【後編】貴方の居場所。(貴方のために。2)

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(注意書)こちらは「貴方のために。」の続編です。カテゴリー[しょーとしょーとすとーりー]にございますので、宜しかったらそちらを先にお読みになってからお楽しみ下さい♪

※BL表現です。苦手な方はご注意下さい。ホミンちゃんです。















______C.side______






「こんばんは!シム・チャンミンさんへお届けものです」


それが溌剌なピザ屋の第一声。僕は顔をしかめてしまった。いきなり名前を呼ばれて、怪しいことこの上ないから。それに廊下には他にも何人かいる気配。
さすがに警戒した。でも男は笑顔を消さない。


「シーフードピザとスペシャルピザになりますっ。あとパスタに唐揚げに、ポテトもごさいます」


男の持つ大中小の箱からは確かに食欲をそそる香り。それらに気をとられていると、男と入れ替わるように今度は厨房白衣を来た男性も現れた。


「こんばんは。餃子と酢豚と野菜炒め、チャーハンにラーメンをお持ちしました」

「え、あ、ちょっと待って下さい。じゃあ順番に運びますから…」

「食事のセッティングは私達でさせて頂きますので。チャンミンさんはただ、チョン・ユノの隣に居てあげて下さい」

「……はい」


さっきユノの部屋で見てしまったのと同じ、パールレッドのバルーンの束を掴んだピザ屋のまた別の小柄な女性が登場してようやく気付いた。これもユノのサプライズなんだと。
次に思ったのは今日が何の日かということ。何かの記念日を僕はうっかり忘れてるのかもしれない。

ぐるぐる。ぐるぐる。あれでもないこれでもないと思い浮かべながら宅配業者??を引き連れてリビングに戻ると、神妙な面持ちでソファーに浅く腰掛けてるユノの姿。前にはシャンパングラスもすでに用意されてる。


「ユノ……」

「チャンミン。こっちおいで」


ユノは僕に気付くと柔らかく微笑んで手招きした。あっという間に料理が並べられていくローテーブルの上や、次々運ばれる大振りのリボン紐を垂らし浮いているバルーン束の配置場所をあちこちに指示しながらにこにこ楽しそうに見てる。僕は大人しくユノの横に座って半ば呆然としてた。
シャンパンが静かに開けられグラスに注がれる。料理の邪魔にならない程度の小さなキャンドルが机に点在して灯った。部屋の蛍光灯はそっと消され、「それでは素敵な夜をお過ごし下さい。失礼致しました」と、彼らの気配は去って行った。オートロックの玄関の向こうで何かはしゃいでいるような声と共に。


「あいつらな?実はみんな友達。飾り付けとか宅配とか全部手伝ってくれたんだ。だから誰にもバレないよ」

「あ…あー、そうなんだ……」


秘密の香り。仄かに照らされたユノの横顔。


「どう?ビックリした?風船の飾りもかわいいだろ?」

「…凄いっすね……ちょっと今ビックリし過ぎて言葉にならない、けど」

「あはっ。良かった♪乾杯して食べよう?」


促されてグラスを持ちながら、ここは正直に聞かなければと思った。


「ねえ。……今日、何か記念日でした…?実は僕……何も思い、つかなくて……」

「いいや。何も記念日でもない。何の日でもないし、照れくさくて普段言えないけど。チャンミナには毎日感謝してるから。それを伝えたくて」


それからユノは、「いつもステージの上でしか伝えられなくてごめん」とグラスをちんと合わせて飲み始めた。


「……。頂きます」


僕以上の




幸福者はいるだろうか





カメラや皆の前で散々感謝してると伝えられて、それこそ一番だと宣言されて。このように好きな食べ物に囲まれて豪華で大好きなお酒も用意されてどっぷり甘やかされる。後にはユノが1人頑張って膨らませたのであろうパールレッドに染まる部屋も待ってる。飾られたバルーン束とは違う、ベッドの下でばらばらと揺れる何十個の宝玉たち。僕に隠れて一生懸命肺を広げて息を吹き続けたユノの姿を想像すると、ちょっと泣けた。


「……。じゃあ…まずはラーメン!伸びちゃうっ」

「あ、俺もちょっと欲しいっ」

「んん~♡これ美味しいよ~♡食べて、ユノ食べて」

「おいし!」

「それとぉー、次はピザっ。ユノどっちから食べる?」

「お前の好きな方でいいよ」


いつも通りの賑やかな会話なのに、微かな光の中の食事はどこか淫靡な色気を孕ませる。秘密じみていて。満腹になる頃には、どんなに明るく喋ろうと。


「あぁー、もうっお腹いっぱいっ!幸せえ~っ」

「チャンミナ、幸せ…?」

「ええ、これ以上の幸福は…もう…ないくらい……」


お互いの声は、内緒話をしてるような囁きになってゆく。出すというより漏らす音がいやらしい。誘っているようで。誘ってるんだけど。

僕誘ってるよ、ユノ

目を合わせたユノはたぶんそれに気付いた。でも抑え込むように目線を外してソファーの下を何やら探りだした。再び振り向いたユノが一言。


「できればこれも、受け取って」


この部屋の中で一つだけ。紫色の野球ボール程度の小さなバルーンを手渡された。


「紫♪ね?」

「ふふっ。はいはい。笑」


それは僕の好きな色。僕を祭り上げるようにユノのこだわりが炸裂して嬉しい。紫の球体は質量がやけにある、中に一回り小さな立方体を覆ってる。ような。奇妙な。


「ハサミで。ちょっと開けてみて」


バックを引き寄せて裁縫セットの中からミニハサミを取り出す。


「そっと。そっとな?」


中身を知ってるはずのユノなのに、宝箱を開けるみたいに覗くから邪魔になって笑える。笑いを噛み殺したら僕に優しさが溢れた。言われた通り、そっとそっと。
刃を入れたゴムはそれでも弾けて小箱を飛び出させた。
最近どこかで見た大きさのそれ。


「この前ホテルで、チャンミナずっと見てたろ?それで…やっぱりコレかなって。ブランド立ち上げた友達夫婦に頼んで色々見せてもらったんだけど、結局オーダーメイドで作ってもらっちゃった」


ぱこっと開けると銀色のリングがクッションに半分埋め込まれてた。手にとってみるものも模様は一切ない。裏に刻印もない。ただ一センチほどある幅広なリング。それだけ。僕の好きな感じ。
シンプルで。でもセンスある、長く使えそうな。


「へぇ、いいじゃないですか。僕に?」

「うん。これは、俺の魂だから」

「え……」


ユノは、


「チャンミナが持ってて。どこにいても何をしてても俺の魂はここにあるから。だからこれは絶対大事にしなきゃいけない。無くなったら俺、大変な事になっちゃうぞ。笑」


身に付けるアクセサリーにいつも自分なりの意味を持たせる。でもなんてことはない。『応援してくれてありがとう』とか『あの日の思い出』とか『もっと頑張ろう』とか。大抵はそういう、時々の気持ちを忘れない意気込みのようなものくらい。でもこれは、


「………魂………」

「お前にあげる」


ユノノタマシイ


「感謝して、愛してるんだ。チャンミナ」

「……」


何故そうしたのか分からない。考える前に僕はぱくっと指輪を口に入れてた。舌にプラチナの滑らかさと魂の重さを感じた。


「は!?な…っ、出せ出せ!危ないっ、飲んだら窒息するぞ!」


眉間に皺を寄せて叱りながら躊躇いもなく掌を差し出してくるユノに免じて、僕はクスクス笑って素直にリングをそこへ吐き出した。冗談ぽく。そしたらユノは呆れながらも連られて笑ってくれるから助かった。


「笑。あーもう、お前ってほんとに…。何、どした?」

「さあ…?ふっ……飲み込んでやろうと思って。笑」


本気で飲み込みたいと想ったなんて、洒落にならないから。でもユノは真面目に答えた。僕の本気を見抜いてた。


「……そんなことしなくていいから。ただ…これをはめたチャンミナと……愛し合いたい…」


熱の籠った囁き声で、


俺のもの


僕の左手の薬指に指輪を通した。





























______Y.side______






チャンミンは俺のことを『ユノは感情表現がストレートで直球。とても男らしいけど、……若干ドジ…(笑)』って評する。


「……。あれ???」

「……」


確かにそうだと、自分でも思う。


「え、ちょっと……緩い?」

「……あー、ちょっとだけー…」


ぶかぶかじゃない。
ぶかぶかじゃないんだけど、チャンミンの指にはめた渾身のプラチナリングは薬指の関節を難なく行き来した。気を付けなければ何かの拍子にすぐ落ちてしまいそう。


「…。いや、そんな訳ないだろ。ちゃんと測って、俺の薬指にはぴったりだったし」

「それはユノの指で僕の指じゃないっ。笑」

「だって男だからだいたい一緒だろ?」

「僕の手小さいだろっ。笑」

「あ、そうだ」


笑顔で掌を合わせてきたチャンミンの指は確かに俺より短いけど、太さまで違うなんて思ってもみなかった。改めて感じるチャンミンの儚さ。背は高いのに可愛くて、突飛な行動には面白さ半面、やっぱり肝が冷えて守りたくなる危うさと。


「ええ……ごめんな?じゃあ、直してもらってくるな?一旦返してくる」

「嫌だ。これでいい。っていうか、これがいいです」

「いや、で…」

「これがいい。こんな大事なものは外になんて着けていけないし、誰にも見せたくない。家で着けるか、それ以外は大切に保管しとくから直してもらっても意味ない」

「……」


我の強さと芯の強さ。


ユノの魂…でしょ?


ガキみたいだって言われる俺の情熱を全力で受け止めてくれる器の大きさ。こんなチャンミンを独り占めしてる奇跡。


「そう。しっかり握ってて」

「ん」


俺以上の




幸福者はいるだろうか






唇を近付けると当然のように寄って重ねられる唇は甘い。電流が走る。もっと愛して欲しいと思えばすぐに舌が入ってきた。咥内をクチュクチュ懸命に舐め回す生き物が、あったかくて気持ちいい。


「はぁ、もぅ……」


チャンミンをどうにかしちゃいたい。
艶かしい痺れがざぶざぶ。波があっという間に押し寄せて溺れた。脳に下半身に回ってツラい。欲情と興奮。


「ユノ…ね、」


完全に突っ張ったズボンとパンツに手をかけられて誘導される。そのまま下を脱ぎ捨てて再び座り直すと、チャンミンはソファーを下りて俺の前にひざまずいた。
勃起したモノをすぐに包みこんくれる小さな右手と大きな厚い唇は異常なほど俺を悦ばせる。上から見るとチャンミンの長い睫毛が一層よく見える。


「あ、…っ、はあっ、チャンミ、っ」


よすぎて身震いする。
腰が動く。勝手に咥内の奥を目指してしまう。
髪をすくように頭を撫でて、辛くないかチャンミンの表情を見ていると、チャンミンはフェラチオを続けながら
おもむろにもう片方の手で自分のチャックを開けた。取り出したモノは勃ってた。その自身をしごきだした左手に存在感のある指輪が光った。


「ぁ……ん、ん、っ、ユ…っ、んんっ」


呼吸を忘れた。ほど興奮した。目の奥がかっと熱くなって痛い。欲が暴走しだす。


「もっと。胸もいじって。自分の、ちゃんとしごいて」


俺に添えられた右手を取って乳首に当ててやると、薄く開いたチャンミンの瞳は苦しそうなのにモノはびくんと跳ねて。思わず笑みが漏れた。男なら分かる。それは感じてる証拠だから。俺を離すまいと締めた咥内からスタッカートみたいに漏れる声は上擦ってきて、どうしようもない色気を放つ。


「あ、んあ、ぁっ、ぅっ、く…っ、」


指輪を擦りつけるような淫らな自慰が愛らしい。奉仕してくれる口は依然離れない。


「チャンミナ……っ、ちょっと…風呂入ろう。一緒にっ。限界…っ、早く、愛し合いたい」

「僕も」


切羽詰まった性急な顔が下から抱きついてきて。何だろう。胸が焼き焦げるこの感覚を、うまく表現できない。勢いのままチャンミンを抱き上げて洗面所まで急いだ。なのにお互い裸になったらまた絡みつくようにゆうるり身体を抱き締め合った。お互いを味わうように。浸るように。そんな感じ。


「スゴ!泡!?薔薇!?」


エスコートしてバスルームを開けるとチャンミンは手放しで喜んでくれた。耳はとても赤い。嬉しいが咲く。
軽く洗って一緒に浸かるとどうしたって狭いのに、その窮屈感さえ何かを満たす要素な気がした。チャンミンを俺の上に重ねて。落ち着くポジションを探して微妙に位置を変えながら後ろから愛撫していると、視界の端に見える泡にまみれたチャンミンの手がグーの手になってた。なんか可愛いなって。指をさして。


「これ、可愛い♪」


素直に。


「リング、しっかり握ってるから。絶対無くさないようにしないと」

「、」


ここ。
チャンミンの、こういうところ。


「泡で滑りやすいし、気持ち良くて今もう訳分かんなくなりそうで……ユノもう…」


堪らない。無理。我慢できない。


「ここで。お湯の中で、シてみたい…かも、なんて。笑」


起き上がって向かい合うと泡飛沫が跳ねた。


「ローション取ってくる」


“お願い”は勇気を振り絞って言っている。BoAの教訓が浮かんでは消える。独り善がりにならないように。
信頼してくれる君を、最高に気持ち良くさせたい。毎回。いつだって。


「あ、たぶん。これだけぬるぬるしてたからたぶん。大丈夫かも。ちょっと試して…」

「挿いる?足上げてみて」


チャンミンの頭をバスタブの縁に寝かせたまま肩にかけた両足を抱えると、浮力のせいでとんでもなく軽く感じる。飛んでいけそうなくらい軽い。支配欲が頭をもたげる。

どこも行かせない。絶対に離してなんかやらない。
 
水中の蕾をまさぐって、完勃ちした先端だけ刺すように挿れた。俺のものだって釘を刺すように。


「、ぐ…っ、く、、」

「ゆっくり…挿れるから、っ、」


コクコク上下させる頬に泡が滑る。赤い花びらがその上を舞う。
ゆっくり。激しくすればいいってもんじゃない。演技なんかさせないように。

だんだん深く。浅い挿入を何度も繰り返しながら。


「どう?ちょっと、苦しい?体位変えるか?」

「ん…っ、はあっ、お湯入って…でもなんか、キツイのがいい…このままゆっくり…」

「うん」


二人で同じ場所を感じて。


「っ、チャンミナ……」

「ん、ん…?っ、ふ?」


顔に添えられた小さな拳に口づけを。
俺の魂をはめた指にキスを。
湯はさざ波を起こしてバスタブから溢れる。
俺だけのチャンミン。


「誰のとこにも、行くなよ。俺のなんだからっ」

「…見りゃ分かるで…しょ。僕にはユノしかいないって」


飽くなき欲望を慈悲深い微笑みで包容してくれる。神々しささえ感じるほど美しい。


「チャンミナ綺麗……」


ピストンを強めて釘を刺す。チャンミンを留めておきたい。いつまでも。もっと揺さぶるから、ここに居て。


「あっ!、、は、あ。いい…っ、ユノ、前も触ってっ」

「風呂の中でイってみたい?」

「ぅん、うん……っ」


快楽に溺れだした腰は弾んで、魅力的な矯声が浴室を反響した。俺とは反対に柔くなったモノを揉んでやるとそれでも気持ち良さそうに啼いた。


「あ、あ、あ、っあ、」


チャンミンは俺の手中に居て、俺はチャンミンの手中に居る。確かに自分のものだと確かめ合える。その愛し合う行為に頂点が迫る。指輪にキスして、自分の居場所をもう一度確認。
俺の居場所はいつだって、ここ。


「っ、一回…一緒にイこうか」

「あイく…!」

「俺も…っ、、」


心地好く、安らげる。羽を休めてまた一緒に飛べる。
チャンミンっていう、俺の居場所。






















______C.side______






逆上せたせいもあるのか、ぼおーっとして働かない頭のままユノの部屋に引き摺り込まれて、正直バルーンサプライズのことはよく覚えてない。行為の最中ナカに入ってた水が途中ベッドを濡らして猛烈に恥ずかしかったイヤな記憶だけはあるけど。あとそれを、愛しそうに笑ってシーツを拭きもせず俺を揺さぶり続けたユノのふやけた顔くらい。
翌日起こされて、まだそんな顔で僕を見つめる無精髭のユノをからかった。理由は静かに教えてくれた。


「僕ってそんなに魅力的?笑」

「もちろん、一番に。それに今夜は一晩中、チャンミナがずっと指輪を握ってくれてたから」


午前の日光がさして。素肌がユノと触れていて。ベッドでまったり。周りにパールレッドの海が煌めく。

とても清らかな朝だった。


「お前ほんとに、外ではそれ着けないの?」

「……ええ。ダメっすか?」

「いいや。俺の魂がここにあるのは、俺たちだけの秘密にしよう」

「そうですよ。他人にひけらかすものではない。…あ、でも……」

「ん?」


いつかもし、こんな日が来たら


「もし……、有り得ないけどもし、、気を悪くしないで聞いて欲しいんですけど」

「うん、いいよ」

「もし、何かの理由で…例えばユノに最悪の事態が発生して、TOHOSINKIとしてのステージに僕が一人で立たなくちゃいけなくなった時…。その時には着けます」

「そんな日は来ない。絶対一人にはさせない」

「そう願いたいけど…。まあ、ふと思いついただけ。薬指には合わないけど、人差し指か中指のサイズにはピッタリだし。ライブで着けても格好いいかなって」


そんな日は来ない。
そんな日は来ないけどもし、そんな有り得ない日が来たら。


「さあ、……そろそろ支度しましょうか、“ヒョン”」

「…だなっ。今日も一日気合い入れるぞ。お互いファイティンしよう。宜しくな?」

「もちろん、僕なりにできる限り」


絶対このリングをはめる。
誰が何と言おうと。必ず。

























ユノの魂を僕が持って行く。




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mi※mi※yuu様
長らくお待たせして申し訳ありませんでした。
ご期待通りのものではなかったかもしれませんが、一生懸命あなた様への気持ちを込めて編ませて頂きました。見えないところにこそ、二人だけのストーリーがあるかと。
時は何年前かのどこか。幅広のリングはチャンミンが2015年のSMTで着け何度もステージ上で口づけし続けたと言われる指輪。その秘密の物語。かも、しれません。笑
mi※mi※yuu様がどうか楽しんで読んで頂けますように願います。

りょう(ゆのっぽん)

Fc2

ホミンバースデー、おめでとう❤
二人が二人で居てくれてありがとう❤
ユノとチャンミンが大好きです。


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【中編】貴方の居場所。(貴方のために。2)

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(注意書)こちらは「貴方のために。」の続編です。カテゴリー[しょーとしょーとすとーりー]にございますので、宜しかったらそちらを先にお読みになってからお楽しみ下さい♪

※ちょぴっとBL表現です。苦手な方はご注意下さい。ホミンちゃんです。
















何でもない日の、特に代わり映えしない夜。










「ぅわ……なんか緊張してきた……、」





「あはははははっ。お前でもビビる事あるんだな。笑」

「大丈夫だって。あれだけ皆で話し合って準備してきたんだから。絶対喜んでくれるって~」

「急ごう!時間ないよ!」

「そっち終わった!?こっちまだ空気入ってないのあるから手伝ってくれ!」

「ガス足りる??オッケ、じゃあ私そっち行くっ」

「皆ユニフォーム着たな?一応中華屋の制服も用意してるから。こいつの電話次第では即ダッシュして着替えて。注文は僕取りに行くからさ」

「そうだ!はい、これ。泡ぶろのもと♪今日は思いっきりロマンチックにいきなよ~♡帰ったらすぐバスタブに入れるんだよ!」

「見えない場所はもう自分で準備してあるんですよね!?」





「…うん。皆、ありがとう」





「いいから手を動かそう!時間かかるとオジャンになっちゃうよっ」

「合図の電話で30分後ぐらいに行けばいいか?」

「うわあ~、なんか私が幸せな気分になってきたあ♪なんて素敵なんだろう…」

「お前、関係ないだろ。笑」

「うるさいわね。笑」

「ユノ!ここはもういいから戻って!自然にな!」























Ready……?













































______C.side______






何でもない日の、特に代わり映えしない夜だった。

やっぱり今日もユノは仕事終わりと同時にどこかへ出かけてしまったけど、僕も僕でゲームしたいし。二人で居たからって別に何かすることもないし。うん、別に気してない。


「ふぅ~、疲れたあ~~」


帰って早々、手洗いとうがいをしたついでに、まずビールを冷蔵庫から取り出した。プルタブを開けて中身を喉へ流し込むと、あまりの美味しさに一気に半分くらいまで無くなった。


「っっ、あああ~~、うまあぁーっ…!」


一日で、最高に幸せな瞬間。弾けるアルコールの感覚が堪らない。ぐいっと調子が良くなる。
ユノはユノで自由にやってる。僕も僕で自由にやってる。それでいいじゃないか。


「さっ、ゲームゲーム♪」


最近やり始めたスマホゲームのアプリボタンをタップする。起動中にリビングのソファーへ移動して。腰を下ろす寸前で思い付いた。


「あ、先にスキンケアしとこう」


お酒を好きなだけ飲みながらゲームに集中したい。よく飲むといつの間にか寝ちゃうから、今のうちに肌を整えようと思った。できれば今日はそうして眠りたい。
ゲームに集中して、思いっきり酔って、僕の中のワガママをやり過ごしたい。
拭い取るように強く洗顔を終えると、幾分気分がすっきりした。さっきの上機嫌がいつの間にかまた落ちてたんだってことに軽いショック。自分にしっかりしろと言い聞かすために痛いほど顔を叩きながら保湿する。だけど額や頬は液体に緩和されて、ぺん、ぺん、ぺん、ぺんと緩くしか鳴らない。腰抜けた音が歯痒い。肌はもうじんじん熱いのに。


「美容液に、パック…は今日いいや。乳液と、エクストラクリーム…」


今は慢性的な発作を起こしてるだけ。落ち着けば治る。
いつも隣に居るんだから、今さら持ち上げてもらう必要なんてない。気恥ずかしいし、むしろ迷惑だ。



「チャンミナ?」



「、ぅえあ!!!!」

「……なんか、大丈夫か?すんごい痛そうだけど」


いるはずのないユノが振り返ってもちゃんと居たからって、別に驚くことじゃない。昔からずっと一緒に居るんだから。別に大したことない。


「…………ユノ、なんで居るの…」






だけどやっぱり。






「いや、帰ってきた」

「……だよね……いや、ついさっきどこか行ったじゃん」

「そうなんだけど、いきなり皆都合悪くなっちゃってさ。今だったらチャンミナとご飯食べれるかなって、急いで帰ってきた」

「……そう」


ふいにドキッとさせる男前な言葉も、

無意識に触れてくる掌も、


「晩ご飯もう食べた?」

「いや、コンビニで買ったけど。そう言えばまだ……」


すぐ差し伸べられる純粋な優しさも、


「『そう言えば』?あはっ!じゃあ良かった。折角だから…ピザでもとろう?好きだろ?中華でもいいよ。ヒョンのおごりぃ♪いくらでも食べな♪」



尊敬して、






大好きだから




「じゃあ、、、両方っ!」

「…へ!?」

「両方食べたいっ。食べたい食べたい~~腹ペコでぇ~ユノかっこいい~お願いしますぅ~~」


すんと鼻を鳴らして泣き真似して、シッポ振るように上目遣いで抱きついて。庇護を受けなければ立つこともできない。小鹿のように。身を縮めて。わざとらしく。
甘えたい。たまには。思いっきり。

ユノを独占したい。


「おねがい、おねがいぃ~格好いいユノぉ~」

「なんか、、かわいいチャンドル♪ほっぺ真っ赤だし。笑」


ユノはよしよしとしっかり僕を抱き締めて、鎖骨の窪みに埋まった僕に、わざわざ首を捩って口づけを落としてくれた。ワガママを笑って、とてもとても甘やかしてくれる、僕のユノ。
僕はどこまでも許されたくて、あざとさ加減に拍車がかかる。人差し指の先端を唇に押し当てておねだりアピール。自慢の上目遣いも忘れずに。


「両方でもいい?食べたい…♡」

「…。よしっ、分かった!いいよ♪」

「イエースっ♡じゃあ~僕が注文するね?どぉれ頼もっかなあ~♪」

「いやっ、電話は俺がするからっ。もしかしたら値切れば安くしてくれるかもしれないからっ」

「…そんなんあるわけねーっすよ、今まで一度もなかったじゃん」

「いや今まではやった事なかったからっ。こういうのはやってみないと分かんないからっ、俺がする!」

「……。分かった!お願いしまあーす!!笑」


突拍子もないユノの思いつきが見てみたくなって、結局楽しくなっちゃって。抱きついた格好のままでユノの注文を聴いてやろうと思ったら、「これは男の挑戦だから秘密!」とか言って会話を聞かせないように洗面所から追い出された。普段使わないバスタブを起動させたようで水音まで立てる始末。向こうの電話口の人もビックリするだろう。ユノって本当に面白い。


「ぐふふふふ…くっくっくっ…っ、ぶっ!笑」


腹が捩れるほど面白い。僕の食べたいものなんてユノはもう知ってるから。ありがたくお任せすることにする。
役目の無くなった僕は食器やグラスの準備をした。残ってた生ぬるいビールも飲み干して。ただ楽しい。最高に。


「ふふふっ♪おごってもらうし、久しぶりにちょっと片付けもしといてあげるかっ」


今はもう諦めてほったらかしにしてしまってるユノの部屋。何度言っても片付けないユノに見切りをつけて、最近は踏み入れることもなかったその扉をひっさしぶりに開けてやった。せめて洗い物だけでも救出してあげようと思って。


「は…………」










尊敬もしてるし














僕も大好きなんだよ、ユノ


































______Y.side______






喜んでくれるかな?

期待と心配でドキドキする。チャンミンの欲しいものを見極めて、でもプレゼントするだけじゃ足りないような気がして一生懸命準備してきたけど、チャンミンは派手な演出とか嫌がるかもしれない。そう考えて家で渡すことにしたんだけど、いまいち自信が持てない。ロマンチックにいきたいけど恥ずかしくて俺も居たたまれない。呆れられたり笑われたら、どうしよう。

未だに大好きだから怖い。
愛してるから、怖い。


「あー…、こんなのいらないって言われたら……ショックだな……」


大事な時はきちんと真剣に受け止めてくれるチャンミンだから、そんなの言わないって分かってるけど。もし心の中でそう思われたらどうしよう。
俺の中の一番大切な、一番深い心を委ねてる人だから。


怖い。


『大丈夫だよ。こっちは人数も多いし両方すぐ用意するから。ファイティン!!』

「……おっけ、じゃあ後で!」

『了解!』


スマホの通話ボタンを切って一呼吸。


「よし……」


湯気の立ち始めた風呂の自動ボタンを確認して、女友達から譲り受けた『おふろのもと』を入れる。ポッケに忍ばせてた薔薇の花びらをバスタブの縁に並べて……。


「やり過ぎかもしれない……っ、」


顔が赤くなるのが分かる。思わず手で頬を冷やした。




でも俺にとって、本当に意味のあるプレゼントだから




十字を切って祈る。喜んでくれますように。
胸を拳で二回叩いて風呂場から出た。


「っ、チャンミナ~、値切るの成功したぞー♪やっぱ言ってみるもんだな♪」

「ユノ、ユノ」

「ん…?」


リビングに戻ると、てっきりまたゲームでもしてるだろうと思ってたチャンミンが寄ってきて焦る。
顔が赤くなってるの、バレやしないか。
チャンミンの頬もまだ赤いまま。


「スゴいね…やっぱりユノは格好いい」

「あははっ!ありがと、チャンミン!」


シャツの袖を掴んできた手を握り返して。
嬉しい。


「本当に格好いい。本当にそう思ってます」

「、、」


眉毛を八の字に下げて真面目に言うから、なんだか嬉しいが過ぎてすぐには言葉が出てこなかった。

チャンミンの言葉は魔法。
チャンミンは嘘をつかないから。
チャンミンの言葉は真実。心の底から俺にとてつもない自信を与えてくれる魔法。


「…お前なあー!まだ他に食べたいもの、あるんだろう!?何だよ、言ってみろよっ。笑」


何でも買ってあげる。全部買ってあげる。
チャンミンが喜んでくれるなら。何もかも。

本気でそう思えてしまう自分が危ない奴だってことは分かる。でもチャンミンのあの、大きくて綺麗な瞳に見つめられたら、つい。盲目になる。

気持ちとは裏腹に、冗談っぽく押し倒して、二人でソファーに沈んだ。じゃれてくすぐるとチャンミンは声を上げて笑って。両腕と両足は縮めて抵抗するだけで反撃しない。内股気味に閉じられた腿の間を強引に割って腰を滑り込ませた。手首を捕らえて喉もとに噛み付くキスをしたら俺の勝ち。抵抗を諦めて今度は全身でしがみついてくる可愛いのかたまり、俺のチャンミン。可愛い。守ってやりたい。


「他に何が欲しい?いいよ、何でも」


強烈に溺れてる。
腕は勝手にチャンミンを包み返してた。
耳元には大胆な要求が響いてきて。


「ユノが欲しい…っ」


こんなの、


愛さずにはいられない


「…。いいよ」


自分でも驚くほど甘ったるい声の返事が出た。触れるだけのキスを繰り返し交わす。微かなビールの香り。肌をなぞって、また唇に戻る。目の前の幸せそうに瞳を閉じた顔。こっちが嬉しくて、自然と笑みが漏れる。そのチャンミンの鼻先にも瞼にも頬にも口づけを落としていると、焦れた舌が俺の咥内に入ってきて、下半身が疼いた。食むように深いキスを繋ぎ続ければ、どんどん興奮が膨らんでいく。スウェット越しにチャンミンのモノを探すと俺と同じように勃起してた。


「んっ…、…ュ、ん…、」

「はぁ、チャンミナ…っ」


ヤバい。これはもう、我慢きかないかも。ヤバい。

そう思った瞬間やっと待ちかねたインターフォンのチャイムが鳴った。落胆と安堵。精一杯、理性を引っ張り戻して。


「まずご飯食べようか。な?」

「ええ~~」


残念がるチャンミンに財布を渡した。「もう…どうしよ、コレ」なんて言いながら膨らみを押さえて、しゅんとあからさまに拗ねる姿が珍しくて俺は図に乗っちゃうよ。さっきまでの不安はどこへやら。盛大に演技する。サプライズへの助走付け。


「行ってきて。値切りまくったから恥ずかしくて俺はもう出れないっ!涙」

「あっはっはっはっは♪」


チャンミンは俺に指をさしてはしゃぎながらインターフォンを見る。カメラの映りこみには気を付けてくれと散々言ったから大丈夫なはず。


「くくっ…、はい♪」

『ご注文頂いたピザ屋です』

「はーい。今開けます。まずはピザか♪」


特に気にすることもなく施錠を外しに玄関へ向かうチャンミンに一安心。もう少し。テーブルに用意されてるお茶のグラスをそっと納めて、代わりにシャンパングラスを二脚取り出した。料理と合わないかもしれないけど、男だから好きなものを食べたいだろうし、ラインナップだけはこの際気にしないことにした。

インターフォンが鳴る。チャンミンの、扉を開ける音が聞こえた。俺はソファーに座ってスタンバイ。膝に肘をついて、指を組んでその上に顎を乗せた。自分なりの格好いいポーズで決めて。


全てをくれたチャンミンに、


「こんばんは!シム・チャンミンさんへお届けものです」


俺の魂をあげる。









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ユノ、お誕生日おめでとう!

「本当に格好いい。毎瞬間見惚れる。ユノの隣に居れるだけでいい」
そう言って貴方の情熱を生涯かけて受け止めてくれる人がいます。癒しと自信とさらなるパワーに満たされて、どうかいつまでも自由に羽ばたいて下さい。

【前編】貴方の居場所。(貴方のために。2)

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______C.side______









尊敬してるし、








大好きなんだよ










「チャンミン」



僕を呼ぶ、声



「だから…待ってって……」

「いや、観てみろよ♪俺こういうのけっこう好きだな。ぉ…お前は?どういうのが好きなんだっけ、何か欲しいなあ、とか、ないの?」



僕の腕を引き寄せる、その強引な手の力強さ



「ちょ、ま……。。。」

「チャンミナチャンミナっ、これこれ、このネックレスとかは?」



何年経っても変わらない

探求心そのものが覗きこんできたかのような
キラキラ笑顔


夢追う少年



「チャンミナって」

「ちょ、あ、邪魔邪魔邪魔っ!」

「あー!!ほら、お前が観ないからCM終わっちゃったじゃんかぁ~」

「……。💢」









だけど昔からずっと一緒に居るものだから…














「ちょっといい加減にしてよ!!!」





ときどき、そうじゃないと思ったりもするんだ。





「ぇ……」


感情のまま叫んでしまった僕とは対称的に、何を叱られているのか分からない子供のようにきょとんとした瞳で原因を求めるユノ。
まるでこっちが悪いみたいに思えてくる。
いや、違う。そうじゃない。
邪魔したのはユノで、悪いのはユノだ。


「皆で協力プレイして対戦するゲームなんだから、ちょっと待ってってさっきからずっと言ってるじゃん!何で分かんない!?」

「はあ?何だよ、お前」

「めっちゃ課金してるんだって!このゲームに。僕が司令塔だから今抜けられないの!チーム戦だから!」

「何だよいいだろ、ちょっとくらい観れるだろっ」

「ちょっとじゃないっ。何回も何回も。気が散る!だいたいさっきから何なの?買い物の相談か!?」

「…。まあ?」


どっと溜め息が出る。

ソファーでスマホのゲームに集中していると、ユノがふらっと隣に座ってきてテレビを観始めた。と、思ったら
いちいち意味もない事を聞いてきた。
ユノはネックレスにしてもピアスにしても自分なりの意味を持たせて身に付ける。僕があれこれ口出す必要なんてない。それに外出がてら頼んだ物でさえ、僕の言ったことを忘れて全く違うものを買ってくるんだから言うだけ無駄だ。


「ユノはユノの気に入ったものを買ったらいいじゃない。ユノなら本当、何でも似合うよ?」

「、あはっ♪ありがとう。チャンミナも何だって似合うよ♪」

「…どうも」


褒められて、悪い気がしないのは。嬉しいってことで。
ユノなら誰にでもそう吐くであろうこんなセリフにさえ赤くなる自分の耳をどうにか隠したい。


「、ってことで僕はゲームの続き…」

「そうだ!友達夫婦がブランド立ち上げたんだった!スゴいお似合いで、いい奴らなんだよ。どうかな、今もうまくいってるのかなぁ。まあいってるだろうな、あいつらなら♪」

「…」


だけど途端に僕から興味を別へ移すユノに今度はぽっかり寂しさを感じる。

見て欲しくないけど見て欲しい。
自由にさせて欲しいけど自由にさせないで欲しい。
尊敬してるけど盲信したくない。
大好きだけどダイキライ。



この矛盾の正体を、僕は僕なりにもう知っている。



「最近はその友達夫妻にはお会いしてないの?」

「…そう!それで。それでさ、その店で何か…アクセサリーでもひとつ買いたいなって思ってて」

「へえ…いいじゃないですか。どういうのがあるの?」


ユノはとにかく買い物がしたいらしい。そして相談するなんてお互い滅多にしないし、うん。


「待ってな?今サイト見るから」


意気揚々とスマホの画面を操作するユノの隣で、僕のスマホは『LOSE』の文字を浮かび上がらせた。ので、ぽいっとソファーの縁に投げた。
だってこれからゲームより楽しいこと、静かな幸福を楽しもうと思って。このユノだもの。間違いない。


「え、と……あれ…、…」

「ユノ?」


口を右手で覆ってくぐもる上に、形のいい綺麗な鼻先が乗っかってる。整形を疑われたほどの成長美。
ユノは確実に格好良くなった。本当に格好いい。

繊細な横顔を横目いっぱい眺めて、ユノのスマホへ目を落とすと。……何だろう、おどろおどろしいドクロのトップ画面が僕たちを威嚇していた。『KILL』とか『FUCK』とか、、蛍光色が光って……何とも言えない。


「……なんか、…ヘビメタ?みたいな感じっすね……。でもデザイン変わってたりするの、ユノ好きだから。欲しいのありそうじゃない?」

「うーん、、」


ユノがさくさくタップとスクロールをしていくと、まあ何ともいかにもなピンクの蛇柄ぴっちりパンツ(スパッツ…?)とかまあまあ着れそうな(それでもいかついビジューの入った)皮ジャンとか。どうやって着るのか僕にも分からない服(か…?)の宣材写真が並ぶ。グッズやアクセサリーのギャラリーもすぐにやってきて、言わずもがなの重厚な世界。彫刻品を胸に着けるくらいの気合いがいりそうな鉛のネックレス…とか。もはや鉄拳を繰り出すための喧嘩道具のようなリング…とか。ブレスレットは太い針が外側に向けて駆け巡っていて凶器としか言いようがない。


「チャンミナ、こういうの……あんまり趣味じゃないよな…?」

「僕はぁ。。控えめだけどセンスあるって感じが好きだから全く理解できないジャンルだけど……、まあ。ユノなら箔がつく感じかも…?」


僕はシンプルで使い勝手の良いものが好き。そういうものに愛着が沸くし、長くも使えるから。

しっかしこのクレイジーとも表現できるブランドのどれかをユノが身に纏うのか、と想像すると。
実際自然に。爆笑が咲いた。ユノはやっぱり面白い。


「……。ぶっ。くくく…っ、、あっはっはっは!ユノ凄いねっ。何買ってくるか、楽しみにしてる!買ってきたら絶対見せてよ!ぶふふふふふふふ♪」

「あはははは!あ~、はあー、これは、」


僕につられて短く大笑いしたユノは一呼吸ついた後、




「さくせん、しっぱい」




甘く優しく呟いて、どこか寂しそうに微笑んだ。


「………」


僕の一番苦手なユノの表情。胸がぎゅぅっと締め付けられる。僕はきっと間違った、何かを。
ユノは何があっても笑うから。人に気を使ってる時ほど何が何でも笑うから。ユノにこんな顔させた自分が情けなくて、僕はいつも未熟。足りない。挽回したい。


「さ、さくせんって何……?」

「にゃはは~♪ひーみつぅー♪」

「あ…今一緒に決めたかった?んだよね?いいですよ、僕もユノに似合うの一緒に選びたいな」

「んー、でもやっぱりもうちょっと考えてみるわ。ありがとな、チャンミナ」

「っ。えー、いいじゃんいいじゃん。どうせ暇だし。ね?一緒に見ようよ」


ゲームのことなんてすっかり棚にあげてしまって。次は僕が子供のようにせがんでしまって。そしてそんな僕をあやすように頬を両手で包んできたユノ。


「俺が“やりたいこと”を強制しても、意味ないよな?」

「違うって。ほんとに…」


そんな事言いながら左右を固めて唇を寄せてくる。逃げ道なんてない。逃げたくなんてないから、丁度いい。

「ん、…、」

触れた瞬間未だにぴりっと緊張する、キス。甘い痺れ。息は止まって。でも苦しいのは実体のない感情で胸がいっぱいに埋まるせい。そして目を合わせたユノの言葉は、どこまでも落ち着いていて、優しかった。


「楽しみにしとけよ。な?」

「……何が」

「いいから。楽しみにしてて」

「もう……はいはいはいはい!楽しみにしとくって!」

「よし♪」


頭をこれまた優しく撫でつけられる。

優しいのもいいけど、優しくするな。
縛られたくないけど、縛れ。
支配されたくないけど、支配しろ。


「じゃあそろそろ寝るか~」

「…そうっすね。眠い~」


愛してるから愛を見せて。
誰にでも見せる愛じゃなく、他の誰にも見せない
底知れない愛を見せて。でもたまにでいい。
貴方は色々忙しい人だから。


「あ、そうだ。俺ちょっとドンへに電話するわ、着信あったんだった。先寝てな?」

「はーい」


愛なんて実体は存在しないのに。目には見えないのに比べたい。僕は特別だよね?必要だよね?って。
なんて幼稚で浅はかな。





これが矛盾の正体。













つまりはまあ、ユノは皆を深く愛してるからさ。

僕の負けず嫌いが煽られて、ときどきちょっと。
ちょっとだけユノの一番でいたいって、
思っちゃうってだけのハナシ。


「お疲れ様でした、また宜しくお願いします」

「お疲れ様でした、ありがとうございました」


ある日の夕方、明洞のホテルでインタビューを済ませて1日のスケジュールが終わった。また誰かと電話しだしたユノを置いて先に帰り支度を済ませ、一階のカフェでマネヒョンと珈琲を味わってた。


「おめでとうございます!!!」


突然、ロビーの方から祝福の声と十何人かの拍手が聴こえてきて、何事かと首を伸ばして確認してみる。

輪の中心には男女のカップル。可愛らしい顔の女性は泣き笑いで周りにお辞儀してる。男性は少し貫禄のある体躯で誇らしげ。でも小さな赤い箱を持った手は女性の肩を抱き、とても大事そうに彼女を包んでる。


「なになになになに、何あれ?」

「公開プロポーズじゃないか?ここのホテル、ああいう個人のサプライズも相談に乗ってくれるらしいから」

「ああ~」


納得して改めて見ると、確かに男性が女性の左手薬指に宝石の輝く指輪をはめてあげているところ。


「それでこのまま結婚式の会場見学に行くのもよし、ディナーを楽しむのもよし、泊まれば一生の記念になるしな」

「ほおぉぉぉぉ~~」


マネヒョンの言う通り、この世の幸せを一身に受けたかのような女性の涙で濡れた笑顔はとても綺麗だ。彼女から男性にハグして、「私も愛してるわ」という声が僕のいる席まで届いてまた拍手と祝福の歓声。よくよく見ると、男性もちょっぴり泣いて彼女を見つめてた。
二人だけの世界。


「……いいねぇ。すごく素敵だ…」

「うん、見てるこっちも幸せな気持ちになるよな」


お互い二人しか見えてない。すごく素敵だと思った。
ちょっと羨ましかった。ユノは皆を愛しているから。
僕にとってユノは絶対的な存在だけど、ユノにとってはどうか。僕への気持ちがもし、皆を愛する大勢の中の一人程度のものだとしたら正直悲しい。

どんな道もユノと共に歩んできた。僕の代わりは誰にもできないだろうと自負する反面、本当にそうだろうか?と、強烈な不安に襲われる時がある。僕はその度、自分が作り出したこの妄想と必死で戦う。(こんな事考えてもきりがない。僕は僕だ。ちゃんと必要とされてる。大丈夫。努力し続けろ。自信は後からついてくるはず)って。

愛してるから怖い。
いつまで経っても大好きだから、怖い。


「悪い。マネヒョン、チャンミナ、お待たせ」

「よーし。ユノもきた。じゃあ、事務所戻るかーっ」

「マネヒョン。俺、今日このままアガリでいい?仲間と晩ご飯食べる予定だったけどその前に急用ができた」

「ふーん、いいよ。送迎は?」

「いらない。そこでタクシー拾って行く」


ホテルのエントランス脇に常時待機するタクシーの列がガラス張りの壁越しに見えた。


「分かった、じゃあ気を付けて。ユノ、また明日な」

「おう。チャンミナもお疲れ」

「本当疲れた。僕どっか飲みに行くかも」

「そ?分かった。じゃ!」


早足で去って行くユノを目で追えない。ユノは普段通りなのに。僕は無性にいじけてて、でもどうでもいい振りしたくてずっとタクシーの方ばかり見てた。
まもなく一台の黒いタクシーがユノの急ぐ背中を吸い込んで発車した。


「……僕ってワガママ……」

「え?チャンミンはワガママなんかじゃないだろ。むしろユノの方が問題だぞ、ははっ」


マネヒョンのこの一笑いに僕は同調できない。
だって本当のことだもの。無償の愛が究極の愛し方というのなら、僕はあまりにも未熟過ぎる。
とんでもないワガママ野郎だ。


「僕の“して欲しい”ことなんて、強制してできるものじゃないのに……」



あれ……



どこかで聞いたセリフ……
























______Y.side______









感謝して、








愛してるんだ













コレだ!!!と思ったら、いてもたってもいられない。


「ユノ、こういうのはどう?」


いきなり来店したにも関わらず、旧友は驚きながらも休憩室へ案内してくれた。以前はなかったタトゥーで覆われた腕をぱんぱんに張らせながら、店内から何度か往復して重そうな商品ケースを運んでくれる姿はやっぱ相変わらずのいい奴だな、と懐かしい風も運んできた。


「うーん。もうちょっとシンプルな感じのってある?こう…ほんと普通だけどセンスある!みたいなさ、」

「うちはハード系が売りなんですけど!?そんなのねーよ!涙」

「でもここで買いたいんだよ。この前、お前ら夫婦のことを思い出してさ。チャンミンにはやっぱり二人が作ったやつをプレゼントしたいんだよな。ほら、お前らすごい仲いいオシドリ夫婦だから、その、験担ぎ…?みたいに。できたら二人の幸福にあやかりたいなあ、なんて…だははーはーはーっ!!」

「あはははは!いいだろう!?うちは年中ラブラブだからな♡♡♡」


胸の内にあった気持ちを言葉にするとなんとも幼稚な理由になってしまって、照れくささから笑って誤魔化すと倍の笑いで自慢された。
愛に対する絶対的な自信。その姿が眩しいと同時に、ちょっと悔しい。ウチだって負けてないから。
チャンミンのためにもここは譲れない。


「何か他のデザインとかないか?」

「うーん。そう言われてもさ……」

「とにかくあるやつは全部見てみたいんだけど。販売予定のやつとか、在庫ないやつはカタログでもいい」

「……ったく、しょーがねーなぁ。じゃあ。売り物じゃない、試作品とかだだの趣味で作ったやつが近くの工房に置いてあるんだけど。一応見てみる?」

「おお、見る見る!今すぐ連れてってくれ!」

「ぶっ!今日はまだ営業中だから無理っ。悪いけどまた定休日にでも改めてくれよ。ったく。いきなり来て全部出せだのすぐ連れてけだの、ちょっとは落ち着けよ。それじゃただのガキだぞ、ガキっ!笑」

「…だってさ、」


やりたいことは全力でやってきた。

やらない選択肢は俺にはないから。頭の中は夢と希望と友情とアイデアでいっぱいで、俺のほとんどはそれらに費やしてる。グループのことなのに俺は勝手に決めることが多いし、オフも仲間を集めて昼でも夜でもとことん遊びに行く。うまくいくこともあれば失敗することもある。とにかくこれと決めたらやってみる。失敗は次の糧だと思ってるからあまりカウントしたことないけど、もしかしたら失敗してる方が多いかもしれない。それは他人からすれば、効率の悪い生き方なのかもしれない。
でもチャンミンは何も言わない。きっと言いたい事も考えてる事もあるだろうに。

いつもふと。隣に居てくれて。
ただ一言、『どうぞ好きにして』と、


「……チャンミンに喜んでもらいたいんだ。当たり前だろ……?」


俺を信じてくれてる。

何があっても『ユノなら大丈夫』って、自分の人生を預けてくれる。授けてくれる。それは計り知れない覚悟でもって、俺に命を懸けてくれているということ。


君って、本当に凄い。
その強さにこっちが離せない。自分のものにしたい。


ずっと俺の隣に居て。俺のものでいて。


「そうか……うん……そうだよな…。よしっ。ちょっと待て、店一旦閉めてくるわ。今から工房に案内するから、一緒に行こう」

「マジか!?ありがとうっ!恩に着る!!」

「俺の華麗なるアトリエと才能光る作品の数々を特別に見せてやろう。あ、間違っても久しぶりに会うカミさんには惚れるなよ。惚れたらコロス」

「あはははははは。素敵な奥さんだけど、俺はチャンミンが一番だと思う。世界中で一番♪」


見えない頂点を押すように人差し指を立てたら思わず鼻歌が出た。それどころか踊り出したいほど気分が良い。
世界で一人。出会えた幸運を改めて実感してしまって。


「お前地球にどれだけの人間がいると思ってるんだよ。何十億人とかだぞ?ふはっ!のろけるねぇ~♪笑」

「断トツだよ。ぶっちぎりの一等賞」












感謝して




愛してるんだ、チャンミナ













君の喜ぶ顔が見たい。






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兄弟実験。

馴れ初め別バージョン。
チャンミン、「俺」呼び。

きっかけだけで二人はどの道程でも愛に目覚める。


そんな確信を込めて。(イエス☆ホミンホ信者!←)
















______Y.side______





俺はソウイウモノを諦めかけてた。

そりゃ、いつかは誰かと……とは思ってたけど。
それは今じゃない。
今してる仕事が一番だから。

そう思ってたから俺はいいんだよ。
すぐ気付いたんだ。






お前はどうだった?


チャンミン
















______C.side______






マネヒョンは日本のマネージャーに俺たちを任せ一旦帰国した。数日の日本滞在で、ユノと二人で共同生活するのは久しぶり。
そんな一日目の夜。宿舎のリビングにて。


「信じられない……」


シャワーを終えて冷蔵庫からイチゴアイスを取りだそうとしてるユノに確実に聞こえるように独りごちた。
だってユノに聴いて欲しかったから。


「ん?何?チャンミン」


期待通り返ってくる穏やかな声が心地好い。今では実の兄のようなユノ。
家族だからこそ聞いて欲しい。カメラの前や他人には言えない、赤裸々な自分の心。


「……いやー…、ってうか、本当。たぶん、俺をブランド品か何かとしか認識してないんだと思う、マジで」


含みを持たせて。
ユノに興味を持って欲しくて。ユノは関心のない話にはホント右から左に聞き流すから。
でもこうすれば、素直に耳を傾けてくれる。


「?何なに?何の話?」


ほらね。
釣竿に狙った大物が食い付いてきたみたいで、ちょっと嬉しい。単なる愚痴話がわくわくしてくる。
このままユノの興味の糸を引けるかな?
どうか逃げないで、このまま。


「はあ…。。ユノは、それこそぉ!星の数ほどモテるからこんな事経験したことないだろうけど…。俺はけっこう深刻に思ってるよ」


ユノをアゲて。糸を緩めては引く。
もっとこっちへ引っ張って。


「ははっ♪チャンミナもモテるし格好いいだろ?何?どうしたんだよ?ヒョンに言ってみな?」


嬉しそうにニヤけて俺の方に向かってくるユノの引っ掛かり具合が嬉しい。深刻だって自分で言ってるのに思わず口角が上がる表情筋を抑えた。ら、ユノに「ニヤけてるじゃーん!」と笑われた。
いや、ユノの方が先にニヤけたからっ。
でもこれで今夜はとことん聞いてもらえる。
ユノを釣り上げた。テンションがアガる。


「女の子がっ」

「女の子?」


俺の座るソファーの隣にユノが座る。
兄弟二人。楽しい。


「そう!本っ当、ワケ分かんない。ほら、俺たちって芸能人でしょ?だから暗黙のルールというか…デートしても周りに言わないで欲しいものでしょ?そもそも言う必要もないことだし」

「そうだな、うん」

「それで、この前モデルの女の子とデートしたんだけど。あ~いい雰囲気だなぁ♪このまま付き合えるといいなぁぁぁ~♪…と、思ってたのにぃぃ……」

「たのに?」

「そのコ、周りに俺とすでに付き合ってるって言いふらしてるんだって!まだデート1回しただけだよ!?マジあり得ない。全部終わった。はい、終了!」

「あ~、そういうことかぁ~」

「そうだよぉ。そんな噂広まったら会いづらくなることぐらい何で分かんないのかなぁ~。っていうか、俺のことが好きとかそういうのじゃなくて、東方神起と付き合ってるっていう自慢話がしたかっただけじゃない?これ。ブランド品の高級バックを見せびらかすみたいにさ」

「あ~、はは。まあ、そういうのも、あるかもなぁ。でもお前にはお前らしさがちゃんとあるから。分かってくれるコが必ずいるよ」

「そうなのかな…。女の子って信じられない、俺……」


ソファーの縁からズルズル落ちてラグマットに尻をつき、オーバーリアクションで落ち込んでるのをアピールする。

ほら。
傷付いてへこたれた弟の心を。
癒して、甘やかして。兄さん。


「大丈夫だよ、チャンミン格好いいし。いい男だ」


頭上に温かい掌の重さ。ぽんぽんと俺をあやすように撫でる。
これこれ、待ってた。
おくびにも出さないけどね。


「、、ユノに言われても説得力ないぃ~~」

「何でだよ!?あははっ!お前だって自分で格好いいって自覚してるだろ?」

「ぶっ!……ふふっ♪」


だってそれはユノがこれまで散々俺を褒めてきてくれたから。俺、確かに格好良く成長したなって。否が応でも気付くよ、それは。

吹き出して溢れた隠しようのない嬉しさはもう、俯いて誤魔化す。ユノはそんな俺を優しく見守ってくれてる。

家族だから。
お世辞じゃない、混じりけない言葉だから。
胸がくすぐったくて跳ねる。ユノの褒め殺しで自分磨きに拍車がかかる。もっと格好良くなりたい。
でも、今夜は。ちょっと休憩。ユノ補給。


「あ~、ホント駄目だ、俺。自信なくす」


ぐだぐだ、ぐだぐだ。ネガティブに。
いつも好き勝手やらせてもらってるけど、たまには兄貴に甘えたい。そんな夜が、きっと誰にもあるでしょう?
今夜はユノとのんびりしてたい。
もっと飛び込んできて、褒めて慰めて欲しい。でもそんな女々しい事は絶対言えないから、俺は素直な兄をそっと誘導する。


「俺、これから本気で好きだって想えるコに出逢えるのかなぁ。こんなんじゃ、このコは嫌、あのコは駄目って、条件ばっか増えてくよ」


ラグの上に寝そべった体を転がして、抱きしめたクッションの隙間から瞳を見上げるように出してみる。日頃の研究の結果、この角度の上目遣いが一番大きく綺麗に見えるはず。
ユノは俺の目が本当に好きだ。


「なんで。本当にさらに格好良くなったし、いつまで経っても可愛いし。目は鹿みたいに大きくてキラキラしてる」 


期待通りの、称賛をくれる。


「きっとその女の子より、もっと綺麗でもっと素敵な人がチャンミナには似合うよ。チャンミニは本当にハンサムだから。普段は俺よりオーラあるし」


呼び名をころころ変えながら。
期待通りの、慈愛をくれる。

それでも俺はさらに兄の愛をあるだけねだる。しつこいって言われるまで。面倒くさがられてもユノなら平気。兄弟だから、離れることはない。


「俺たち東方神起である以上、普通の恋愛はできないんじゃない?ユノをただ一個人のユノとして、俺をただ一個人の俺として見てって方がもう、無理なの…か…?女の子にとって……」


あれれ。マズイ。
思考がドツボに嵌まってしまった。
俺は単純にユノにもっと褒めてもらって男としての自信とパワーを取り戻したかったはずなのに、いつの間にか迷宮入りの真理を突いてしまった気がする。

東方神起でいる限り、本物の恋愛はできない?


「……そうかもな。でも、だったら俺は東方神起を選ぶ」

「ぇ……彼女作るの、諦めるの?俺はヤだ、そんなの」

「俺だっていつかは欲しいなって、そりゃ思うけど。今は難しいな、やっぱり。チャンミニは俺がモテるって言ってくれるけど、俺も東方神起のユノとして寄ってきてくれる人が大半だから。イメージと違うって離れていかれたり…ショックだった事も実はちょっとあるよ、俺」

「いや、そんな事…」


ユノはユノで、うまく恋愛できずにいるんだなって今更感じる。こんなにいい男なのに。なんて不憫なんだろう。


「なんかね、目が……皆そう語ってる…目は嘘をつけないだろ?」

「ユノ……」


ユノには久しく恋人がいない。


「だから今は、ちょっと…。うん、東方神起が一番」

「それは…そうだけど……え、勿体ないって。ユノなんて選びたい放題なのに……」

「、あはーはーっ!ありがと、チャンドラ♪」

「……いや本当。そんな年寄りみたいに達観して考えなくていいんじゃない?ユノなら本当、ユノにぴったりのいい人がすぐ…」

「あはーはーはーっ!もういいって♪ま、タイミングが合えば出逢えるかもな♪」


ユノの手が再び俺の頭をなぞって、アイスの空をローテーブルに置きっぱなしのまま、また新しいアイスを取ってきた。
次は白い。バニラ味。


「こんなに食べたら太るよなぁ~♪」

「……」


でしょうね。。

アイスクリームが大好きで、片付けが苦手で。僕に愛しいより憎らしい感情を多く抱かせるユノだけど。
自分で決めた信念や決定は絶対覆さない、正しいとか間違ってるとか関係なくその選択を後悔しない人。この世で最も信頼できる人。ダンスは最高にうまくて、顔はびっくりするほど小さい。
俺の自慢の兄貴。


幸せになって欲しい。


我慢もなく。犠牲も払わず。


「ユノ、どういう人がいい?俺、探そうか?ギュヒョンとかにも頼めるし」


交遊関係なんてユノの方が広いし、俺の方がいい人探してたいはずなのに。
なんか居ても経ってもいられなくて。


「あははっ、チャンミナこそ。お前、条件ばかり増えるって言うけど、どういう人がいいんだよ」

「俺?俺はまあ、ビジュアルはもちろんあるけど。やっぱり、その前に信頼できる人、第一に」

「俺もだな。チャンミナくらいに信頼できる女の子が見つかったらすぐ決めちゃえるかも♪」

「だはははは!!それは無理だっ!!!」



するりと。


だって当たり前じゃん





俺たちの絆は誰にも真似できない。他人が真似できるような、そんな薄っぺらなものじゃない。





ユノだって、そう思うでしょ?




「ぶふっ。そうだな、こんなに信頼し合えるのは、確かにチャンミナしかいないな」


ほらね。
頷きながらアイスを頬張るユノは幸せそうで、満たされる。俺が。
ユノにそんな顔をさせてるのは、現状を構築してる俺とバニラアイスに他ならない。
胸を張れる。鼻息がフンッと鳴る。図に乗る。勢い付く。


「じゃあ、もう俺じゃんっ。ユノの理想の相手。くくくくっ♪」

「お前、男じゃんっ」


笑って、笑えて。楽しい。二人で。
こんな馬鹿な会話が。
ずっとやってられる。一緒に遊ぶ。
二人、子どもみたいに。


「じゃあ、実験してみる??マジで俺でイケるかもよ。ふははははっ!」

「へえ?実験?あはっ、何それ?チャンドリ」


笑い過ぎて涙目を拭いながら、それっぽく。
淑やかに体勢を起こしてユノの隣に座り直した。

冗談だよ?
さっきと同じ上目遣いで。それっぽく。

これから俺たちはまた爆笑する。






はずだったのに




「キスしてみようか、ユノ」


声に放った冗談は、
物凄い生々しさを纏っていた。


「……」

「……」


見合った瞳におかしな緊張が生まれる。ユノの唇を見ちゃいけない気がして余計に目線を外せない。
すぐそこにある小さな唇が俺の頬や肩に当たることは撮影中これまで何度となくあった。気にも止めたことない。

でもなんか、『キス』って意味を持たせると、なんか、全然違う。

さっきまで何ともなかった心臓が、突然鼓動を叩き出して痛い。皮膚は突き破れそう。
ドン、ドン、ドン、ドン。鼓膜までその鳴りが響く。


「……」

「……」


早く「馬鹿かお前?」って笑って欲しいのに、何か言って欲しいのにユノはちょっとビックリした表情のまま固まってて、俺も固まってる。指一本動かせない。

いやいや、これじゃあ本気っぽくなっちゃうじゃん。そうじゃないから、違うから。ただの冗談で、兄弟の戯れだから…!

心はギャーギャー煩いのに、ひとつも声に乗せられない。困った。参った。どうしよう。

俺はどんな顔してた?絶対絶対、ブスだったんだけど。







「…うん」



たぶん、



いつも冗談ばかり言っては呆れさせてばかりいるのに、いよいよ洒落にならない事まで飛ばして引っ込みのつかなくなったどうしようもない弟の失態を、


ユノは察してくれたんだと思う。




真面目な、でも少し諦めたような切れ長の瞳が俺の口元を見ながら近付いてきて、


「ュ……」


本当に俺とでもキスできるなら全力でこの優しすぎる男を満足させたい、その気持ちをどうにか伝えたくて、
 

目を閉じる代わりに口を開けた。














______Y.side______






「キスしてみようか、ユノ」


そう言った後で、加減のネジが飛んでしまった、迷子みたいに泣き出しそうな瞳のチャンミンが可愛いくて。

普段は『ユノなんかに頼らなくても俺は俺でやってる』って態度で表すように俺をからかうけど、チャンミンは俺をちゃんと振り向いて見守り続けてくれるから。


一人じゃ辛い時、または、ふとした刹那。

そんな目で俺が必要だって訴えてくれる。


「うん」


俺もお前が必要だから何だってできるよ。
本当にキスすることで俺のこの決心が伝わればいいと思うし、「冗談も分かんないのか、ユノは!」ってまたいつも通りのお前に戻ってくれてもいい。


でも伝えたい気持ちの方がどうしても大きくなって、


「ュ……」


聞こえた、チャンミンの僅かな抵抗であろう声を無視して、閉じた瞳と唇を近付けた。


(え)


混乱したのは、一瞬。

触れ合うだけのつもりでいた唇はチャンミンの口に食まれて、温かい、吸われて、痺れる、感動的。
目を開けばすぐここにチャンミンの瞳。大きくて綺麗で、これに敵う瞳はない。世界中どこを探してもチャンミンにしかない。そう、俺にとって一番の…


「、」

(……そうか、コレだ…)


次の瞬間は、再び開けられたチャンミンの口に俺から首を傾けて舌を刺した。












______C.side______






暖かいものが返ってきてその力は強くて、ユノのはっきりとした意志を感じた。それがなんだか無償に嬉しくて、俺もまた暖かいもので強く返した。熱くて確実で、ふわふわして気持ち良い。

俺は離さまいとユノの首に抱きついてすがった。
ユノは俺の腰に巻きついてすがった。


何の疑いも不安もない俺たちだった。




体温


力強さ


信頼


思い遣り


本当の心





俺に必要な全て

ユノ




(そうか、コレ…)










俺が愛に目覚めた実験。





SS
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貴方のために。

40000拍手記念
ミ●オ様へ




_______HeeChul.side______only
(注意)BL表現、男っぽい荒い言い回しございます。ご注意下さい。








ぶっちゃけ聞きたい。
だって面白そうだから♪笑

今夜は事務所の打ち上げで盛大に飲んだ。会が終わって皆おのおの好きな集まりに分かれて別の飲食店へ。解散してまだいける奴らだけでまた別の店へ。

ターゲットはかなり泥酔してヘラヘラしっ放しのチャンミン。いつも鉄壁のガードをしてるキュヒョンが今日は体調不良で帰った今夜がチャンス。
でもまだユノがいる。ユノも面倒くさいからいらない。いつもチャンミナが~チャンミナが~ってのろけてくるくせに下世話な話になると途端に魔王が降臨するからつまらない。でもチャンミンが心配らしくてどこまでもユノはついて来る。いつも見てる。だから聞けない。
本当いらない。ユノは帰れ。聞けないから!


「チャンミ~ン♪いぇーい☆」

「ヒチョルヒョぉ~~ン♪」


とりあえず二人の席が離れてる時を伺って、チャンミンにハイタッチをしながら隣の席をゲットする。ユノが向こうの方でチラッと見て害がないだろうと判断したのか、また話してた輪の中へ視線を戻すのが見えた。
第一関門は抜けた。ラッキー!
手に汗握るスリル。


「……ふうぅぅ、、」


こ・わ・い・か・ら!!笑
そ・れ・だ・け・で!!!笑


「ヒチョルヒョンどしたんすか?汗垂れてますよぉ~?」

「いやちょっとね、ミッションインポッシブル級のレーザービームが飛んできてね…」


何ですかそれ~!?って腹を抱えて笑うチャンミンは絶好調。もう絶対絶対聞くなら今しかない!ウフフフフフ…♪

事務所に入ったのはユノが先だけど、年齢では俺の方がヒョンだから。俺はキレると見境なくキレちゃうし皆そういう時の俺を警戒してる。ユノも何だかんだ気を使ってくれる。
そうだ、ユノなんて恐くない!


「チャンミンさぁー、どう?最近。ユノとうまくいってんの?」

「あっはっはっはっはっはっ!!いってまああーす!!あはははははっ!!」


大声出すのは止めろ!
爆笑は危険だ!
人差し指を突き上げて宣言するチャンミンを隠そうとあたふたしているとまたユノの監視ビームに当たって、心臓に深手を負った。やはりこのままじゃ身が持たない。こんなんじゃユノもすぐ察知するはず…っ。ちっ。ここは直球で早く新世界を聞き出して退散しよう。
俺は目一杯色気のある声でチャンミンの耳元へ囁いた。


「なあ、ユノって大雑把だから。…初めてした時けっこう強引だったんじゃない?」

「した時?」

「……エッチ♪」

「あー…、、」


ニヤケてるニヤケてる。
ウケる。これは聞き出せる♪ソッチの世界♡
試したいとは思わないけど興味はあるっ。


「ぶふっ……ぶふっ……ふふふふふふ…」


漏れてる漏れてる。
頼むから大声で報告すんなよ、血の海になるぞここが。俺の血でなっ!!涙


「ユノはぁ~、すんごい優しかったですよぉ~。全然痛くなかったですし、ふふふふ」


ふおおおっ♡やっぱそういうもんなのか!?
アニメオタク(俺はアスカと結婚します!←)だから百合もBLも漫画は読んだことくらいある。どちらも攻めてる方より受ける側がいつも感じまくってイキまくるという描写がお決まりだけど、あれはファンタジーじゃない!?本当だったのか!?……それともユノのテクニック!?でもあるわけないよな?ユノも男はチャンミンが初めてなんだし。


「へーっ。本当に。じゃあチャンミンのために勉強したのかな?あいつ」

「さ~あ~?それは分かんないですけどぉ、僕はめちゃくちゃ調べましたねっ」


そうだよな。未知の世界だもんな。
今後予定のない俺だってこんなに知りたい!


「へえ。例えば?体位とか?」

「ぎゃははははっ!でふ!んぐ、」

「ま、とりあえず飲みなさいよ、君っ」


また声が大きくなりそうなところで、チャンミンの口へグラスを押し付けて飲ませる。
まさに妙案!チャンミンはべろべろになるけど酒強いから全然飲ませて大丈夫!
さあ、続きを述べたまえと催促した。


「本っ当に調べなきゃいけないことが山のようにあるんですよおー。知ってますか!?準備とか後処理とか病気防止のためにそれはそれは何十ものサイトで調べて、でも言ってることが微妙にそれぞれ違うからまずは総括してそれから明らかに嘘くさいものと絶対気を付けなきゃいけないものを精査して段階別に分けてたんですよっ。で、できるものは検証してみたりっ。あ、あとコメント欄に意外と目から鱗なことが書かれててそこもけっこう見逃せないんですよ!リアルな意見っていうか、例えば精!ぐっ、」

「飲め、とりあえず飲め」


ぼろぼろ出るけど今日大丈夫か?こいつ。笑
面白過ぎる!てか、真面目すぎ!笑
保健の授業かよって。笑
そこんトコより華麗なる魅惑の初体験を具体的に聞き出してみたい!


「で?まあ色々チャンミンなりに調べてどうだった?実際はっ♪」


ヤバい。楽し過ぎて声が弾む弾む。笑


「実際は物凄く緊張しちゃってもう何が何だかって感じで。…だってっ、できなかったらどうしようとかぐるぐる考えちゃってですね~。でもそんなのやってみたいと分かんないじゃないですかぁ~。でですねー、そういうのも前持って調べてはいたんですよ?ハウツーコラム読んだりハンドルネーム使ってネット上で聞いたりだとかいろんな画像や動画漁って研究してえ。でもやっぱり実際分かんないですよねえぇぇ、こればっかりは。悩んだーあーすごい悩んだんですよ僕ぅ。ほんと色々みましたよ、ほんとにほんとに…」


ハウツーって。。笑
しかもネットに書き込みして聞いたんかい。必死だな。笑
昔AV動画の女優の好み力説してたコがなぁ。時はチャンミンを野獣でなく妖艶に変えたな。

てか周りの人間揃いも揃って押し黙って俯いてるけど、これ絶対聞いてるな。
……ま、いっか。笑
ミノの赤面以外皆笑い堪えてるだけだし。BoAなんてあからさまにこっちに身を乗り出してニヤケてるし。


「チャンミンがユノに…とは考えなかったの?」

「そんなの考えませんよー。捧げたかったんです、僕は。……ぶっ、、ふふふぁっはっはっはっはっは!!いや真面目な話でですね~本当にそうだったんですよお」

「「「「……キュン♡」」」」


捧げるなんて破壊力抜群の萌えゼリフきて酒で口塞ぐの忘れてたぁ~!!ユノめっちゃ見てるぅ~!ヤバい!ヤバい!でも続き聞きたい!
てか周り皆キュン死してるぞ、チャンミン!いくら顔の良い俺でも捧げたいなんて言った日にはこの世の終わりみたいな顔される自信がある。さすがツンデレならではのチャンミンマジックだな☆じゃないっ、早く続き聞かないとっ!


「で、で?どうだった?初めてって…」

「あはは~酒が美味いぃ~♪ミノも飲めよおお♪」

「良かった?やっぱBL?漫画並みに?」

「くっくっくっくっくっ…っ♪」

「初めてなのに?物凄い快感に襲われて?的な!?」

「楽しいー♪」

「っ、超気持ち良くて?気ぃ失うほど?病みつき?もうユノから抜け出せない?とか!?」

「はあ?ヒチョルヒョン何て言ってるんすかあ?」

「だから…!ユノとの初エッチはどうだったかって…!本当に漫画みたいに初めからイキまくれるのか!?」

「ああ…?あー、」


こっそり聞きたかったのにチャンミンがふわふわ笑ってあんまり耳に届いてないようだから、質問の内容ががんがん卑猥にやっていく。隠れ聴衆もさすがに赤くなって口や頬を手で隠してるけど、目線はチャンミンに集まってる。皆知りたいんだっ。いや皆は二人のエッチ事情が聞きたいのかもしれんが、俺は純粋にウケ側の世界を是非聞いてみたいんだ!

なんかもしかしたら俺も片足突っ込みたくなるような目眩く花園がそこに広がってたりするわけ!?
男って快楽に弱いから、やっぱりどうしても未知の領域には興味が沸く。
いや、試さないけど!絶対試さない。相手もいない。けどチャンミンのとろけた答えを聞いたら揺らぐかもしれん。どうしよ。笑


「なわけないですよ、苦しかった」

「「「「え」」」」

「え、でもユノって…大きいよな?大きいと感じ過ぎて絶頂を何度も味わえると言う定説が…」

「何ですか、その都市伝説は。逆に辛くて息できなかったですよ。酸欠の恐怖を味わいました」

「え、でもお前痛くないって…」

「だからそれはぁー、ユノがすんごい注意してくれてたんでありませんでしたけどおっ。初めは恐怖でガチガチ歯は鳴るし臓器を引き摺られてる感覚って言うんですかぁ?その違和感が半端ないから気持ち悪くて気持ち悪くてー。下手に拒否して暴れると傷付く可能性もあるし尚更硬直してずっと吐き気と闘ってましたよー」

「「「「……、、、」」」」

「エ、エグいな……」

「ま、そんなの初めくらいでしたけどねっ。あははー♪今考えると僕スゲー♪シム頑張ったぁ♪」


……現実は、甘くない。。。
ロマンは消え失せた。無理やり強姦プレイものとか詐欺だな、こっちもトラウマになるわ…。

男性陣も自分の身に置き換えて青ざめちゃってるよ。何故か紅一点のBoAだけは「よくやった!なんか分かるわーっ、すごい分かるわーっ、いや!むしろ女子よりチャンミンの方が立派!」と拍手喝采に感動しててカオス状態。


「何?何の話してるの?」


来ちゃったよ…。いや、来るよねさすがに…。
飲んで赤ら顔でもけっこうシャキッとしてるユノが登場。俺の隣に座るな、こら。チャンミンと二人で俺を挟むな、こら。


「二人の初えっちの話だよー♪」

「はあ?」


BoAさん、止めてもらえませんか。あなたの天真爛漫さは時に非情ですよ?ほら、ユノ氏が恐ろしい顔つきで俺を睨んでるじゃないですか。。


「うきゃきゃきゃきゃ♪」


だからチャンミン爆笑やめて?俺これから墓場に行く一歩手前よ?

どうしよ、さすがにマズイ。。
やっとこさ聞き出せた内容に冷やかす要素が一切ねー。
……仕方ない!ここは作戦Bプランだ!


「っていうか俺はさ、そもそも身体の関係とかいらないかな」


秘技・俺は紳士です(逃げ)作戦


「性欲と愛とは別物だろ。やっぱり相手を想うその気持ちが一番大切なんじゃない?と……」


「「「……」」」


皆の白い目がぁー。突き刺さるー。。


「「違うんだなああっ!」」

「ひっ、」


BoAとチャンミンの声が見事にハモって綺麗だな。いや、今そこじゃないけど。


「好きだから触れたいし触れられたいじゃん、ヒチョルオッパみたいなのがいるから私達の方が肉食系とか言われちゃうんだよっ。ねー??」

「ね~♪」


やめてー、ボア&ミンで同盟作らないでー。涙


「恐いけど触れ合いたくて近付きたくて、いっぱいアホみたいに知識詰め込んでそれでも不安でね!」

「ねっ!」

「痛いとか苦しいとかめちゃくちゃ耐えてでもやっぱり相手に自分で気持ち良くなってもらいたいからって、意を決して全部預けるこの心意気がお前らに分かるかーっ!!?ね~チャンミン♪」

「ね~♪何が何でも受け止めてやるっていう気持ちですよね!」

「そうそう、そうそうっ!」

「最後はもう何よりも貴方を信頼してますって決心でどんとね~!」

「ね~っ♪」

「「「「…………」」」」

 



そんなの知っちゃったらさ。
当然攻め側の俺たちは、


「……あの時の彼女さん、ありがとうございました…」

★€☆#ちゃん、ありがと…」「@◇ちゃん、本当に好きだったよ…


初体験をもらったであろう奴らが彼女や元カノに拝むという、謎の現象が起こってしまった。


「チャンミナ、その……信頼してくれてありがとう、、」


もちろん、ユノも。


「へえ~?……って、わおえああええ!?!?なんでユノがここにいるんすかぁ!!?」

「「「「今更だわっ!!!」」」」

「…っ、、ぁ、と…っ、、トイレ!…っ、トイレ行ってきます!!!」

「「「「……萌♡」」」」


くそーっ、急にシラフに戻って恥ずかしがりながら逃げる姿とかズルいだろ!王道パターンだろ!デカイくせに萌えるわっ!あのいつもはしないバタバタ感がまた…っ。あ、靴間違えて履いて行った。くっそぉ~、この小悪魔めっ!


「あ、俺も行くっ」

「止めとけ、ユノ。一生トイレから出てこなくなるなら」

「でもチャンミン本当偉いわあ。いっぱいユノのこと考えてくれてるよ~、幸せ者めっ☆」


頬杖つきながらユノをバシッと叩くBoAに俺も賛成。ウケがそんなに大変だと思わなかった。


「あんた、ここだけの話。チャンミンとする時、勉強とかちゃんとしたのぉ?」

「いや、、まあ。……そういう系の…動画?はちょっと観た、かな…。勉強するっていうか、その場でちゃんとチャンミンの表情見ながら進めなきゃって思ってた、」

「だよな。いや、そんなもんだよ、BoA。こっち側って。ユノの言うことすげー分かる」


やり方とか体位とか見てる内に想像で大興奮して、相手のこと考える前に結局オナニーして終わっちゃうんだよ。こっちだって緊張するけど苦痛の心配なんてしない。

なんか酔った勢いで好奇心剥き出したけど、すごく考えさせられてしまった。


「じゃあ、これを機会に反省してっ。そして勉強して向上してっ☆」

「「「「反省します……」」」」


BoA嬢の勝ち誇ったような高らかな笑い声が下げた頭上から聞こえるけど、全然嫌味に思えなくなってしまった。エッチって気持ちいいものだけど、その前に必ず皆、初めてを体験するんだもんな。

本当偉いよ、人体の神秘だわ


「無駄に激しくすりゃいいってもんじゃないからね!」

「「「「あ、はい…」」」」

「演技させるんじゃないわよ!?」

「「「「あ、はい……」」」」

「相手がこれして欲しいっていうお願いは勇気振り絞って言ってんだからね。必ず笑顔で受け入れてっ。面倒くさがったり拒否しちゃだめよっ、分かった!?」

「「「「分かりました……」」」」


なんでだろう……、反省するどころか脂汗までどっと出てる、俺。。。涙
調子にのったバチが当たったのかな。


「あっ、BoA。ちょっと質問!」

「はい、ユノ君。どうぞ」



こうやって俺たちは勉強していく。
少しずつ。ゆっくりと。
理性と本能の狭間に揉まれながら。
時に自己満足を怒られながら。



「えと、ちょっと動画で観て…いつかやりたいなって思ってたやつなんだけどな?」

「何ですか?アクロバット技ですか?それともアブノーマルな性癖ですか?それは本人と話し合って決めて下さい。そこまで知らんがな」

「違う違う違う違うっ!!」

 

慌てふためきながら
カッコ悪さ全開で



「あのさ……、」





あなたのために







「ア、アクセサリープレゼントした後に着けたまましてくれるにはどうすれば…?」




「「どうでもいいわ!!!」」

「やだ!!俺のもの感出したいっ!後そこにキスしながらしてみたい!!でもチャンミナ汚れるとか何とか色々言って外しそう…っ、、」

「「勝手にやってろ!!!」」




 






もちろん、自分のためにもね♪







リクエストとずいぶん違う方向になりました、ごめんなさい!。゚(゚^∀^゚)゚。
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