片割れ chap.5 #1















僕たちは

ひたすら

溺れていく












___C.side___







僕は大都市ソウルで
生まれ育ちました


人には水のように冷たいと言われます
冷静だってことですね

昔は周りに対して
常に疎外感を感じる子供でした

ルックスには自信がありました


ただ、それだけです


中学生の時、
スカウトで形だけのオーディションを受けて
芸能事務所へ入りました


歌がうまいと言われましたが
興味はなかったです
塾へ通う気持ちで練習生を始めました




そこでチョン・ユノに出会ったのです




人にも自分にも厳しく自信家で
印象は苦手でした

彼も含むTOHOSINKIというグループで
僕はすぐにデビューしました




それがユノとの始まりです





僕たちはどこまで

近付くことができるのでしょう




















スケートの披露曲がマイケル・ジャクソンに決まったと聞いて、僕は大賛成だった。

「ユノなら必ずできるよ!大変でしょうけど、ユノはやるって決めたらやり遂げる人だし。応援しますっ」

「そうだといいんだけどな♪できるだけ練習行きたいから宿舎にあんまり居れない日が続いちゃうけど」

「そういう理由なら全然オッケーですって。むしろ全面サポートします♪」

「あはははっ、ありがとう」


そうはいっても僕ができることなんて限られてた。ユノが怪我しないよう筋肉を解すマッサージをしたり、いくら時間がなくても友達や仲間との交流時間を割くユノに、空き時間は徹底的に休ませることしかできなかった。






だから収録当日、僕の方がかなり緊張してたと思う。観戦するだけのゲストだったのに。
ユノに、「見ててな。チャンミナに合図送るから♪」って言われてたけど、

















言われなくても釘付けになった。










スポットライトが点いた先に

マイケル・ジャクソンの衣装を纏ったユノが氷上でじっと座っていた。








流れ始めた曲に添うように


ゆっくりと 動き出す 










滑らかに 密やかに 


気がつくと足先は



大胆になって






スピンに
ジャンプに
ムーンウォーク





そして、













会場すべてを支配する


ユノ・ユノという圧倒的な存在感





















観客全員

あほみたいに口を開けて身を乗り出したまま








止まっている











隣に座って見ていたミノですら、目を見開いてユノの姿を追っている




僕の脳が一瞬だけこの周囲の景色を認識させてくれたけど






















あとはユノしか見えなかった




















「チャンミニヒョン!ユノヒョンすごかったですね!!」

「そうだね。ユノ…ヒョンが頑張ってるの見てたから、僕もなんか緊張しちゃったけど」

「チャンミニヒョン睨みつけるように顔が強張ってましたもん。でも分かりますよ、だってユノヒョン今まで滑ったこと遊びの一回しかなかったんでしょ!?そこからあそこまで踊るとか考えられないですよね。本当すごいっ、ユノヒョンって!」

「ああ、本当に格好良かったね」

「めちゃくちゃ格好良かったですよ!!しかもチャンミニヒョン、曲の途中でユノヒョンに指差しされてたでしょぉぉ~~……ああっ羨ましいっっ!!あんなんされたら男だって惚れちゃいますよ~いいなぁ~~~」

「……っ、ミノうるさいなー、騒ぎすぎっ」
















惚れるなんてもんじゃない







もう溺れてる











もう分かっちゃったんだ


こんな感情表せない










ユノが欲しい












僕はどうしたら


自信を持って




ユノの隣に居れるんだろう















___Y.side___











私は光州という田舎の都市で
生まれ育ちました


人には火のように熱いと言われます
情熱的だってことですね

昔は周りの子供より
常に目立つ騒がしい存在でした

踊りが好きになって
歌うことも好きになりました


とにかく必死で練習した記憶があります


中学生の時、家出同然で上京を試み、
公式のオーディションを受けて
ようやく芸能事務所に入りました

でも周りに同じような練習生がたくさんいて
衝撃でした



そこでシム・チャンミンに出会ったのです



やる気も見えずなぜか怯えていて
印象は苦手でした

彼も含むTOHOSINKIというグループで
私はやっとデビューすることができました



それがチャンミンとの始まりです





私たちはどこまで

近付くことができるのでしょう

























ケータリングを用意されてた。

喉が乾いてるから、ひとまずジュースを飲みたい


「ん」


横からストローを持った手が伸びてきた。それを取ってこぼれないようもう片方の手で支えてくれてるカップに挿して苺ジュースを飲んだ。


さて次は……キチンかな


キチンを取ってかぷっとそのまま食べる。
また横から、今度はナプキンを持った手が伸びてきて、それを受け取って脂のついた手を拭いた。

隣を見る。


「……チャンミナって」

「はい?」

「なんか魔法使いみたいに何でも出てくるな?」

「こうでもしないと、ユノはそのままガブガブ飲んでこぼして、脂まみれの手を服で拭くでしょう」

「予言者か、お前は。あははっ」

「当たり前のこと言ってるだけですよ」

「…そんなひどい?俺」

「ぷ……気付いてないのはある意味幸せかもね」


俺チャンミンいないとどうなっちゃうの?
宿舎出ようとしてたけど改めて考えるとちょっとコワイ……


「そう言えば明日って、ピンの撮影?雑誌のモデル」

「そうっすよ」

「お前最近ぐっと大人っぽくなったもんな、いい成長いい成長!」

「あざーっす♪女性モデルさんとの絡みある撮影なんですよ」

「……っ、良かったなぁ~!楽しそうな現場になりそうでっっっ」

「イエスイエス!」




めっちゃ嬉しそう、チャンミン

当たり前だよな、男だし
俺もそうだったもん

でも今はもう……





「チャンミナ~」

「何~?今日は輪をかけておしゃべりっすね」

「お前、この前キュヒョンが電話でドッキリ仕掛ける番組でやられたろ」

「あー!あれね!びっくりしましたよ。恐い人に脅されてるから来てくれって言われて。ドラマの撮影あったんですけど、もう少しで飛び出ていくとこでした、ははっ」



そこも気になるけど、そこじゃない



「……チャンミナその後なんて言った?」

「え?」

「ドッキリって分かって、司会に普段からお二人仲がいいんですか?って聞かれた時っ」

「…あー、キュヒョンは俺の男だって言いましたけど」

「……あと電話切る時は?」

「ええ?えーっと、あ、『サランヘ~♪』」

「……何それ」

「はい?大親友ってユノもよく知ってるじゃん」

「……もういい」

「…………あー、、くくっ、ユノって……けっこう心狭いっすね」

「…………っ」

「くくくっ…」






けっこうどころかガチガチに狭い

俺こんなんじゃなかったのに

嫉妬なんてしたことない





男でも女でもチャンミンの側に来ると内心焦ってる




早く俺の『覚悟』を見せなきゃって焦ってる
















数日後、宿舎に帰ってくると先に帰ってたチャンミンがシックなグレーのエプロンをつけてた。


「うおっ、何それ??」

「エプロン」

「まあ……」

「晩ご飯作ってみるんで食べてみてよ」

「うそ!?まじ!?すごいな!ありがとうっ」


キッチンを覗いた。












!!!!!




「チャンミナ~!!!待ってた!!!これっ!!!」

「ふふっ、そうっすか♪」


作りかけのカルボナーラにも飛びつきたかったけど、思いっきりチャンミンに飛びついた。






だってチャンミンがいい






「分かりましたから~。のびちゃうから作らせてっ。手は洗ってね!」


急いで洗面所で手を洗って、キッチンにいるチャンミンの後ろ姿を眺めてた。なんで急に作ってくれたのか分かんないけど、聞いて機嫌を損ねられるのが恐くて結局理由は聞かないまま、ただ眺めてた。







ゆっくりと丁寧に
形を均等に
具材を切っている



慣れない感じが伝わってきて……







パスタの茹で時間もしきりに気にしていて、チャンミンは右へ左へ。


料理って忙しいんだな







新しいフライパンを用意して、切った具材と卵とあと何か他にも入れて、その中に茹でたパスタを入れて。


種類がありすぎてついていけない…







迷うことなく次々と工程が進んでいくのに、
シンクにはだんだん鍋とかまな板とかボールとか洗い物が積み重なってきて……








どうしよう

胸がいっぱいで



痛い








ちゃんと笑顔で食べれますように





















もう分かっちゃってる


こんな感情今まで持ったことない







チャンミンが欲しい







体の中に取り込んで吸収したいくらい








もう


誰のことも考えないで




















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片割れ chap.4 おまけ②

(注意)実際のワインのインタビューがウソだったというお話なので、冗談が分かる方だけお願いします。パラレルですので……。

















___数年後___









たくさんのワインボトルを眺めていて、思わず口が滑った。


「『アルマヴィーヴァ』はありますか?」


……今も覚えてるもんだな、名前


「ございます、こちらへ」

「え!?ユノさんもワイン買いたいんですか?意外ですね?じゃあ、カメラさん。一緒について行きましょう!」


俺もワイン飲むけど、あんまイメージないんだろうな


「あはは、ちょっと見たくて」





カメラのまわる前で、店員さんがワインセラーから取り出して渡してくれた。


「あー……そう、これです…」







懐かしい……


いろんな思い出が一気に蘇ってくる



「…………」





この時はまだ、俺の一人相撲だったよな




一人で勝手に好きになって


困らせて諦めようとして


















「何か思い出ありますか?」









振り返ると、含み笑いのチャンミン



こいつ……!!





「いや、何もない。…えーっと、、親戚が昔TOHOSINKIで大きい賞を取った時にくれたワインで……っ、懐かしいなって」


インタビュアーさんの「いい思い出ですね!」って言うコメントに、ごめんなさいって心の中で謝った。







だって、ウソだから







宿舎へ戻って忘れないうちに声を発した。


「おい!お前ね~~~!!」

「ん、何?」

「さっきの!」

「うん」

「思い出あるもなにもないだろ?あんなの言えるわけないじゃん」

「ふふ……ごめんユノ!ちょっとイタズラした♪」

「びっくりするわ!ああ~良かった~うまく過ごせて…」

「僕もびっくりした!ユノがワインの銘柄覚えてるなんてっ」



「だって、お前……」







あれだけは本当に特別だから







「……そう言えばさ」



「はい」

「なんで料理作ってくれるようになったの?けっこう突然だったよな?」

「…ああ、気まぐれ」

「突然?」

「はい」




ふーん、そんなもんか?

チャンミンはときどき突拍子もないことするな?




「……でも」

「ん?」


「もう時効でしょうから……ひとつだけ言っていい、、ですか……」


「なに?」



「初めて料理を……カルボナーラを作って待ってた日、ユノが帰って来なくて、、その後僕パニックになっちゃったんです。……実はそれで、火傷したんです」

「え!!?そうなの!?」

「……はい、スヨンは見てましたけど。今思い出しても恥ずかしいです…」

「いや、全然恥ずかしいことないだろ!?なんで言わないんだお前。……ごめんな?俺知らなくて……」




「だって、言えませんよ……」







チャンミンはそれから黙りこくって、冷蔵庫からペットボトルを出して水を飲んだ。

相変わらずボトルに口をつけて飲まない。







所作が綺麗




空気が綺麗





もちろん見た目もだけど










飽きることない







「俺も……、お前の彼女が来たって勘違いしちゃった時だろう?何も恥ずかしいことないよ。俺もパニックになったって」


「自分から熱湯に腕突っ込んだんです」


「え?」









突然。








「……ユノが帰ってこなくて。凄まじい怒りが沸いてきちゃって。素手で用意してたパスタ鍋吹っ飛ばしました。その時材料も器具もゴミ袋に捨て去りました、アルマヴィーヴァも」




「…………」









「僕のこと、恐いですか?ちょっと頭おかしいですよね」




「…………」




「…………」






「お前って……」







「はい」









「ぞっとするほど綺麗だな」




「……は?」




「惚れ直すわ…。言えばいいじゃん、俺に。怒ってるって」


「ちょ、、話聞いてる!?てか言えるか!!」









今まで





そうやって黙って一人で傷ついて



言えない気持ちがいっぱいあったんだろ?










チャンミンは




一人でそっと溜め込んで


誰も責めない




綺麗な人













きっと今でさえ









「……ごめんな、俺鈍感だから。言ってくれないと分かんない時いっぱいある」


「別に……ユノのせいじゃない。僕が……素直に、言えないだけで…」






でもね




言わなくても分かる時もあるんだよ




この後きっとチャンミンは泣いてしまうから


精一杯明るくしよう









ずっと笑ってて



ねえ、チャンミン













「……あー思い出したら、、ちょっと興奮してきちゃった♪」



「は、は、はい~~~!?あんた本当頭おかしいんじゃないの?」


「だってさー♪アルマヴィーヴァ飲んだ誕生日、何したか覚えてる?」

「……あーあの変態プレイですか、覚えてますよ」

「ちょ、おまっ。変態って~!」

「だって生クリームですよ?朝起きたらそこらへんめちゃくちゃでタオルもティッシュも散乱して大変でしたよ、カ・タ・ヅ・ケ、が!」

「懐かしいなぁ。今日やってみる?久々に♪」

「あほかっ」




顔を真っ赤にしてプリプリ怒るから


もう本当に可愛らしくて




チャンミンにゆっくり近付いて抱き締めた。


「じゃあ、普通のっ!普通のしよっ、チャンミン」

「そんな……優しく微笑んで名前呼ばないでよ。調子狂うし…断れません」




見つめ合って、柔らかいキスをする。






「本当に……きれい」





シャツのボタンを外して






「綺麗だな」


「……っ、もう、言わなくていいっ」







チャンミンをすり抜けて冷凍庫を開ける。






「よしっ、じゃあ……今日は苺チョコアイスで代用…う!!!!」




股間にチャンミンの膝が飛んできて、意識が飛びそうになった。


遠くでチャンミンの笑い声。









あ~懐かし

あ~幸せ♪












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片割れ chap.4 おまけ①







「お疲れ様でーす!これで撮影終了です、ありがとうございました。ユノさん、チャンミンさん」

「お疲れ様です」

「お疲れ様です、本当にありがとうございました。次回もまた宜しくお願いします」





東京の撮影場。
雑誌の撮影で、TOHOSINKIが今回の表紙。

俺は韓国から日本に来て、まだアシスタントの身だけど精一杯頑張った。



だって……あのTOHOSINKIのユノ・ユノが目の前に!!!昔ダンスをアマチュアでやってた頃から憧れてた。

チャンミンも可愛い男の子だけど、やっぱりあの物凄いダンスを踊るユノに目を奪われた。




男も惚れる男だ、ユノ・ユノは!







ユノが俺の近くに!チャンス!!



「ぁあ、あの、、ユノさん!!!お疲れ様でした!!」

「お疲れ様です、今日はありがとうございました」

「僕留学生なんですけど、またご一緒にお仕事できるよう僕も頑張ります!」

「そうですか!僕も頑張ります」




「ユーノー」

「え?」


チャンミンも寄ってきた!
ザ・芸能人だ、ラッキー!
昔からみてるけど、チャンミンも格好良いというか美人になったなー


「やっぱこの前から気になってたお店行きましょうよ、高そうだけど行きたいっす」

「うーん、でも最近お前食費使い過ぎだろ?」



「……だめ??」





!!!

ひぃ~~~っ!!何、その上目遣いっ!!!俺がドキドキする…!!!

や、やばい……チャンミン可愛すぎる。。




「うーん、でもなぁ。ラーメンにしない?日本だし」


よ、よくこのビーム受けてユノも普通でいれるな……
男の俺でもときめいちゃってるよ…や、やっぱ長年一緒にいるとそういうもんなんだな…


「えーうーん。じゃあ来月なんとか我慢しますから」

「あー、じゃあいっか。チャンミナの行きたい店行こうか」

「イエス☆」




はぁ、ユノ優しいなぁ

お兄ちゃんって感じするわ!甘やかしたい弟なんだな、チャンミンは

やっぱ昔と変わらず可愛いんだろうな






「あ、チャンミナ~さっきのインタビューのアレ、、なんだけど…」

「アレって?」

「今度オフできたら、本当にスノボ一緒に行こう?絶対楽しいって!」

「だからもう雪残ってないし、僕は行かないです」

「そうだった!あ、映画だ映画。そっち!」

「だっからぁ~、僕は嫌です。あんたといたら目立って仕方ない」

「あ~まあ……はは」

「僕は一人で家でのんびりしたいっす。最近ずっと誰かさんが宿舎帰ってきてなかったですからね~。一人に慣れたんです、一人最高!」

「……はは、は……」




なんか……いきなりチャンミンがチェガン・チャンミンに…

もっとユノに優しくしてあげて?涙




「え、、っと。じゃあさ、長い目で!!前のラジオで言ったやつ。ギリシャ!いつかでいいからギリシャ行こう♪俺の夢なんだ、チャンミナと行くの♪♪」




ユ、ユノもくじけないな、、

てか、あのカリスマユノはどこ?涙





「だぁーかぁーらぁー!ギリシャは新婚旅行とかで行くとこでしょうが。僕の言ったことユノはもう覚えてないんですか?お?」

「言ってみた、、だけ」





なんか……、、

かかあ天下、、みたい、かな





「そんなことより早くお店行きましょ♪僕おなかすいちゃったー」

「はーいよ♪」



そのままユノとチャンミンは控え室へ消えて行った。


「…………」







でもなぁー。。




チャンミン、言葉はめっちゃ冷たいけど、顔真っ赤にしてニヤニヤしてんだよなぁ


ユノも言葉ではフルボッコにされてるけど、ずっと笑ってるし……

若干ひきつってたけど!笑





俺はダンスのこととカメラの被写体のことしか分からないけど……





いい感じだな、この二人








見つめ合ったりはしないけど、


ずっとどちらかがどちらかを

必ず見てるんだよな





この二人
















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片割れ chap.4 #11









手離す意識の中で思ったんだ


もう


闘うしかないって
























イッた後、少し気を失ってたんだと思う。気がついたら、汗だくの身体もクリームと精液でぐちゃぐちゃだった陰部もすっきりしてた。ユノヒョンが拭いてくれたみたいだった。裸のままだけど、毛布が掛かってる。


「………、ノ、ヒョ……」

「あ、……大丈夫か?」

「……ぁぃ」

「あいって、、お前可愛すぎ……ふ」


部屋の中はローライトの照明が眩しいくらいだった。まだ夜中みたいだ。

ソファーの肘掛けに頭を乗せていた。天井をただ眺めた。

ユノヒョンはソファーの下に毛布にくるまって座っている。僕の頭から一番近いところで。


「……ぁの……」


僕の声は掠れてた。叫びまくった証拠だ。


「うん……」

「……身体、拭いてくれたんですね、、すいません……」

「いや、いいよ。これくらい……」











八年だ



八年一緒に暮らして初めてこうなった


前のヌき合いなんか比じゃない





本気でユノヒョンを感じた







「チャン、ミナ……」

「……はい」

「あの…………、、ごめんな」

「……何が?」

「俺…のこと、好きでもないのに。こんなことさせて……」

















この感情は……表せない







恋とか愛とか、




そんなナマヌルイものじゃないんだ












「別に。……大丈夫ですよ…」

「大丈夫ってお前…男同士で嫌だろ?抑えてたつもりなんだけど……俺もうチャンミナに夢中になっちゃって、、自分が、恐いんだ…………」






もっと僕に夢中になればいい




誰も見ないで








僕だけでいい






「夢中って……はは。僕そんなに魅力的っすか?何か光るものがあるんでしょうか
、ふふ」

「笑い事じゃないんだよチャンミナ……。俺もう本当ヤバい……。早く、……お前と別に暮らさなきゃ…」


ユノヒョンはうなだれて、とても小さく見えた。









ヒョンなのに

男なのに

メンバーなのに

ユノ・ユノなのに




確かに問題は山積みだ













でも……













「そうですね。出てくなら早く出てってくれませんか?僕にも都合が色々ありますし」

「そうだよな…、明日マネヒョンにすぐ相談するから。もちろん決まるまでどっかホテルに寝泊まりするからチャンミナは今まで通りここ使って?」

「そんな女の子扱い止めて下さいよ。僕は男ですよ」

「違うって!!チャンミナのことそんな風に思ってない。男だけどチャンミナだから。……好きだから、大事にしたいんだ」

「あんたねー、僕のこと好きだとか大事にしたいって言いますけど、本当に僕のこと考えてくれてますか?今日もこんなエロいこと一緒にやるだけやって、宿舎を出て行くって言う。僕は何なの?今後僕がもしヒョンの気持ちを受け入れたら、あんたまた最もらしい理由作って逃げるんじゃないですか?僕はどうなりますか?お!?」



「それは……」


「はい」

「そこまで考えてなかった……」

「そうでしょう?」

「……はい。チャンミナ、、ごめんなさい」

「気持ちばっかり押しつけてきて。覚悟が足りないんですよ、ヒョンは」

「確かに……すいません」












男同士なんて有り得ない、気持ち悪い







そんなのじゃない














ユノヒョンだから






この人だから












「……僕もです。覚悟できてないんです、まだ。自分に自信がなくて。だからおかしな事やり出しちゃったりしたんだな、僕。これからどうしたらいいのか、、仕事か?人間力あげるとか?ゲームはしていいよね?」

「……チャンミナ、それ、、独り言…?」

「違う。自己分析」

「あ、はい……」






ユノヒョンって……甘くてかわいい人

僕に丸め込まれたり

とてつもなく優しい





なのにアノ時はすごく強引で力強い



ステージ上のヒョンに似てる








僕は逆。








普段は強気に出れるけど


いざって時は奥手になる










ユノヒョンの強引さがないと




あんな自分知らなかった



































懐かしい匂いがして感じたんだ







あの本能だけの自分が






僕の中の



ホントウノカタチなんだって





















ユノヒョンはどうですか?





















「とりあえず、、ヒョンもソファーの上きて。冷えて寒いでしょ」

「あ、うん……」


ユノヒョンが隣に寝れるスペースを作った。ヒョンはそこにおずおず入ってきた。狭いソファーで膝を曲げ合って丸まって、二人一緒に二枚の毛布をぐるぐる巻き付けた。お互い裸だったけど、服を着る気になんてなれない。










だって、心地いい




恥ずかしかったけど






だから目を瞑ったまま、目の前で呼吸をしているユノヒョンに喋りかけた。




「ヒョン……」


「うん」




「……僕を、…覚悟させて欲しいんです。もしユノヒョンとそういう関係になるなら、、さすがに分かってると思いますけど…………半端には付き合えないっすよ……」



「……チャン、ミナ……」


「見せて下さい。ヒョンの、覚悟を」

「……分かった、見せる。絶対見せるから!」

「ふふ……具体的に何を見せてくれるっていうんです?」

「分かんないけど…、とにかく何かを見せるよ」

「ふふふ…期待しないで見てますよ」

「……チャンミナ」

「はい」

「俺のこと、見ててな?」

「はい。僕も……自分に自信をつけますから…ちょっと見てて下さい」

「俺はずっと見てる」



「あはは、そうっすか。じゃあ、ですね。お願いなんです、けど」




「うん?」



























「これから……『ユノ』って、、呼ばせてもらっていいですか?」


























男とか女とか



年上とか年下とか







そんなの関係ない




この人の隣に立てるように
















「全然いいよ。むしろそっちがいい」




「……ああ、っぽいですね~。下が反応しましたね、今」


「!!おまっ!!ああ~~~イく時、チャンミナあんな可愛かったのにぃぃ~っ!」

「そ、そ、そそ…んなん知らねーですよ!! !もう寝る!!明日移動日だ!寝る!!」



「待って待って!!ちょっとこれだけ言わせて」


「もう~なんですかね~っ!!」


















「チャンミンが好き」

















『チャンミン』















「……どうも」

「あれ、今お前も反応した?」


僕は耐えきれなくてユノのモノを膝で蹴った。


「う!!!!」


ユノの悶絶してる姿を笑いながら見て眠った。





















なんでだろう……






名前で痺れるなんておかしいかな?




恥ずかしくてやっぱり僕は言えない















↓ここまで読んで頂いて本当にありがとうございました。ブログ村30位あたりをウロチョロしてます。順位ではないんですが、皆様がポチっと応援して下さって、より多くの方に読んで頂いてるみたいで。それが嬉しいんです。ありがとうございます。
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楽しんで頂けてますか?

片割れ chap.4 #10

(注意)ごめんなさい、内容は薄いですがほぼほぼBL表現です。ホミンだと思います。注意お願います。






















僕の欲求は


ユノヒョンだ



ユノヒョンが足りたい





近付きたい


もっともっと
























言っちゃった……





ユノヒョンの手にどんどん高められて



理性が一瞬吹っ飛んだ






どうしよう……恥ずかしい……


イキそう、ヤバい







「チャンミナ」


突然ヒョンの手が僕のモノから離れた。


「ヒョ…?」

「もっと近寄って」


膝小僧がぶつかり合ってこれ以上は無理。


「ぇ……どう…」

「足開いて」


ヒョンに僕の胡座を組んでいた足を外され太股を抱えられて体まるごと引き寄せられた。


「ちょ……」

「俺の腰に足巻き付けて。腕も、俺の首にまわして」


ユノヒョンと僕の反り上がったモノ同士が触れ合って…すごく不埒(ふらち)だ。


「これ……っ、恥ずかしい、って……」

「いいから。感じて、俺を」



「!あっ!!……っっ」


ユノヒョンは二本の竿を両手で包み込んでシゴき出した。








何これ



恥ずかしい
恥ずかしい



何これ



腕と足で抱きついて、ヒョンの鎖骨に顔を埋めた。






ユノヒョンで感じてる




気持ちいい
気持ちいい




もっともっと近付きたい




けど

恥ずかしい





「チャンミナ、、俺見て」

「……っ、……んんっ、…」






無理無理無理無理



恥ずかしい!!






絶対見れない。

僕はできるだけ小さくなって、ひたすらヒョンの首筋に隠れ続けた。









「…ちょっと待ってな」


ユノヒョンは僕を抱えたまま少し体を傾けて、片方の腕をローテーブルに伸ばす。


「ユ……?」


そのまま掌で残っていたケーキの生クリームをすくい取って、体勢を元に戻した。両手で揉んでユノヒョンの手はクリームまみれ。

言われなくても何に使うか分かった。分かって興奮してる僕がいることも分かった。


「ヒョン!」


生クリームでベタベタになったユノヒョンの手がまた二本の竿に添えられる。













こんなやらしいユノヒョン知らない













「俺を見て、、チャンミナ」


「……っ、無理…」







ぬるぬるの白い手とヒョンのモノが僕のモノを数回シゴき出して、


「……はぁあっ!」

「見て」


止まる。







また同じように数回シゴかれて、


「あっあ!」


止まった。










もう……訳が分からない……







意識が、、飛びそう…………





















「チャンミナ……」








甘やかで














「見ろ 」











逆らえない


















ユノヒョンを見た。






羞恥心が飛んだ



理性が飛んだ









僕の前にはユノヒョンがいた。








ユノヒョンだ






「ずっと見てて」




ユノヒョンの舌が

口の中に入ってきて舌を絡め取られて



ユノヒョンの手の中で

ユノヒョンと僕のモノがぬるぬる擦り合って





見つめて合って

見つめて合って




ユノヒョンでいっぱいになって





舌を出して吸われて吸って出して

ひたすら舐め合いながら



「はっ…んん、ヒョン……だめ!…イきそぉ……っ」

「……ん、……もう、、少し」

「……っぁ、、も、だめ!!ヒョン、でイく……っ、ユノヒョンでイク!!」

「……っ、、いいよ……チャンミナ」



「……イ、くぅ、、、ぁあ…っ!!」







僕はヒョンと見つめ合いながらイった。










恥もくそもない


本能だけ






はしたない言葉を吠え叫んで




僕はめちゃくちゃになった















なのに










昔から知ってたような


なんだか懐かしい匂いがした
















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おひげさん。






目を覚ますと朝日は完全に上りきっていた。

スマホを見る。


「あ……もう、8時?」


そろそろ起きないと


「ねぇ、ユノ。起きて、もう起きないと」

「ん、ん……。おはよ、まだ時間、ある……?」

「ないね」


隣に寝てるユノを起こしたい。けどユノは顔を枕に押し付けて足をバタバタさせた。


「そっかぁ~……くそっ。じゃあ、はいっ」


目をつむったまま僕の方に口をとがらせてきた。


「……もうっ、これで起きてよ?」


僕はむきゅっとユノの口にキスをした。

お目覚めのキス



寝起きのキスはあまり好きじゃない……


「もう、、いいよね?さ、起きよ」

「チャンミン、もう一回♪」

「……」


したくない


「……チャンドル?」

「……僕、、エステ行こうかな」

「へ~?」


ユノがやっと目を開けた。


「綺麗だよ?」

「いや、、なんか、、男性用の脱毛とかあるらしいよ、最近」

「はぁ。で?」


僕は恥ずかしくなって顎を手で隠した。


「……ヒゲ、が」

「うん」

「気に、なるから……。永久脱毛したい」

「ええ!?あははっ、男のくせに変なの!」


ユノはゴロゴロ転がりながら笑う。

腹立つ……


「……っ、あんたのせいだ!」


転がるユノに思いっきり足蹴りを喰らわせた。


「……ったぁぁぁ!おい、おまっ……いてぇーわぁ。なんで俺のせいなの~…」


ユノはまた枕に頭を押し付けて、足をバタバタさせた。

スタートに戻る。


「……これですよ」


ユノの額にキス。ユノが顔を上げる。


「なに?」

「僕のヒゲが……あたって痛いでしょ?」

「……俺のヒゲもあたるから痛いか?」

「ユノのはいいんです、男らしくて。なんて言うか、、ユノに僕のがあたるのが……恥ずかしくて」

「えっと……なんで?」

「よく分かんないけど。ユノもツルツルの方が触った時気持ちいいでしょ?」

「ごめん、気にしてなかった……そこらへん、正直どうでもいいって言うか……」

「……」


悩んでる自分にうんざりする。
ユノは僕の悩みなんて理解できない。


「……チャンミン」

「なに」

「好きだよ」

「……」

「チャンミンが好きなんだ」

「分かりましたって…」

「好き」

「……しつこいなー、もう」

「好きでどうしようもないよ、俺」

「はぁ」

「俺めんどくさい?別れたくなる時ある?」

「は?ちょ……何、突然!?」

「これが俺の悩み。俺はどうでもいいと思ってるけど、、チャンミンが俺の悩みくらい悩んでて、どうしてもやりたいって言うなら、やっていいんじゃん?脱毛?」


悩んでた自分にうんざりした。
ユノは僕の悩みなんてすぐ消し去る。


「ユノ……」

「ん?」

「キスしていい?キス、したい……」

「お前って意外と鈍いなー」

「もう、何」

「そろそろ遅刻」

「!!!ヤバ!!」


スマホで時刻を確認。

ギリギリ間に合う。


「ユノ!行きま」


ユノの両手が顔を挟んできて、ちゅーって長いキスをした。


「キスしていいかなんて聞くな。まだ、好きって気持ちがちゃんと伝わってないのかもって、不安になるんだ……」














↓爽やかな朝に。おはようございます。
SS
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片割れ chap.4 #9

(注意)BL表現が少し出てきます。注意して下さい。












「……なぜ?」




チャンミンが無表情で聞いてきた。もっと驚いたり喜んだりするのかと思ったのに。

みっともないけど、、言うしかない……


「もう、再始動して軌道に乗れたし。プロ意識も高まったし。俺たちきっとうまくいくよ」

「当たり前でしょ」

「この勢いを、削ぎたくないんだ」

「だから宿舎を出るって、全然意味が分かりません」

「だから……俺、の気持ちが……活動の邪魔をしそうで嫌なんだって……」

「……ヒョンの気持ちって?」

「いや……だから……俺、、チャンミナが好きだから。お前を困らせたくないんだ」

「別に困ってない。今だって一緒に飲んでるじゃないすか」

「はあ、そうなんだけどさ……」

「……マネヒョンには、言ったんすか?」

「いや、まだ」

「送迎とか別々だと困るのはマネヒョンの方ですよ」

「あぁ、確かに……。あ、でも俺部屋散らかしちゃうし」

「そんなのお互い自室ができたんだから気にならなくなりましたよ。自分の部屋で思う存分散らかして下さい」

「あぁ、確かに……」


チャンミンにはのらりくらりとかわされる。
でもチャンミンが泣いて苦しんでるのはやっぱり俺のせいだと思うんだ。

どう言えば穏便に宿舎を出れるんだろう。


「てか、そんな事言ってる場合じゃないんですよね?僕の誕生日ですし」

「あ、まあ。そうだな!」


そうだ、チャンミンの誕生日。


とにかく今日は笑って過ごそう

宿舎を出たいことは伝えたから、後は後日またマネヒョンも含めて話し合えばいい













ぺちょ





「へ?」



鼻に生クリーム。





「ぷ……ユノヒョン、間抜けな顔でもカッコいいですね♪」

「おーまーえーなぁ~!」


掌でふき取ってそれを舐めた。隣を見ると、チャンミンが右手の人差し指と中指を立ててクリームを張り付いたままケタケタ笑い続けてる。


「チャンミナにもつける!」

「いやいやいや!僕にはワインがありますんで!」


チャンミンが左手でグラスの中のアルマヴィーヴァを飲み干した。


名前覚えたちゃった♪










「ヒョン、僕の指も舐めて」






突然。

















「……はあ~?何言ってんだお前、王様か!」








ドキッとしたのを隠して笑いに持っていこうとした。










だけどチャンミンは困ったような顔で



微笑みながら頼んでくるから

















「お願い、ユノヒョン……」












チャンミンの右手を掴んで二本の指にしゃぶりついて、それからチャンミンの唇に吸いついた。


















ほら見ろ







俺もう

チャンミンの側にいるとこうなっちゃうんだ







もっともっと近付きたくて









お前が狂ってるんじゃない



俺が狂ってるんだ



























「ヒョ……ン…っ、ふ……」




まずいまずいまずいまずいまずい……




止めなきゃいけないのに舌をチャンミンの口の中いっぱいに挿し込んで、抜いて、上唇を吸って下唇を吸って、また舌を入れてチャンミンの舌に絡めた。




止めなきゃ







何か、、冷静になれるものは……







『チャンミンガカワイソウ』






ヒチョルの声が頭によみがえって、


「……!」


やっとチャンミンを離せた。





「……ごめん!!」

「……謝んないで下さいよ。親愛のキスでしょ?」




お前はそうだけど俺のは絶対違う





「……俺やっぱ早めに宿舎出てかないと」






自分が恐い






「ユノヒョン、もしかして……興奮した?」





当たり前だ!



俺、あの日から何回も

チャンミンのこと考えてヌいてる





「……っ、ウルサいなぁー、お前も生理現象って言ってたじゃん。仕方ないの!」

「ヒョン」

「なに!」

「……大丈夫です。僕もう、大丈夫ですよ」

「だから何が!」



早くこの場から離れないと



とりあえず用はないけどキッチンへ行こうと腰を上げかけた。ら、チャンミンがトレーナーの裾を引っ張って、立ち上がれない。



「もう恐くないですから」

「へ?何もう。よく分かんないから、とりあえず……」



早くこの場から離れないと




とにかくキッチンに行きたい。キッチンの方へ顔を向けた。何の意味もないからひどく滑稽だったと思う。



「僕もヌきたい」

「……え」


振り向いてチャンミンの下半身を見ると、確かに膨れてた。





「またヌきっこしましょうよ、ヒョン」









やばいやばいやばい……






「おま……っ、欲求不満かよ!」








「そうですよ」


「…………」




















この甘い誘惑に 逆らえるはずがない






「……ど、こで?」








「この状態から移動すんのはさすがに恥ずかしいんで、、ここでしちゃいましょ……」





チャンミンは照明調節のリモコンでローライトにすると、ソファーの背もたれ部分にあるクッションをぶん投げた。ソファーに奥行きを作ると、後ろ向きになって上のパーカーとシャツ、下のスウェットとバクサーパンツ。全部全部脱いでいった。


彫刻のように均整のとれた……

うなじ

背中



太股

ふくろはぎ



陶器のように滑らかな肌



その真ん中に主張しているチャンミンの男の部分がチラチラ覗く。


「……寒くないか?大丈夫?」

「…あったかくなるでしょ、どうせ」


生まれたままの姿になったチャンミンはソファーの上で俺向きに胡座をかいて、頭を両手でガシガシ抱えたまま動かなくなった。



垂れた後頭部の間からマル見えの……


なんで、、男なのに……



「ユノヒョン……早く……」











逆らえない











俺も全部脱ぎ捨てて、チャンミンに向かい合うように胡座をかいた。お互いの膝小僧がこつこつ当たる。

チャンミンの顎を左手で上げて、目を瞑ったままのチャンミンにそっとキスを。右手でチャンミンの竿を握ってシゴき出した。


「んっ……ん、ぁ……」


すぐにチャンミンも俺のモノを掴んで動かし出した。



「…………っ、ぅ……」









もう俺本当に何やってるんだろう






チャンミンは俺を好きじゃない

こんなことしてたらチャンミンガカワイソウ







分かってるのに止められない




好きで


気持ちいい
気持ちいい



好きで


苦しい




もっと近付きたい





「……ん、ん、ん……」


チャンミンの高音が漏れる。


「チャン、ミナ……」

「……ぅ……は…ぁ……」


呼んでもチャンミンは俯いて目を瞑ったまま。




チャンミンはどんなコの事考えてるんだろう





聞いたら傷つく、けど

傷つかないとまたやっちゃいそう




これが最後って、俺決めたんだ




「おい……チャンミナ……」

「……ん、ん、……なに」

「ん……お前、今どんなコのこと考えて……ヤってんの? 」

「……ぅ…あほ…」




言わない



シゴいている手を少し強めに圧迫してリズミカルに上下した。


「……教えて……チャンミナ」

「うぅっ……はぁ…ん、、……や、だ」




言わない


その代わり、チャンミンのモノがさらに大きくなった。


「……チャンミナ……どんなコ?」

「……言、え、ない……」




言わない


カウパーもじわっと出てきた。


「ねえ……チャンミナ…」

「あ、、、ん……」


けっこう感じてきたのかも。俺のモノを握る力が弱くなってきた。


「お願い……答えて……チャンミナ」









チャンミンのカウパーを潤滑剤に亀頭を濡らして竿まで一気にシゴきあげる。











俺を傷付けてくれ




「……誰、のこと想像してる?」
















「ぁぁっ……っあ、ゆ!の!……ユ ノ、ヒョン…の、こと、っっぁ、は!」




































火が点いた











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片割れ chap.4 #8








ユノヒョンと誕生日の約束をしたあたりから

体と心の軽くなった僕は



キュヒョンに言われたことが
突然クリアに頭の中に入ってきた



確かにおかしい


なんかおかしい僕


すべてが非常識だ





気付いてなかった僕が恐い












ひとまず乾杯して。

ケーキを切り分けようとしたけど、「このまま食べた方が美味しい♪」ってユノヒョンの提案にのって、二人でホールケーキを食べ合った。

始めに苺を食べきった。

次にケーキの部分を食べる。




白くて甘い


ユノヒョンみたい






この人は純粋だ








「ヒョン……」

「ん?」

「その……」

「ん?」





言わなきゃ


言わなきゃこんな純粋な人の隣に立てない





「あの……すいませんでした。ヒョンの誕生日の時、夜中にスジュの宿舎までのりこんじゃって……非常識でした」

「……気にしない気にしない。心配してくれてたんだろ?ありがとうな。俺の方こそ結局追い返しちゃって悪かったよ。チャンミナの言う通り、一緒に帰れば良かったな。……できなくて、ごめんな?」


今は僕が謝る番なのに、ユノヒョンまで謝らないで欲しい。


「……あの……、あと……」

「え~まだあんの~??今日お前の誕生日だぞ?」


ユノヒョンが額を小突いてくる。


「いやそんなこと言ってる場合じゃないんすよ。謝りたいことがまだありまして……」

「なによ~?」

「えっと……じつ、は……」

「ん?」

「あの……、ユノヒョン宛に、今までたくさん女の人たちから、、連絡先とか手紙とかよく楽屋に置いてあったんですけど……」

「え、あ、そうなの?知らなかった」



「はい……あの、、、すいません。僕が、全部、捨ててたんです。本当にすいませんでした……」











恥ずかしい


悔しい


惨めだ


逃げ出したい





なんであんな事したんだろう






「……そうなんだ」

「すいませんでした。もう、絶対にしません……」






苦しい






「チャンミナ……」

「……」






苦しい






「……今日は、そんなこと言ってる場合じゃないだろ。チャンミナの誕生日センイル~♪」

「本当に……ごめんなさい。僕……狂っちゃったんでしょうか……」





自分が恐い




「あああ、もうっ!!泣くなって。笑え、チャンミナ。お前本当泣き虫になっちゃったな?」




泣き虫になったんじゃない

ユノヒョンなんだ



ユノヒョンの事になると僕は誰にも取られたくなくてバカになってアホになって頭がおかしくなるんだ





「チャンミナ?」

「はい……」

「……じゃあ、いいものあげる」


ユノヒョンはそう言うと、立ち上がってベランダの方に向かった。そのままベランダの扉を開けて、ガサゴソやってる。


「…………」


何が出てくるのか僕は見守るしかない。

ユノヒョンは予測不能だから。






ユノヒョンが手に袋を持って振り返った。


「……なんすか。そのゴミ袋は」

「誕生日プレゼントをゴミ袋に入れる俺のセンスに惚れそうだろ??」

「わーさすがー……」





ありがとうございます

アホらしくて泣き止みました





ヒョンはお得意の変な小躍りをしながら僕に近付いてくる。笑える。踊りながら足のつま先を壁の角にぶつけたけど、それでも悶絶しながら進んできた。笑いすぎてお腹が痛かった。


目の前まで来ると、いきなりひざまずいて、僕の膝にゴミ袋をそっと置いた。


形と重さで中身はワインボトル?









「あげる」









袋を覗いてラベルを見た。



「!!!!!……なんで!?」






なんで?









「あの時、料理と一緒にこれ飲もうとしてた?結局できないままだったから……、今日飲も?」











だめだ、これ






キザ過ぎるだろ、これ








鼻水出ちゃった






嗚咽まで出そう




「ぅ……こ、れは……」



「俺、ゴミ袋に全部入ってたからパスタに入れるんだって勘違いしてたわ。カルボナーラまでは作れなくて、ごめんな?」








当たり前です!

僕だって何回も練習したんだ









ユノヒョンが笑いながら僕の顔を服の袖で拭いた。



「『アルマヴィーヴァ』で正解?」



「……っ、もともと、僕が選んで、……買ったんです!」

「あはは~そうそう!だから誕生日プレゼントにはなんないな?」





素直に言えなくて……ごめんなさい





「誕生日プレゼントなんて、、もういりませんよ……毎年くるし。お互い面倒っす」

「そうだな……ははは。よしっ飲もう」










もうこれ以上の誕生日プレゼントなんて


一生ないと思う

















オープナーとワイングラスを出してきて、ボトルの栓を丁寧に開ける。

改めて乾杯した。


「んー!美味しい!温度もちょうどいい~飲み頃じゃないですか~」

「美味しい!良かった良かった~♪」


赤ワインは常温より少し冷やすくらいがベストだけど、冷蔵庫なんかに入れてない所に知識の端が見える。


「……アルマヴィーヴァは、、覚えてたんですか?」

「いや、本当にうろ覚え。あの時もゴミ袋越しに見えてただけだし」

「ですよね」

「『アル~』何とかって赤ワインで、記号みたいな模様がぽつぽつあるラベルしか分かんなかったんだ。それで俺の友達でソムリエの奴に頼んで、それっぽいワインを全部持って来て貰ってー、あとは俺の記憶との闘い!」

「なるほど~。それはユノヒョンよりもそのお友達が凄いですねー、ワインなんて星の数ほどありますよ」

「チャンミナ~……ひどっ」

「あははっ!嘘です嘘です!ヒョンも凄いです!」




こんなに嬉しいことってない







「チャンミナ……あのさ」

「はい?」

「俺も話があるんだ」

「はいはい、美味しいワインもあるし何でも聴きますよ♪」



「俺さ」






ほら


この人はまた








「宿舎出るわ」










無意識の駆け引きをするから





「……なぜ?」












僕の狂気がまた起きる















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片割れ chap.4 #7







___Y.side___






好きなコにプロポーズするなら

絶対ロマンチックにやりたい



ライブ会場でそのコに向かって愛を叫んだりとかラジオ番組をそのコのために作って告白したりとか







皆を証人にして


俺の変わらない気持ちを伝えたいんだ













チャンミンの誕生日。今日の仕事は生放送の歌番組で終了だから、あとは二人だけのお祝いが待ってる。



TOHOSINKIの出番がきた。

スタンバイして、音が始まる。




本当はもっとちゃんと伝えたいけど

これが今の俺の精一杯





踊り始める直前に全力で叫んだ。











「チャンミナ、センイルチュッカハンダーーッ!!!!」
















チャンミンが好きだよ

















「ちょっとーーー!!ヒョン~ッ!!!」

「チャンミナお疲れ~♪」

「ななな何を生放送で叫んでるんすか!!あ、あそこは『叫べ!』って言うとこでしょ!!」

「いいじゃん、別にー。今日お前の誕生日だし♪」

「よくねーー!!あああ”ぁ”ぁ”……、顔から火が出るほど恥ずかしいですよ~~……」


チャンミンって本当におもしろい。そんなしゃがみ込んで頭抱えるほど?


「せっかく……今日は格好良くキメようと頑張ってたのに……」

「あはーはーはー!!チャンミナはいつも格好良いよ~大丈夫♪」

「……僕、顔大丈夫でした?……ゆるんでませんでした?」


チャンミンの上目遣いって本当にかわいい。大きくて綺麗な目だから?下がり眉だから?


「顔?普通だろ?」

「はあぁぁぁ~、本っ当に有り得ないっすねー、ユノヒョンは!!」


なんかめちゃくちゃ怒らせたみたいけど、、まさか今日の約束断られないだろうな……


ドキドキする。


ひたすら溜め息を吐きながら、メイクを落として衣装から私服へ着替えて、帰り支度を進めるチャンミン。




……かなり怒ってる?


チャンミンの様子を横目で伺っているんだけど、チャンミンはずっと俯いたままで……どうなの、かな



「あー……チャンミナ」

「はい?」

「今日……やめとく?一緒に飲むの……」

「え…」

「…………」


だって怒ってるのに、無理強いさせたくない。お祝いしてチャンミンへの気持ちを諦めるってのは、俺の勝手。


今日の主役はチャンミンなんだ。



「……なん、でですか?」

「いや、、俺は誕生日だからすごくお祝いしたいけど、チャンミナが、無理に俺のやりたい事を汲み取ってくれてるのかなって、思って……」










はああぁぁぁ~~








またチャンミンの深い溜め息。世の中にこれほどコワイものはない。



特に今日は。。




「ユノヒョン何言ってるんすか、約束したじゃん、一緒に飲むって。別に僕は無理してませんし、この時間から一緒に飲める相手探すのなんて嫌ですよ」

「ああ、まあ……、そうだな」

「まったく……予め約束してきたり突然止めるかって言い出したり、、何の駆け引きかと思いましたよー」

「えー駆け引きなんかしてないよ、ただ本当にチャンミナのこと考えて言っただけだって。してないぞ、駆け引きなんて」

「無意識がさらにコワイっすねー、ふふふ」


チャンミンの笑い方って本当に上品。都会ッコだから?関係ないよな?


「……じゃあ、時間も遅いけど、軽く飲もうか?」

「イエス!うちへ帰りましょう、ヒョン」











マネヒョンに用意してもらっていた苺たっぷりのバースデーケーキを持って、俺たちは宿舎へ戻った。


「ただいまー」

「ただいまでーす」

「とりあえず、寝る準備だけ先にしちゃおうか」

「でっすね、僕先にシャワー使っていいすか?」

「いいよ」





よし



チャンミンがシャワーを浴びてる間にちょっとした準備を済ます。手に入れた物をそっと自室から持ち出して、袋に入れて、ベランダの外へ。あんま冷やさない方がいいらしいから、ちょうどいいと思う。


「ユノヒョーン、次シャワーどうぞ~」

「ほーい」




なんか俺、必死だな




そう気付いたらちょっと笑えた。



洗面所で上半身裸のチャンミンに「何笑ってんですかーヒョン~♪僕の体狙わないで下さいよ~?」って言われて。


さすがブラックマンネ、、

冗談にできないことを冗談にする


あーでもチャンミンらしいやって思えて、大笑いしながら俺は浴室に入ったんだけど、チャンミン特有の温度の高過ぎる熱いお湯がシャワー口から飛び出てきて笑いは雄叫びになっちゃった。



遠くの方で、チャンミンの馬鹿笑いが聞こえる。











最高の夜だ










今日で最後




今夜でお終い







困らせて怒らせて、今までごめん










ちゃんとしたヒョンに戻るから




チャンミンの笑顔見せて















忘れないから






















___C.side___








ユノヒョンが大騒ぎしながらシャワーを浴びてる間に、僕はケーキと、食べるためのフォークとナイフと小皿を出した。

ぬるめのお湯が好きなヒョンのために、僕が先にシャワーを使う時はいつも最後に温度設定を低くして浴室を出る。

さっきはわざと調節しなかった。

今日はなんだか悶えるほど恥ずかしくて、ついヒョンにイタズラしてる。






なんか僕、小学生みたいだな



そう気付いたらちょっと笑えた。



ビールと焼酎とおつまみとケーキもろもろをリビングのローテーブルに置いた。ユノヒョンがシャワーを浴び終わるまでリビングのソファーに座って、ゲームをして待った。






「それ何だっけ?」



突然後ろからヒョンの声がして我に返った。

集中しすぎた。


「『フィールドランナーズ』ですよ。ずっとやってるじゃない、僕」

「確かに。俺も夜はいないし、お前は空き時間ゲームばっかだし、久しぶりだな、こうやってちゃんと話せるの♪」


ユノヒョンは明るく言ったけど、僕は背筋が凍った。なんか前にもこういうのあった。


あれは………




「そういえば……」

「うん?」


ヒョンが僕の隣に座ってきた。ソファーが幾分か沈んだ。


「状況は今と違いますけど……去年の今頃も僕たちこういう感じでしたね」

「そうだっけ?」

「……そうっすよ」


僕がユノヒョンを無視して済州島に行ってしまった時だ。会話が途切れた時期。


「ああ!俺が済州島行った時か!」

「そうですよー、気付くのおっそいっすねー」

「そうそう、そうだな。あの時俺、とにかくお前に会いたくてさ。思わずチャンミナ追いかけていっちゃったよ」

「会いたくてって!応援にきてくれたんでしょ!」

「そうとも言う♪」


ヒョンは懐かしそうに笑う。本っ当にこの人は無意識にドキッとさせることを言う。


「お互い話し合って、あそこから本当に二人でやっていこうって決心できたんですよね?」

「そうそう!いっぱい話したな?……それでお前が俺のアホみたいな思いつきにのってくれて。本当にありがとう、チャンミナ」




ユノヒョンは僕にキスをした。

















「お誕生日おめでとう、チャンミナ」



「……あざーっす。さ、飲んで食べましょ」












ユノヒョン



たくさんたくさん



話をしましょう
















↓いつも来て下さってありがとうございます。お手数ですが、良かったらポッチンポッチンお願いします。なんか色々頑張れます。
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片割れ chap.4 #6








___C.side___






今日は僕の誕生日



誰よりも誇らしげに





あの人の隣に立ってみせる











___Make up.side___





メイクアップアーティストを舐めてはいけない。





「……チャンミン君、今日肌のコンディション絶好調じゃん……!!」


私もびっくりしたくらいの肌の変わり様。こういう時はだいたい恋人ができたり交際し出す時に現れやすい。


「あはは、いや別に普通ですよ」

「……もしかして、、誰かとお付き合いし出したとか!?」

「あはははは!!こんな忙しいのに恋愛なんて無理ですよー!」


確か、、に。

毎日違う撮影、違う場所、違う時間帯。TOHOSINKIのスケジュールは半端じゃない。普通はコンディションの悪さをカバーする所に私たちの技術が試される。


だけど……今日は……、、


「……この感じ、本当にいいね!今日は生番組の収録だけど、ゴマカシいらないから私としては助かりまーす♪」

「はははっ、じゃあまあ良かったですね。実は昨日むくれるのが恐くてアルコールも晩ご飯も抜いたんです。最近の主食は漢方薬、ははっ」

「えーっ!!今日思いっきりリミックスのフルバージョンで歌って踊るよね!?」


それはモデルがよくやるむくみ防止で、チャンミン君みたいな体力を使って歌う人には聞いたことがない。


「今日はラジオにセンイルファンミに……正直アホみたいに疲れてます」

「そうだ!今日お誕生日!!おめでとう!!」

「……ありがとございまーすー」

「あはは!出た出た、チャンミン節♪照れてる照れてる」

「…………っ」


すぐ赤くなっちゃう可愛いチャンミン君♪今日は誕生日だし気合入れて仕事したんだね。


「じゃあ、素敵な誕生日が向かえられるように~~……」






メイクのコンセプトは……そうだな









少年にも青年にも見えるような





だけど



男にも女にも見えないような







魅惑の24歳って どうかな









「よーし!私も今日一番で頑張っちゃうからねーー!!!」

「あ、それは素直に嬉しいです。よろしくお願いします」

「『それは』が余計だぁ!あははっ」






オッケー












誰もが息を飲むような



チェガン・チャンミンを皆に見せよう















___シウ(5歳).side___






初めてテレビ局に来た。

かっこいい人、きれいな人、いっぱいいる、すごいすごい!!


「ユンジャ、今日ごめんな~、バックパスまでもらって。どうしてもテレビ局行ってみたいってこの子がきかなくて……」

「あはは、全然大丈夫だよ!俺もこの前は色々ありがとう。欲しいものがやっと探せたよ!」

「お前の役にたてて良かったよ」


お父さんとピカイチかっこいいお兄さんがすわって話をしてる。トーホーシンキっていう人で友だちなんだ。


「シウ君って言うんだね?なんさい?」

「……五、です」


めちゃくちゃキレイなかお、すごい……!でも男らしい、かっこいいわ!!

なんか色々あそんでくれるんだけど、きんちょうする。


「もう、、いい!」

「あれ~?俺嫌われちゃった~!?」


そんなことないけどきんちょうする。


お父さんとトーホーシンキさんはまた話し始めた。



ぼくはテレビ局って一回来てみたかったから、ワクワクしてまわりをぐるっと見た。


みんな、しごとしてるね。

いそがしそう。

でもなんかキラキラしてる!





そしたら、人と人がたくさんいる中からびっくりするものが出てきた。




「お、お父さんお父さん!!」

「シウどうした?」

「すごい!!…………テンシがいる」

「天使?」

「テンシ、、みたいな人?でもかっこいいふくきてるから、人だよね?」


お父さんも分かんないってこまってる。ぼくもテレビ局にテンシ?か人?みたいなのがあるいてるから分かんない。





そしたら、トーホーシンキさんがにゃははってわらった。



「それきっと、チャンミナだ」



ふりむいたりしないで言ったんだよ!!

すごくない!?



そしたらそのテンシっぽい人が、トーホーシンキさんのよこでとまった。




「ユノヒョン、支度できました。そろそろ行きましょう」

「な♪この人であってるだろ?」

「うん、あってた!!」


そういって、トーホーシンキさんはいすからたってチャンミナさんっていうテンシみたいな人と見つめあった。

そのときのトーホーシンキさんのかお、なんていうかボクしってるよ!



「ホコラシゲ」っていうんでしょ?



トーホーシンキさんは、チャンミナさんを見て「ホコラシゲ」にわらったんだ。


















韓国設定なので、数えの年齢表記にしました。
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片割れ chap.4 #5










ってゆーか、僕は正しいだろ?

間違ってない


全然モトノママだ






ユノヒョンなんてもう知らない


勝手にしたらいい


何でユノヒョンに拘ってるんだ僕は







恋愛したい


とにかく恋愛しなきゃ
















僕たちはとにかくうまくいってる





「チャンミンさん、今日はユノさんのバースデーファンミーティングなんですけど、何でわざわざ来てくれたのかな?」

「それがですね……とても事務的で、、協力業者のような関係で、、戦略的提携なんで仕方なく今日は来ました、ふふふっ♪」


客席からは笑い声。


「ふははっ、俺たちの関係ってそうなんです!チャンミンいつもありがと♪」

「ずっと一緒に暮らしてますけど、今日ここに居れて、まあ嬉しいですね。ヒョンおめでとうございまーす」




なるべく棒読みでお祝いする。

客席からは笑いと拍手。





ね?おもしろいでしょ♪








ユノヒョンのファンミを、僕は途中でハケた。今日の主役はヒョンだ。ヒョンと僕の楽屋に戻るとキュヒョンが待っていてくれた。


「キュヒョナお待たせ!じゃあ、飲みに行こう!」

「え?ユノヒョンは待たなくていいの?」

「どうせこれから打ち上げだよ」

「お前も行けよ。俺もユノヒョンに挨拶しにきたんだし」


キュヒョンの助言を右から左に流しながら帰り支度をする。カバンにiPad、数個のポシエット、漢方薬、使ってたウェットティッシュ。

ユノヒョンのカバン周辺を見るとごちゃごちゃでげんなりする。一応簡単に整理した。ポイ捨てされたティッシュと手紙をきちんとゴミ箱に運んで、iPadとヘッドフォンとチョコレートは閉じてカバンの中へ。ヒョンはあまり物を持たないから案外すぐ整えられる。


「よしっ、じゃあ行くぞ!」

「……おい、チャンミニ……今何した?」

「へ?」

「……」

「何もしてないだろ?」

「……」

「別に。僕とユノヒョンの荷物の片付けしただけだろ」

「いやいや、お前ちょっとおかしくない?」


キュヒョンが訳の分からないことを言い出した。

「はあ?片付けただけだろ」

「……なんで手紙とメッセージまで捨てんの?……しかもそれ、ユノヒョン宛だろ?」

「ああ、だってタレントさんや女優さんからのアプローチなんだよ。ヒョンには必要ないだろ?」


そうでしょ?


「それはユノヒョンが自分で判断することでお前がやっていいことじゃないだろ……」


そうなの?


「そうかな?一緒に暮らしてるからヒョンの必要なものといらないものなんて区別ついちゃうんだけどなぁ」

「……でもユノヒョンも誰かと出会って、いつか結婚とかして、……別々に、、なるだろ…?」

「あはは!!ヒョンは結婚できないよ~、兵役もあるし僕もいるし」


本当に今日のキュヒョンはおかしな事を言う。


「お前、さ……」

「何だよー、早く飲みに行こうぜ。せっかく連絡くれたんだろっ」

「その……相談したいことあるなら、、ちゃんと聴く……からさ。昨日も俺らの宿舎夜中に来るし……。とりあえず、その手紙とかは元に戻せ」


キュヒョンがゆっくりゴミ箱を漁って拾い出した。


「……でも……本当にあんま意味ないと思う……」




だって、もう数え切れないほど捨ててきたから……今さらだ。



「……こういうこと、前からやってるの?ユノヒョンは知ってるの?」







そういえば、ヒョンは知らない。








「…………」







僕、おかしいの?

よく分かんない

モトノママ、だよな?








楽屋の扉が開いた。


「チャンミナ!おー、キュヒョンも!来てくれてありがとう」

「ヒョン、おめでとう」

「ユノヒョン、おめでとうございます!」


ヒョンは左手を胸にあてて右手で僕とキュヒョンに拍手を求めた。


「キュヒョン、昨日はごめんな?迷惑かけたな」

「いえいえ!全然大丈夫です。おもしろいもの観れました、はは」

「あははは、俺らもあんな言い合ったの久しぶりなんだ。なあ?」

「ヒョンがまったく帰って来ませんからねー。まずプライベートで会話してませんね?」

「 あはは!確かにっ」


ほら

とにかくうまくいってるんだ



「ヒョーン♪」

「チャンミナどした?」

「ヒョンはこれから打ち上げでしょ?僕も行かなきゃだめかな?僕キュヒョナと飲み行きたいんだ」

「ああ、……いいよ♪行っておいで。キュヒョンわざわざ来てくれて本当にありがとう。スジュのメンバーにも申し訳なかったって言っておいて?」

「いえ、僕は今日ユノヒョンに会いたくて来たようなもんですから♪」

「あーキュヒョナひでー!」

「あはははっ。ユノヒョン、でも本当にチャンミニも行かなくていいんですか?」

「俺だけで大丈夫だよ♪………チャンミナ、じゃあさ」

「はい?」

「チャンミナの誕生日は久しぶりにうちで一緒に飲もう。二人でゆっくり。仲直りも兼ねてさ」


ユノヒョンはウインクした。


「……ウインクなんて止めて下さいよー。まったく……いいですよっ、分かりました」

「よし、決まり♪」


ユノヒョンがにゃははって笑う。


「じゃあー行ってきまーす!」

「ユノヒョンお疲れ様でした!」






なんだか体が軽い






ユノヒョンの楽屋をキュヒョンと出た。


「あ、チャンミナ!ちょっとちょっと!」


振り返ると、ヒョンが扉際で手招きしてる。


「?キュヒョナ、待ってて。何です」


ヒョンに近付くと、腕を引っ張られて体が半歩分楽屋に連れ戻された。見えないようにそっと、僕の右頬にキスされた。






なんだか心が軽い




「昨日はごめんな?今日はありがとう。行っておいで」

「……どうも」









昨日はごめん


今日はありがとう




なんだか気持ちいい







「キュヒョナお待たせ!行こう!」

「あああああ、ユノヒョンって本当お前に甘過ぎる!!!お前も何、あの上目遣い!きもっ」

「あははっ、そんなんやってた??分かんないよ!!」









なんだかあったかい









その後キュヒョンがひたすら「相談にのるから言え」とか、よく訳の分からないことを永遠と言ってて笑い倒した。



だって今の僕は全然昨日となんだか違う




あー恋愛しなきゃだったけど

やっぱりそんな気今は起きない





ビールとワイン飲みすぎたかな?


あったかくて気持ちいいんだ


















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片割れ chap.4 #4










玄関のチャイムなんて俺は久し振りの熟睡で気付かなかった。

肩を揺さぶられて、ヒチョルの声でやっと我に返った。


「おい、なんかチャンミン来ちゃったぞ?とりあえず起きろよ」





目が覚めた。







ウニョクはまだ寝てたからそのまま部屋を出ると、目の前のリビングで、チャンミンがコートも脱がずに立っていた。


「ユノヒョン……」

「……どうした?お前なんで来たの?」

「……キュヒョナから連絡あったんです。体調悪いって聞いたんですけど直ったんです?大丈夫ですか?」






そんな心配そうな顔しないでくれ……


まずい、小言でぶつぶつ言ってくれた方が全然楽だ。






「まあ、とりあえず……帰りましょう、ヒョン」

「いや、今日はここに泊まるから……いいだろ別に」

「……なんでですか。僕も帰りますから一緒に帰りましょう」




「……っ、うるせーな、もういいじゃん!」





「ヒョン、それはちょっと……、ないんじゃない……?」









それから後のことは、思い出したくもない。



















シャワーを浴びた。もう一度部屋着を借りるとヒチョルの部屋へ入って、用意してくれていたホットミルクを啜った。


「なんか散々だったな。帰りたくないって感じだったから何かあるんだろうとは思ってたけど、お前らうまく活動できてないんじゃない?」

「それは、、大丈夫だと思うんだけど」



そう、うまくいってる


俺が……まずいだけ



「ってゆーかさ、お前がチャンミンに甘過ぎなんだよ。夜中に突然来て、周りが聴いてる中でヒョンに対してあんな言い方できるなんておかしいだろ。前チャンミンあんなじゃなかったぞ」

「いや、それは今日初めて。てか、物の言い方とかあんまり気にしてない……。」




俺は今それどころじゃない……




「気にしろよ!周りのグループにも示しがつかないだろ!!好きなのは分かるけど、それとこれとは別にしろ」


「え……?」













今、ヒチョル何て言った?














「……あ、まあ、そうだな。大事なメンバーだしマンネで可愛くて……俺甘やかしてたかもな」

「そうだろ。ちゃんと自制させろ」

「…………」

「よし、俺らも寝ようユノ。明日も早いしーっ」


ヒチョルは整理整頓された部屋の中で一番スペースを取っているソファと掛け布団を貸してくれた。ヒチョルも自分のベットに入り込んで消灯した。

































でも……






気になった……















「……ヒチョル」

「何」











心臓が飛び出そう













「あ、のさ……」


「うん」















「……さっきのって、、、………どういう意味?」



「………………」



ヒチョルは何も言わなくて、ますます鼓動が早くなった。「さっきの」って所が分からないような奴じゃない。




「…………その」


「……違った?」


「…………」










なんて、、答えたらいいか……








「……違った?」













違わない













「……いや…………っ、……あってる……」




「だよな」






言ってしまったからには、ちゃんと聞かずにはいられない。





「……いつから、知ってた?」



「けっこう昔から」



「昔からって…………、俺好きになったの数ヶ月前だぞ」


「違うだろ」

「は?」

「もっと前からだろ」





意味が分からない。



自分で自分の気持ちに気付かないなんて、有り得ないだろ?







「悪い、どういう意味かマジ分かんないわ……」


「お前が気付いてないから言わなかっただけ。シウォンも気付いてる」

「はあああ!?」




ソファから飛び起きた。薄暗い中ヒチョルを見ると、ヒチョルも寝たまま俺を見た。




「どういうこと?」

「ユノの、ムカーシ付き合った彼女」

「……が、どうしたって?」






「チャンミンの目そっくりだった、あと笑い方。すごい特徴的だった」







「…………うそだろ、全然気付かなかった」




「……ユノはさ、、踊りもそうだけど、どこか感覚的な捉え方するからな。一目惚れだって言ってお前舞い上がってたから、言わなかっただけ」

「…………まあ、その後ヒチョルといるトコ見られてフラレたけどな……」

「あははは!そうそう、そのコ!俺を女の子と勘違いしたコ!」




「……ちょっと笑えないわ、俺」

「笑えないから言わなかったんだろ……」

「…………ごめん」




「あと本当にお前も自制しろ。ユノ最近チャンミン見つめ過ぎ、触り過ぎ」

「まじ?」

「…………つきあってんの?お前ら」






「……いや、フラレた」

「じゃあ分かってるよな」

「……」

「諦めろよ」

「……」

「ユノ」

「……」

「二人でTOHOSINKIなんだぞ」

「……」

「ユノ……」

「……」




「無理だ、ユノ。チャンミンがかわいそうだ」









チャンミンガカワイソウ











「…………わ、かった」

「うん」

「……諦めるから、……もう少しだけ」

「もう少しって、お前……」

「もうすぐ…………チャンミナの誕生日なんだ……」

「……そうだったな」

「……お祝いして、、それで……ヤメルから…………」


ヒチョルをもう見てられなくて、またソファーの上に体を沈めた。












もうすぐチャンミンの誕生日がくる












そうだ


あの時できなかった事をしよう










俺にはその思い出と、


メンバーとしてのチャンミンさえいればいい















俺って本当にバカだな……


ずっと前から





チャンミンだけだったんだな














読んで頂いて、ありがとうございます。良かったらまたお越しください。
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前のchap序,1,2,3にもポチ頂いてるみたいで。本当に感謝してます。

片割れ chap.4 #3









___Y.side___









夜までやってるカフェにいた。









やば…………、気分悪い……


「おいユノ、大丈夫か?なんか顔色悪いぞ!?」

「いや、ちょっと……。休めば大丈夫だから」




まずい、かも……



頭痛と吐き気が半端じゃない。



……完全に、睡眠不足……だな



「お前今日もう帰ろうぜ。俺も宿舎戻るから」

「……ヒチョル、今、何時?」

「えーっと、23時過ぎ」




まだ……、起きてるよな……



「いや、もうちょっとヒチョルと居たいから。ここで休ませてよ」

「お前、この前も一緒に飲んだじゃん。何言ってんの?」

「はは、確かに」



どうしようかな……


チャンミンに心配されるより小言で怒られる方が意識しなくて逆に落ち着ける。

2、3日前にスケートの練習から帰ってきた時は、もう明け方近かったのにチャンミンは起きていた。
「インスタントラーメンしかないっすよ」とか言いながら、きちんと夜食を作ってくれたし着替えも用意してくれた。おまけにマッサージも。

あまりの疲労と眠気にその時はそのまま眠れたけど、今日もそうなれるとは限らない。


いや、むしろこの前が運良く体も動かせなかっただけで、次こそ暴走しちゃうかも……



「……宿舎…………出なきゃ……かな……」

「どした?チャンミンとうまくいってないの?」

「そういうわけじゃない。俺の…問題……」







冷静になれ冷静になれ


チャンミンはマンネ

チャンミンは大事なメンバー

チャンミンは俺を好きじゃない




「…………」

「で、お前今日どうすんだよ。帰んないの?」

「あぁっと。……スジュの宿舎泊めてくれる?マネヒョンに連絡しとくから」

「まぁ、いいけど」







良かった



今日はゆっくり眠れそう




















___K.side___







やってなかったゲームをやっと少し進めて、寝る前の紅茶をリビングで飲んでいたとこだった。

突然ヒチョルヒョンがユノヒョンと一緒に入ってきた。


「あれ!?ユノヒョン!?どうしたんすか?」

「おぅ、キュヒョン。いつもチャンミナと仲良くしてくれてありがとな。ヒチョルといたんだけど、ちょっと体調悪くなったからそのまま付いてきちゃったわ」

「え、大丈夫ですか?」

「うんうん、もう平気♪」

「せっかくだから、今日はユノとウニョクの部屋漁り行こうってなってな」


ヒチョルヒョンの部屋は上の階だから、ヒョンも久し振り。


「どうぞどうぞ。好きなだけやっちゃって下さい♪」

「あはーはーはー!さすがチャンミナの親友!」

「あははっ。冗談です、すいません♪チャンミニには連絡したんすか?」

「あ~後で連絡しとくわっ」


二人のヒョンはニヤニヤ笑いながら、ウニョクヒョンの部屋へ忍び寄っていった。



ウニョクヒョンよ、御愁傷様……



一応チャンミニにユノヒョンが体調不良で来たことだけメールして、紅茶を飲み終わった後、眠りについた。






ウニョクヒョンの叫び声を聞きながら……ぷぷ



























部屋の外で、罵声が飛び交っている














「あんた本当に何やってんだ!!!」

「別に仕事に影響してねーだろ!!」

「影響したら終わりじゃねーか!そんなのも分かんないのか、ヒョンは!!」

「自分の限界ぐらい分かってるわ!!!」

「分かってねーから今ここにいるんだろ!!!」





誰と誰のケンカかなんて声ですぐ分かった。飛び起きて部屋のドアを開けた。










…………やっぱり……、、






ユノヒョンとチャンミニがリビングで向かい合っている。




「あんたホントに最近頭おかしくねーか!?夜も宿舎に戻らず出歩いて。体壊すの目に見えてるだろ!!」

「俺だってやりたいことあるんだわ!!お前にどうこう言われたくねー!!!」






これは…………、まずい…………





同室のメンバー達も出てきて呆然と見守ってるだけ。




ヒチョルヒョンは……?




目線を動かして探すと、ちょうどヒチョルヒョンがキッチンからコップを二つ持って出てきた。








これは…………、まずい…………








予想通り、ヒチョルヒョンはコップに入っていた水を二人に向かってぶちまけた。


「お前ら、いい加減にしろよ。スジュの宿舎で勝手にケンカ始めんじゃねーよ。今、何時だ、お前ら」


改めて壁掛け時計を見ると、日付のかわった一時過ぎ。

二月の震えるほど寒いリビングで、びしょ濡れになった二人は黙ったままお互いに睨み合ったままだった。


「ユノ、お前はとりあえず俺の部屋泊まってけ。マネヒョンにももう連絡してるんだし。チャンミン、お前はシャワー浴びて帰れ。キュヒョナ、着替え貸してやれ」

「あ、うん……」





ヒチョルヒョンは目線をチャンミンだけに向けた。


「あと、チャンミン。お前最近頑張って
るのは分かるけど、ユノに対してその言い方はない。二人でやってるって言っても、ユノはヒョンだぞ。言いたいことは分かるけど、言い方はわきまえろ」

「…………」

「はい、寝る。皆、寝る。キュヒョナ、あと頼むわ。ユノ、俺の部屋行くぞ」








ヒチョルヒョンがユノヒョンを引っ張って玄関を出て行った後、皆はそろそろ自室に戻っていった。

チャンミニは立ち尽くしていたから、急いで浴室へ押し込んで、その間に濡れたフローリングを拭いて、タクシーの手配をした。




着替えを済ませたチャンミニをエントランスまで送って行ったけど、チャンミニはずっと黙ったままだった。

タクシーに乗り込もうとするチャンミニの腕を思わず掴んだ。


「チャンミニ……」

「…………」

「なんか、さ。お前、、おかしくない……?」

「僕は正しいだろ」

「…………」






いや、でも……

こんな夜中にユノヒョン呼び戻しにくるチャンミニはおかしいと思う。

いつも冷静なチャンミニがあんな大声あげたことなんて一度も見たことない。



「そうだ、キュヒョナ……」

「…………何」















「やっぱり女の子また紹介してよ」






「…………どういう、コがいいんだよ」

























答えは分かる


























「綺麗なコなら何でもいい」























俺、なんか、、分かっちゃったな……

















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片割れ chap.4 #2










___Y.side___






「未来に一人だけ一緒に連れて行けるとしたら、チャンミンを連れて行きます。本人の意志は問いません」






だってチャンミンお前、


聞いたら


きっとついて来てくれないだろ?





だったらそのまま


連れ去ってしまいたいなんて


思ってる俺は





ますますどうかしてる













___C.side___










イ……ッライラする







楽屋に入ってすぐ目に止まったメモを確認してすぐ捨てた。


「チャンミナ?それ何か書いてなかった?」

「些末なメモです」

「あ、そう」


今日初めて一緒に仕事した女優さんの連絡先なんて、ユノヒョンにはいらない……と、判断しただけ。





「すいませーん!お邪魔しまーす、ユノさんいらっしゃいます~?」

「あ、お疲れ様です。えっと?」

「お疲れ様です、本日の番組に協賛させて頂いている会社の者でして……ご挨拶宜しいですか!?」

「あーはい。わざわざありがとうございます」

「ユーノーヒョーン」

「え?」

「今日のスケジュール時間押してるから、下でマネヒョン待機中です」

「あ、そうか。すいません、時間がないようなので、またの機会に……」

「そうですか……、では名刺だけでも……」

「ありがとうございます」


番組の協賛会社の女性なんてユノヒョンには関係ない……と判断しただけ。


もちろん名刺もいらない。隠れて、ぽい。





急いで支度を済ませて、次の撮影現場へ移動する。


「アリ……?いや、ゴマ粒みたいですね……」

「へ?何言ってんだ、チャンミナ」



群がり過ぎだろ、毎日



「ユノヒョンは本っ当にモテるってことですよ!」

「あはーはーはー!」


ヒョンは太ももを叩いて大笑いした。僕は笑ってる場合じゃない。




ハラッハラするんですよ!!!




「お前だって最近格好よくなってきたってヒチョルが褒めてたぞ」

「男に言われても嬉しくないですよー」

「あ…、まあ、そうだな……。えっと、でも本当にチャンミナは成長したと思うぞ?もう可愛いマンネじゃないな♪」


にゃははっと笑いながらユノヒョンは僕の頭をぽんぽんする。






優しいユノヒョン


うまくいってると思う




だけど……










移動中の車の助手席からマネヒョンが振り返ってユノヒョンと話し始めた。


「おいユノ、そう言えばこの前のスケートの件だけど……」

「あ、うん。やっぱりやらせて貰いたい」

「ヒョン、スケートするんですか?」

「ああ、やったことないけど。基礎から習って最終的にパフォーマンスまでやる番組からオファーきたんだ」

「お、お!?怪我する可能性はないんですか!?」

「実はそれで俺も事務所も渋ってたんだよ。だけどユノがやりたいって頑固でさ」

「今までやったことのないジャンルに一から挑戦してみたいんだ」






向上心の強いユノヒョン


この人はどこまで飛んでいくんだろう






「しかしな、ユノ。TOHOSINKIのスケジュールもみっちり入ってるし、正直そこにかける時間もないぞ?」

「分かってる。プライベートの時間削ってでも練習して、必ず見せれるものにするからさ」

「……」


そう言ってユノヒョンは本当に真夜中、郊外のスケートリンク場へ通うようになった。




仕事と飲み会と集まりとスケート









夜、ユノヒョンはいない


















___Y.side___







考えてしまう



求めてしまう





もしチャンミンが恋人になってくれたらって、オカシイ妄想をしてしまう


頭の中で恋人になったチャンミン宛てに手紙を書いてしまうことにも嫌気がさした





踊ってる時だけ無心になれる


自分を取り戻せた





だからスケートのオファーがきて、二つ返事で了解した







夜、


あの宿舎へ帰らなくていい口実が




また一つ増えた















こんにちは、これからも「片割れ」を宜しくお願いします。
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再度お読み下さい。(必読)








りょうです。




こんな小さな物語を読んで頂き本当に心からありがとうございます。


何気なく読んで下さる方、毎日の楽しみで読んで下さる方。すべての方に毎日感謝しています。




さて、物語も進み、だんだん肉体的なお話も出てきました。


そこで……、、



ネタバレになってしまう気がするのですが……、再度確認します。



この物語をホミンホにしたいのです。二人とも初めはノーマル設定です。

ユノが今あわあわしてますが(’-’*)
チャミも虚勢張ってるだけで何かが崩壊中です(°Д°)


だから、どっちがどっちっていうのも二人がお互いの気持ちや状況を思いやりながら、一番二人にとってイイカタチを探り合う、のが素敵だなと考えていたので。


でもそうすることで、正直♂っぽい感じと♀っぽい感じが曖昧になっちゃいそうで私自身萌えられないかもとか色々考えてしまってます。


最終的には固定します。


ストックもないので、序章から毎日その日その日過去記事を漁ったりストーリー考えての更新しております。


なので、ぼんやりある頭の中の物語が全然違う方向に飛んでしまったり。


でも方向性としては……、ホミンホです。ホミン派、ミンホ派、正直両方の方々に逆に楽しんで頂けないかも、とか不安でいっぱいですが。。



なので、ブログの冒頭に注意書きをこれからも書きますので、ホミンミンホか。気分悪くなりそうな時は、必ずバックをお願いします。できるか分かりませんが、なるべく見なくても物語の流れが分かるようにしていきますので。



私はチャミ溺愛ユノペンです♪ユノに興奮しすぎて……あ、すいません。。(腐)


ユノとチャンミンに本気で結婚して貰いたくて(私は見るだけで)、妄想してます!


皆様と素敵な時間と妄想を共有しながら、お二人の帰りを待てたらと思います。



これからも、どうか宜しくお願いいたします。



りょう







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片割れ chap.4 #1














俺たちは

ゆっくり

狂っていく








___C.side___











この人を惹き付けて



離したくない










やっとソウルの宿舎に戻れた。これから暫く日本を行ったり来たりだ。ゆっくりできる時間なんて早々ない。


「ユノヒョン……」


キッチンでコーラを飲んでいたヒョンの左頬にふんわりキスをする。


「ひとまずお疲れ様でした」

「ありがと。あ~なんか落ち着く時間もあんまないな?良いことだけど」


この前は僕から行動した。

次はユノヒョンからで全然問題ない。

ちょっとくらい強引な方が、「仕方ないですね」って始められる。



今度はヒョンの右頬にキスをした。





僕が好きなら、


こういうチャンスに弱いものでしょ?





















「チャンミナ……」

「はい……」











「今日は、、、ゆっくり休むんだぞ?」

「はい……え??」







「俺はこれから飲み会行ってくるわ!」

「……帰ってきたばっかで飲み会っすか?」

「え、あ、うん……?」

「……あんたそんなお酒好きじゃないのに何でいつも行くんすか……」



「お酒ってよりも、仲間と話すのが好きだから♪」



だから♪……って……


「……っ、心配になるでしょ!」

「大丈夫大丈夫、早めに帰るからっ。また明日も気合い入れてこーな?」







そう言ってユノヒョンはあっさり二人だけの宿舎で僕を置き去りにした。







でも大丈夫





僕は女の子が好き


当たり前のこと








ただちょっと期待しただけ



踊っている時の

切なくて

悩ましげなのに

まっすぐ前を見つめる瞳




東京のホテルの

ベットの上で




イく瞬間





目の前にその瞳があった








それにまた会いたかった







きっとそれだけ


僕はまだ


モトノママ

















___Y.side___











好きですらない同性のモノを

怯えながら強張りながら

「大丈夫です」って触れたチャンミン






もうあんな思い絶対にさせたくない



大切にしたい







女の子よりも



誰よりも






「お疲れ~シウォン、ヒチョル」

「お、来たか。おかえりユノ!チャンミンは? 」

「家で休んでるよ」

「そっか、じゃあひとまず乾杯だな!」


頼んだビールがきたところで、三人で盛大にグラスを合わせた。


「とりあえず本格的にカムバックおめでとう!」


ヒチョルが拳を出す。それにあわせてシウォンも腕を出して、三人で今度は拳を合わせた。


「出だしイイ感じじゃん。お前はもともと凄かったけど、チャンミンも頑張ったしな」

「ああ、ホントあいつには感謝してる。」

「最近チャンミンめちゃめちゃいい男になったしな!あれで新しいペンもできたな♪」

「あはは、確かにな」




本当にいい男





「あいつこれからモテ出すなー!!いいなぁ、延びしろあるやつはっ」

「…………」


ヒチョルの言葉にゾッとした。





チャンミンは

女の子が好き


当たり前のこと





冷や汗が噴き出しそうになるのを堪えるのに必死になって、ビールを煽った。













本当は…………





東京で



チャンミンと裸になって

チャンミンと一緒にイった夜から



チャンミンが頭の中から離れない









チャンミンだけ好き




でも今までは

肉体的なものは何だか漠然としてた









あの時の



目の前で


眉を寄せて

声を殺して



俺の手で


感じるチャンミン













たまらなかった













もうチャンミンしか考えられない



もうチャンミンにしか感じない







頭がおかしくなってる俺から


チャンミンを守らなきゃ







もう



モトニモドレナイ









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片割れ chap.3 おまけ










___海外通話にて___







「あ、チャンミニ?お疲れさま、お前いつ帰国するの?」

『キュヒョナ!あと二日したら一旦帰国するよ。早くそっち帰りたいっ』

「新しい日本の宿舎は?快適なんじゃないの?」

『いいんだけど、マネヒョンも一緒に暮らしてるからさぁ~……ちっ』



?なんで舌打ち?



「……ま、いっか。それより……この前日本で買い忘れたものあるからさ、買って帰ってくれない?」

『うんうん、いいよいいよー♪』



機嫌は、いいな……




「なんかやけに明るいな、チャンミニ」

『ふふ……実はさ……ユノヒョンって、、好きな人いるみたいなんだよねー』

「あ、そうなの?」

『そうみたい♪』



…………えーっと



「あー!また羨ましくなって、いい女紹介しろとか言い出すなよー!」

『あははははっ!!大丈夫~今、全っっっ然欲しくなぁ~い♪』



「……お前……なんかいいことあった?」

『…デュフーーッ

「……え?デュ?

『ないないない、全然ないよー♪』

「……そう?……」

デュフッ♪ふふ……』

「…………おーい」

『……くす♪

「…………」



お花畑見えてません?この人……




『あ!ごめんキュヒョナ!またね、サランヘ!おいヒョン!土足であがるな!何度目!?…………


プーーーーーーー……



……なにこれ。。







結局、買い忘れは買い忘れのまま終わった。











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片割れ chap.3 #10

(注意)BL表現です。注意して下さい。





















ユノヒョンと僕はつきあわない

男同士だから当たり前だ






でもユノヒョンは僕を好きなんでしょ?

なんで答えてくれないの?





カラムは告白して幸せだと言った

ヒョンはうまくいったと言った





あんたらなんなの?

あんたらつきあうの?

意味が分からない






僕は?

僕は何だったの?



















初めて見た


自分以外の男のフル勃起



しかも、、ユノヒョンの……




「……うあ……」


思わず声が上擦った。

端正な顔立ちと綺麗な手の形からは想像もつかない、、、



おっきぃ…………


何これ……僕、完全にマケてる……




ユノヒョンが顔を隠してこっちを見ないのをいいことにこっそり観察してしまう。

ついてるモノは一緒なのに、大きさも形も色も反り具合も全然違う。


なんだか不思議………………













…………あのコとつきあったら、

コレ、どうするの……?









「チャ……っ!!おまっ、やめろ!!」

「大丈夫、です……このくらい……」



ユノヒョンが驚いて腹筋を使って上体を起こしてきた。突然ヒョンの顔が目の前に飛んできて、僕は目なんて合わせられない。

ユノヒョンのモノしか見れない。





初めて


ユノヒョンのモノを握った。



なぜかとてつもなく恐い……

気付かれないようにそっと深呼吸する。



「止めろっ!!どけろ!!!」


「友達同士だって、、遊びでヌき合ってる奴等もいるでしょ……大丈夫……」



たぶん……そういう奴等も世の中にきっといる

大丈夫、ノーマルでもこのくらいは……



「お前何言ってるのか全然意味わかんねー!どうしちゃったの、、、チャン……」


ユノヒョンは僕の手を離そうと両手で腕を掴んでくる。

自然と握ってる指に力が入る。


「……っ、、」





あ…………感じた?ヒョン


ユノヒョンの力が一瞬緩まった隙に、指と掌を上下に動かした。


「ちょ……待っ、、て……お願、い……だ、からっ……」







感じて





ちゃんと僕を感じて






僕はココにいます








僕はひたすら扱き続けた。
















ヒョンはなかなかイカなかった。
抵抗を諦めたヒョンは両手を後ろについて、ひたすら僕を見てた。


「……っ、はっ……、ぅ…………」


ユノヒョンのイイトコなんて分からないから焦る。焦る。
右手が疲れてきて左手に代えたいけど、ヒョンの感じるポイントがさらに遠退きそうでコワイ。


どうしよう……












ユノヒョンは…………



やっぱりもう

あのコがいいの?




僕じゃ足りないの?


何が足りないの?



………………。














手をヒョンのモノから離した。


「……チャンミナ……」


股がっていた場所から一歩分下がって、ヒョンの膝の上に乗り直す。頭を下げて、ヒョンのモノをくわえた。


「チャンミナ!!!!」


今まで味わった事のない圧迫と変な味が口いっぱいに広がる。



コワくて仕方ないけど、何かもうどうでもいい






















この人を誰にも取られたくない










この感情は、何だ



















「チャンミナ!!!」


物凄い力を両頬に感じたと思ったら、ユノヒョンが両手で僕の頭をモノから引き剥がしていた。


「何してんだお前っ!!!」

「…………」

「そんな……、震える手でシゴかれたり……泣きながら舐められても……イケないって……。俺、そういう趣味ないもん……」

「……ぅ、ぅふぇ……っ」







ホントだ……

ヒョンに言われて分かった。

僕、涙流してる。




「お前……前もそうだったけど、泣く時ってなんか変になるよな。……何かあったの?」


あんたのことだ


「だって……だって……」

「うんうん」


言えるか!


「…………ヒョンが、、イカない……」


…そういうことにしておこう、今夜は……


「だから……、っ、好きだからスゲー嬉しいけど……!!チャンミナのそんなビビった姿見てたらイケないって……」

「……他人のシゴくのなんて初めてなんですもん。…………てか、好き、なんですか?」

「は?」

「僕のこと」

「当たり前だろ!!!」


そう、なの?


「……カラム、君と……つきあわないの?」

「は!?あるわけないだろ!!
俺は……、チャンミナが、好き」

「…………あんた」

「……何」

「半裸で言うセリフじゃないっすねー……勃ってるし」

「お、お、お前が勃たせて脱がせたんだろ!!!どけっ!お前見てたら全然萎えねーからヌいてくる!!」

「ヤです」

「はああ!?」
















何だろう







この感情は






















「……言ったじゃないっすか。生理現象です。友達同士でヌイてる奴等もいるんなら、僕たちがやってもおかしくないでしょ」

「全っ然よく分かんないけど。……お前も、震えてるし……」

「これは……どうしましょうかね……」

「…………」





どうしよう

でも、、何とかしたい





「……じゃあ、さ」

「はい」

「気持ち悪いかもしれないけど……お前のも触らせて?」

「…………」





どうしよう……






「目ぇつむって、……女の子のことでも考えながらでいいから……」

「…………」







全然気持ち悪いと思えない


それどころか……









「……だめ?」

「……それなら」












むしろ興奮しました

















キスをして


舌を絡ませて



服を脱ぎ捨てて

抱き合って




互いのモノを触り合う







「あ……」

「……何すか」

「お前も、、勃ってる……」

「……生理現象です」

「ぷ……顔真っ赤……」

「…………初めてだから♪」

「…!チャンミナ、かわいいっ!!」

「うるせーヒョン。声でかい」













女の子のことなんか今考えられない









目の前にいるのは

ユノヒョン






ユノヒョンの前には

僕がいる











感じ合いましょう



お互いを











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片割れ chap.3 #9

(注意)ミンホ表現入ります。ご注意ください。















チャンミンのおやすみのキスはなかなか終わらなかった。


「…………っ」

「ん……」


舌が口内に入ってきて俺の舌全部をなぞる。



チャンミンが何を考えてるのか分かんない。じゃれ合うには苦しすぎて、為すがままになっていた。




チャンミンの舌の先端が、俺の舌の先端を上下に撫で回した。


「ねぇ、べろ出してよ」

「…………」


機嫌いいの?悪いの?

チャンミンが分かんないんだ、俺……


抵抗する言葉も失せてチャンミンを見つめたまま舌を出した。チャンミンは俺の両側に肘をついて、本格的に覆い被さってきた。


「……じゅっ……ちゅ……」

「……っ、ん……っ」


舌をチャンミンの口にくわえられて吸われて、ゆっくり前後に扱きだされる。




や、ば……

これ、かなり、、






チャンミンにバレたら、どうしよう……

絶対変な目で見られる……!


なるべく腰を引いて、下半身がチャンミンに当たらないようにした。
できるだけ早く終わるように祈って、俺はぎゅっと目を瞑って耐えた。



















突然、下半身が痺れた。


「んっ!!!!!!」



もうダメ…………

本当に訳分かんない……



目を開けて確認すると、チャンミンが下を見ながら右手をバスローブ越しに這わせて俺の形を確認してた。



「ヒョン……すっげ……勃ってる……」

「お前……触んないで……ホント、頼むから勘弁してくれ……」





恥ずかしすぎて腕で両目を塞いだ。




チャンミンの気持ち悪がる目なんてみたら、俺もう立ち直れない




俺のはもうガチガチで抑えもきかない。


処理、しないと……




「ちょっと……どけお前。俺シャワーもっかい浴びてくるからっ」

「…………」


チャンミンは俺のモノの上に手を添えたまま動かない。俺は下手してモノがビクビク脈打つのも恐くて、チャンミンの手が振り払えない。


「チャンミナ……」

「…………」

「本当にお願い……」






「……ダメです」










はあぁぁぁ……

溜め息が腹の底から沸き上がった。






「ちょっと、見せてよ……」








…………信じられない……


ふざけられるレベルじゃない








「……もう、これ以上傷付けないで……俺本気で今つらい……」

「僕だってさっき傷付きましたよ……」





さっきって何処で?


チャンミンを傷付ける事なんて俺してない

それとも知らない間にお前のこと傷付けたの?




「……っ!もう!……好きにしろっ!!」



腕で目を塞いだまま叫んだ。



見なくても分かる。


バスローブを開いて、チャンミンが俺のボクサーパンツをずらしてる。もうパンツの中はキツキツでなかなか下ろせない感じも伝わってきて、申し訳ないやら恥ずかしいやらで泣きそうになるのを堪えた。





「……うあ……」






それがチャンミンの感想。









もうイヤだ……



こんな恋なんてするんじゃなかった



















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片割れ chap.3 #8








カラムが出て行って、しばらくするとチャンミンが控え室に戻ってきた。


「あぁ、チャンミナごめんな待たせて。マネヒョンは?」

「車の手配してくれてるみたいです。ほら、明日こっち用の宿舎に行くでしょ」

「あ、そうか」


事務所の他のグループはすでに帰国して、俺たちは明日から日本で生活する2LDKの宿舎へ移る。


「……あの」

「ん?」

「カラム君は何て?」


……言えないよな


「えっと、けっこう真面目な相談で。真剣に聞いてたら時間かかったんだ」

「どんな相談だったんですか?」


チャンミンがやけに突っ込んでくる。


「あ~……ま、個人的な悩みみたいな」

「その悩みは解決したんすか」

「はあ、何どしたお前。まあ、、うまくいったんじゃない?」

「どういう意味か全く分かりませんよ」

「何なの本当に。いいじゃん、もう」

「……ちっ」

「…………」



ダメだ、なんか全然分かんないけど、とにかくチャンミンは今機嫌が悪い……


言い返そうかとも思ったが、チャンミンとマネヒョンをけっこう待たせていたし、その間に何かあったのかもしれない。


とにかくあれだ

飯だ


「チャンミナ、ご飯行くぞ!何がいい?」

「ヒョンさっきカラム君と行きそうだったじゃないっすか」

「いやだから、もう終わったから。俺も疲れたし、とにかく食べよう」

「……ラーメンですかね」

「よしっ!!行くぞ!!」


俺は突っ立ったままのチャンミンの肩を押して、控え室を後にした。

それからマネヒョンと数人のスタッフと小さなラーメン屋へ行った。俺たちがゆっくり食べれるように貸切状態にしてくれて、皆ビールや酎ハイを飲んで軽い飲み会になった。

明日はホテルから新しい宿舎の移動と取材が二本だけ。久しぶりに皆とのんびりできて、チャンミンの機嫌もすっかり直ったようで安心した。










ホテルに戻って俺たちの部屋に着いたら、チャンミンが飛びついてきた。予想以上にチャンミンが上機嫌。


「ヒョ~ン、ヒョ~ン♪」

「お前そんな呑んだの?もう訳分かんないな今日のチャンミナは。シャワー浴びてもう寝よ?」

「はーい!」



チャンミンのあとにシャワーを浴びて、俺はホテルに置いてあるバスローブを着た。ベットルームに行くと、チャンミンはベットに腰掛けて缶ビールを飲んでいた。Tシャツとスエットをきっちり着て、「ワンピース」のマンガを読んでた。


「何それ、新刊?」

「そういうわけじゃないんですけど、最近忙しくて読めてなかったんです♪」


……機嫌悪かったのって、もしかしてコレ?

そう思ったら、なんだか可笑しくなってきた。やっぱりチャンミンはマンネ。


「チャンミナあんま遅くなるなよ~♪俺は先に寝るから」


チャンミンの額にキスを落として、もう片方のベットに入った。




「ユノヒョ~ン♪」


ドスンッと音そのままの重さがのしかかってきた。


「うおっ!!お、重っ!」

「ユ~ノヒョ~ン!」


布団を剥ぎ取られてじゃれてきて、……何だか逆にコワイ。。


「ど、どうしたのチャンミナ本当に。ちょっと……コワイ……」

「恐いなんて言わないで下さいよー♪」

「…………なんなの、もう」

「はぁ、冗談も通じないっすねーヒョンはっ。じゃあ今日はもうおやすみのキスで許してあげますよ!」

「はいはい、ありがと……」


チャンミンは上にまたがったまま、ニコニコ笑いながら唇を近付けてきた。


「ヒョンって……」

「なに?」

「僕が好きなんですか?」

「…………」






顔が近い。






「違いましたっけ?」

「……お前、けっこう酷いヤツだな……」


チャンミンが笑顔でものすごく深刻な質問をしてくるから、なんだか笑われてるような気がした。


「何でですかー!?さあ、チュウしましょ」

「…………」


チャンミンがぺろんと俺の口を舐めた。



虚しい…………



「……チャンミナ」


笑ってるチャンミンと目が合った、んだけど、チャンミンはすぐに目を閉じてキスをしてきた。


「ちょっと、今日は……もう止めよ」









全然幸せ感じない





苦しい











「いいじゃん、別に……」


チャンミンは目を瞑ったままそう言って、唇と唇を合わせ続けた。俺はただ動かずにじっとチャンミンの顔を見てた。


ビールの苦みが香った。
















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片割れ chap.3 #7










ユノ先輩の腕の中に包まれて、


頭の上で、

ユノ先輩の繊細な顎が動き出すのが分かった。












嘘でいい

自分をまるごと変えられた人に



『愛してる』って、言われたい



それ以外

何も いらない





































「ダイスキだよ、カラム君」

























あ…………






この人は






















優しい嘘さえ言わない








美しい人































「…………もう、いいです」


ユノ先輩の大きくて温かい体から離れた。


「……負けません」

「うん。……お互い、頑張っていこうな?」

「はい」


その後ユノ先輩は僕の泣き腫らした顔のためにティッシュを大量に出してきてくれて、日本製のティッシュはすごく手触りがいいからチャンミナも気に入ってるんだとか、チャンミナはアーティストとしてプロ根性が本当にすごいとか言ってた。


「ユノ先輩、僕そろそろ……お時間頂いて、本当にありがとうございました」

「いや、気にしないで。そうだ、今度本当にチャンミナに料理教えてあげてよ。覚えたいみたいだから」

「……やです

「え?」

「……そうですね、機会があれば是非。お疲れ様でした」

「おう、お疲れ。またな、カラム君」







もう一度お礼を伝えて控え室を出た。歩きだそうと振り返ると、チャンミンさんが一人で壁にもたれ掛かっていた。


「……!……すいません、お待たせしてご迷惑かけました。ありがとうございました……」

「……いいよ」


チャンミンさんは腕組みしたまま動かなかった。黒い艶やかな前髪が片目にかかっていて表情はよく見えない。僕は歩き出そうとしたのを止めて、チャンミンさんの側に立っていた。


「……なに」

「……ユノ先輩、チャンミンさんの仕事ぶりすごく褒めてました。僕も見習います」

「そう……」

「踊りをやってる人間なら誰でも分かると思います……ユノ先輩の隣で踊ることがどれだけ大変なことか。頑張って下さい」

「やってるよ」

「やればやる程距離が分かる事もあるでしょう」

「君に言われる筋合いはないと思う」

「すいません、出しゃばりました。忘れて下さい」


失礼なことを言ってるのは分かってた。
僕は頭を下げた。


「そうする」





「……あと、失礼ついでに聞きたいんですけど」

「何」

「……チャンミンさんとユノ先輩って、つき合ってるんですか?」

「は?意味が分からない。僕はそんな気(け)ないし、メンバーとして大事なヒョンを侮辱するような事言わないでくれるかな」

「僕はユノ先輩に告白しました、さっき」

「……え」




やっとチャンミンさんが僕を見てくれた。




「ずっと好きだったんです。伝えられて本当に良かったです。幸せです。お時間頂いてありがとうございました」

「……それで?」

「そういえば、チャンミンさん今度本当に料理教えましょうか?」





わざと逸らした。





「……いいよ、マネヒョンに教えてもらうから」

「ですよね。じゃあそろそろ失礼します。帰国してもよろしくお願いします」

「…………」


チャンミンさんに深くお辞儀をして、そのまま僕は皆のところへ戻った。ミカヒョン以外のメンバーは僕の戻りが遅いと散々怒ってたけど、なんだかよく聞こえなかった。気がついたらまた泣けてきて。それでも我慢してたんだけど、ミカヒョンの差し出してくれたものがこれまた日本製のティッシュで。僕は本当に涙が止まらなくなってしまった。













負け犬の遠吠えくらい、大目にみて下さい




僕の五年分の想いが

今日終わったんですから




ねえ、チャンミンセンパイ
























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片割れ chap.3 #6










「TOHOSINKIのお二人は、今年やってみたいことはありますか?」

「グループの活動ではないんですけど、個人的に料理を習いたいです」

「僕はチャンミンの作った料理を食べることが目標です♪」

「…………」



「あはは、ちなみにチャンミンさん、今料理はされるんですか?」

「最近習ったのは~、……カルボナーラスパゲッティです」

「……!あ~そうだそうだ!あれカルボナーラだったんだ!なるほど!!

「自分で言うのも何ですが、美味しく仕上がりました♪」

「……そうかそうか~♪









歌番組の事前収録を撮り終えて、控え室にチャンミンと戻った。今日もやっと一日のスケジュールが終わった。





「チャンミナ!俺カルボナーラ食べたいわ」

「……赤ワイン入れなくていいんすか?」

「お、お前引っ張るね~…。いらんっ!普通のカルボナーラがいい」

「僕は根に持つタイプです……でも仕方ないですね。帰国して時間空いた時作ります」

「チャンミナ、サランヘ~♪」


ソファーに身を沈めてスマフォをいじっているチャンミンの頬にぎゅっとキスをした。


チャンミンにとっては何でもないだろうこの約束が、俺にとっては嬉しい



胸がいっぱい






コンコン



「お前ら入るぞ~」

「マネヒョン、お疲れ」

「お疲れさまです。あ、そうだ、マネヒョン料理できるんでしたよね?」

「あー、まあホームパーティたまにするし好きな方だな」

「今度料理教えてくれません?とりあえず色々なパスタ作ってみたいかも♪」






「僕が教えましょうか?」




マネヒョンの後ろから、突然カラムが現れた。


「え!?カラム君!?」

「お疲れ様ですっ。THE BOSSもこの局で挨拶回りしてたんです。モニターでさっきの収録観させて頂いてました」

「あ、そうなの?ありがとう、わざわざまた挨拶きてくれて」

「いえいえ。……あ、チャンミンさん?」

「……なに」

「もし良かったら、……僕料理けっこうできるんで、何でも聞いて下さい」

「そう……、ありがと」

「カラム君料理できるの?」

「はいっ。けっこう自信あるんです。THE BOSSの宿舎でも料理担当で、皆から評判なんですよ!ユノ先輩にも是非食べて欲しいですっ」

「あはは!じゃあ楽しみにしとくわっ。チャンミナ良かったじゃん、今度教えてもらえば?」

「………そうですね……」

「ユノ先輩!実は」

「ん?」

「ユノ先輩に相談したいことがあって……」

「どした??」

「あの、ちょっと……他の方の前では……」


そう言って俯いたカラムの顔は見えない。だけど、握りしめた手が小刻みに震えている。


「……。どこか一緒に、ご飯でも食べに行くか?」

「おい、ヒョン!!」

「え?」

「……そういう事でしたらマネヒョンと僕、局内まわってきますから……ここで話せばいいじゃないですか。日本のテレビ局久しぶりだから、ちょっと行ってきます」

「ありがとうチャンミナ。それでいいか?カラム君」

「……はい」







チャンミンとマネヒョンが控え室から出て行って、けっこうな時間が過ぎた。さっきからカラムと向かい合って座ってるけど、お互い黙ったまま。





「…………あの、、すいません……落ち着いて言いますから………もう少し待って下さい……」

「うん、いいよ。ゆっくりでいいから」

「……本当に、、、すいません……」

「いいからいいから」


カラムは息を吸い込んで何か言いかけようとしては止まって、そのまま深い溜め息を繰り返している。見てて可哀想なくらい俯いたままのカラム。無理強いはさせたくない。


「カラム君」

「……はい」

「あのさ、別に今日じゃなくてもいいから。帰国しても会う機会はたくさんあるだろうし。カラム君が良かったら、またその時にでも教えてくれてもいいよ?」

「いえ!今日言います!今言いますから!……待って下さいっ」

「……そっか」








控え室の使用時間も気になり始めた頃。





「あの……」

「うん?」

「僕、……ユノ先輩のこと、好きなんです」

「ああ……」




これ、は……



「あの、ペンでもあるんですけど、そうじゃなくて…っ。本当に本気でユノ先輩が好き、、なんです。とにかくその気持ちだけで今まで頑張ってきました……!!」

「……そっか。ありがとうな」

「いえ!……でも、やっぱりそれじゃダメだなって気付いて」

「…………」



「それじゃユノ先輩抜けないなって思ったんです」

「え?」

「……これから僕は、もっともっと努力して、韓国でも日本でもTOHOSINKIさんよりすごいグループになるよう成長します!!」

「……あはは!そっか!!じゃあ俺も頑張るから負けないよう精進するよ」


「はい!!!見てて下さい。……で、なので……」


「ん?」




やっと目が合ったカラムの顔は歪んでいた。眉間いっぱいに皺を寄せて、瞳から涙が溢れてた。




「ユノ先輩のことは……きっぱり諦めます、、男です、し……」



「…………」












胸が





痛い









「……な、なので……」








痛いくらい 分かった





だって









「ウソでいいんです……」









カラムの俺を想ってくれる気持ちと









「一瞬だけ……お願い、します!」








俺がチャンミンを想う気持ちが










「『愛してるよ』って、言って下さい…っ」









一緒だったから















俺はカラムを抱きしめた。
















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片割れ chap.3 #5











___Ka.side___








大好きな人だから

いつもテレビや雑誌をみてたから


本人が言えないことも

分かる時がある









僕たちは春から、日本デビューする。


「あ~~~……、嬉しいっ!!!まさかユノ先輩と日本で!!偶然!!会えるなんてっ!!!」

「カラムそれ何回目ぇ??聞き飽きたぁ~ホテル着いたんだから休ませてー」


取材と挨拶回りをやっと終えて、ホテルの部屋に到着できた。もう夜中だ。ベットに寝転がったミカヒョンの隣にダイブして、携帯の液晶を差し出した。今日の相部屋はミカヒョン。もう一つの部屋に三人泊まることになったから、話し相手は彼にお願いする。


「もっかい見て!!!昨日のユノ先輩と空港で撮ってもらった写真!!」

「……これシウォンさんと三人で撮ってたろ」

「うん」

「切れてるけど、シウォンさん」

「……カップル写真にしたかったんだ……」

「……お前、本当にマジなのな……」





だってさ……



「ミカヒョン」

「うん?」




あの時から




「言っていい?」

「……なに」




僕の全てを変えた人だから




「本気で……好きなんだ、ユノ先輩が」





「……知ってる。見てれば分かる」

「ユノ先輩のためなら何だってできる」

「何だってって、お前……」

「心も体も捧げられる」

「は……そんなん聞きたくないって。もう止めよ、この話」

「もしユノ先輩に引退しろって言われたら、……僕引退できる」

「おいっ!!!!」


ミカヒョンが隣の部屋にも聞こえるほど叫んで、肩を突き飛ばされた。


「お前……いい加減にしろよ!!!」

「そのぐらいできる」

「国で売れ出して、次は日本なんだぞ!」

「僕はエリートの道捨てて、ここまで来たんだ!」

「知ってるよ!そんなのお前の勝手だ!」

「家の壁ぶち抜いてもらって、練習場も作った。毎日死に物狂いでレッスンした」

「知ってる」

「全部全部、あの人みたいになるために」

「……知ってる。最初っから、そう言ってたもんな?……だけどさ、俺たちのことは?THE BOSSのことは……どうでもいいの?カラムにとっては」

「だって……」







どうしようもなく好き

好きで好きで好きで好きで



会ったこともない人だったのに

男なのに

恋い焦がれて 苦しくて



気がついたらこんなところまできてた


やっと会えたと思ったら




あの人が傍にいた









「……悔しいんだ」

「何が?」

「ここまで頑張って、まだ届かないことが」






「…………じゃあさ、抜こうよ」





「え?」



「TOHOSINKI、抜こう。THE BOSSが」

「はっ……、抜けるわけないだろ、TOHOSINKIだぞ」

「抜けるよ、お前がいたら」

「…………」

「エリート捨てて、家も改装しちゃって、死に物狂いでデビューしたんだろ」

「…………」

「できるよ、カラムなら」

「…………」









僕も 貴方みたいに



輝けますか?









「ユノ・ユノ抜いてさ、お前がアジアのカリスマになって……それで彼をお前のものにしたら、……誰も文句言えないよ」




「ぷっ……あははははは!そんなん考えたことないよ。思いつかなかった、はははははっ」

「だろ?いい考えだろ?」

「ミカヒョンって、やっぱリーダーだわぁ。人をやる気にさせるの、上手すぎ」

「何その口だけ達者みたいな言い方っ。こらっ!」

「あははっ、ごめんごめんっ」


そうしてミカヒョンは、いつも通り僕の頭を撫でてくれた。






本当は 知ってる

僕がユノ先輩のこと発言し過ぎて



TOHOSINKIのアンチペンに
THE BOSSが叩かれてること



だけどミカヒョンは何も注意しないし

僕のやりたいようにさせてくれる




……最高のリーダーだ







「あ~……やることやらないとね」

「そうだな、俺はお前がいれば、何だってできると思ってるから、THE BOSSは」


だめ押しの一発



「ありがとう……ちょっとマネヒョンとこ行ってくる」

「へ?」

「東京にいる間に、なんとかTOHOSINKIさんともう一度会えるチャンスないかスケジュール見てもらう」

「お前……さっき言ったこと、……伝わってなかった?」

「ははっ、違う違う。宣戦布告してくるよ」

「!」

「帰国してから会ってサジンでも撮られたら面倒だし。日本にいる間に」

「……信じてるからな」

「うん」








ユノ・ユノの


あの人に向ける眼差しが







あったかくて 優しい










悔しくて 苦しくて



ずっと見てたから 分かる




分かるんだ














___Y.side___









東京でのリハーサルが始まった。会場内のレッスン場で最終確認をする。


「よし……まあ、こんな感じで。立ち位置再度チェックして終わりましょう」

「え……今日これでステージチェック入りますか?」


ダンサーの一人が不安げに聞いてくる。

別に……俺怒ってるとかじゃ、ないんだけどな……


「うん、また集合時間になったらよろしくお願いします」

「あんたこの前から……何を勘違いしてるんですか」


チャンミンが言い出した。


「は?」

「周りと合わせろとはいいましたけど、力を抜けとは言ってませんよ」

「お前どういう意味だそれ。言い方気をつけろ、皆の前だぞ」



「……気付きませんでした?
皆スタミナ前よりついてるの」




確かに





「この前のレッスンから皆トレーニングルームに籠もって筋トレ三昧っすよ。僕も自室でやってました。ヒョンについていこうと必死なんです。皆プロだから」

「……え」

「演出だってそうでしょう。他のグループと全然違う扱い受けてる」

「それは……俺も意見出すし……」

「それは僕らが一番だからじゃなくて、ユノヒョンのプロの意見だから受け入れられてるんです。何をはき違えてるんですか」


「…………」



「前は確かにアイドルとしての一番でしたけど……今は違いますよね?
そんな場所に戻るために、二人でやっていこうって言ったんじゃないですよね?」




「…………お前って、、」







やっぱすごいな




始めからそう考えてたの?










俺の悩みや焦りなんて




遙か遠く越えていくんだな








「はい、何すか」



「俺、チャンミナ好きだわ」

「は!?」

「やっぱ俺チャンミナが好きっ」

「はぁぁ!?突然何を!?意味わかんねーっ、ヒョンがオカシイ!!」

「あははははは、ユノさんおもしろ過ぎますよ!」

「この二人、本っ当におもしろ!!」

「き……っ、気持ち悪いっすね~……」

「チャンミン君、耳真っ赤~~~あははは」










そうだな





プロのアーティストとして


最高のパフォーマンスを続けていけば





認め続けてくれるよな?













そうして俺たちは、

日本で最高のスタートを切れた






冗談のない

華麗なスタートだった


















改めて、このブログを読んで頂いてありがとうございます。MSの彼らは、プロフェッショナルの気迫だと感じました。
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拍手もありがとうございます。毎回見ながら、ひねってます。

片割れ chap.3 #4














___Y.side___







『ユノ』って呼ばれた時

チャンミンは俺の後ろにいたはずなのに



まるで自分の体の中から

沸き上がるように呼ばれた気がして



ドキッとしたんだ





不思議だな?



なあ、チャンミン











___C.side___







僕たちはカムバックして、一気に忙しくなっていく。事務所のアーティスト全員参加のライブももちろんこなす。大好きな友達と仕事できるから、僕は毎回楽しみで仕方ない。


所属してるグループとスタッフ全員で、日本行きの飛行機に乗って成田空港に到着した。


「ユノ先輩!!」

「おう、カラム君どうした!?君も日本で仕事なの?」


別事務所のTHE BOSSも乗り合わせてたらしい。この業界は意外と狭い。


「はい!日本デビューが決まってさっきの便に乗ってたんですけど…まさかユノ先輩も一緒の便だったんですか!?」

「そうだよ、すごい偶然だな♪」

「はいっ、なんかすごいですね♪ふふ、僕すごいラッキーです!」

「折角だから俺の友達紹介するよ。シウォンちょっと来て!カラム君紹介するわ!」


スジュのシウォニヒョンが二人に近寄って、三人でワイワイ騒ぎ始めた。僕はずっとキュヒョンと移動してたから、自然と二人でその光景を眺めた。


「チャンミニ、あのコTHE BOSSのカラム?」

「……そうらしいね」


そんなの気にしてられない


「おーい」

「……」

「なんでそんな機嫌悪いんだお前。日本好きだろ、食い物うまいし」

「悪くなんかない。眠いだけ」

「そう?」

「うん」


ホテル直行の専用送迎バスを待つために全員ロビーで過ごした。僕とキュヒョンは並んで座った。


「おい、THE BOSSの動画アップされてたのあるから観ろ」


キュヒョンがiPadを押し出した。


「興味ないよ」

「いいからいいから」


キュヒョンの言うことには逆らえない。動画はTHE BOSSの三人が映っていて、カラムがコメントしていた。



『こうして新人賞を取れたのも、大好きなTOHOSINKIのユノ・ユノ先輩のおかげです!本当にありがとうございました!!』


隣にいるミカが「また言ってる」って呆れた顔をして、もう一人映ってるインジュンは苦笑していた。受賞後のインタビュー中継だろう。



カラムは……全然笑ってなかった。

真剣だった。









このコ、ヤバい……



このコだめだ、なんか……本当にヤバい






「チャンミニ……、顔色悪すぎ……」

「ホントに、すごく、眠いんだ……」

「……」


リムジンバスが到着したらしい。スタッフが声を張り上げて手招きしてる。
前方にいるカラムはまだユノヒョンのまとわりついて離れる気配もない。


「キュヒョナ、皆に遅れとっちゃうからユノヒョン達呼んできて。僕、マネヒョンに用事あるから」

「……分かった」












見てられなかった

















___K.side___








大好きな友達だから

いつも見守ってたから



本人の気付いてないことも

分かる時がある








「シウォニヒョン、ユノヒョン。バス来たみたいですよ」

「あ、そう?じゃあ、カラム君もがんばって!日本は努力した分必ず認めてくれる国だから」

「はい!!ユノ先輩もライブ頑張って下さい!!」

「おい、カラム君、俺は~?」

「あっ、すいませんっ。シウォン先輩も頑張って下さい!」


カラムってコと別れて、シウォニヒョンは列の前方に戻って行った。


「……あー、ユノヒョン」

「ん~なに?」

「……えっと、なんかチャンミニ機嫌悪そうですよ」

「は!?ヤだなぁ~、チャンミナ機嫌悪いとコワイんだよな……」

「ははっ、ですね。っていうか、なんか気分悪そうなんですよ」

「え?あ、そうなの!?」


ユノヒョンがきょろきょろし出して、見つけた空港内のコンビニへ急いで入って行った。と、思ったら、すぐ出て来て、チャンミニの所まで急いで近付いて行く。何やら買い物したものを手渡した。


「ちょ、何なんすか、これ」

「え、なんかチャンミナ調子悪そうって聞いたから。とりあえず買ってきた」

「あー水は欲しかったかも。ありがとうございます。……これ、でかい氷はどうすれば?」

「冷たい方がいいかと思って!」

「いや、あんた……氷どこに入れるの。ペットボトルに入らないじゃん」

「!あ、そうだ!」

「あと胃薬って……、持ってますわ、こんなの。僕用意万端ですもん」

「そうだった!」

「……このイチゴチョコは?ヒョンのじゃないの?」

「そうそう俺の。それは返せ」

「僕の分は?」

「これは……ない」

「お!?これが一番欲しいですよ!」

「……」


二人でギャーギャー渡したり返したり。


だけどユノヒョンはチャンミニの少し前を必ず歩く。

ちょっとでも近付く通行人とチャンミニの間に入るように歩いて行く。



おちゃらけながら

何気なく、守ってる。

















おい、チャンミニ




俯いてないで


ちゃんとユノヒョン見てみろよ







『愛おしむ』って、

きっと今のユノヒョンのことだよ









気付いてるか?





ユノヒョンだけなんだ









お前が昔から




唯一目を合わせてられない相手は
















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片割れ chap.3 #3











「一番でいたい」なんて

そんな次元にまだ立っているって

あの人は思ってるんだろうか












あの人は




王者なのに

















音楽番組の生放送が終わった。


「二人とも、お疲れ様!今日のスケジュールはこれでおしまいだからな」

「ほーい、お疲れ」

「お疲れ様です」


トントントン……

控え室のドアを叩く控えめな音が聞こえて、マネヒョンがドアを開けた。


「ああ、君たちか」

「あの……っ、おぉ…、お疲れ様です!!!The BOSSですっ!今日はTOHOSINKIさん達にご挨拶に伺いました!!!」

「おい、ユノ、チャンミン。去年デビューしたコ達が来てくれたぞ」

「ああ!」

「ユノヒョン、知ってるんですか?」

「うん、名前だけ」

「へー」

「君たちわざわざ来てくれてありがとう。カラムって誰だい?」


突然ユノヒョンの口から知らない名前が出てきた。番組の本番中はバタバタしているから共演者の顔もほとんど覚えられない。



それは最初、とても小さな声だった。



「ぁ、ぁの……、僕、です……」

「ああ、君ね!」


ユノヒョンが一人の男の子に近付いて行った。女の子にも間違われそうなくらい大きな瞳の可愛い男の子。

ふーん

このグループのセンターって感じのコだ


「あ、あの、あの、あの……すいませんっえっと……!お疲れ様です!!!」

「あはははははっ、そんな緊張しないで?カラム君だろ?名前だけは聞いてたよ」

「えっ!!!ホントですか!?」

「うんうん」

「カラム、お前緊張しすぎだっ。すいませんユノさん、僕はリーダーのミカです。よろしくお願いします。こいつさっきまでユノさんに嫌われたらどうしようってずっとうるさくて。お手柔らかにお願いしますね?」

「あはーはーはーはー!何も取って食ったりしないよ!カラム君、ありがとうな。俺も会えて嬉しいよ」

「え、あ、はいっ!僕も嬉しいです!!」


なんだかグループで挨拶に来たっていうよりは、カラムという男の子がユノヒョンに会いに来た雰囲気だ。


「マネヒョン」


小声で聞いてみる。


「ん?」

「このカラム君ってコ、ユノのペンなの?」

「お前知らないのか?THE BOSSのカラム。ユノを知って芸能界入り決めたって有名なんだぞ。もともとユノの熱狂的なペンなんだ」

「……へー…」


本当に緊張してるのが分かる。声と手の震えが連動してる。



「あ、あの、、これっ僕たちのCD持って来たの、で。もし、、お暇な時があれば是非聴いて下さいっ」

「うん、必ず聴いておくからな?」


なんか……ユノヒョン、優しすぎじゃないか?

ヒョンの甘ったるい声が鼻について仕方ない。


「あ、と、、えっと。ご迷惑かと思うんですが、、僕の買ったTOHOSINKIさんのアルバムにサイン頂いてもいいですか??」

「あーいいよ!聴いてくれてありがとう!おい、チャンミナもサイン!」


……僕の、いらなくない?


「……はい分かりました。ただTHE BOSSはカラム君だけじゃありませんからね?他の皆にも挨拶しましょうよ、ユノヒョン」

「あ、そうだな!ごめん、皆っ」

「いいえ!ええと、ヒョンミンです!」「インジュンです」「Jayです」

「皆もよろしくな♪」


ミンナモって……名前くらい呼んでやれよ!


「あ、あの!あの!!ユノさんっ!」


いちいちウルサイな、このコ


「カラム君どうした?」


いちいち名前呼ぶな、ヒョン




「あのっ、ユノさんはっ!!好きな人とか今いるんですか!?」




しばしの静寂……のあとに爆笑が控え室に巻き起こった。


「お前何言ってんだよ~!女子かよっ」








ドキッとした。

……ユノヒョンは何て答える?








「仕事も忙しいし、……恋人もいないよ。カラム君達もそうだと思うけど、今はペンのコたちが恋人、だろ?」









ヒョンがそう言ってウインクした。

……クサすぎて目眩がしそう。。







だけど、だけどカラムは違った。






「僕!!ユノさんの大ペンですっ!!!」

「あはーはーはー!本当にありがとうっ、カラム君」

「…………」


皆は大笑いで、カラムは皆の前で恥ずかしがって泣き出してユノヒョンに頭を撫でられて。


それはそれは素敵な光景だった。

きっとそうなんだろう、皆笑顔だったから。






僕だけが、受け入れられなかった。


イライラして、それを抑えることだけに集中した。











カラムは翌週の控え室にも来た。


「ユノ先輩。本当に会えて嬉しいんです。夢みたいでっ」

「その夢を叶えたんだろ?カラム君は本当に凄いよ。お互いいい歌手になるよう努力していこうな」

「はい!!」

「…………」


なんかもう、、この場所に居たくない……

帰る準備はできてるのに、ユノヒョンとカラムがずっと話し続けていた。送り待ちのマネヒョンも待ちくたびれて、どこかへ行ってしまった。


「……ユノヒョン


ユノヒョンは振り向かない。


「……ヒョン


それでもユノヒョンは振り向かない。














その時、









カラムと目が合って、












カラムはまた、ヒョンに目線を戻した。























僕にはそれだけで充分だった。













ヒョンを子ども過ぎだと言ったけど、


僕の方がよっぽど子どもじみてる






















「ユノ」








「え?」



ユノヒョンが驚いて僕を見た。


「ユノ、……そろそろ帰りましょう。久しぶりに『猟奇的な彼女』でも観ません?……僕、観たくなっちゃった」

「……あ、そうだな!俺も観たい。カラム君そろそろいいか?ごめんな?チャンミナ、俺マネヒョン呼んでくるわ」

「はい」


ユノヒョンが部屋を出て行った。


「……あの、チャンミンさん……」






きた







「……なに?」

「いえ、あの……」

「……」

「ユノ先輩は、あの、いくら一緒に仕事してるといっても年上なんですから、、……呼び捨てはどうかと、思います……が」

「僕らには僕らの関係があるから」

「そう、ですか……」











前の僕だったら、こんな醜いことしない


でも今は 特効薬があるから






宿舎に帰って、急いでお互い就寝の準備をした。リビングのソファーにはユノヒョンがしっかり座って待機してる。僕はDVDをセットして再生する。

隣に座る振りをしながら近寄って、ヒョンにタックルした。


「わっ!」

「あははっ、ヒョンめ!このこの!」


狭いソファーの上でじゃれ合って


「チャンミナ~!あははははっ」


もつれ合って抱き締め合って


「ヒョ~ン♪」


僕から手を伸ばして


「あ~チャンドラだっ!」




キスをする








僕の特効薬





「チャンミナ、さっき『ユノ』って言ったろ」

「……そうでしたっけ?」

「言ったよ!俺ドキッとしたもん」

「……そうなんですか?あ、ほら本編始まる、観ましょっ」








言えるわけない




あんなコドモ相手に

張り合いました、なんて


















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片割れ chap.3 #2










___Y.side___









俺たちはいつまで



愛されますか?










「すいません、もう一回通しで音下さい」

「おいユノ、いったん休憩しよう」

「いえ、レッスン場使える時間も限られてますし、もう一度」

「……ユノヒョンッ、さすがに…っ、ちょっと……休ませて下さい」

「お前さっきカウント一つ抜けただろ。あそこ直せっ」

「そりゃ……っ、1時間ぶっ通しで踊ってたら……っ、半端になりますよ!」

「気合い足りなさすぎだろ」

「ヒョン!……っ、周りちゃんと見て下さいよ!」


チャンミンに言われて、見えていたはずのフロアを改めて見回す。
周りのバックダンサー達は皆座り込んでしまっていた。汗だくの顔と肩と腕と胸全部で息をしながら、じっと俺を見ていた。


「ユノ、汗が飛び散ってフロアも危ないから一旦休憩。その間、モップかけるから練習生呼んでくるわ」


振り付け師のジェウォン先生の言葉で、周りのダンサー達は一目散にレッスン場から出て行った。



俺、今……皆に逃げられた……



「ユノヒョン、ヒョンは人並み外れて体力あるのは皆知ってるので、もう少し合わせて下さい。空気読めてませんよ」

「だって、、やんなきゃ。本当にぎりぎりの限界までやんなきゃだめだろ?」

「言いたいことは分かりますけど、僕たちだけでできるダンスじゃありません。ヒョンだけ突っ走って踊ってもフォーメーションが崩れるだけじゃないですか」

「……それで一番になれるのか?

「え?」

「それで一番でい続けられるのか?」

「一番??……ユノヒョンは、、一番がいいんですか?」

「え?何言ってるの、当たり前だろ」




「……下らない」



チャンミンはあっさり言い捨てた。

信じられなかった。



「まさかそういう考え方をヒョンがまだしてるとは思いませんでしたよ。子供過ぎます。ちょっとスジュのスタジオ覗いてきますわ」







そうして俺は独りぼっちになった。



だから俺を見て憧れてデビューしたコがいるって聞いて、俺は素直に嬉しかった。
俺のやってることが誰かの夢に繋がったんだって思えたから。




本当に嬉しかったんだ。















___5年前___大邱広域市





末は検事か弁護士か


僕の未来は輝かしい






家に久しぶりに早く帰ってきた。


「オッパお帰り。どうしたの、今日めっちゃ早い!まだ夜の9時だよ」

「塾の先生がインフルエンザで休講~。まあ、家でも勉強できるしいいよ 」

「あらお兄ちゃんおかえり。この間の中間試験の結果は出た?」

「うん。学年三位、まずまずっしょ」

「オッパ相変わらず凄すぎ!!」

「あはは、お前と比べるなよ♪」


トンセンがリビングのソファーに寝転がって、我が家自慢の大スクリーンでテレビを観ていた。

「おい、そんなテレビ番組つけるなよ。ウルサい」

「なによー!私この人たちめっちゃ好きなの~♪カッコいい♪」


何人かの若い男たちが笑われるようなことをしたり歌ったりしてるらしい。




……ダサすぎ


こういう人たちって自分の将来とかちゃんと考えてないんだろうなぁ

年取っても売れてるって本当に思ってんのかな




どうでもよくなって、カウンターキッチンに並べられた晩ご飯を速やかに食べた。そのまま自分の部屋へ行こうとソファーに放り投げていた鞄を掴んだ。ら、その腕をトンセンに掴まれた。


「ちょっとー!ちゃんと観てみてよ。本当にカッコいいんだから♪」

「ばっかだなぁ~。お前が実際つき合えるわけでもないのに」

「いいの!鑑賞用!夢でいいの!」

「もう部屋戻るから離せーーー」

「観て観て観て観て!!!この人!!超かっこよくない!?」

「…………」

「ね!?ね!?いいでしょ!?オッパも可愛い系イケメンだけど、この人には負けるでしょ!?笑」



「……………………」



































呼吸を 忘れた















「……この人、名前、……なんて言うの?」








今でも覚えてる



トンセンの嬉しそうに動き出した口

すぼめる唇



放たれた、呪文の名前























「ユノ・ユノだよ」












その呪文に僕はかかった





その呪文で、


僕の世界が変わった





僕の未来は 変わった









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片割れ chap.3 #1
















僕たちは

再び、

王者になる










___C.side___











キラキラ光る






幾重ものライト

豪壮なセット


歓声と悲鳴と歓声と叫び声と歓声










僕たちを見る



熱視線









これまでの世界を 塗り潰そう












『今週の一位はぁ~~~っ!!!』

『一位の発表ですっっ!!!』

『待ちに待った一位のアーティスト!!』

『今月の音楽番組を総なめにした一位は
ーーーっ!!!!!』

『一位を飾ったのは、見事なカムバックを果たしたこの二人!!!』







TOHOSINKI











華麗なスタート、のはずだった

















「……あの」

「はい、オッケーです。チャンミンさんスタンバイよろしくお願いします!」

「あの、すいません!」

「はい?」

「イヤーモニターから音出てないんですけど」

「ええ?確認しますね……んー。故障は見られないんで大丈夫だと思うんですけど」

「大丈夫って、実際聞こえないですよ」

「すいません!もう本番です!曲が流れたらたぶん大丈夫です!よろしくお願いします!」










だから……






イヤモニ









聴こえねーじゃねーーーーかぁぁぁ!!!











「え!?チャンミナ音聴こえてなかったの!?」

「そうですよ~。全っ然一寸も聴こえないんで意味ないと判断して途中からイヤモニ外しましたよ」

「いや~あんな踊ってたのに、よく音もテンポも外さなかったな!俺ちょっと自信ないわっ」

「僕も僕って本当プロだなと感心しましたよ」

「あはーはーはー!!チャンミナ、本当にすごい!!ってか、チャンミナの気迫が恐いくらいでさ!」

「実際にめっちゃくちゃ腹立ってましたもん」

「あはーはーはーはー!!この新聞記事見てみろよ。『カリスマ!爆発!!』だって。あはははははは」





年明けのスタートは冗談みたいなミスから始まって。
でも年明けから伸び続ける僕たちのCDセールスは冗談じゃなかった。

僕たちはどこへ行っても歓迎された。

僕たちは認められた。







ユノヒョンが宿舎で奇声をあげながらリビングで小躍りしてる。


「うりゃっ!はっ!はっ!!」

「あぁ、ヒョン……ついに頭が……沸いたな

「ばっ……違うわ!かけ声に合わせて気合の入る発声できるか試してるの!」

「そんなのしなくてもステージにあがったら、いつも完璧に仕上げるじゃないですか」

「自然と体が動くように、いつも色々試してたいんだ」


ユノ・ユノはプロだ


「確かに一理あります」

「だろ?だからさ、チャンミナもさぁ!一緒にやってみよう!はっ!はっ!!」

「ぶ……っ、はははははははは!!!これペンに見せてあげたいっ!!笑いが止まらない!ヒョンがブサイク~~はははははは」

「え~これだめか~~。あはは」




皆に愛されるTOHOSINKI


ユノヒョンに愛される僕












僕は


満たされた
















___Y.side___










「チャンミナ」

「は~い?」


チャンミンの顔をぎゅっと捕まえて、お互い唇を真一文字にして。

ちゅーって重ねる。

んー、しゃ~わせ~♪


「じゃあ、ちょっと飲み行って来るから」

「もうっ、体壊さないようにホドホドにして下さいよ?なるべく早く切り上げて帰ってくるんですよ?」

「分かった分かった♪ちょっと近況報告だけして帰ってくるわ」

「?まあ、気をつけて行ってらっしゃい」


銅雀区のバーへ久しぶりに行く。


「お久し振りです、マスター」

「ああ、ユノさん。いらっしゃいませ」


お店の中は老夫婦のお客が二組テーブル席でカクテルを楽しんでいた。

うん、今夜も大丈夫そうだな

ひとまずビールを頼んでマスターと小声で会話する。


「今日はマスターに近況報告しようと思いまして」

「報告、ですか?」

「はい。あの、この前の、好きな人の話なんですが」

「ああ、片割れのお話をさせて頂いた時の方ですか」

「そうです。結局受け入れてもらえませんでしたが……、でも今とてもいい関係なんです。仕事も順調で。マスターのおかげですよ、本当にありがとうございました」

「私は何もしてませんよ」

「いえ、あの時僕を支えて下さったのは間違えなくマスターでした。ありがとうございます」


その後、後から来た男性のお客とマスター3人で時間を過ごした。


「まさかこんな所でユノ・ユノさんに会えるとは」

「ユノさんは本当に有名人なんですね」

「いえ、そんな。恐縮です」

「そんなのことない。今カムバックを果たされてオリコンチャートも一位でしょ?」

「ありがとうございます、……よくご存じですね?」

「あはは、私も実は音楽関係の仕事でして。そういう情報は嫌でも入ります。プライベートな時間を邪魔して悪いが少しそういう話をしていいですか?」

「そうだったんですね、……僕は構いません、どうぞ」

「この業界は……音楽は特に厳しいですね。常に順位がついてしまう」

「ユノさんに順位がつくとしたら今何番なんです?」


マスターがくすくす笑いながらグラスを磨いている。


「マスターそんなの決まってるじゃない!一位だよ!一位、一番!!」

「いえいえ、とんでもないですっ」


ちょっと気まずい感じがしてきた。本当はこのバーでそういう話はあまりしたくない。


「そうですか、一番ですか」


マスターはいつも優しく呟く。


「一番って、一番分が悪いって知ってますか?」

「ええ??」


これには男性も俺もビックリした。


「なぜです?一番ですよ?誰よりも優れて優遇されるでしょ」

「人が頑張っている姿はとても魅力的に感じませんか?その人を応援したくなるし、応援していた人が一番になったり金メダルを獲得したりすると、こちらも報われたような気分になる」

「確かに」

「ありますね」

「でもね、人間不思議なもので、またさらに同じように努力する人が出てくると、今度はそちらを応援したくなる」

「………」


一理ある


「一番はね、サンフンさんや私みたいな者より遥かに大変なんです。仕事の話はここでは止めてあげましょう」

「……ユノさん本当に申し訳なかった。もうやめましょう、仕事の話は。マスターもごめんね?」


サンフンさんという男性は素直に謝った。皆このバーに来ると素直になれるのかもしれない。


「いえ。じゃあ、楽しい話をしましょう!僕最近エヴァンゲリオンという日本のアニメを観たんですがーーー」


俺はこの、お節介爺さんなマスターが好きだなとつくづく感じた。

そしてさっきの話をそっと思い出した。




皆に愛されるTOHOSINKI


一体いつまで?












俺は


怯えた














いつもありがとうございます。また始まりました、よろしくお願いします。
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片割れ chap.2 おまけ





【問題】

チャンミンが頑張った手料理の行方は?













【答え】










「そういえばチャンミナさー」

「はい」

「スヨンちゃんって何作ってくれたの?」

「あー…、食べる前に火傷しちゃって病院行ったんで、結局食べれなかったんですよ……」

「…そうなんだー、ああ、手作り料理とか食べたいなぁ~。最近外食ばっかだからなぁ~。さりげなくさりげなく!

「…………」

「そういえば……自然に自然に!、チャンミナって料理できるんだっけ??」

「……えっと、まあ、昔は実家でちょこっとやってたんで、少しくらいなら…ホントは全然やったことないけどここ一週間は鬼のようにやりましたよ!

「まじで!?すごい!!何できるの!?」

「えっと……、パスタ、とか?カルボナーラだけ……

「うっそ、俺めっちゃ食べたい!!今度作って、お願い!!マジで食べたいっ!!

「あー仕方ないっすねー。まあ、いいっすよ♪」

「ありがとう!えーっとな、えっと!確か~……

「はいはい」

「ベーコンと卵と~」

「ふふ♪はいカルボナーラならラッキーだな♪

「赤ワインと~あと何入ってたかなぁ?

「え?頭沸いたか?

「チーズと生クリーム??と~…」

「……ちょっと、え…まさか

「なんかそういうの入ってるパスタ食べたいな♪」

「ヒョン、もしや……ご、、ゴミ袋みまし、た……MA・SA・KA?」

「え!?全然見てない!!やば!!!

「あと何入ってた?ま~さ~か~……

「いや料理器具まで捨ててるから俺まじビビっちゃってさー」

「……………っ!!ユノヒョンには絶対一生作ってやらんっ!!!恥ずかし過ぎる……死にたい。。涙

「えええええええええ!?なんでぇ~~~?涙






【A.持ち越し】









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↓ありがとうございます!

片割れ chap.2 #9











___Y.side___










マスターの優しい物語が 




頭の中で聞こえる








『昔プラトンという哲学者が、

恋や愛の始まりがどこからくるのか説きました。

その人によると、人間は太古の時代、二人で一つの球体の生物だったと言うんです。

頭が二つ、耳は四つで手と足も四本。背中同士がくっついた状態のね。そういう生物が三種類いた。男と男、女と女、男と女の三種類です。

けれどその生物たちはあまりに完璧な完全体で、いつしか神をも凌ぐ力を持ち出しました。その力を恐れた神は、その生物たちの体を切り裂いて、二人に分けました。


それが今の人間の形です。


引き裂かれた二人はお互いの顔を知りません。だって、もともと外向きでくっついていたんですから見えなかったんです。

そこで人々は、ありのままの完璧な自分を取り戻すため、自分の片割れを探す旅に出た。

それが恋や愛の始まりで、人生最大の醍醐味だと言いました。




人間は、およそ300万年前からいるそうです。
今この地球という星には、73億人もの膨大な人間が生きています。

196もある国の中で、同じ大韓民国という場所に住んで、同じ時を生きて、たくさんの人の中から、その方と貴方は巡り会えているんですね?



その方が貴方の片割れかもしれない。
違うかもしれない。


旅の途中だからまだ分かりません。


導かれた気持ちは大切にして、

確信したら、伝えるべきです。




貴方の人生を、

半分きりにしないで下さい』

























なんで急に距離を置きだしたのか


なんで突然料理を作ってくれようとしたのか


なんで最近外泊してたのか


なんでスヨンちゃんの料理だと誤魔化したのか


なんで火傷したのか


なんで大量のゴミが隠されてるのか


なんで怒ったのか


なんで泣いてたのか


















チャンミンはたぶん


自分からは一つも教えてくれない

































でも俺、チャンミンがいい















俺の片割れが





チャンミンだったらいいな





















___C.side___







熱に浮かされて



朦朧とした意識の中で





ユノヒョンが僕にキスをして、


僕を「好き」だと言ったように聞こえた。







「…………」

「……あ、そうだ!薬だ」


ヒョンはそう言って、今度は薬と水を口へ含むと、僕の顔を両手で挟んで口に移してきた。


…………さっきのキスってもしや、口移しのつもりで薬と水忘れちゃってた、、とか?


……有り得ないか

いや、ユノヒョンなら有り得るかも……





もういい、本当にしんどい







「……僕も






「え?チャンミナ飲めた?」

「……はい」





だからこの一瞬かすめた感情は、

熱のせいで

本心じゃないんだ……






















雀の鳴く声が聞こえる。
昨日カーテンも閉めずにベットへ潜り込んだせいで、部屋にあるもの全てが何かを主張するようにはっきり見える。

熱は格段に下がっている感じが掴めた。



良かった……







…………やっぱ良くない










「ちょっと……」


僕は左手を使って揺すった。


「……ん」

「起きて……」


ユノヒョンが隣の真横ですやすや寝てた。
朝日に照らされて、目にかかった前髪がキラキラ輝いてるように見えた。少し伸びた髭の先端一本一本にさえ光が集まってる。

この人は、太陽にまで愛される。


「あ、おはよチャンミナ。熱はどう?」

「……体がだるいくらいですね」

「俺も一緒。体が少しだるい。一緒だな♪」

お互い向かい合わせに体を動かす。
ユノヒョンはようやく目を開いて、しぱしぱ瞬きをするとコロコロ笑いだした。

でも一緒ってだけで、なんでそんなに嬉しそうなんです?


「チャンミナ、ところでさ……」


『チャンミナ』、か……


「お前のこと好きになった」


ユノヒョンははっきり言った。夢でも熱のせいでもない。誤魔化さない。


「…………あの、ヒョンって、……すいませんゲイとかバイ、なんですか?」

「……分かんない。男を好きになったのは、……チャンミナが、初めて。今までは全部女の子だったから」

「……いつから、ですか?」

「気付いたのは一昨日」

「は?」


好きだと思ったら男でもすぐ告白できちゃうの??

やっっっぱ信用できないわ、この人!


「一昨日玄関にスヨンちゃんの靴あるの見て、俺チャンミナの彼女来てるんだって勘違いしちゃったんだ」

「え?」

「だから部屋まで入れなくて、朝まで一人で飲みに行った」


そう、だったんだ…


「……っ、彼女なんていないですよ。ってか、いたとしても宿舎に連れてくるわけないじゃないですか。ちょっと考えれば分かるでしょっ」

「いや俺もうパニックになっちゃってさ、思いつかなかった」


ユノヒョンは両手で両目で塞いだ。


「…………」




ユノヒョン、僕もです

僕もユノヒョンが帰ってこなくて、パニックになってたんです

絶対言えませんけど





「あの……、正直僕、は……」

「……うん……」

「ヒョンを大事なメンバーだとは思ってます。TOHOSINKIも、ユノヒョンとならできるって思ってます」

「そっか……、ありがとう」

「いえ、……でも、なんていうか、その……」






言えない

一瞬感じたあの感情を



僕はノーマルだ

男を好きになるはずがない






「……恋愛感情、ではないと、思います…」









認められない


興味本意や冗談に付き合えるほど

僕らは若くない

大人なんだ





だから、



『チャンミン』って、両親からもらった名前そのままで呼ばれた時








痺れるように頭を貫いたあの気持ちは







ただユノヒョンが僕にとって

誰よりも特別な存在だから



ただそれだけ









…………でも、









「そうだよな……。本っ当にごめんな?チャンミナに嫌な思いさせて。……俺、ちゃんと頼れるヒョンに戻るように努力するからさ。
これから、も……っ!」






























今、この人の気持ちを手離したくない















「…………。チャンミナ……、なんで俺フラれてんのにキスするの?」































悪魔は




僕だ
























「これは……、親愛の証です。前にもやってたじゃないっすか」

「……キスは、するの?」

「必要性があれば」

「…………」


訳分かんないだろうな

だって言った僕も意味分かんない


「……じゃあさ!」


ユノヒョンが肩肘をついて僕を見下ろす。とてつもなく綺麗な瞳で。


「毎日しよう」

「え!?」

「好きになってくれなくても、俺はお前が居てくれたら嬉しいから」

「いやいやいやいや……、だからって毎日する必要ないでしょ」

「必要だよ?いつかチャンミナに彼女とかできても、俺もうパニックにならずに済む気がする」

「えー彼女できてもするんすかぁ~?」

「親愛の証なんだろ?大丈夫!」

「…………」


確かに。いや、流されてないか?
でも言い出したのは僕だよな?
えっと、えっと、、

考えたくない……

いやいや、そんなの逃げだよな?
ちゃんと考えないと!


「逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ…」

「何それ?」

「……エヴァンゲリオンですよ、アニメの」

「へーおもしろいの?教えて」

「仕方ないっすね~、いいですよっ。あ、でもエヴァ観るんだったら先にナディア観て下さい!」

「何それ?」

「制作会社が作った前作なんですけど、めちゃ構成似てて、比べて観るとおもしろいですよっ」

「へー!じゃあ、それも教えて!」

「仕方ないっすねー。じゃあ、一緒に観ましょ!今日は撮影終わったらなるべく早く帰ってきて下さいね。借りときます」






そうして僕たちはキスをした。

何度も、

クスクス笑いながら。

舌もちょっぴり絡めて。






髭があたって痛いけど、
そんなの比じゃないくらい

気持ちいい








こうしてまた

元の僕たち












悪くない、でしょ? ははっ♪















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