミンはニューヨークで揉めて以来、俺を無視することがなくなったから。それが変わらずあることだけで、安心できる。
俺たちが喧嘩をする時は物凄い。男同士だし、お互いすぐイラつく。でも必要なことだからするわけで、今必要なことはない。
そうそう、落ち着いて。
足りないものはもうない。




飛行機が離陸する頃には、何して時間潰すかなぁって呑気に考え出してた。


「ユノ」

「んー?」






「一日遅れたけど、誕生日おめでとう」



振り向いて見たチャンミンは、予想通り真っ赤になってて。チラッと目を合わすと、すぐ俯いてまた本を読み始める。



「……ありがとう」







俺は結局、



チャンミンのことを心配するふりをして、


チャンミンが居ない自分が不安だった







「撮影が大変過ぎて、ペンみたいにプレゼントとか、ないんですけど……」

「いいよ、そんなの……。チャンミナも去年言ってたじゃん。これからもあげたりもらったりするの止めよう」

「……そうっすね」





あの宿舎じゃなくて、

俺の心に足りなかったんだ。





「その代わり、チャンミナちょうだい」

「は!?」

「チャンミナがいい」

「……っ、」

「あ、今やらしいことしたいとかって意味じゃないから」

「ぶっ!!!」


こうやって肩をくっつけ合って、隣にチャンミンが居ることを感じて。







隣にチャンミンが居る









「ありがとう、チャンミナ」


「どういたしまして、ユノ」











チャンミンが隣に居ないと、俺













心が空っぽになっちゃうんだ

















片割れ9
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片割れ chap.9 #4










______Y.side______







どうしても、どうしても心配で、いてもたってもいられなくて、名古屋のホテルで夜中、誰も居ないことを確認した廊下に忍び出て、ついにクールな恋人がいるドアをノックした。たった数歩だけのロミオとジュリエットを気取ってみる。だけどジュリエットの扉は何の緊張感もなく、すぐ、何てことないほど開いた。


「もう、今忙しいんだってー」

「ん?何やってんの?」


ツアー中は控えると宣言してた缶ビールを片手に鬱陶しそうなチャンミンと開かれた扉をすり抜けるように部屋へ進むと、一人掛けのソファーの前に、俺の見たくない細かな部品がびっしり並び広げられてウンザリしかけた。


「うわっ、出た!」

「僕の、けっこうできてきたでしょ♪」


チャンミンの言う通り、形状で分かるくらいの戦闘機がテーブルの端に鎮座してる。このツアー中に、俺たちが各自作り上げなきゃいけないファンクラブイベントのミッション「プラモデル製作」が実はまだ進んでない……、俺のは。だって、ちっさくて面倒くさい。


「ユノは?どこまでやった?」

「俺の戦車は……土台のタンクのとこが大変なの!そこが終わったら後はまあすぐ出来るだからっ。明日韓国戻ったらパパっとやるって」

「ぶーっ!ふふ。そうっすか」


吹き出してるチャンミンには完全にバレてるけど仕方ない。今夜はどうしても一緒に居たい。チャンミンに触れながら、眠りにつきたい。
心配、だから、だと、思う。


「もう寝ない?」

「あー、うん、そうしよっかな」


なんだかんだ都合がついて、チャンミンと来日して。チャンミンは同じ東京のマンションだったり、大阪で過ごしたり。マネヒョンやスタッフさんもいるから別々に寝てたけど距離的には近くて。まあ、大丈夫で。無事ライブツアーもスタートして。
なんだけど、明日から。


「今日くらいこっちで寝てもいいだろ?遊んでて一緒に寝ちゃったとか言えば」

「まあ、一日くらいなら大丈夫かもね。ユノ明日韓国戻るんでしょ?」

「おー。チャンミナは?」


日本と韓国。別々に。
距離なんか関係ないはずなのに。何だろう、海を隔てるんだって思うと、、落ち着かない。

チャンミンの手を引っ張って一緒にごろんと入ったベッドの懐かしい感覚に、臓器がせり上がってむせかえる。切羽詰まってる自分に驚く。首筋に鼻を埋めて、思いっきり深呼吸して。俺が必要なのは、この匂いだから。小さくクスクスと笑うチャンミンにかじりつきたい欲望を抑えて、歯をくいしばって鎖骨に押し付ける程度のキスに変えた。


「……いつ帰って来るんだっけ?」

「十日後?くらいでしたっけ?そしたらすぐ一緒にまたタイ行って撮影だよね?」


十日間って、長いよね。


「電話するよ」

「はい、はい」

「あと、メールも」

「……うんうん」

「チャンミナ一人で大丈夫?」

「……」

「チャミナ~?」

「……」


目線を戻すと、貝のように閉じきった瞼と、その下にくしゃくしゃになっちゃってる映画の台本が下敷きになってた。
ベッドの中でも台詞覚えてたんだな……。


「チャンミナ、頑張ってるね。偉いね」


届かないはずの声と、絶妙なタイミングでにへらと笑ってくれるチャンミンの頭を撫でて、そっとベッドから台本も抜いて出た。本をできるだけ綺麗に戻るようせっせとのばして、サイドテーブルに置いて。俺のやることは一つ。


「プラモデル、ちょっと手伝ってあげよう♪」


チャンミンの喜ぶ顔を想い描きながら、出来かけの戦闘機の前に座り直した。




















______C.side______








「はい、じゃあこれ食べて下さい」

「……はい」「……はい」

「俺は絶対食べないからな!そんなの意味ないのに、お前らよくやるな~」


共演者の浅野さんには豪快に笑われたけど、やるしかない。助監督が持ってきた氷を主演の妻夫木さんと分けて口の中に放った。
待機中、コートを何枚も着込んでも寒さに痺れる大阪の撮影現場。季節が夏の設定のシーンで、白い息が出ては困るからと、氷で口内を冷やして撮影することになった。
これじゃあ、白い息は出なくても体が震えてどうにもならない。頭はキーンとして、内蔵がきりきり悲鳴を上げてる。痛い。早く引き揚げたい。


「うーん、やっぱ二十秒くらいしかもたないね、息」

「ですよねえ。どうするん、ですかね?」


だけどそう順調にいかないのが現実で。
台詞の言い回しも直前になって意味が分かったり、とにかく頭が混乱する。


「……え!?監督、これが『ニトログリセリン』!?ですか?」

「アホカ、冗談ヤロ!このワンカップのやっすい酒を爆弾ヤー言うテ冗談言いながらブッキーに渡すんヤデ」

「あ、そういうこと、です、か…」

「それデナ?渡し方ヤネンケドーーー」


先週はライブツアー真っ直中のTOHOSINKIのチャンミンで、今週から暫く、国に捨てられた孤独な元爆弾工作員のモモ役。体調が不安で仕方ないけど絶対風邪なんて引けない。喉をやられたら致命傷。やれと言われるものはやって、できるだけ早く体を休めたい。でも共演者の俳優さん達がいろいろ話しかけてくれて、精神的にはギリギリ踏ん張れてた。


「モモって、本当に格好いいね!!」

「いやいや、そんな。でも、ありがとうございます」

「ほえ~、モモちゃんの『ありがとうございます』って本当に可愛いわ!女の子達が可愛いって言ってるの分かるわ♪」

「桐谷さん、うるさいですねー」

「あはははは!モモ最高っ☆」


桐谷さんも溝端さんも気さくに話しかけてくれて有り難かった。なんかちょっと友達感覚にも似た親しさで、待ち時間には、どんどん話が盛り上がった。


「モモってどんなコがタイプなの?教えてよっ」

「そうっすねえ。知的な美人がいいですよね、前に仲間由紀恵さんに会えて、綺麗でした~♪」

「おー、確かに美人だよね!!」


ユノとも未だにそういう話はする。あそこ歩いてる女の子綺麗だねとか、向こうに立ってるコ可愛かったとか。だけどそれは、雑誌に出てる女の子達を見てるような感覚で、目の前にいてもどこか客観的にしか見えない。だからそんな話もできる。
ユノはたまに嫌そうな顔するけど、僕は構わず言う。下ネタだって言う。裏切らない自信があるから。

戻れないよ、『あの』ユノを知ったら


「でも、ライブとの往復もあるし、皆さんについていけてなくてぇ、申し訳ないです」

「そんなことないよ。モモはよくやってるよ!」


妻夫木さんは特に熱心で、悲観的で孤独な人間という役作りのために撮影開始より一ヶ月以上早く大阪に前入りして一人きりで暮らしてたらしい。Twitterも止めて友達とも連絡を切って、本物の一人きりを体感したと教えてくれた。ユノとはまた種類の違う、仕事への情熱をひしひしと感じる。


「『幸田』と『モモ』は表現こそ少ないけど、孤独な男同士がお互い惹かれ合って、最期は自分の命を賭けて助け合うような絆が生まれてると思うんだよね。同性愛なんてチャンミンは無縁だろうけど、カメラの前だけは頑張ってね」

「はい、頑張ります」


申し訳なさそうに笑いかけてくれる妻夫木さんに思わず笑いそうになった。たぶん、そこだけは自信ある。ユノ限定、だけど。


「って、そもそも相手が俺じゃ難しいか~♪あー身長が欲しいっ!」

「いえいえ、『幸田』さんも本当に格好いいです。僕も心の余裕が欲しいですね」













踏ん張れてたんだ、そこまでは




















______staff.side______








早朝から機材を運び始めた。

重いカメラやスチールは素手で触れることが出来ないほど冷たい。設置するセットも小道具も多すぎて人手がもっと欲しいけど、スタッフの人数は限られてる。凍えるような寒さを押し退けて、やることはやらないと。


「あ、すんません!今映画の撮影で、エキストラをやって頂ける方集めてるんですけど」

「はー……。何時ですか?」

「今日の昼ですわ。夏の設定のシーンなんで、夏服に着替えてまたここへ来て下さい」


機材の搬入を繰り返しながら、エキストラのスカウトもして。周りの通行人が少し集まってるけど、いつものことだから気にも止めず作業を続けた。


「いや~、でも本当に監督はディテールまで拘りますね。まさか原作者ゆかりの豆腐店を本当に撮影で使うなんて。でも日曜にこんな商店街で撮影なんて本当にできます?」

「アホかいっ、そんなん気にしとったらエエ映画なんか撮れるかい。口動かさんと手ぇ動かし!」


アルバイトスタッフの一人に喝を入れて、とにかく急がせた。ただでさえ撮影時間がかかるのに、セットの準備でも時間が押したなんて、洒落にならない。
時は金なり。タイムイズマネー、儲かりまっかー?
ワンシーンずつ使われる機材。キャストやスタッフの労力、時間。それらに費やされる莫大な金が今も流れ続けてる。

携帯で助監督に予定通り撮影できそうだと言うことを伝えた後は、スタッフ全員無我夢中で動き回った。自然に汗が垂れてきて、腕も腰も疲労で重くなる。もうすぐ監督やキャストが到着というギリギリの時間でようやく一段落して、、、気付いた。


「……へ…?」


いつの間にか周りは尋常じゃないギャラリーの数。こっちの通りにも、規制テープや警備員も用意してなかった向かいの通りにも密集してるような人だかり。人だかりなんてもんじゃない。人の大波。いつもと違う、どこか殺気だってる雰囲気。


「何これ……どないなっとるん……」


公表してない撮影現場。なぜこんなに?


「キャスト来ましたー!」


他のスタッフからの一声に我に返った。落ち着いて、誘導すれば何とかなるはず。監督だって必ず強行するはず。


「ちょっと手ぇ貸して!あっちの警備員おらんとこの誘導、僕らでするで!」




そこからは、嵐だった。




妻夫木さんとチャンミンさんが車から降りてきた瞬間、耳が割れるほどの黄色い声が鳴り続けた。大通りの信号を無視してキャストの後を追う人と人と人のうねり。誘導も規制も警備員もくそもない。完全なる無法地帯。

二人を待機部屋へ入れるだけで、揉みくちゃ。危な過ぎる興奮状態。試しに現場の外へ出てもらうと、もはや拡張スピーカーの声さえ潰される絶叫。絶叫。悲鳴。押しやいへしやいがあちらこちらで起こってる。

その数分で監督はぽつりと、世にも恐ろしい決定を下した。


「……あかんな。。仕方あらへん、今日中止。豆腐店も別のとこ探してや……」

「え!?……はい」


寂しそうな監督の肩に、一体いくらの金が今飛んだんだろうと考えるだけでぞっとした。そんなこと僕が考えても意味がないけど。今やらなきゃいけないのは、キャストの身を守ること。


「妻夫木さん、チャンミンさん、すんません!今日撤収しますんで、申し訳ないんですけど、このまますぐ車乗って下さい!!」













その日ずっと、チャンミンさんはすべての撮影関係者に何度も頭を下げ続けてた。


「本当に、すいません……」

「いやだから……僕なんか下っ端はもういいですって、……頭上げて下さい。別にチャンミンさんのせいじゃないですし。あれでしょ?Twitter言うので、チャンミンさんがあそこに居るって広がっただけでしょ?」

「本当にすいませんでした……っ、、」

「……」


何度も回ってきては小さくなって謝るチャンミンさんは顔を上げたくても上げれないんだなと、やっと分かった。













横から覗きこんで見たチャンミンさんは、泣いてた。














片割れ9
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ただの、夢の国、だった。








こんにちは、りょう(ゆのっぽん)です。


すいません、夢の世界に行ってました。

ディズニーランドじゃねーですよ。


















新大久保でございます。





なぜか。








大好きな作家さん、tottokoSPACEのはむ太郎さんに、皆で集まるから良かったらどうぞとものすごく優しくお声をかけて頂きまして。

tottokoSPACE
http://tottoko0212185.blog.fc2.com/





りょう、このようなホミンホ界の皆様にお会いしたことなく、初めての体験で、、















安定のド緊張( ´;゚;∀;゚;)






皆さんご存じの通り、このような小さなブログですので、行きます!!と言った後、メンバーを教えて頂き、恥ずかしいったらありゃしない。。涙






でも、行く!(←こんな経験二度とないかもしれん)






という憧れ目線剥き出しで、とことこ


ぶるぶる、しかも遅れて……(失礼極まりない)






某お店の中へ。。





いらっしゃった方々に蚊の鳴くような声で「ゆ、夢特急トラ☆シカ、号のりょうです。よろしくお願いします……」とご挨拶させて頂きました。




目の前にいらっしゃったのは、






五十音順

サスムさん(なまらMEN恋)
ジェイソンさん
723621mamさん
はむ太郎さん(tottokoSPACE)
ホランイさん(なまらMEN恋)
雪逢さん(LoveBomb)







……。。






ビビるよ、そりゃ。涙







作家様は誰もがご存じの方ばかりですし、私も愛読させて頂いてたり、読者様のお二人もよく素敵な作家さんのブログのコメント欄でお見かけする方でしたし。







「とりあえず生で」と言って、


「りょうさんも食べてね~♪」「初めまして、よろしくね~!」という暖かい言葉をぶっちぎり、


ビールくるまでしばし、、










( ・д・)←固まってました、本気で
(六名の皆様。あの時、空気が悪くなっていたら本当にすいませんでした。すべて私の責任です)






何考えてたかって??







うん









サインくれって思ってました。






「うひゃひゃひゃひゃ!!ファン丸出しっすね~ぃ」










もう仕方ない。

新参者なんですから、りょうは!!



あんな素敵なユノとチャンミンの物語を私も書いて、私が感じてるユノとチャンミンを再現して、そしてあわよくば書く人と読んでもらった人と一緒になって、やっぱりホミンホって最高だよね☆みたいなことを言い合えるような時が来たら幸せだなあ。とは、漠然と思ってましたが、、



→→→ちょっと叶ってきた!!!
(*;゚;艸;゚;)











(画像、はむ太郎さんにお借りしました!ありがとうございます!)









楽しかったです、とっても。

いろんな話をしました。( T∀T)


作家さんがどういう想いで
どういうプロットで
ユノとチャンミンを書いてるのか


コメントする読者さんは
どこまで考えてコメントを送るのか






真面目な話もしたり、おバカな話でぎゃはぎゃは笑ったり、笑ったり、


ユノとチャンミンの話で盛り上がって

どんどん膨らんで


むくむく、むくむく、


幸せな気持ちになって


















楽しかったです。(ドヤッ)←















ちょっと浮かれ過ぎて、べらべら聞かれてもないことしゃべってたと思います。ここぞとばかりに、失礼なこともどんどん聞いてたような気もします、ごめんなさい。。



良かったら、またいろんな方にお会いしたいなぁと思ったりょうでした。















そして、この場をお借りしまして。



吹けば飛ぶよなチキンのりょうに、


わざわざ時間を割いてコメントを書いて励まして下さる大作家様、読者様、ポチ押して下さる読者様、




本当にありがとうございます。


この気持ちはもう、表すことが難しいです。




ただただ、ひたすら

私なりに頑張っていきます。















(画像、お借りしました)
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片割れ chap.9 #3









______dancer as A.side______






「今年からバックダンサーとして参加させてもらいます。Aです、よろしくお願いし…」

「ユノです!よろしくお願いします!!」

「チャンミンです。よろしくお願いします」

「……あ、はい。こちらこそお願いし、ます!」


初めて二人に会った時、いきなり真顔で直角九十度のおじぎをされて、正直面食らった。俺もダンスで飯を食ってるからそれなりのプライドはある。けどまさか、主役の人気韓流アイドルにそんなことされると思ってなかったから。

SAMさんから「TOHOSINKIのバックダンサーを新しくするためにオーディションするから」と誘ってもらったきっかけで、俺は自信もあったし難なく合格してTOHOSINKIの単独ライブツアーに参加することになった。

TOHOSINKIって確か最近二人になったんだよな、ユノってマイケル・ジャクソンの追悼公演に出たんだよな、という知識しかなくって、どちらかというとSONNYさんや50さんの、ダンサー仲間達の方がよく知ってた。この二人は前からTOHOSINKIのバックダンサーをしていて、「東方ダンサーの想いをどう繋いでいくか」とダンサーミーティングでも最初からひたすら真剣に話し合ってた。

ユノとチャンミンはとにかく背が高くて格好良かった。もう居るだけで華がある。さすが海外芸能人。俺が数年バックダンサーを担当した日本の男性グループともまた違う雰囲気で、このスタイルで歌ったり踊ったりすれば外国人でもそりゃ売れるわな。








と、



思ってた自分を、今はぶっ飛ばしてやりたい。








エイベックスのレッスン場で、流しのリハーサルからいきなり全力で動き出す二人に正直戸惑った。特にユノは本当に凄かった。ダンスも噂通りの実力だった。こんなにプロダンサー集めても、ユノだけ貫いて目立つほど格好良かった。チャンミンの一生懸命さも目に入った。歌声の伸びはあまりにも綺麗でとてつもなくて、何オクターブまで出るんだって驚きの連続。
主役がやってバックがやらないわけにはいかない。俺らも全力。プロなんだから当たり前だ。


「よし、もう一回。もう一回お願いします」

「…へ?」


ユノから同じ言葉が何度も繰り返される。チャンミンははあはあ息を切らせながらそれでも黙ってまた元の配置に誰よりも早く戻る。最後は毎回皆へたり込んでフロアに倒れる始末。


「……嘘だろ?」


まだやるの?また修正?キリがない程の練習、リハーサル。
俺にだって生活がある、これだけが仕事じゃない。合間にはダンス講師だったり、クラブイベントの出演だってあるのにって。本気でやってるからこそ意見も言うべきだとユノとチャンミンに次会える日をツアースタッフに聞いた。


「え?あの二人?今日飛行機でタイに飛んでそのままファンイベントして、一旦戻って再リハしたあとすぐ韓国に帰国して撮影、だったはず?なんかもうどこに居るのか訳分かんないんだよね」

「……すげ」


何も言えない。言えるわけない。
パフォーマンスのフォローするのが俺たちの役割なのに、俺の方が引っ張ってもらってるんじゃんって。


「……マジで俺がんばろ……」


考え直して、見つめ直すと、認めざる得ないものがあった。







「えー、、日本語うまいですね……。ぺらぺらっすね」

「そんなことないです、でも日本には六年?か七年くらいにはなります」

「へー、そんな前から有名だったんですか。すいません、あまり知らなくて……」

「自分で言うのも恥ずかしいんですけど。韓国では人気ありましたけど、日本では始め大学のーお祭り、だとか、ショッピングモールで小さく活動しましたよ」

「へー!!……けっこう大変だったんすね……」

「そうですよぉ、僕頑張りましたよーはははっ!あと敬語はぁ、止めて下さい。Aさんが年上ですし。これから頑張りましょうね」


チャンミンは穏やかで優しい人間だった。しっかりしてるって皆から言われてて、真面目でクールな雰囲気が漂ってた。でも馴染むとお茶目で可愛らしい、そんな男だった。









「AさんAさん♪トランプやりましょ♪」

「あ、いいっすよ」

「皆でやりましょう、たくさんでやりましょう♪シュシュシュシュシュ!」

「あ~ユノ、カード飛ばしたぁー!」

「にゃはは♪」


ユノは熱くて、でもイタズラ好きで人懐っこい人間だった。休憩時間は大抵誰かに話しかけたり、皆でゲームをしたり。ステージにいる時と普段の時が同一人物かってくらい違ってて、でもどちらの時も感じたのは、自由な空気だった。自由が似合う男だった。


「はい、じゃあ次ユノ君の番ね」

「じゃあね!!」

「え!?」「ユノさん!」


皆でせっかく集まって始めたトランプゲームをいきなり抜けて楽屋を出て行ったユノにびっくり。呆然。なんで、「じゃあね」??


「トイレに行ったんですね。すぐ戻ってきます」

「あ、そうなの……?」

「はい。ちょっとだけ待ってね」

「……。あはは!チャンミン本当?なんで分かるの!?」


って言ってると、本当にユノはすぐ戻ってきて何事もなかったかのようにカードを手にとって一人で勝手にゲームを再開しようとするから、まるで魔法を見てるみたいだった。


「ユノ君どこ行ってた!?」

「え?トイレ。言わなかったかな?」

「……すげー!!チャンミン、エスパーみたい!!」

「チャンミンすごい!」

「へ?チャンミナが?」

「そう、僕はスゴイですね♪」


自由で突拍子もないユノと微動だにせず微笑むチャンミンの絶妙なバランスが面白くて、皆で声を上げて笑った。



二人は、二人でぴったりだった。



チャンミンはどこに居ても、誰と話してても、よくユノの所へ戻った。タオルを渡しに行ったり、水を渡しに行ったり、ユノの突然始まる意味不明な言葉を分かりやすく代弁したり。

ユノは不可能な思いつきから、目から鱗が落ちるようなアイデアまでたくさん提案して、皆をよく笑わせて、そしてびっくりさせた。ライブの構成がぐいぐい変わっていく。初めての体験。


「こんなデュオ、なかなかいない」


そんな二人のために最高のライブを俺らも考えたいってダンサー皆で話し合って、後半のこの曲は二人も体力的に苦しい所だから絶対俺たちが笑顔作ろうとか、この曲は二人がもっと目立つようにあと半歩下がって踊った方がいいんじゃないかとか、話し合って話し合って。

気付いたら俺も、今回のライブから加わったばかりだっていうのに話が尽きなくなっちゃってた。


「……あれ。。……ははっ…」



気付いたら二人のことが、大好きになってた。



見た目がいいとか外国人だからとか全然。全然関係なく彼らは頑張っていて。
すべて日本語で会話し、すべての曲を日本語で歌い、血の滲む努力を通り越してもはや狂気の沙汰なんじゃないかっていうほどの完璧なパフォーマンスを仕上げ続けるユノとチャンミンは、もう韓流アイドルじゃなかった。そんなレベルなんかじゃない。


「SAMさん、あの二人ってアイドルっていうか、……もう、プロのアーティストですよね?」

「凄いだろ?あの二人♪」




本物だった。








そうして俺たちが、ツアーライブ最終日に楽屋で皆一緒になって泣いたのは、もう少し後の話。



















片割れ9
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片割れ chap.9 #2












______Y.side______








「ツアー中の宿泊ホテルは各自部屋取っといてやったからな!さすがに二人とも疲れきって喧嘩なんかしたくないだろう。チャンミンも大阪行ったり来たりだし、お互い寝る時くらいはゆっくり休めよ?」

「……」

「わー、マネヒョンナイス判断……」


納得いかない。


「え、別にいいって。一緒に暮らしてるんだし、今さら別々にしなくてもいいよ」

「ユノはそろそろチャンミン離れしろよー?二十代半ばの男がチャンミンや家政婦さん居ないと生活していけないなんて洒落にならんぞ?」

「いや俺そんなチャンミナ達に頼ってないけど」

「…………」「…………」

「……え?……何か言って?」


マネヒョンとチャンミンの白い目が突き刺さる。三人でいると、なんだかんだこういう雰囲気によくなる、なぜか。


「……お前、、掃除したことあるか?」

「当たり前じゃん!!やる日を決めてやるの、俺は!」

「その日がいつまで経っても決まらないんですよね~、ユノヒョンは……」

「チャンミナ前まで俺のとこも片付けてくれてたじゃん!最近全然やってくれない!」

「もう、諦めたんですよ……」

「チャンミナ~!!」

「お前頼りまくってるじゃないか!洗濯機回したこともないだろ!?」

「あるわ!チャンミナが怪我した時教えてもらってやったし!」

「それでやり方、覚えてます?」

「……いや……」

「…………」「…………」


二人の、エイリアンでも見るかのような目つきが辛い。。
違う違う、話が変な方向に流れてる。そうじゃなくて、俺は本当に、チャンミンが心配だから。


「まあ。とにかく部屋はもう取ったから今回はそれでよろしくな。チャンミンは本当に強行スケジュールだから、ユノはライブツアーのフォロー頼むぞ?」

「…えー」「はーい」


どうにか変更できないかと頭をフル回転させてたんだけど、なかなかこれといった言い訳が思い浮かばないまま、マネヒョンは楽屋を出て行ってしまった。
何だろう、すごく焦る。壁一枚隔てるだけなのに。チャンミンが心配で。チャンミンの表情を見ときたくて。


「なあ」

「ん?」

「マネヒョンに言わない?その方が色々都合いいだろ?マネヒョンだったら絶対力になってくれるって」


俺が皆にいつかは認めてもらいたいと言った時の、チャンミンからの唯一の提案(譲歩?)だった。『事務所の社員には、関係をばらさないこと』、知った人に迷惑がかかってしまうから、と。


「……止めてあげてよ。ただでさえずっと頑張ってくれてるんだから。僕らのせいでマネヒョンがクビになるとこなんて見たくないじゃん」

「それ考え過ぎじゃないか?」

「マネヒョンには報告の義務があるでしょ。知ったら必ず幹部に伝えなきゃいけない。黙ってもらってたとしても、彼には一つもいいことないですよ。それに後々『本当に知りませんでした』と『知ってたけど隠してました』じゃあ、だいぶ印象が違うって」

「……うーん。でもお前、大丈夫か?映画の撮影、うまくいってないの?」


チャンミンの言ってることは何となくしか理解できなかったけど、ただ元気なさそうだなって感じた。こうやってまだ話をしてる間は大丈夫だけど。本当に落ち込んだ時は俯いて何も話さなくなる。目の輝きが鈍るから。
俺はそれが心配。


「いやぁ~~、本っ当に大変。日本語の台詞を理解してから僕の台詞を言おうとするとどうしても遅れるから」

「あー、それ俺には無理、かな?ははっ」

「アカンデホンマ」

「は?」

「オオキニ」

「…へ?」

「ニトログリセリン」

「……。……俺チャンミナがどんなにおかしくなっても、ちゃんと好きだから安心しろよ……」

「うるせー。ぶふふふっ」


あ、笑った。

……良かった。


「俺また撮影場所に挨拶行っていい?ツアーの合間はフリーの日もあるし」

「えーもういいって。さっき言ったのは関西弁っていう方言なんだけど、僕も聞き取れなくて大変なんすよ。現場もピリピリしてるし。来るならもう少し僕が慣れてからにして。ユノなんか通訳ないと分かんないよ」


チャンミンからだんだん笑顔が咲いてきて、あー良かった。大丈夫、チャンミン大丈夫だよ。


「チャンミナ」

「ん」

「チャンミナ、サランヘヨ」

「……何、突然」








もう、自然に



俺の中で、これ以外は、ない








「大変だろうけど、信じてるから。ツアーも頑張ろうな?」

「……僕TOHOSINKIです」

「あははっ!俺も~♪」

「ユノ、そろそろゲネプロの時間」

「はっ!!!SAMさんにいいアイデア思い付いたの言わないと!忘れてた!!」

「え~また修正するのー?早く言いなよ、皆混乱するから」

「いやでも!観客席から見たら、絶対出方を変えた方がいい所あってな?」

「分かったから。じゃあ、早く行って言わないと」

「そうだそうだ!」


急いで楽屋を出て、横浜アリーナの廊下を突っ切った。


隣にチャンミンが居て、俺たちはステージの上に立って。観客、スタッフ、ダンサー、裏方、皆が居てくれて。俺は器用じゃないから、もうライブのことしか考えられない。そこで燃え尽きても後悔しないほど全力で走るからな。








チャンミン付いてこいよ




どこまでも





















______C.side______








ユノが飛び上がって飛ばした椅子を直して、僕も楽屋を出て後を追う。
二人だけのライブはこれが初めて。三時間強のステージ。ユノが居ないと、やりきれる自信なんかない。


ただユノは、ちゃんと居るから。


裏側の通路からステージ裏に出ると、「今日はゲネプロよろしくお願いします!!!」とユノの貫く声と数十人ほどの拍手が聞こえた。袖から見つけたステージ上のユノは、ライティングいっぱいに照らされて。マイクを持って。笑ってて。金色の髪がさらに発光して。眩しくて。
輝いてる。
その周りは彼を愛して微笑む人だかり。








今この人は、紛れもなく、



舞台の王だ








「よろしくお願いします」


やるしかない。ユノが僕を必要としてくれる限り、僕は這ってでもユノの隣に立つ。誰にも捕られたくない場所だから。それが僕のアイデンティティー。

つまりユノは、僕のすべて




「あ、SAMさ~ん♪ぽく大阪弁覚えましたよ~~♪」

「へー!チャンミンに教えてもらったの?」

「はい♪ニ、トログ、リセリン♪」

「……え??」





「……」


ごめんユノ、それは大阪弁じゃなかった……












片割れ9
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片割れ chap.9 #1

(注意)BL表現出て来ます。ホミンちゃんです。苦手な方はスルーをお願いします♪























僕たちは


もはや


一人じゃ足りない

















______Y.side______







チャンミンは普段、なかなか自室から出てこない。





「まだかなぁ……」


部屋に、有り余るほど様々なゲーム機を取り揃えてあるから。自室はチャンミンの夢の城。


「冷たぁ」


フローリングがね。シャワーを浴びた体を拭いて、素足で洗面所から歩を進めると足の裏の熱が急速に奪われていく。こんなの一人じゃいられない。
そっとチャンミンの部屋の扉を開けると、中から目一杯楽しそうな声が飛んできた。


「ぎゃはははは!キュヒョナまじうぜー、死ね!」


声を掛けずにそのまま進んで、チャンミンのベッドに向かってダイブする。着地させた体を伸ばして布団にくるまった。モニターの前で胡座をかいて座っているチャンミンはチラッと俺を見ると、また液晶画面のゲームの世界へ戻っていく。頭にインカムを装着して、キュヒョンとSkypeで話ながら一緒に対戦してるようで、ニコニコ、ってうかニヤニヤ?笑いが実に印象的。是非世界各国のチャミペンさんに見せてあげたい。


「いや~、まじないわぁー。……。うん、うん。あははは!お前覚悟しろよ、次は勝つ、ぶふふっ」


今話かけたりイタズラを仕掛けたら、チャンミンはとんでもない形相になることを知ってるから。邪魔しないように持ってたスマホで、友達や仲間からのメールを返していった。電話も暗黙の禁止。邪魔だと怒鳴られて追い出される、マジで。











「ねぇ、ちょっと寄ってよ。僕が入れない」

「……へ、、あ…俺寝てた?」

「うん」


いつの間にかゲーム機も電気も落とされた暗がりの部屋で、チャンミンがぐいぐい俺を押しやりながらベッドの中に入ってきた。暖房がうまく効いてなかったのか、チャンミンのトレーナーは真冬の寒さを吸って冷たい。手が首筋に触れてきて、まさに飛び上がった。


「冷たっ!」

「はぁ~、ユノあったかいー……胸もふわふわ……♪」


ふにふに目を瞑って感じ入ってるチャンミンが小憎たらしい。俺で暖をとるな。
唇に唇を重ねると、そこも冷たい。こんなになってまで部屋に閉じ籠ってゲームするチャンミンは、やっぱりオタクって呼ばれても仕方ないと思う。可愛くて格好いいのにもったいない。いや、何かあられても困るけど。



「お前めちゃくちゃ冷たいじゃん。寒い?」

「寒いっ」


本当に寒いんだろうな。触れ合う頬も冷たい。
ぎゅーっとイタズラに笑いながら抱きついてくるチャンミンの身体をできるだけ覆えるように腕を背中に回して、擦って熱を起こした。

韓国の冬は寒いから。
たぶん日本も寒いから。
しばらく離れるけど、頑張れよ?
俺も頑張るから。


「チャンミナ、あったまろっか?」

「……っ、ん…!」


チャンミンの耳たぶを噛みながら小さく小さく囁いた。胸を押し返してくる両手の力には強さが感じられないから、返事を聞かずにスウェットの下に手を入れて、そのままボクサーパンツごとずり下げた。細くて長い足が手の感覚だけではっきり分かる、本当に格好いい。ずっと一緒に居るのに改めて思えるって相当すごい。
上に戻って、またキスを求めて、その真ん中で舌を這わせ合って。チャンミンのモノを左手でゆっくり揉みながら、唇は唾液を交換する。


「…ふ……っ、きょ、ぅも…?」


あからさまな下半身の反応が伝わってきて、こっちも反応する。反応し合って、毎晩でも興奮するよそりゃ。求めてるんだから。
年明けに日本から帰ってきて、しばらく離ればなれのカウントダウンが明確に始まった。次に日本へ行く時は、俺はツアーの打合せと最終確認。チャンミンはそれに加えて大阪で映画の撮影。
このコ、大丈夫かな?
まさに忙殺の過密スケジュール。


「もう、三日三晩……連チャン、」

「……つらい?だめ?」


鼻息が隠せない。チャンミンの長く伸びた黒髪の中に右手を差し込んで、頭を押さえこんでさらに自分の下歯に当たって痛いほど舌を伸ばして咥内に押し入れた。


「ん、」

「ふ…ん、。…っ、ん…っ」


じゅっ、ちゅ、と吸い込んでくれる舌の感覚に脳がボヤけて痺れる。ヤバい、飛びそう。
性急にトレーナーの裾をまくり上げて、寒いって言ってるのに全部脱がせてしまった。


「さ、むいって……」

「大丈夫、布団被ってしよ……」


俺も急いで全裸になって布団を背負ってチャンミンに覆い被さる。首に、鎖骨に、胸に、肩に、脇に、腕に、血管の筋に。舐めるとチャンミンの肌に冷気があたって鳥肌に変わって、それがまた何とも愛しくてさらに舐めた。よだれが止まらない。どろどろ。


「は、ぁ、ちょ…吸うな!跡つけないで!」

「大丈夫だって。残らないように軽くしてる……」


チャンミンの身体に吸い付きたい。舐めたり指でなぞると「あぁ……」って、濡れた吐息と漏れる声が聴けてそれが大好き。それだけで十分疼く。手首を掴んで四つん這いになるよう促して、背骨をなぞりながら舐めて愛撫すると綺麗にしなった。頭がぐらぐらする。膝をついてる足の片方を無理に上げさせて、なんだか犬がオシッコしてる時の体勢だなと思った。


「可愛いチャンドル……」

「…は!?」


でもそれは内緒で。たぶん蹴られるから。
下に回りこんで、チャンミンの勃起した竿を口に含んだ。獣じみてるけど止まらない。ぶるぶる震えてる腰をがっちりホールドして口の動きを加速させて。俺なんか本当にヤバい。


「ユ…っ、、恥ずか。しぃ、これ…っ、、」

「……悪い。ちょっと……もう、無理…」


揺れるタマもぐりぐり舐めてなるべくやんわり咥内に招いて吸うと、「ひっ…!」って完全に弱った声をチャンミンが出すから、興奮で血液が沸騰する。我慢汁が勝手に垂れる。
何だろうこれ、ひどくチャンミンが欲しい。


「すぐ…すぐ挿いる、か……?」

「……いいよ。痛かったら言うし」


何だろう、なんかもう、止まらない。声が上擦る。早く早く、早く挿れたい。チャンミンの中に全部挿れたい。今まで何度もしてる行為なのに、ここ数日焦燥感が膨らみ続けてる。
チェストを引っ張って、ゴムとローションを取り出して。試しにローションを垂らした手の中指だけゆっくりチャンミンのナカに挿入すると、連日の余韻かかなりするすると、あっという間に根元まで入った。


「は、ぁ…っ」

「大丈夫?」

「ん、たぶん大丈夫……っ」


荒い息も隠せない。ゴムを装着して、竿の先端だけチャンミンの秘部に後ろからぐっと押し込めると、自然に後は吸い込まれていった。奥まで。みっちり。妙に落ち着く。不思議な感覚。


「……ぅあ、」

「ぐ……、ふ、ぅ……」

「あ、大丈夫か…?」

「待って……。ふぅ…、、。ん、もう、大丈夫」


今度はチャンミンに手首を引っ張られて動けと促される波に乗って、寄せては返す波のように。ゆっくり、穏やかに、チャンミンを突いた。揺れるチャンミンの後頭部に、ほぼ衝動に近い言葉が出た。素で出た。


「チャンミナ、チャンミナ」

「ん、う?……はっ、ぁ…」

「好き……」

「……ん、ん…っ、」

「好き、チャンミナが本当に好き」

「ユ、ノ……」


気持ち良くて、気持ちが溢れて、気持ちが滴る感じ。


「好き、好きだよ、チャンミナ……」


無理してない?
苦しくない?
ちゃんと気持ちいい?

足首を掴んで繋がったまま身体をねじらせて、正常位に変えてチャンミンの顔色を伺った。

そしたら、笑われた。長くなった前髪のせいで、綺麗な目が掠める程度しか見えない。魅惑的な唇の間から白い歯がずらっと並んで、俺をあやすように笑う人。


「ふふ……、ユノ大丈夫。僕も気持ちい……もっと情熱的にお願いします」


チャンミンはたまにドキッとさせるようなことを言う。それは俺のどこかにしっかりあるはずの理性をぶっ飛ばして、糸が切れた凧みたいに高い所へ上がって下りてこれない。無理。

腰を上げさせて、尻の割れ目を思い切り両手で掴み広げて、さらに奥に当たるように俺自身を打ち付けて、グラインドして、ナカをかき混ぜて、抜けるギリギリまで一気に引いて、またぐっと割り割いて、チャンミンのいいとこだって言う竿の根元の裏側あたりも細かく突いて、繰り返して繰り返して、ローションがもう泡立って、白い。


「ぁあ″…!はっ、……ユノ、いい…っ、、ぐ…っ」

「はっ、はぁ、チャンミナ…っ、」


なんか本当に虎が鹿を襲ってるみたいでごめんな?でも我慢できないから。
こんな相手初めてで抑え効かない。抑え方なんて思い付かない。射精が嫌だ。終わっちゃうから。ずっと喰べときたい、チャンミンを。
けれどどんどん追い込まれる昂りが恨めしい。

キスで紛らわせようとチャンミンの引き締まった身体を抱き締めてたけど逆効果だった。
たぶんきっと、この世で一番綺麗な瞳がほぼゼロ距離で蕩けてた。

あ、ダメだ俺……


「ユ…、も、イ、ぎ、たい…っ!」

「俺も…っ、っ……!」


手を掴まれてチャンミンの竿に導かれるから、そのまま圧迫してシゴくと、チャンミンは気持ち良さそうに身体を丸めて白濁を小分けに飛ばした。弛緩していく肢体を持ち上げて俺もチャンミンの一番奥の奥で果てた。

終わったら寂しいけど、二人で詰まった息を深呼吸しながら整えていくのも好き。
つまりはすべて、いい。


「ちょっと……、抜いて……あと重い……」

「俺このままでいいわ……」

「いや僕の大事な部分が壊れる。。どうするんすか、緩んでオムツつける羽目になったら」

「あっはっはっはっは!!!それ困るな!」


ブラックジョークが炸裂して思わず想像してしまった。確かにそれはまずい。
ゆっくり引き抜くと、それも何だか気持ち良さそうにチャンミンは小さく呻いた。これ毎回。


「……抜く時も気持ちいいの?」

「まあ……、、」

「へー!」


俺も男だけどソッチはどういう感覚なのか分からない。っていうか、チャンミンのトロンとした顔が色々まずくて自制した。
俺本当にケダモノじゃん。このジョークを現実にさせるわけにはいかない。
黙ってゴムを外して結んでティッシュに包んでポイ。結ばないとチャンミンが嫌がるから。チャンミンの腹に飛び散った液も拭き取る、悶々とするから終始無言になっちゃって。


「……何。する?もう一回」


本当、よく見てる……。


「いや、だめだめだめ……。ゴムももうないし……」

「ユノの部屋にあるんじゃない?」

「あ、そっか。……いや、だめだめだめ……寝よ寝よ」

「あっそ。じゃあ、寝よう」

「うん」


いつの間にか、あり得ないほど遠く部屋の隅に落ちていた布団を取りに行って、二人でくるまって抱き合った。
寒いし。チャンミンが居ないと堪らない。


「……なあ」

「何」

「……やっぱりもう一回していい?」

「やだ」

「えー」

「えーじゃねー。だったら初めっから言ってよ!」


恐い恐いチャンミン。早くさっきのチャンミンに会いたい。寒さよりもその切なさ?に駆られて、俺は自室のゴムを取りに飛び起きた。
 



























______C.side______










誰かこの、自信なさげに頷く僕に、気付いてはくれまいか……


「△×%#~~で、○○#@%$これだっ!!」

「……は…?」

「分かったか!?チャンミン」

「あ、はい……。えと、分かった気がぁ、しま…」

「よっしゃ!行くデ!!」

「……」


すいません監督、正直何言ってるのか全然分かりません。。
映画初出演のために、これからちょくちょく大阪へ来ることになる。その作品がなんと日本映画だから。しかも日本の方言、このカンサイベンを喋り倒すイヅツ監督の言葉がほとんど理解できない。


「チャウチャウ!チャンミンそこはじゃああぁーっとヤリャアエエネン!」

「はい、分っ、かりました……」


じゃーって、何!?じゃーって、どういう感じ!?
早口の関西弁に上乗せして、擬音語ばかりの演技指導。求められるモノはますます霧の中へ。日本語独特の言い回しは理解に苦しむものばかり。だけど『分かりません』なんて一寸も言えない雰囲気の現場。それにもう一度聞いたところで、理解できる気もしない。

さらに戸惑うのは、ライブと違って進行通りじゃない。ヨニと共演したラブコメディとも違う。いきなりトンネルや地下での、中盤の切迫した場面からの撮影に、自分の演技がついていかない。
コレでいいのか?


「だからチャウ言うトルヤロ!」


怒られてる、やっぱり違うのか……


「□×&%~ヤカラ#%○★デこれナンヤロ!?」

「あぁ、、はい、なんとなくぅ、分かる気がします、やって、みます…」


なんとなくこんな感じかなと予測をたてて挑んでも、また細かな注文が入って、やっぱりそれがまた何の修正指導か分からない。


「聞いトルカ!?やる気あるンカイ!チャンミン台詞が遅い、遅れトルデ!」

「あ~、すいません。やります!」














あー、ユノが足りない……























2012年、始めます。良かったら、宜しくお願いします。
片割れ9
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こじつけ神起と片割れ9のこれからについて。











こんにちはー、りょうです。


いつもお越し頂いて、本当にありがとうございます( ´∀` )b←

皆さんのポッチンやコメントに、本気で本気で助けられながら、ただいま夢特急の大黒柱「片割れ」を走行させて頂いてます。





さて、この「片割れ」。一応、リアルホミンホというジャンルでやらせて頂いてまして、はっきりとは表記してませんが、これから2012年あたりに入っていこうとしてます。




2012年年明けと言えば、











ですよねぇ~❤❤❤






そして、チャンミンは、









撮影開始日が遅れて、1月からの撮影だったそうですが。


ここで小咄がありまして、主演の妻夫木さんは俳優としてとても素晴らしい役者さんであることは皆さんご存知と思いますが、役者としての可能性をもっと広げたいという思いがこのあたりにはもうあったそうです。


役者としての可能性を広げるとは、どういうことか……



新しい役どころに挑戦したい

→同性愛者を演じてみたい





と、いうことで、この「黄金を抱いて翔べ」の撮影当時も、井筒監督にその話を持っていったそうです。


しかし井筒監督は、同性愛の部分をクローズアップする気はない。とのことで、終わったそうです。実際映画だけ観たりょうは、幸田とモモの、そういう愛にあまり気付きませんでした。(まだ腐ってなかったし!!!←ここ重要)


ただその時二人の間で、色々な話し合いがあったみたいなんですが、その題材の例として挙がっていたのが『ブロークバック・マウンテン』という2005年製作のアメリカ映画。非常にリアリティーのある、「男としての幸せな生き方」と同性同士の「真実の愛」に葛藤しながら一生を過ごしてゆく映画で、様々な大賞を獲った有名な作品。観たことある方も多いんじゃないでしょうか。








あ、すいません、三枚目は間違えましたー。なんか似てて~♪……え?…まさ、か?←もうやめとけ









経過報告か事後報告としてか、はたまた3人で話し合ったのかは不明ですが、当然モモ役のチャンミンの耳にも入っていたと思います。妻夫木さんの相手役はチャンミンということになりますから。っていうか、この映画、チャンミン観てると思う……。



なぜって、そりゃ分からないですけどね?

この「ブロークバック・マウンテン」、さてさて主演は誰かなぁって観ていると。





このイケメン俳優さん❤





かっこいい~~❤❤❤




こんな人がボーイズラブするなんて観なきゃ~❤よしよし、名前は……へえ、ヒース・レジャーって俳優さんなのね~そっかそっかぁ~。確かこの人も立派な俳優さんで、イケメンというレッテルを嫌がってひたすら役に没頭した偉大なる素晴らしい、かつ残念ながら今は亡き役者さんだなぁ……。涙





ん?




ヒース…




ヒース……










ヒース・レジャーだと!!?










ヒース・レジャーと言えばチャンミン



いいですか、大事なことなのでもう一度。








ヒース・レジャーと言えばチャンミン!!!




















…………。。( ・д・)




だから何だって?







いや、分かりませんけど。爆←いい加減にしろ















もしですよ、いや信じてはいますが!(笑)、ユノとチャンミンが真実の愛に愛を重ねるような絆であるなら、自然とこの「ブロークバック・マウンテン」のような社会的な葛藤が必ず出てくる、それが片割れ9あたりから、さらに露骨に出てきそうなんですが大丈夫ですか?と、皆さんにお伺いしたいんです。






まだ何も書いてないので何とも言えませんけど、萌えがあるかどうか分かりません。ごめんなさい!!死ネタも出てくる予定です。書いて苦情がきそうでめちゃくちゃ恐いです。でもリアルホミンホ貫くなら必要かと思ってます。始めに注意書きをつけます。必ず注意しながら見て下さい。





それとも萌え萌え神起でいきましょうか?別居した方が恋人感上がっていいよね❤的な……?






すいません、とにかく私もめちゃくちゃ恐くてこんなブログ書いちゃいました。ブログ上げる以上、信念というか強さがなくては心が折れて続けられないのに、、骨なしチキンなりょうで本当に申し訳ございません。


何か何でもいいので、続けろ、やめろ、だけでも頂けると参考になりますので、もしよろしかったらコメント下さい。



あまりに暗い物語が続くようでしたら、可愛い感じのショートストーリーを挟んでいきたいなとは思ってますので、どうぞよろしくお願いいたします!!!




















ちなみに、、


妻夫木さん、やっと念願叶い、

















最近トンペンさんの間にも話題の「怒り」








見事、新しい境地を広げられたようで、大変素晴らしいです❤まだ観てないので、是非映画館で観たい!








役者魂なんて、一般人の私には到底計り知れない覚悟があると思いますが、妻夫木さんと綾野さんも相当の覚悟で挑まれたようです!!!二人で自主的に役作りをされたそうで二週間くらい一緒に暮らしたとテレビのインタビューでおっしゃってました。













……え?


これもし「黄金を~」で監督からオッケー出てたら……




ライブツアーの間チャンミンと役作りしたってことっすか……??











えっ、と……。。( ´;゚;∀;゚;)
































「許さねーー叩き潰すっ!!」







逃げて~~っっ!!
魔王に背中へし折られますよぉぉーーー!!!涙





















(画像内、一部お借りしました)
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片割れ chap.8 おまけ












僕なりの



許容範囲ギリギリの解決策を



編み出した










だって面と向かうと、てんでダメで





「チャンミナお疲れ!なぁ、今日のツアーリハ早くあがれたからボーリングにでも行かない?ダンサーさんとか皆集めて行けば大丈夫だろ?」

「やだ」

「なんで!?いいじゃん。皆でいれば問題ないって。俺チャンミナと遊びに行きたい」

「早く終わったんだから、僕は宿舎帰ってゲームしたい。新しく買ったPSのサッカーゲームやんないと」

「えぇー、、最近全然チャンミナ遊んでくれないなぁ。っていうか、最後に一緒に遊びに行ったのいつかももう分かんねー」

「ユノはアウトドア派で僕はインドア派だからしょうがないじゃん。行ってらっしゃい」

「だあぁーーー!チャンミナ冷たぁ!」

「………」


頭を抱え込むユノを見ながら、僕も心の中で頭を抱え込む。
恋人になる前は気にも止めなかったことが、なった途端に意識してイエスと言えない。深くなればなるほど、突き放して自分でも意味不明。

いくらなんでも冷た過ぎる、僕。
天の邪鬼にも程がある。

またこの前みたいな、ユノに捨てられるかもって極限状態にまで陥らないと素直になれないのかと思うと、自分で自分にため息が出る。あんな思い、二度としたくないのに。















「え?食事会?」

「うん、これから行ってくるわー」

「……ちょっと待って。それ、あの女優さんも来るの?」

「その子主催でやるみたいだから、その子はいるよ」

「……いやいや、行っちゃダメでしょ。行ったら脈ありって思われるって」

「脈あり?」

「……あの人絶対ユノを好きだと思うよ?」

「へ…?あはーはーはーっ!いやよくメールしてきてくれるけど、そんな感じじゃないって」


『そんな感じ』を察したことないユノの言葉に説得力はなく、

メールばんばんくる時点で彼女の本気度を感じずにはいられなく、 

だからといって醜い嫉妬心なんか僕は晒すわけにもいかず、



「……行ってらっしゃい」



送り出すしかない、僕。












「あーっ、くそ負けたぁ!」


親指と人差し指と中指を駆使してカチカチ、ゲームを進めるけど、今夜は集中できない。ユノが気になる。


「…………」


別に信じてないわけじゃない。
僕らはそんな薄っぺらな関係じゃない。
今はもうユノを信じてる。
好きだし。
ちょっと好き過ぎて玉にきずなだけで。

ユノは外見は完璧だけど抜けてるとこいっぱいあるから、女の子からしたら拍子抜けするんじゃないかな?普通の子じゃ絶対一緒に暮らせないって。
あのハチャメチャ具合を受け止めれるのは僕ぐらいだろうって変な自信すらあるし。
男だけど。
大丈夫。
愛は全てを包括する。


「……たぶん……」









ちゃんと信じてるから。













大人しく待ってられる……


















はずがない。








「……え、今何時間経った?遅いだろ、さすがに」

「あのやろー、まじでどこ行った…」

「ご飯食べてボーリングとかビリヤード行ってももうとっくに終わってるだろ」 

「何してんだ、本当。お?」


イライラする。本当に、マジで。
何度も時計を睨んでしまうから、全然針が進まない。少し進むと余計イライラする。


「まさか、ね……」


可愛くて綺麗で強かな芸能界の女性達。
『ずっと好きだったんです』『愛してます』『真剣にお付き合いさせて下さい』なんて言われたら?


「……いやいやいやいや」


ないないないない。ユノに限ってそんな。
僕がいるのに。絶対別れないって言ってくれた。真冬の寒さも吹き飛ばすユノの愛情。

ユノはプロだし優しいから、女の子を傷付けるような半端な付き合いはしない。二股とかないないない!ちゃんと断る。そういう性格だって知ってる。


「そうそう、大丈夫」


でも……、、

『一度でいいから』『これで諦められるから』『自分の中の綺麗な思い出として』『これで報われるの』『女の恥を捨てて言ってるの…』なんて涙をはらはら流しながら言われたら?


「……」


ユノの長所は優しいところだけど、ユノの短所も優しいところで。


「……ヤバい」


可愛くすがれる女の子達。
慈悲深いユノ。
一ミリも可愛気のない僕。


はっきり言って、ヤバい



慌ててスマホを手に持って、止まる。


緊張する
緊張する
え、……もし最中だったらどうするわけ?
やだやだないない!あるわけないけど!



大丈夫
大丈夫
素直に

素直に

大丈夫

面と向かって言うわけじゃない


せめてメールだけは、



素直に


素直に




「……っ、ふふうぅぅ~~~……っ」




大丈夫、深呼吸が震えても、震えながらボタンを押しても、ユノには見えないから。大丈夫。




『早く帰ってきてね』



それだけ送信。

素直に。





すぐに振動し出したスマホにほっとしながら止めて、受信メールを開くと。




『どうした?何かあったか?』





「…っ。あ″ぁ~~……もうっ…!」



いけないいけない



素直に



素直に







戻ってきて、早く















『寂しいです』






送ってしまった。

いやもうこれがもう僕の本当許容範囲ギリギリライン。


緊張と、期待と、後悔。



あんまり心臓持たないから、早めに返信お願いします。










「…、、」


だけどなかなか次の返信はない。何度メッセージの問い合わせをしてもない。

もう三十分は経った。


「……ビールでも飲も…」


不味い味しかしないだろうけど。
プルタブを開けて喉に流し込んだビールは旨いけど苦い。苦い、異様に。不味い、やっぱり。


「やっぱメールするんじゃなかった……」


後悔しかない。


「……なんか片想いみたいだな」


ユノに片想い。
アホすぎる。


「……」


こうやって自分が悪いのに一人で勝手にどん底で、人間なんて所詮一人だなんて結論出して、ダークサイドに片足突っ込みかけてる所に、玄関の鍵が動く音がした。救世主アラワル。


「……」


いつもよりバタバタ世話しない気配。
絶対、靴また吹っ飛ばしてる。


「チャンミナ、ただいま!!!」


煩い声。
急に開いたリビングのドアは外れそうな勢い。








分かりますか?





「……おかえり~。……って帰ってくるんなら、メールくらいしてよー」

「あれ!?してなかった?悪い、すげー急いで帰ったから忘れてたかも!」

「そうっすか……」






これがどれほど嬉しいことか










ただ面と向かってはやっぱりまだ無理です。


「チャンミナ、寂しかった?」

「……っ、、と見せかけて一人でつまんなかっただけ。あー言えばユノは飛んで帰ってくるだろうと思って……ぶ。予想通り♪」

「……いや、お前どう考えても寂しかったとしか…」

「まーいいから映画でも観ない?僕年明けはもうツアーと映画の撮影でほとんどここに帰ってこれないから、今のんびりしときたいんすよ」

「あ、そうだな♪」


雪が降り始めた韓国の十二月は寒い。受け取ったユノのコートは冷たかった。エアコンの設定温度を上げて、急いで帰ってきてくれたユノがすぐ暖まりますように。


「あ~とりあえず俺も助かった…やっぱチャンミナの言う通り彼女に告白されて困ってたから……」


……なんだと?


「いやあぁぁ~、ユノはやっぱりモテますねえぇ~!??」

「あははっ、なんか照れるな♪」


全然褒めてねー!自覚して!?
僕は相変わらずそういうのには対応しないから告白されるとこまでいかない。むしろそんな自分が誇らしい。極めてクリーン。
告白されるのは期待させる隙があるから。分かって欲しい、いい加減。


「お前よく分かったな?俺言われるまで全然分かんなかった……女の子の気持ちって本当分かんない……」


ぶつぶつ言ってるユノに構わずDVDの再生デッキのボタンを押しながら僕は決心した。


「ところで何観るの?」

「もちろん『スターウォーズ』。ジェダイの騎士が登場するとこから」

「……はあ?あははっ、お前本当に面白いな。いいよ、観よう♪」







これからは、


メールだけはせめて、






限界ギリギリラインで素直になろう












片割れ8
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片割れ chap.8 #11














______Y.side______







スマホの着信音で目が覚めた。韓国からわざわざ国際電話でかけてきてくれた友達に、眠気眼のままお礼とお土産を買って帰るとだけ伝えて、簡単に電話を済ませた。
だってベットにチャンミンが居ない。


「……チャンミナは?」


そう言えばギュラインで観光するって言ってたか。確かに右を見て、左を見ても居ない。俺一人きり。なのに苦笑してしまったのは、右手首に湿布が貼ってあったから。何でもかんでもバックに詰めてるチャンミンらしい。言葉で謝られなくても、『ごめんね』って言われてる気がする。
明け方チャンミンと拭き合いながらここまできたバスタオルをシーツの中から探して、腰に巻いて飲み物を取りに行った。






「あれ、チャンミナいたの?ギュライン良かったのか?」

「今それどころじゃない~こっちが大事~♪」


ソファに座ってる後ろ姿のチャンミンを回り込んで見ると、前のローテーブルには何本も空いたビールのロング缶が並んでる。チャンミンはその中心で、ふふ、ふふ、って笑いながらそれはそれは愛おしそうにワインボトルとなぜか箸を手に抱えて笑ってる。ひたすら。パン一で。なんてミステリアス。


「……えっと。何してんの?」

「それがぁー、オープナーがなくてぇ~。でもどおおおしても飲みたいからナイスアイデア思いついて、僕あったまいいなぁ!って自分で自分を誉めてたんでーす♪」


これだけ飲んでまだ飲みますか、チャンミンさん……。むしろ感嘆してしまう。可愛くなってるし。


「フロントに言えば貸してくれるんじゃない?オープナー」

「お、ユノにしてはまともな意見!ふっ。でも誰かさんのおかげで体がだるいし行くの面倒くさいし、これで何とかする~♪」


ちょいちょい茶化されるけどもう嫌だとは思わない。腹が立つことはあっても、同時に思い浮かぶ、チャンミンの裏側。恐いと叫んだり、貪欲に求めてくれたり。今貼られてる湿布にも感じる。
体がだるいってどうしたら緩和されるのか分からないから、とりあえずチャンミンの背中から腰にかけてゆっくりさすった。俯いて気持ち良さそうに笑う姿に嬉しくなって、暫くそれを続けながら聞いた。


「箸?どうすんの?」


今度はにやっと笑って、箸でボトルの先端に詰められてるコルクをとんとんとんとん叩き出したチャンミンがなんともまあ、いきなり真剣になってこれまた可愛らしい。思わず応援したくなる。


「おー、すごいねチャンミナ。俺やろうか?」

「ふふっ、いい。僕がやるっ。すごいでしょ、コルクを抜くんじゃなくて押して沈める作戦っすよぉ~……」


って、言いながら一点集中するチャンミンが面白い。子供みたい。
チャンミンの隣に座って、頬杖をつきながら見守った。
バスタブにボディソープ入れちゃったり、ワインが飲みたいからって大まじめに箸でとんとんコルク突いたり。突拍子がなくて飽きない。楽しい。あー楽しいわ、こりゃ。


「チャンミナ頑張れ~♪もう少しっ」

「イエスイエス…………ったああぁぁーー☆開いたぁぁーーーっ!!」

「おお~~」

「飲む?ユノ。一緒に」

「あー、じゃあ、一杯だけもらおうかな」


得意気なチャンミンの姿に乗せられて、目が痛いほど眩しい光を浴びながら乾杯した。綺麗で美しい、太陽とチャンミンの光彩を愛でながら。


「う~~~ん♪美味しいっ!」


幸せそうなチャンミンが、さらに輝きを放つから。幸せ。俺も。隣で笑顔が見れる幸せ。思わず頭に触れて撫でて、それでも何か足りないから引き寄せて抱き締めて、それでもやっぱり足りない。どうしようかな。この引力は、きっと一生もの。


「チャンミナ~っ……」

「なになになに!?ワイン飲めない。どいて」

「え、だいて……?」

「パボヤー!!どけろ!!」

「チャンミナ昨日から大胆……いや嬉しいよ俺…」

「おい、前はだけてる!見せるな!タオルをちゃんと巻け!!」

「なんか噛み合ってないなぁ?」

「あんたのせいだっ!!本当どいて!トイレ!」


ぷりぷり怒って席をたつチャンミンが面白くて。だってこれで俺が拗ねると不安になっちゃうんだろ?泣けるほど恐くなるんだろ?もう俺が素直になれないわけがない。チャンミンが悲しむくらいなら、いくらでも格好悪くてダサくなるしかない。骨を抜かれてるつもり、






なのに、、












「ん?またトイレ?」

「んー」

「飲み過ぎじゃない?もう止めといたら?」

「いやお酒のせいじゃなーい。まあ大丈夫大丈夫っ」


昼まで二人きりでまったり過ごそうとiPadでゲーム対戦をしてると、チャンミンの体調が良くなくて度々中断した。


「……」


俺たちには中々まともな休日がなくて。のんびり昼まで一緒に居れることもなくて。行為後にゆっくり二人で寛げる朝なんて今までなかった。
このニューヨークでのフリータイムは余計楽しみだったんだけど。



いくら浮かれてる俺でも、


「……」


気付くよ、、さすがに。


「お待たせー、はいやろう♪」


チャンミンは相変わらず楽しそうだけど、


「チャンミナ……」

「んー?」


ちゃんとしなきゃ。


「俺のせい?腹壊してるの……」

「いや……、別にユノのせいとかじゃないって。大丈夫だって」

「大丈夫ってお前…」

「いやいや本当に痛くなるとかじゃないんすよ。ただちょっと腹緩くなるだけで」

「……ナカで出してるから?」

「うーん、まあ、、かなぁ……?」


しどろもどろに顔一面真っ赤にさせて誤魔化そうとするチャンミンに、同性ならではの気遣いをばっちり感じてしまって、今まで気付かなかった申し訳なさが汲み上げてきて。

いつも思いやりを隠してるから、いつもすぐには気付けない。でもちゃんとしなきゃ。


「……次からゴムちゃんとつけるから。今までチャンミナ任せにしてて……ごめんな?」

「……そんな女の子みたいな扱い止めろよ。それは嫌だ……」

「いや、そうじゃなくてな…っ」



自然な行為じゃないなら、尚更


相手のことを一番に考えて






「俺たち二人で生きていくんだろ?」


「わー……。またキザな……っ」








チャンミンのことを一番に







「俺たくさんチャンミンとシたいし。ダメージがあることは避けよう?」

「……えー。。別に、大丈夫なのに……漢方も飲んでるし、僕健康そのものっすよ……」

「……じゃあ、もうやんない」

「ぇ、……」


こんな時だって心を射抜いてくるチャンミンの目。目は嘘をつかないから。
俺の言葉に動きを止めて、不安そうに覗きこんでくるチャンミンが堪らない。真面目過ぎるっていつもチャンミンにからかわれるけど、チャンミンだってそう。

純粋なんだ、このコは。昔から。


「なぁ~んて、うっそー☆我慢できるわけないだろ!ごめんなー、俺が無理っ」

「……っ、うざ!!この大きい子供が面倒くさい!!」

「でも本当にゴムはしようね♪あってもなくても全然関係ないから」


チャンミンの鎖骨にぐりぐり頭を押し込めると、チャンミンはくすぐったがりながら「分かったって!!」って笑って。無理やりにでも承諾させた。
自分の体より相手の快楽を優先させるって、どんな気持ちなの?
計り知れない、チャンミンの懐。


「その代わり回数と時間を増やしてぇ…」

「増やすな~死ぬわっ」


茶目っ気たっぷりに冗談を飛ばして、チャンミンはまた笑って。それを見て俺も笑えて。そんなニューヨークの朝。

ぎゅーぎゅー抱き付く俺に、チャンミンはゲームを諦めてひたすらまた飲みだした。集合時間が近付いてきてるせいか、ペースが半端じゃなく早くて、見てるこっちが吐きそうなくらい。俺のグラスにはさっき注がれたワインはまだ残ってて、それすら飲み干されてしまった。


「おえ、、……チャンミナ本当すごいなぁ」

「ユノがあまりに子供すぎるんだって。ゲームもすぐ引っ掛かるし~♪」

「……引っ掛かる?」


その言葉に、引っ掛かる。


「昨日のババ抜きなんて、仕掛けがあるに決まってるのにやり続けるんだもんっ。あっはっはっはっは!!」

「……」


ケタケタ笑うチャンミンに、できるだけ優しく微笑みかけながら問いただした。


「ん?何かあったか?」

「ユノは絶対ジョーカーのカードを見ないから、ぶふっ。裏をかいてるつもりで見ないんでしょ?ぐふふ…分かりやす過ぎ……!くくっ」

「あ″あ″ぁ″ぁぁーー!!!」


俺の恋人は何でもお見通しで。俺はチャンミンを大きく見守ってるつもりなのに、結局掌で転がされてる。めっちゃ恥ずかしい。だからって穴に入るわけにはいかないから、ふわふわころころ笑ってるチャンミンの頭を掴まえて振り回した。どうか格好悪すぎる俺だけは忘れてくれますように……。


「ずるい!サギだ!!教えてくれたらいいじゃん!」

「教えたら負けるじゃん!ユノのシッペなんか受けたら折れるわ!……あ~っ、、ヤバい……頭振られて本当に酔っ払ってきた……」

「え……、、悪い…。大丈夫か?水いる?」


頭を抱えるチャンミンが急に心配になって覗き込むと、鋭い綺麗な目と目が合って。後頭部を掴まれてたと思った瞬間にチャンミンのワインに浸った舌が咥内をぐるりぐるりと動き回る。
強いアルコールの味に酔ってしまう。


「……お前ね」

「ほら。また引っ掛かった♪」


もう、チャンミンに酔ってるか……


「ぶ。……参った、チャンミナには」


ごちって、額にチャンミンのおでこが突進して痛かったけど笑えた。笑ったらチャンミンも笑いだして、二人で大笑いしながら。



優しいキスを繰り返した。



















______C.side______









ついつい、ついつい


ついついやってしまう







斜(はす)に構えるこの僕を


どうか見捨てないで欲しい





これはきっと、子供が好きなコを


いじめてしまう理論と一緒で







つまり僕の方こそ、子供で








「チャンミナ、集合時間だけど……部屋出れるか?マジで大丈夫?すごい、千鳥足なんだけど……」

「大丈夫~~♪♪♪」

「……俺心配だから一緒に居ていい?もう帰るだけだし、二人で居ても大丈夫だろ?」

「あはははは~~~♪♪♪」

「ダメだこりゃ……俺後ろ歩いて見とくから前ちゃんと歩けよ?」

「はーい♪」







何か言い訳がないと素直になれなくて


自分でも本当治したいんだけど



まだ治らない







それでもユノが強く優しいから







「ユノ財布持ったー?パスポートあるのー?」

「……あれ!?」

「僕今日無理!探せなーい♪」

「あぁ、ぁ……」

「先行ってるよ~♪」

「待て待て!お前今危ないからっ。すぐ探すからちょっと待ってろ!」

「じゃあ後でね~♪」

「チャンミナ、こらっ」







思いやりを感じる度、


思いやりを返したくなる







「あ、ユノー」

「ん?」

「冷蔵庫の前見てみー♪」

「……。ぁったあー!!」

「あんたが忘れ過ぎなだけっ!」








だからせめてユノから見えない所は、




ユノを優先したい




さりげなく、ひっそりと











ユノの好きなこと



好きな食べ物

好きな遊び

好きな時間


気持ちいいこと




ユノの夢









「いくよー♪」


「おし、いいぞ」


















二人で生きていくために















不定期にも関わらず、読みに来て下さっていた方、ありがとうございました!!!少しずつですが、お返事返させて頂きます♡
片割れ8
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本当に大切なものは、目には見えない。












こんにちはー、りょう(ゆのっぽん)です。


最近せっかく頂いたコメントは返さないは超不定期更新だはを、どうかお許し下さい。。

考えております、毎日そりゃもう物語を考えているんですが、、私の文章じゃあのお二人の愛を表現しきねーな、どうしよ……的な( ´゚д゚`)アチャー









だってですよ?






ほら















ほら













ほら













ほらぁ❤














二人が笑い合ってる姿を見るだけで幸せな気持ちになる❤





なぜか幸せいっぱいになる❤❤❤


















「ユノとチャンミン、ありがとう!!!」









的な。








見てるだけで幸せになるものを文章におこすってやっぱ難しいよなって、単なるヘタレです、すいませんでした!また今日から頑張ります❤







チャンミンが星の王子さまとキツネに、自分たちを例えていましたが、キツネの台詞で有名なのが、「本当に大切なものは、目には見えない」ですね!

ホミンホちゃんを見てると、なぜか

この世界の「本当に大切なもの」


触れてるような気分になりませんか?
(※ゆのっぽんこと、りょうは完全に東方教の盲信者ですので、どうかお許し下さい…。)






















星の王子さまは、一本の美しい薔薇をそれはそれは大切に育てながら暮らしていました。













なるほど。左に耳まで真っ赤な美しい薔薇が居ます。爆
右は我らが王、ユノ・ユンホ様にございます。爆







(その後ケンカしちゃって、王子さま旅に出るってのが「星の王子さま」の始まり)






















話変わるんですが、←いつも通りですいません








❤みんな大好きバナナ事件❤







今「片割れ」の物語は、このあたりを走行しておりますが、、






まーユノさんが冷たい。。笑
微動だにしない。笑笑笑

(ジェウォン先生チラ見)








かぁ~らぁ~のぉ~






インタビューで、










↑ここの「he」は、チャンミンのことです。





なんかこのコメントあたりからミンの目が潤んでる気がしたんですよー。(個人的感想です)







でっ!
















東方神起のパフォーマンスが始まりまして









一曲目の「The Way U Are」をぱっと短く踊った後の、「呪文」行く寸前の指差し(←このパフォーマンス中、ここで初めて目を合わせる振り付け)に萌えます❤


















https://youtu.be/3FnlhuVqfE4

↑すいません、ここへ飛ぶにはコピペして探して下さい…。いつもすいません。興味ある方はぜひ。
52秒のとこ、ユノがビシッと決めてチャンミンがウンウンって二度頷きながら微笑んでる






…………。
























「幸せ感じる~~~ありがとう!!!」




しかもこの日のチャンミンのパフォーマンスがいい!!!どの曲もいい!!!めちゃくちゃ格好いい&セクシー、とにかくいい!!!























って、思ってたら……















アフターパーティー抜け出したぁーー!!!??ホテル帰っただとおおぉぉお!!!?お!?























翌日、お昼の集合時間になりまして……(*;゚;艸;゚;)

↑もうあらぬ期待しかない。爆
















チャンミン酔っ払い過ぎ。爆←時差調整のため、寝ずにホテルでビール七本くらいとワイン一本マジで空けたとファンミかリリイベで語ってたという最強様。でも酒豪が一晩でその量ってペースが遅すぎる……って考えると、やっぱり明け方あたりから飲み始めたと考えるのが妥当だと思うんです。その間、何してたの……❤笑
ユノさんの眼差しが優し過ぎ。爆









ピンクのSMTバスの中でも、帰りはきっとぴったり隣同士に座ったんでしょう。

酔ってる人って、やっぱり心配になりますしね。うんうん。


ま、それが普通です。うんうん。












バスがNYCのJFK空港に着いたようです。




バスから降りて、



セキュリティチェックのために皆さん並んで待ってるみたいですね。













って、近いよっ!!!涙
ユノさん、チャンミン大切に想い過ぎ……。感涙
べったり感半端ない……。笑









ユノ「ドヤッ❤」























ねえ、本気で何があった……?爆
























チャンミンって毒舌ですねぇ、パフォーマンス以外でもオフショットとか観てると、からかったり、そこまで言うかと思うこともしばしばありますねぇ。
















でもユノさんは、『チャンミンの性格はどのような?』と聞かれて、





「いつも綺麗で美しい。どの角度から見てもいつも違って面白い。虹のようです」




と、2012年韓国のラジオで答えていらっしゃいます。






















また「星の王子さま」に戻って、(←しつこい)




王子さまと「僕」の会話の中で、


暑くて喉が乾く、過酷な砂漠について

王子は、美しいと言います。(そういう話でしたよね?違ってたらすいません!!)








「砂漠が美しいのは、そのどこかに井戸を隠しているから」




























本当は心が綺麗で美しい、

虹のような人

























ユノさんはチャンミンの中に、「本当に大切なもの」が見えてるんじゃないかな、と思わずにはいられません。



















ところで、、
















チャンミン「ちょっと質問で不思議なことがあるんですが。なんでユノヒョンは『ユノさん』で、チャンミンは『チャンミン』なんですか?(呼び捨てか、お?)」













……。。( ´;゚;∀;゚;)




























チャンミン、ごめん……。爆





















格好良い二人も好きですけど、





























❤笑い合ってる二人が大好きです❤































幸せをありがとう












(画像内、一部お借りしました)
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片割れ chap.8 #10














僕の中に、ぶん殴ってやりたいほど憎たらしい気持ちと、ひれ伏してでもユノに愛されたい気持ち、がある。




「チャンミナチャンミナ♪」

「はいはい」

「ウォン!ウォン!ニィーン、ミゥーン」

「……」

「ウォン!」

「……それもう飽きた、、ぶふっ」

「笑ってんじゃん、あははっ。じゃあ、次はぁー、あ、歌でも一緒に歌おうか」

「いいよ。何にする?」

「うーんとなぁ、」


男二人でも十分入れるジェットバスにぬるま湯を溜め込んで、ユノと向かい合わせで浸かってて、気持ちいい。熱めのお湯が好きだけど、長く入るなら断然こっち。さっきからずっとユノがおかしなことばかりやって僕を笑わせようとして、その奮闘ぶりが面白くて笑える。


「うーん、そうだなぁ、」


ユノがなかなか歌を決めれない間に、ボディソープのボトルが目に留まった。イタズラ心が湧いてそれを引き寄せてポンプを高速で押すと、バスタブの中にどんどんソープが入ってくる。楽しい。


「あー!ははっ。何してんの、チャンミナ」

「ふふふ、楽しいでしょ?」


ユノは笑い飛ばして、にこにこ僕を見てた。楽しかった。なんだか無性に。赤く腫れたユノの右手首に、ざまあみろっていう感情とずきりと胸の軋む感情。正反対の感情が同時に同じ僕の心にある。
ジェット機能を使えば泡立つかなと思ったのに、ボトルほぼ一本使った石鹸風呂は濁りが出ただけであまり泡が盛れなかった。


「あれー?泡立たねぇっすねー」


ぽろっと日本語で呟いて、水面を叩いて泡立てようとしたら、飛び散った雫がユノの目に入って絶叫させてしまって。そのあたふた加減がまた面白くて。僕はひーひー笑いながらシャワーのノズルを引っ張ってユノの顔を洗う。


「ぶ…っ、ごめんユノ…っ、、ぷふ」

「くぁー…、大丈夫大丈夫」


楽しい、楽しい。ものすごく。ユノと一緒に居ると。腹が立つことはあっても、ユノが嫌だと思うことはもうない。
二人きりになった時には、あんなに合わないと思ってた人なのに。

環境の強制さがそうさせた?
仕方なく順応した?


「チャンミナ、こっちおいで?」

「うん」


じゃあ、これは?

触れずにはいられないこの引力は


ユノの身体に触れるとソープのせいでぬるぬるして滑るからローションを連想した。足の間に入ると尻にユノの股間が当たって具合が分かる。まだ勃ってない。僕も勃ってないけどちょっとムカつく。おかしな話だけど。

後ろからぬるりと腹に手が回されてきて、左肩にユノの顔が乗っかってきた。ベストポジションを探るように何度か顎を置く位置を調節した後、ふぅっと息を吐きながらユノは落ち着いた。
湯船でユノとぴっとりくっついて。ジェット噴射と気泡の弾けるさざめきが心地いい。ボゴボゴ、ボゴボゴ。水の音。
一つの生物に生まれ変われそう。


「……なんか」

「うん」

「寝ちゃいそうだな?気持ち良すぎて」

「うん、これ寝れる。……でも今寝たら、夕方の飛行機寝れないっすよ」


もうすぐ朝が来る。ニューヨークの朝焼けが見たい。


「ねえ、朝日見たいけどここから見えるかな。もうすぐ日の出出るんじゃない?」

「お、いいな♪上がろうか」


まるで清廉な僕らだったのに。風呂から出ようと、一つになったような体勢から身体を離したもんだから。

半身が欠けた喪心が突然せりあがる。空洞に焦る。元に戻さなくちゃ。繋ぎ合わせなくちゃ。僕たちを。喪失感から欲情が。欲情が身体的作用を起こす。まだ水中に沈んでる下半身が燃えた。


「チャンミナ、ちょっと…」


後ろから覆い被さるようにまた肌を合わせてきたユノも完勃ちしてて、がんじがらめに抱き締められたまま腰を擦り付けられる。



そうだよね
繋ぎ合わせなくちゃ


「……『ちょっと』っすか?」

「にゃははっ。ごめん、たくさん……」




たくさん。ね
























「はっ……!!」


三回目イった後そのまま寝た、たぶん。いやもうあまりの眠気に襲われてイったかどうかも分かんないけど。眠りに墜ちるまでユノとセックスしてた。
どうしよう、今何時?
慌ててベットサイドに置いてあったスマホで時刻を確認すると九時を回ったところで、最後に時計を確認した時からまだ一時間くらいしか経ってない。どっと力が抜けた。
部屋にはもう午前中の燦々とした太陽光が射し込んでる。
結局朝日見たっけ?


「……。まあ良かった……飛行機の中で寝ないと……」


時差ボケで帰った時辛くなる。キュヒョナにやっぱ行けなくなったとメールして、何通かきてた後輩やマネヒョンやジェウォン先生のメールも返してベッドに沈み直した。
隣のユノに振り返ると、やっぱり寝てる。寝ちゃってた、当然のように。すやすや、スヤスヤ。何の煩悩も欲もない安らかな顔で。


「…………」


その清らかさから一番遠い、一時間前までのユノの顔を自動的に思い出してしまう。




『う、う、はあ、ぁ……っ、』

『ずっと挿ってるのつらくない?大丈夫か?』

『気持ちいい…っ!もっと…あ、そこ、そこいいユノ……』

『……待って、、……っ。俺がヤバい…』

『一番奥も気持ちいい……』

『ぐっ…、……はあっ、、危な……っ、』

『ユノ、ユノっ、……っ』

『……チャンミナ……今日いいとこいっぱい教えてくれるな、ぁ…』

『だめ…?』

『……めちゃくちゃ嬉しい。もっかい鏡で見たい?バスルーム行く?』

『見た、い……、、』

『俺に掴まって。このまま行こ…』

『んっ』










って、、









ぎゃあああぁぁぁああ~~!!!


ヤバい、ヤバい、悶絶する。積極的過ぎた。
枕に頭を隠して叫んでも解消されない。憤死できる、これは。
だってユノから来ることなんてなかったから。いつも何かしら仕掛けてたのは僕で。いや別に僕も男だからいいんだけど!いいんだけど、ユノからっていうのは嬉しくて。


「……ユノ……」


とてもじゃないけど起こせない。起こした方がいいんだけど、ユノと何て会話したらいいのかも分かんない、恥ずかし過ぎる。

(チャンミナ、昨日スゴかったね♪)
(うん、気持ち良すぎて……)


って、できるか!!!
死ねるわ!!!


身体がダルくて外に出る気にもなれない。お腹が空いた。でもこんな状態ルームサービスも事務所の人間も呼べない。
とにかくあれだ、さっきまでの乱れきった僕を抹消したい。


「……よし、飲もう……」


そうしよう、飲むしかない。飲んで酔って忘れたらいい。名案だと思う。ニューヨークで朝からお酒、贅沢だし。

ユノをベッドに置いてボクサーパンツだけ身に付けてからリビングに向かった。
酒、酒、酒。
冷蔵庫を開けて中を覗くとビール缶七本入ってる。とりあえず、これ。これ飲もう。


そうして僕は、ビール七本と結局お土産にもらったけっこう良いワインまで飲みきって、ニューヨークのフリータイムをほぼヤケクソで優雅に過ごした。途中でユノが起きてきたけど、ハイテンションで迎えられたと思う。


本当に良かった……























次はユノさんが起きてきまーす。ミン溺愛ユノさん♡
片割れ8
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片割れ chap.8 #9















「じゃあチャンミン、ユノを頼むな?会場戻るならまた連絡して。車回すから」

「分っかりましたー」


部屋のドアが閉まって、チャンミンと二人きり。やっと。今日の一日が終わった感じがしてどっと肩の力が抜けたのに、なんだか胸は妙に緊張する。チャンミンはそそくさとメインフロアに設置されてるワインセラーにお土産品を閉まってる。


「チャンミナ、ごめんな?」

「……何が」

「いや、えっと」


まさか「泣いてたんだって?聞いたよ、ごめん。でも嬉しかった!!」なんて言えないから返答に困る。


「……何にも考えてないのに、とりあえず謝るの止めようよ」

「違う違う!えっと、昨日セルカ撮れなくて!今撮らない?」

「……昨日、…何で?」


また言うのか、、あーこれだ緊張してる理由…
格好悪いことを素直に言うのってかなり苦しい。でも言わない方がさらに男らしくない気がする。顔が熱くなるのが自分でも分かって、手の甲で額を抑えて気休めに冷やした。


「……俺ちょっと浮かれてて。公演のこと以外はちょっと旅行感覚になっちゃっててさ。ニューヨークだし…。ちょっとは自由な時間もあるし、チャンミナとちょっとは楽しめるかなぁって思ってたんだ、け…」

「『ちょっと』多いなぁー。聞きにくいっす」

「…っ、分かったって!」


どうしても『ちょっと』を連発してしまう。恥ずかしい事実を、少しでも柔らかくしたいから。どうしても。気持ちの重さが伝わってしまいそうだから。
チャンミンはしゃがんで俯いたままで、その姿がとても小さく見える。
ゆっくり。ゆっくりでいいから、こっちを向いて、チャンミン。


「…っ、だからぁ~。チャンミナが全然傍に来ないし…、、俺だけ、……ごめん、、俺拗ねて嫌な態度取りました。チャンミナごめん」


なんかちょっと何言ってるのか分かんない……。


「あっそ、……だいたい分かった」

「え!?」

「何すか」

「いや…そっか。良かった……」


チャンミンって凄い。俺ちゃんと言えてる気全然しなかったんだけど。
ちらっと向いてくれたチャンミンは不機嫌そのものだったけど、どうなんだろう。

呆れた?
納得できない?

君の本心が知りたい


「じゃあ…、セルカ撮ろうか?」

「うん。ひとまずコート脱ごうよ」


事前に暖められた空間は、シャツ一枚でも寒さを感じない。二人にしては広すぎる部屋の中で、じゃあ窓際で!って言うチャンミンを見て、やっと昨日のやり直しができた気がしてほっとした。


「どう、夜景写ってる?」

「うーん、写ってないけどいいや、撮るよー?」

「あんま意味なくないか?俺撮ってあげるからチャンミナ写りな?そしたら夜景も少しは写るだろ?」

「これでいいっす」


思考回路がよく分からないけど、ほぼ二人の顔しか写ってない画像でチャンミンはオッケーを出した。微かに口角を上げたチャンミンを盗み見て、ますます調子に乗っちゃう俺。


「で!俺チャンミナのこと思いやれてなかったなと思って。だから今からはチャンミナの好きなことやろう!せっかくだからニューヨーク楽しもう?会場戻るの朝とかでもいいか?」

「まあ…」

「よし、じゃあ何するか?何でもいいよ、車回してもらってマネヒョンとどっか行くか?クラブとか?それとも夜景見に行くか?」

「うーん、……。……僕部屋に居たいから二人でトランプでもしたい…」

「は?飛行機でも宿舎でもできるだろ?部屋にいたら変わんないだろ?」

「ホテルの部屋でも立派にニューヨークでしょ。だからこれでいいんだって、ニューヨークでトランプ、いいじゃないっすか」

「あ、そういうこと……。うん、じゃあやるか♪」


俺は観光地とか外でこそだと思ってた。だけどチャンミンは中でも外でも関係ない、ちゃんとニューヨークだって言い張る。確かに。


「ただし、、」

「ん?」

「せっかくなんで、負けたらNY記念仕様の罰ゲームしよ」

「……へ」

「ね?ユノ♪」

「……」


こいつ分かっててやってるだろ……

顎をふるふる横に動かしながら、大きくて綺麗な目と口をむーって膨れっ面にする顔が可愛いって。さすがチェガン・チャンミン。


敵うはずがない……



















「…っ、………!!!!」

「ふぬははははははっ!!」

「…ぃたぁーーーーっっ……」

「あははははっ!ユノ大丈夫?ぷ」


部屋の中心に陣取られた大きなレザーソファーで、俺はのたうち回って、チャンミンは腹抱えて大笑いした。もがく程の痛さが手首を襲ってなかなか引いてくれない。恐る恐る見ると、赤く腫れ上がってる。その痕をチャンミンも確認して、またさらに爆笑される。


「痛い!!痛いチャンミナ!」

「シッペなんて痛くしないと罰ゲームにならないじゃん♪」

「人差し指と中指だけじゃない!拳の所も当たったわ!!」

「あ、すいませ~ん♪」

「……カードきれ。次絶対勝つ……」

「いや~、ニューヨークで最高の思い出作れて僕幸せで~す♪」

「……勝つ」


チャンミンご所望のババ抜きが始まって、なぜか負け続けた。罰ゲームはこれまたチャンミンの希望するシッペで、容赦がないから痛くて仕方ない。
だから次こそはって思っても、やっぱり負けた。チャンミンのニヤニヤ笑いが恐い。。


「……罰ゲームって持ち越し、、できる…?」

「……十回までっすよ♪」


ドキドキが止まらない。勝負の世界は『奥』じゃなくて『痛みが深い』。
それでもストレートでシッペの回数が膨らんでいって、十回分に達した時軽く絶望した。
神様とチャンミン、ひどい。逃げたい。


「じゃあ、そろそろシャワーも浴びたいんで、さっさとやるよー♪」

「……っ、お前!あれだろ!!やっぱ怒ってるんだろ!」

「はいー?」

「俺が無視したことまだ根に持ってるんだろ!謝ったのに!」

「……。……十回やるよー」


血も涙もない。でもまあ、楽しいから我慢するか。。
一応利き手じゃない右手首に、これから振り下ろされるチャンミンの指が添えられて、気遣いは感じられるから。


「……あんたねぇ、、」

「ん?」

「僕が、どれだけ……」

「うん?…っ、たぁ!!!」



一回目のシッペから重い痛み。



「ユノが怒ったと思って!」

「え?……っ!!!」



二回目は痛みの上に痛みが重なって本気で痛い。



「恐かったか分かるか!?」

「いたた……っ、!!」



三回目には熱さまで出てきた。半端じゃない。



「拗ねてただって?じゃあ、早く言ってよ!!」

「……っつー…!!!言えるかっ」



四回目も熱くて痺れてくる。



「僕は!!あんたに捨てられたかと思って!!」

「はあ!!?」



五回目はなんかもうよく感じない。
チャンミンが飛んでもないこと言い出してる。



「恐くて!!」

「……チャ、」



六回目のシッペは綺麗に乾いた音が鳴った。



「恐くて!!!」

「………」



七回目を数えたのはチャンミンが泣き出したから。



「僕にはもうユノしかいないのに!!」



八回目を振り上げたチャンミンの手を取って、唇を奪いながら二人でソファーに沈んだ。トランプカードが数枚舞い上がって、ただ、落ちた。



「……っ、あと三回!!!」

「……あと三回は殴っていいよ、」



声を出さずに涙を流すチャンミンに、俺は本気で殴られるべきだと思った。だけどやっぱりチャンミンは俺を許す。

チャンミンの両手に下から顔を挟まれて。そっと。
そっと。とてつもなく大切なものに口付けするようなキスを返されて、泣きたくなった。

俺の欲しかった激しいチャンミン。
激しくて棘があって、綺麗なチャンミン。
でも本当は優しくて甘いチャンミン。
遠かったり近かったり、訳が分からない。訳が分からないくらい、夢中。俺の方がチャンミンしかいないのに。


「チャンミナが好き。もう俺の全部だから。俺から別れることは絶対ない。好き、チャンミナ好き。もっとキスしたい」


耳まで赤く、眉を八の字にして笑うチャンミンが綺麗で、その苦しそうな微笑みが綺麗な花みたい。涙の雫を携えた、咲き誇る薔薇の花。むせかえりそうな衝動に、声をあげて叫び出したい。張り裂けそうなんだ、もう。

触れる唇はいつも通り柔らかいけど震えてた。その儚さにぞっとして、もしかして逃げられて捨てられるのは俺の方なんじゃないかって焦燥感に駆られて。
チャンミンをソファーに埋め込むほど強く押し潰して、捕らえた。

 
「……重…っ、どいて」

「……もう会場戻らないって約束するんならどける……」

「仕方ないなぁ……」


そうしてやっぱり俺のワガママを笑いながらまた許すチャンミンの底無し加減に、「絶対離してなんかやれない。ごめんな……」って、心の中でそっと謝った。

























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